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津村健志の「先取り!」スタンダード・アナライズ

第93回:ビートダウンの栄枯盛衰?グランプリ・リールを中心に

読み物

津村健志の「先取り!」スタンダード・アナライズ

2012.03.15

第93回:ビートダウンの栄枯盛衰~グランプリ・リールを中心に


 こんにちはー。

 今週は先週予告したグランプリ・リールのトップ8デッキを見ていきましょう。今現在のメタゲームを形作った重要な大会なので、今週もはりきって特集していきたいと思います!
 それでは、まずはトップ8デッキ分布からご覧ください。


~グランプリ・リール(3月3~4日開催)・トップ8デッキ分布~

(リンク先は英語カバレージ)

優勝 「青黒ゾンビ」
準優勝 「青白Delver-Blade」
3位 「赤緑ビートダウン」
4位 「白黒トークン」
5位 「青白Delver-Blade」
6位 「赤緑ビートダウン」
7位 「赤緑《ケッシグの狼の地》」
8位 「赤緑ビートダウン」


 グランプリ・ボルチモアでは、3名ものプレイヤーをトップ8に送り込んだ「青黒コントロール」が勝ち組になりましたが、この大会では打って変わってビートダウンデッキの躍進が目立つ結果に。
 見事無敗のまま優勝を果たした「青黒ゾンビ」と、3名がトップ8入りし、ボルチモアでの勝利がフロックではなかったことを証明した「赤緑ビートダウン」は、今のメタゲームで主役を座を務めるまでの急成長を遂げた注目株です。

 今週はボルチモアからあまり変化のなかった「青白Delver-Blade」以外の6つのデッキを見ていきましょう。トップを飾るのは、ようやく大型イベントでトップ8入賞を記録したこのデッキ。


「白黒トークン」

Tom Valkeneers
グランプリ・リール2012 4位[MO] [ARENA]
13 《平地》
3 《沼》
4 《孤立した礼拝堂》
3 《大天使の霊堂》
1 《ゆらめく岩屋》

-土地(24)-

4 《宿命の旅人》
4 《教区の勇者》
4 《刃の接合者》
2 《刃砦の英雄》

-クリーチャー(14)-
4 《町民の結集》
4 《清浄の名誉》
4 《無形の美徳》
1 《破滅の刃》
4 《未練ある魂》
2 《忘却の輪》
3 《イニストラードの君主、ソリン》

-呪文(22)-
2 《ミラディンの十字軍》
2 《刃砦の英雄》
3 《忠実な軍勢の祭殿》
3 《存在の破棄》
1 《破滅の刃》
1 《喉首狙い》
2 《戦争と平和の剣》
1 《エルズペス・ティレル》

-サイドボード(15)-

 《未練ある魂》と《イニストラードの君主、ソリン》。「闇の隆盛」から加入したこの2枚のカードは、新デッキの登場を予感させるに十分なものでした。それこそ環境初期はどこもかしこも「白黒トークン」の話題で持ち切りといった様子で、プロツアー・闇の隆盛でも結果を残すだろうと多くの人々に期待されていました。
 しかしながら、今までは注目度の割に結果がついてこないデッキであり、今回のトップ8でようやくTier1~2に食い込んできたといった印象です。

 基本的な動きとしては、《町民の結集》や《未練ある魂》といったトークン生産カードを、豪華8枚もの全体強化エンチャントでバックアップしていくことになるのですが、このリストの特徴は、攻め手に《教区の勇者》を採用しているところです。

 《町民の結集》との強烈なシナジーはもちろんのことながら、攻め手をトークンだけで固めてしまうと《漸増爆弾》でいいようにやられてしまうことが多いので、マナ域をずらすといった意味合いでも重宝します。

 注目の《イニストラードの君主、ソリン》さんは、[+1]能力も[-2]能力もこのデッキにぴったりで、継続的にトークンを出せるために《漸増爆弾》や《黒の太陽の頂点》なんかに対しても多少の耐性が付きます。
 「絆魂」持ちのクリーチャーを出せるということでビートダウンデッキ全般に強く、とりわけ回避能力の少ない「ゾンビ」系のデッキに良く効きます。
 それ以外にも、出てくるトークンが黒いので、《戦争と平和の剣》を持ったクリーチャーを止められるというメリットもありますね。《町民の結集》、《未練ある魂》から出てくるトークンを含む大多数のクリーチャーが白いこのデッキは、《戦争と平和の剣》にはかなりの苦戦を強いられます。メインから投入された《忘却の輪》もそうですが、《戦争と平和の剣》対策はしっかりと用意しておきたいですね。


