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2019ミシックチャンピオンシップⅤ(MTGアリーナ)

トピック

チェコの家から

Corbin Hosler

2019年10月19日


 

 マジックの歴史には、切っても切れない名前やチームメイトなど、印象的な二人組がたくさんある。例えばジョン・フィンケル/Jon Finkelとカイ・ブッディ/Kai Budde。例えばルイス・スコット=ヴァーガス/Luis Scott-Vargasとポール・チェオン/Paul Cheon。例えば《欠片の双子》と《詐欺師の総督》。

 そしてここに、近年凄まじい速度で名を上げている二人組を加えることができるだろう――オンドレイ・ストラスキー/Ondřej Stráskýとスタニスラフ・ツィフカ/Stanislav Cifkaだ。

 もともと、この2人はマジックのプロ・シーンにおいて無名の選手ではない。ツィフカはミシックチャンピオンシップ(プロツアー)の優勝経験を持ち、チェスや他のカードゲームでも大きな成功を収めているし、ストラスキーもミシックチャンピオンシップの上位に名前を残している。だが両者とも少し前からマジックと距離を置いており、今大会、2019ミシックチャンピオンシップⅤ(MTGアリーナ)に向けた練習も、すべての時間を費やしてプレイに没頭するというものではなかった。

 MTGアリーナとミシックインビテーショナルの導入。それは、ストラスキーが「引退宣言」をした後のことだった。

この数年とても楽しく過ごしてきましたが、僕はマジックのプロ競技から引退したいと思います。もう1回だけグランプリ(プラハ)に参加して、そこで勝てなければ長きにわたる競技生活最後の大会になります。

 グランプリ・プラハ2018では優勝こそできなかったものの、ストラスキーはトップ8入賞を達成した。その後彼はミシックインビテーショナルに招待され、そこでも記憶に残る大活躍でトップ4まで突き進んだ。

 こうして、ストラスキーの引退はなくなった。そしてMTGアリーナの登場で、ツィフカもマジックに戻ってきた。

スタニスラフ・ツィフカ

 2人は、こちらもミシックチャンピオンシップ優勝経験を持つイヴァン・フロック/Ivan Flochと住居をともにし、定期的に配信を行いながらMTGアリーナを主戦場にマジックをプレイした。2019ミシックチャンピオンシップⅤ(MTGアリーナ)が近づくと、彼らはかつての頃のように、スタンダードに風穴を空けるべく熱心に取り組んだ。

 そして2人は成し遂げた。彼らが使用した「ケシス・コンボ」は、スタンダードを一変させた(製作者の名前は、ストラスキーがツィフカに譲ったという)。このデッキで2人とも2019ミシックチャンピオンシップⅤ(MTGアリーナ)予選を突破したのは、近年まれにみる圧倒的な成功と言えるだろう。

 2人は同じくチェコ勢のマーティン・ジュザ/Martin Jůzaと手を組み、今大会に臨んだ。《不屈の巡礼者、ゴロス》と《死者の原野》が支配する環境で、彼らは我が道を突き進み、見事としか言いようのない結果を残した。

チェコ勢は「バント・ランプ」で合計15勝4敗。2日目で会おう、@fffreakmtg。 #MythicChampionshipV

 彼らの活躍はまだ終わらない。ストラスキーとツィフカは2人とも今大会2日目へ進出し、挑戦者内の上位4名に入って「2019ミシックチャンピオンシップⅦ(MTGアリーナ)」への参加権利を獲得するべく、次の戦いを見据えている。この週末にさらなる結果を残せば、ライバルズ・リーグ入りやその先も見えてくる。今後もこの二人組の活躍は耳に届くことだろう。

 もちろん、「チェコ・メイト」たちの面白おかしい一面もたっぷり楽しめるはずだ。

#MythicChampionshipV 2日目に向けて準備する@StanCifka。

誰もが#MythicChampionshipVに備えて来ています。@OndrejStrasky @MissMariapants

(Tr. Tetsuya Yabuki)

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