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グランプリ・北京2015

観戦記事

第14回戦:チーム 加藤/八十岡/覚前 vs. チーム 田島/篠田/川口

By Atsushi Ito

 長かった2日目も、いよいよスイスラウンド最終戦。

 第13回戦終了時点で10勝3敗、勝てばトップ4に入れるかどうかという瀬戸際のラインで、日本人チーム対決が実現した。

 まずは2日目40チーム中40位スタートながら、4連勝でここまで勝ち上がってきた加藤 一貴/八十岡 翔太/覚前 輝也のチーム。

 そして第5回戦の観戦記事でも紹介した、グランプリ・静岡2015王者の篠田 滉人が率いるチームだ。

 田島と川口は篠田の京都の友人とのことで、田島いわく「勇者1人と村人2人」だそうだが、チーム戦は1人だけが強かったとしても決して勝ち上がれない。きっと確かな実力を持っているのだろう。

 そんな2チームが激突する。隣のフィーチャーテーブルでは10勝2敗1分のチーム渡辺/三原/市川と11勝2敗のチーム石村/井川/瀧村が戦っており、彼らの試合結果次第で自分たちがトップ4入りできるかどうかが決まるという状況だ。

 だがいずれにせよ、勝つしかない。勝たなければ、トップ4への道は開かれない。

 勝つのは実績十分のチーム加藤/八十岡/覚前か、それとも新しい時代の始まりを告げるチーム田島/篠田/川口か。

r14_match.jpg

C卓:覚前 輝也(大阪) vs. 川口 哲(京都)

 後手ながら《探検隊の特使》、《コーの懲罰者》と攻める赤白の覚前。《影の滑空者》に対しては《炎套の魔道士》を合わせてクロックを継続。これは《停滞の罠》を食らうも、なおも《虚空の接触》でブロッカーを排除する。

 そのまま《アクームの火の鳥》を覚前が追加したところで、青白の川口にはこれを排除する術がなく、ゲームは2本目へ。

覚前 1-0 川口

A卓:加藤 一貴(東京) vs. 田島 智博(京都)

 青赤同型の対戦。マリガンスタートの田島だったが、土地が2枚で止まり、ディスカードまで行ってしまう。その間に《霧の侵入者》《水底の潜入者》《水底の潜入者》と並べた加藤は、さらに《ウギンの洞察力》で手札の拡充を図る。

 一方ようやく《面晶体の記録庫》が置けた田島は、伸ばしたマナから《とどろく雷鳴》! 戦闘と合わせて《波に漂うもの》と《空中生成エルドラージ》を薙ぎ払うことに成功する。

 だが《破滅の昇華者》、続けて《破滅を導くもの》と2種の「破滅」が田島に立て続けに襲い掛かり、そのまま加藤が1本を先取。

加藤 1-0 田島

B卓:八十岡 翔太(東京) vs. 篠田 滉人(京都)

 緑多色同士の対戦となったエース対決。《生命湧きのドルイド》スタートの八十岡に対し、篠田のファーストアクションは《墓の出産》からの《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》!!

 普通なら即座に投了してもおかしくない場面だがそこは八十岡もさるもの、《ニッサの復興》でテンポ差がとりやすいマナ域にまで一気に到達する。

 しかし篠田が《深水の大喰らい》《精神背信》《ぬかるみの敵意》と徹底してスローゲームに持ち込む姿勢を見せると、《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》の[+1]能力のアドバンテージが重くのしかかってくる。

 《乱動の噴出》の「覚醒」でどうにか《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》を落としたものの、そのころには篠田の潤沢の手札に比べて八十岡の手札は0枚。

 そして篠田の場に《破滅の昇華者》が降臨すると、八十岡は最後のドローを見るや土地をさっと片付けた。

八十岡 0-1 篠田


チーム田島/篠田/川口

A卓:加藤 vs. 田島

 3ターン目《溶鉄の生育場》で好調に見えた田島の動きだが、それ以降《回収ドローン》を出しただけで何もプレイしてこない。

 怪訝に思う加藤だが《水底の潜入者》から《掴み掛かる水流》を「覚醒」付きでプレイして田島の「嚥下」を防ぐと、さらに《ウラモグの強奪者》《破滅の昇華者》と畳みかける。

 土地しか引いていない田島のライフは、そのままエルドラージの強烈な一撃を受けて吹き飛んでしまった。

加藤 2-0 田島

B卓:八十岡 vs. 篠田

 《タジュールの重鎮》《生命湧きのドルイド》と2連続で《完全無視》で捌いた篠田だったが、《マラキールの使い魔》の返しで八十岡がプレイしたのは《忘却蒔き》!!