~今後の展望と改善点~

 このデッキはビートダウンデッキに強いため、今後も「ゾンビ」や「赤緑ビートダウン」が多いのであれば、常勝軍団の仲間入りができるでしょう。その半面で、インスタントの少ないこのデッキはカウンター呪文に手を焼いてしまうので、相手のターンに仕掛けられる《深夜の出没》をぜひとも採用したいところ。

 《教区の勇者》が少し弱くなってしまいますが、《刃の接合者》と入れ替えるといいと思います。

 それとマナベースには改善の余地がありそうです。デッキの構造的にほとんど黒マナを必要としないとはいえ、安定して《未練ある魂》を「フラッシュバック」するためにも、もう少し黒マナは増やしたいですね。
 土地を24枚のままマナベースを変更するのであれば、《大天使の霊堂》を1枚《沼》にするといいでしょうが、2マナ以上のスペルが多く、動きがもっさりしているので、単純に土地を増やしてもいいと思います。

 あとは対クリーチャーデッキに強い、という長所をもっともっと伸ばして、こんな構築を試してみてもいいでしょう。

ribbonsofnight (4-0)
Standard Daily #3529285 on 03/12/2012[MO] [ARENA]
9 《平地》
6 《沼》
4 《孤立した礼拝堂》
4 《進化する未開地》
3 《大天使の霊堂》

-土地(26)-


-クリーチャー(0)-
4 《清浄の名誉》
4 《無形の美徳》
4 《忠実な軍勢の祭殿》
1 《町民の結集》
4 《未練ある魂》
4 《深夜の出没》
3 《機を見た援軍》
2 《忘却の輪》
4 《審判の日》
4 《イニストラードの君主、ソリン》

-呪文(34)-
3 《虚無の呪文爆弾》
3 《存在の破棄》
2 《喉首狙い》
1 《破滅の刃》
1 《機を見た援軍》
1 《忘却の輪》
2 《魔女封じの宝珠》
1 《記憶殺し》
1 《死の支配の呪い》

-サイドボード(15)-

 メインから投入された《機を見た援軍》と《審判の日》が示すように、このリストは対クリーチャーデッキをこれでもかというくらいに強く意識しています。
 《無形の美徳》や《清浄の名誉》にバックアップされた《機を見た援軍》は、対ビートダウンのみならず「青白Delver-Blade」にも非常に効果的なので、「青白Delver-Blade」「ゾンビ」「赤緑ビートダウン」などが多いメタゲームならば、この形をお勧めします。

 対コントロール戦に絶大な強さを誇る《忠実な軍勢の祭殿》をメインから搭載していますし、マナベースもかなり安定しているので、個人的にはこちらのアプローチの方が好みですね。

 2マナ圏のカードということで《町民の結集》を1枚だけ採用していますが、せっかく土地をたっぷり26枚も入れているのですし、ここはカードパワー重視で《エルズペス・ティレル》にしてもいいと思います。

 なんにせよ、他のデッキに比べてまだまだこれからといった様子の「白黒トークン」デッキ。今後の成長に期待ができる逸材です。

 続いては、メタゲームの流れを上手く読んだ「赤緑《ケッシグの狼の地》」を。


「赤緑《ケッシグの狼の地》」

Grzegorz Kowalski
グランプリ・リール2012 7位[MO] [ARENA]
6 《森》
5 《山》
4 《銅線の地溝》
4 《根縛りの岩山》
4 《墨蛾の生息地》
2 《ケッシグの狼の地》

-土地(25)-

1 《極楽鳥》
4 《高原の狩りの達人》
3 《真面目な身代わり》
1 《最後のトロール、スラーン》
4 《原始のタイタン》
1 《業火のタイタン》

-クリーチャー(14)-
4 《感電破》
4 《不屈の自然》
3 《太陽の宝球》
4 《金屑の嵐》
2 《内にいる獣》
2 《緑の太陽の頂点》
2 《解放された者、カーン》

