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グランプリ・京都2016
第11回戦:チーム 水谷/佐藤/兼田 vs. チーム 行弘/北原/山本
By Hiroshi Okubo
第10回戦でBIGMAGIC Elderにしてプロツアー・神戸2004の覇者・黒田 正城が率いる『Manchan,s』を下し、唯一の全勝チームとなった行弘 賢/北原 寛章/山本 賢太郎の『Kenkenbaaaa』。個々の技量が高いことはもちろん、行弘 賢の明るい人柄に山本と北原が絶妙に馴染んでおり、リラックスしたムードで最高のパフォーマンスを発揮している。
この「ラスボス」と対決することとなったのは、古豪・水谷 直生をリーダーに据えた『SWing』だ。フィーチャー席で待ち構えていた行弘らを見てボソッと「うわ、キツい」と漏らす。
無敗のまま突き進む『Kenkenbaaaa』を止めることができるのか?
チーム 水谷/佐藤/兼田(写真左) vs. チーム 行弘/北原/山本(同右) |
試合展開
C卓 ゲーム1
それぞれのチームの監督が行弘と水谷とするならば、エースはこのC卓、兼田と山本だろう。
兼田は痛恨のダブルマリガンからスタートすることになってしまうが、恐る恐るめくった5枚の手札は《町のゴシップ屋》《ぼろぼろの憑依者》《平地》2枚と《島》となかなか悪くない。さらに占術1で見たライブラリートップは《シガルダ教の僧侶》。
さっそく《町のゴシップ屋》、《ぼろぼろの憑依者》と展開して変身。3ターン目には4点クロックを与えつつ《シガルダ教の僧侶》をプレイする好スタートを切った。
対する山本はここまでアグレッシブに動かれることは想定していなかったのか、2ターン目に《苦しめる声》で手札を整えながら3ターン目に《焼夷流》で《ぼろぼろの憑依者》を焼く後手後手の展開となってしまう。
兼田は攻撃の手を緩めず、山本の《強欲な過食者》を《呪文捕らえ》で処理しながら《鎖鳴らし》までをも引き込み、空からの攻撃を止められないまま山本が成すすべなく膝を屈した。
兼田 1-0 山本
手前から兼田 知明/佐藤 昇/水谷 直生 |
B卓 ゲーム1
C卓で兼田が先勝を収めたところで、B卓でも1ゲーム目が終了に差し掛かっていた。
佐藤の盤面には《山》ばかりが並び、手札に黒い呪文が溢れかえっている。すでにキープ基準となっていた火力呪文は使い切っており、クロックを捌かれ、無人の荒野に《血の霧》が空しく置かれていた。
北原はこの隙に手早くゾンビトークンを展開し、佐藤に反撃の隙を与えることなくライフを削り取っていった。
佐藤 0-1 北原
C卓 ゲーム2
兼田が《スレイベンの検査官》、《巡礼者の守護霊》と1ゲーム目を彷彿とさせる展開力を披露するが、今度は山本も《首絞め》をプレイし、攻勢をかけはじめる。
山本が戦線に追加した《辺境林の生存者》に《引きずり込み》で対応するが、兼田はなかなか追加のクリーチャーを引くことができずクロックを増やせない。
タップアウトの隙を突いた《首絞め》アタック+《癇しゃく》で兼田のライフを奪い去った。
兼田 1-1 山本
手前から行弘 賢/北原 寛章/山本 賢太郎 |
B卓 ゲーム2
両者とも初手の7枚を隣と相談しつつ、北原はキープを宣言。対する佐藤はマリガンし、6枚になった手札をキープする。
《嵐の伝導者》が《エムラクールの加護》で対処され、ならばと《血統の呼び出し》で継戦能力を高める佐藤だが、北原は《ギサの召集》、《近野の司祭》、《精神壊しの悪魔》と次々に脅威を展開していく。
佐藤は《悪戯》や《血統の呼び出し》の起動型能力でトークンを生み出しライフを守りつつ《ガヴォニーの不浄なるもの》を強化していくが、北原の《精神壊しの悪魔》の圧倒的なサイズを前にダメージレースで大きく後れを取る。
引き込んだ《血の霧》で《ガヴォニーの不浄なるもの》に二段攻撃を与えるも、北原の盤面にはチャンプブロッカーもおり、その攻撃が届くことはなかった。
佐藤 0-2 北原
A卓 ゲーム3
最後はリーダー対決、現在ゲームカウント1-1の行弘 賢 vs. 水谷 直生の試合にフォーカスしよう。
先攻の水谷は《ウルヴェンワルドに囚われしもの》から3ターン目に《裏道の急使》と綺麗に展開していくが、4ターン目に土地が止まってしまう。
これを受けて、行弘は徹底的に水谷のウィークポイントを狙っていく。
まずは《ぼろぼろの憑依者》、《薄暮のニブリス》、《書庫の霊》とプレイして、《裏道の急使》の攻撃を止めながら空上からクロックを刻む。
さらに水谷の《ウルヴェンワルドに囚われしもの》に対して《引きずり込み》をプレイしてマナを縛る。
何のこれしきと水谷も再度《ウルヴェンワルドに囚われしもの》をプレイするが、すでに6マナに達している行弘は鮮やかに2アクションを取っていく。狙いすました《呪文捕らえ》が水谷のマナ・クリーチャーを消し去り、スピリットの軍勢で攻め立てる。
勝負あったかと思われたが、ここまで好成績を保ってチームを牽引してきた水谷がこのままやられっぱなしで引き下がるわけにはいかない。引き込んだ《直接射撃》と《狙いは高く》で行弘のスピリットたちを処理し、なおも追加される飛行クリーチャーには《絡み草の闇潜み》と《捕食》で抗う。
続けて《ソンバーワルドの雄鹿》で行弘の最後のクロックを削り落とそうとしたところで、行弘から待ったがかかる。
最後に会心の逆転劇を披露してくれるかに見えた水谷だったが、行弘が隠し持っていた打ち消しが突き刺さり、瞬速で現れた《ネベルガストの伝令》にライフを摘み取られてしまうのだった。
水谷 1-2 行弘
最終的に山本も兼田を下し、チームメンバー全員が勝利を収めた『Kenkenbaaaa』。
現在の成績は11-0と会場で最もトップ4進出に近い。彼らを止めることができる者はいるのだろうか。
チーム水谷/佐藤/兼田 1-2 チーム 行弘/北原/山本
チーム 行弘/北原/山本 Win!
RESULTS 本大会の対戦結果・順位
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