 しかも《荒廃した湿原》を奪われるというおまけつき。さすがに《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》で処理するも、続けて八十岡は《エルドラージの壊滅させるもの》をプレイしつつ、《ウギンの聖域》を生け贄に捧げて《絶え間ない飢餓、ウラモグ》をサーチする。

篠田「(笑いながら)デッキ強すぎる」

 虎の子の《存在の一掃》も《払拭》で弾かれてしまい、圧倒的な暴力を前に篠田は地に沈んだ。

八十岡 1-1 篠田

C卓:覚前 vs. 川口

 今度は先手の利を生かし、覚前にテンポをとられないうちに生物を次々と相打ちで処理していく川口。そして更地に《幽霊の歩哨》を送り出す。

 一方、覚前も返すターンに《アクームの火の鳥》を走らせるが、続けて川口がプレイしたのは《乱動を刻む者、ノヤン・ダール》!

 覚前も《毅然たる刃の達人》を出して応戦するが、《取り囲む地割れ》「覚醒」プレイこそ《敵対》でかわしたものの、ラストターンのドローで同盟者を引き込めず、ダメージ1点が足りずに決着は3本目に持ち越しとなった。

覚前 1-1 川口

B卓:八十岡 vs. 篠田

 コントロール色が強かった1~2ゲーム目とは打って変わって、《オラン=リーフの発動者》から《タジュールの重鎮》と快調にビートダウンする篠田。

 一方後半戦を見越した手札をキープした八十岡はそれでも何とか5ターン目の《オラン=リーフのハイドラ》で盤面を止めるが、そのころには既にライフは6。しかも篠田が《ぬかるみの敵意》を2連打したこともあり、手札も0枚。

 その後のドローも振るわず、そのまま残りわずかなライフを《マラキールの使い魔》に削りきられてしまった。

八十岡 1-2 篠田


チーム加藤/八十岡/覚前

 かくしてチームの勝敗の行方は覚前 対 川口の3本目に委ねられた。

 加藤と八十岡。田島と篠田。それぞれのチームメイトが見守る中、両チームの命運をかけた最終ゲームが始まる。

C卓:覚前 vs. 川口

 覚前のオープニングハンド。先手でクロック2枚は保証されているとはいえ、《平地》がなく後続に不安がある7枚だ。

 これをマリガンするかどうか、チームメイトに意見を聞く覚前。

覚前「......どう?」

八十岡「マリガンでしょ。相手は青白ってわかってるしリスク高すぎるよ」

加藤「どっちかといえば......マリガン。」

 困ったらチームメイトが助けてくれる。これこそがチームリミテッドの良いところだ。

 かくして生まれ変わった覚前の手札は、以下のようなものになった。

八十岡「完璧じゃん」

 《探検隊の特使》、《アクームの石覚まし》、さらに3枚目の土地も無事引き込んで《影の滑空者》というぶん回り。しかも相手の《影の滑空者》も《虚空の接触》で排除して、川口のライフは早くも12点。

 川口も《真っ逆さま》で食い下がるのだが、返すターンに覚前のドローは4枚目の土地! 当然《アクームの火の鳥》が走る。《ハリマーの潮呼び》で《真っ逆さま》を回収する川口だが、間に合うか。

 一方《アクームの火の鳥》で川口のライフを残り4としつつ《コーの懲罰者》を送り込んだ覚前は、回収された《真っ逆さま》で《アクームの火の鳥》を失うも、続くターンに《コーの懲罰者》を《ハリマーの潮呼び》と相打ちさせつつ《ヴァラクートの捕食者》を送り出す。

 だが《影の滑空者》を立たせた川口は《探検隊の特使》と《ヴァラクートの捕食者》との2体アタックを《取り囲む地割れ》でしのぎ、《影の滑空者》を追加されるも《影の滑空者》を再びブロッカーに立たせつつ《探検隊の特使》に《真っ逆さま》を「覚醒」でプレイし、3/3となった土地をアタックに向かわせる。

 川口の目から見て、覚前の手札は1枚。土地は4枚。盤面は《影の滑空者》の睨み合い。それでも墓地に《アクームの火の鳥》がある上に自分のライフは残りわずか4だが、ひとまずこのターンさえしのげばというところ。

 ターンをもらった覚前は、ゆっくりと山札に手を伸ばす。

 そして覚前のドローは、5枚目の土地だった。

八十岡「よし!」

 覚前の最後の手札は、《敵対》!!

覚前 2-1 川口

チーム 加藤/八十岡/覚前 2-1 チーム 田島/篠田/川口

 チーム加藤/八十岡/覚前、3敗のままトップ4に望みをつなぐ。


......が、他の卓の対戦結果が不利に働いたこともあり、惜しくも5位。トップ4入賞はかなわなかった。

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