-呪文(21)-
2 《最後のトロール、スラーン》
2 《業火のタイタン》
3 《外科的摘出》
2 《秋の帳》
2 《古えの遺恨》
1 《鞭打ち炎》
1 《内にいる獣》
2 《原初の狩人、ガラク》

-サイドボード(15)-

 このリストはグランプリ・ボルチモアからグランプリ・リールまでのメタゲームの流れをよく表していると思います。

 ボルチモアにて「青黒コントロール」が復権したことを踏まえ、メインから《内にいる獣》と《解放された者、カーン》を積んでいるのがその変化の現れで、さらにはサイドボードに《外科的摘出》3枚、《秋の帳》も2枚と、「青黒コントロール」対策に余念がありません。

 これはこのリストに限った話ではなく、おそらくボルチモア後には多くのプレイヤーが対「青黒コントロール」を想定し、以前よりも多くの対策カードを入れていたはずです。

 環境全体として対コントロールに意識が向いていたそんな最中、水面下で虎視眈々と王座を狙っていたデッキたちがこの隙を逃すはずもありませんでした。


「青黒ゾンビ」

Richard Parker
グランプリ・リール2012 優勝[MO] [ARENA]
14 《沼》
4 《闇滑りの岸》
4 《水没した地下墓地》

-土地(22)-

4 《墓所這い》
4 《戦墓のグール》
2 《煙霧吐き》
4 《幻影の像》
4 《戦墓の隊長》
4 《ゲラルフの伝書使》
2 《ファイレクシアの抹消者》

-クリーチャー(24)-
4 《悲劇的な過ち》
4 《ゲスの評決》
3 《迫撃鞘》
1 《戦争と平和の剣》
2 《ヴェールのリリアナ》

-呪文(14)-
1 《墓地を刈り取るもの》
1 《ファイレクシアの抹消者》
2 《虚無の呪文爆弾》
2 《外科的摘出》
2 《漸増爆弾》
2 《喉首狙い》
1 《四肢切断》
1 《血統の切断》
2 《腐食の突風》
1 《黒の太陽の頂点》

-サイドボード(15)-

 予選ラウンドを14連勝からふたつのID(合意の上での引き分け)という圧倒的な成績で勝ち上がり、決勝ラウンドでも勢いそのままに優勝の座を射止めたのがこちらの「青黒ゾンビ」。

 《墓所這い》から始まり、《ゲラルフの伝書使》、《ファイレクシアの抹消者》といった対処の難しいクリーチャー陣を持ってして対戦相手を絞めあげていくことになります。

 黒単、赤黒、青黒と3つのバージョンがある中で、今現在最もポピュラーなのがこの「青黒」バージョンで、青を選ぶ主な理由は《幻影の像》と《戦墓の隊長》です。

 これらの生み出す相互作用もさることながら、《幻影の像》は《ゲラルフの伝書使》との相性がすさまじく、近頃では《絡み根の霊》が流行っていることも手伝い、「不死」持ちのクリーチャーになりやすいことがこのカードの評価を一段と高めています。
 Richardさんはトップ8インタビュー上で、「《戦墓の隊長》はいまいちだったから、2枚に減らして《ファイレクシアの変形者》を入れたい」と仰っていましたが、いかに環境的に《クローン》系のカードが強いとは言え、メインから6枚はいささかやり過ぎに感じるので、個人的にはその枠に3、4枚目の《ファイレクシアの抹消者》を推したいですね。

 《ファイレクシアの抹消者》は「赤緑《ケッシグの狼の地》」と「赤緑ビートダウン」に劇的に強いことに加え、このデッキが苦手とする《ミラディンの十字軍》を前にしてもアタックを継続できる優れもの。4枚目を入れるのならば、《ゲスの評決》1枚か何かを削って土地を1枚追加するといいでしょう。

 《煙霧吐き》《悲劇的な過ち》《迫撃鞘》のおかげで、環境に蔓延る《秘密を掘り下げる者》《教区の勇者》《極楽鳥》などをテンポよく除去しながら攻勢を維持できるデッキになっていますが、《煙霧吐き》は《ゲラルフの伝書使》の+1/+1カウンターを取り除くこともできます。
 こうすることで再び「不死」能力を活用できるので、メタゲーム的に除去としても良い働きをするだけでなく、対コントロール戦でも《ゲラルフの伝書使》を再利用できるのは嬉しい限りですね。

 この時期の他のデッキと同じく、この「ゾンビ」デッキも例に漏れず「青黒コントロール」を意識した作りになっており、《戦争と平和の剣》《ヴェールのリリアナ》という「青黒コントロール」が触りづらいパーマネントを採用することでその耐性を高めています。これらのカードは、このデッキの天敵である《ミラディンの十字軍》に強いのも高評価の要因ですね。

 メインボードにも要所を抑えたカード選択が光りますが、サイドボードも「青黒コントロール」をメタった《虚無の呪文爆弾》と《外科的摘出》、ミラーマッチのように「不死」が鍵となるマッチアップで重宝する《墓地を刈り取るもの》と《血統の切断》、トークン系のデッキに強い《漸増爆弾》や《腐食の突風》と、当時のメタゲームを上手く読んだチョイスが目立ちます。
 ただし最近では「Delver-Spirits(参考:第90回)」が数を減らしてきたので、今ならば《腐食の突風》は「青白人間ビートダウン」なんかにも効果的な《漸増爆弾》に置き換えてもいいと思います。


 前述の通り、このデッキは無敗で優勝という快挙を成し遂げたわけなんですが、その影響はあまりにも大きく、今では多くのプレイヤーが当時よりも「ゾンビ」デッキを強く意識しています。
 それこそ白いデッキのサイドボードに《天界の粛清》が入っているのは当たり前で、他にも《饗宴と飢餓の剣》を見かける機会が増えたりだとか、《イニストラードの君主、ソリン》や《ギデオン・ジュラ》のような「ゾンビ」デッキにとって致命的なプレインズウォーカーが増えてきたりと、今現在はこのデッキにとって少し厳しいフィールドになってきていると感じています。

 そのため、今後はこのデッキもサイドボードに《困窮》や《マナ漏出》を入れて対処できる範囲を広げたり、《ミラディンの十字軍》や《天界の粛清》対策として《ファイレクシアの十字軍》を採用したりといった工夫が必要になってくるでしょう。
 サイド後はこのデッキの肝である《ゲラルフの伝書使》と《ファイレクシアの抹消者》が容易に対処されるため、ダメージクロックが遅くなりがちなので、クリーチャー1体1体の質を向上させてくれる装備品を増量するのもひとつの手だと思います。

 以上の理由から、個人的には今「ゾンビ」デッキを使うのは厳しいと思っているのですが、ボルチモアからリールの流れが示すように、最近のメタゲームの循環は非常に早いので、また何か違うデッキが目立ち始めれば、「ゾンビ」デッキにとって好ましい環境に変わってくるはずです。
 世界選手権2011、プロツアー・闇の隆盛を連覇した「赤緑《ケッシグの狼の地》」にすら不遇の時期はあったので、このデッキもしばらくすればまた輝きを取り戻せると思います。


「赤緑ビートダウン」

Kristof Benaets
グランプリ・リール2012 3位[MO] [ARENA]
8 《森》
3 《山》
4 《銅線の地溝》
4 《根縛りの岩山》
3 《ケッシグの狼の地》
1 《墨蛾の生息地》

-土地(23)-

4 《極楽鳥》
4 《ラノワールのエルフ》
4 《絡み根の霊》
1 《夜明けのレインジャー》
4 《高原の狩りの達人》
3 《ファイレクシアの変形者》
2 《地獄乗り》
1 《最後のトロール、スラーン》
1 《酸のスライム》

-クリーチャー(24)-
4 《感電破》
4 《緑の太陽の頂点》
2 《饗宴と飢餓の剣》
2 《戦争と平和の剣》
1 《情け知らずのガラク》

-呪文(13)-
1 《最後のトロール、スラーン》
1 《解放の樹》
1 《隠れしウラブラスク》
2 《焼却》
2 《古えの遺恨》
1 《帰化》
2 《四肢切断》
2 《魔力のとげ》
1 《冒涜の行動》
2 《殴打頭蓋》

-サイドボード(15)-
Jonas Kostler
グランプリ・リール2012 6位[MO] [ARENA]
7 《森》
6 《山》
4 《銅線の地溝》
4 《根縛りの岩山》
2 《ケッシグの狼の地》

-土地(23)-

4 《極楽鳥》
4 《ラノワールのエルフ》
4 《絡み根の霊》
4 《高原の狩りの達人》
4 《地獄乗り》
2 《ファイレクシアの変形者》
1 《最後のトロール、スラーン》

-クリーチャー(23)-
4 《はらわた撃ち》
2 《感電破》
4 《火葬》
4 《戦争と平和の剣》

-呪文(14)-
2 《最後のトロール、スラーン》
1 《隠れしウラブラスク》
2 《変異原性の成長》
2 《精神的つまづき》
1 《外科的摘出》
2 《古えの遺恨》
2 《裏切りの血》
2 《四肢切断》
1 《緑の太陽の頂点》

-サイドボード(15)-
Martin Zimmermann
グランプリ・リール2012 8位[MO] [ARENA]
9 《森》
5 《山》
4 《銅線の地溝》
4 《根縛りの岩山》
2 《ケッシグの狼の地》

-土地(24)-

4 《極楽鳥》
4 《ラノワールのエルフ》
4 《絡み根の霊》
1 《夜明けのレインジャー》
4 《高原の狩りの達人》
3 《ファイレクシアの変形者》
2 《地獄乗り》
1 《最後のトロール、スラーン》

-クリーチャー(23)-
4 《感電破》
4 《緑の太陽の頂点》
3 《戦争と平和の剣》
2 《情け知らずのガラク》

-呪文(13)-
1 《酸のスライム》
1 《隠れしウラブラスク》
2 《火葬》
2 《古えの遺恨》
1 《帰化》
2 《四肢切断》
2 《魔力のとげ》
2 《饗宴と飢餓の剣》
2 《殴打頭蓋》

-サイドボード(15)-

 「闇の隆盛」の加入により、新たに登場したのがこの「赤緑ビートダウン」です。
 《極楽鳥》と《ラノワールのエルフ》という往年のマナ加速から、《絡み根の霊》や《高原の狩りの達人》へと繋ぎ、《戦争と平和の剣》や《ケッシグの狼の地》で道をこじ開けていくデッキです。

 デッキの動き自体は従来のビートダウンと変わりありませんが、このデッキに多様性を与えているのが《緑の太陽の頂点》。

 マナクリーチャーや、《絡み根の霊》《高原の狩りの達人》を水増しできるだけでも十分な役割を果たしていると言えますが、《夜明けのレインジャー》《最後のトロール、スラーン》《酸のスライム》といった特定の状況下で欲しいカードを的確にサーチできるのはこのデッキの強みのひとつです。
 特に各種剣を筆頭に、《忘却の輪》、《死の支配の呪い》などを割れる《酸のスライム》をピンポイントで持ってこれるのがいいですね。

 このデッキは「闇の隆盛」リリース後に誕生したデッキということで、《緑の太陽の頂点》用のシルバーバレット(1枚差し)カードを何種類採用するかだったり、《戦争と平和の剣》と《饗宴と飢餓の剣》のどちらをメインに採用するかなど、まだ細部にばらつきがあります。

 あとはサイドボードに3名ともに採用している《四肢切断》が、《ファイレクシアの抹消者》への意識の高さを伺わせますね。《ファイレクシアの抹消者》専用対策カードとして、《狂気の残骸》なんかも使われているようですが、《四肢切断》は《高原の狩りの達人》を対処できるかどうかが鍵となるミラーマッチでも役に立つので、汎用性の高さを重視して《四肢切断》でいいと思います。


~2種の「剣」の選択~

 「剣」に関しては、大雑把ではありますが、各マッチアップごとの僕なりの手応えを表にまとめてみたので、まだどちらか決めかねている方は参考にしてください。


《戦争と平和の剣》 《饗宴と飢餓の剣》
青白Delver-Blade ○ △
青白人間ビートダウン ◎ ×
赤緑《ケッシグの狼の地》 △ ◎
赤緑ビートダウン ○ ◎
ゾンビ ○ ◎
青黒コントロール ○ ◎
Frites(5色リアニメイター) ◎ ×
《出産の殻》 △ ○
白黒トークン ◎ ×
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