- HOME
- >
- READING
- >
- Making Magic -マジック開発秘話-
- >
- 私の初期のマジック時代 その2
READING
Making Magic -マジック開発秘話-

私の初期のマジック時代 その2
2026年7月14日
先週、私はウィザーズに入社するまでと入社後の初期の経歴について、フルタイムで雇用されてから主席デザイナーになるまでの物語を書き始めた。先週の記事を終えた時点では、ビル・ローズ/Bill Roseが主席デザイナーになったばかりで、我々は『インベイジョン』のデザインを始めようとしていたところだった。
『ウルザズ・サーガ』ブロックは少々壊れており、このセットへの反動として作られた『メルカディアン・マスクス』ブロックは薄味になっていた。『マジック』には成功が必要だった。堅実で、多くのプレイヤーに喜ばれるブロックが必要であり、ビルにはそのための秘策があった。我々は、多色をテーマにした初のブロックを作ろうとしていたのである。
このころ、重要な変化が起こりつつあった。『ミラージュ』ブロック以降、ブロックは、最初の秋の大型セット(北半球の季節を基準としている)で名前付きメカニズムを2つ導入し、ブロックの残りのセットでそれらのメカニズムを発展させる形で作られていた。各セットをクリエイティブ面でつないでいたのは、同じ次元を舞台としていることであり、メカニズム面でつないでいたのは、その2つの名前付きメカニズムを中心としていることだった。それ以外には、ブロック全体をまとめるメカニズム的な一貫性はほとんどなかった。
ビルが思い描いていたもの、そして私が「『マジック』デザインの第3ステージ」と呼んでいるもの(ここで解説している)の始まりは、各ブロックにテーマを与えることだった。ここから、ブロックはメカニズムによって何らかの要素を体現するようになった。『インベイジョン』ブロックの場合、それは多色カードだった。ビルは、多色カードへの需要を高めるため、多色カードの収録を控えるようジョエル/Joelを説得していた。『ウルザズ・サーガ』ブロックにも『メルカディアン・マスクス』ブロックにも、多色カードは1枚も収録されていなかったのである。
『インベイジョン』を確実にヒットさせることが重要だったため、ビルは万全の布陣を敷いた。デザイン・チームは、当時の開発部にいた3人の中心的存在だった『マジック』のデザイナー、すなわちビル本人、マイク・エリオット/Mike Elliott、そして私で構成された。デザインの最初の1週間は、タホにある父の家から遠隔で作業を行った。ビルは、バリー・ライヒ/Barry Reich(リチャード/Richardとともに『マジック』のプレイテストをした最初の人物)がデザインした未発売セット「幽体の混沌/Spectral Chaos」を利用した。『インベイジョン』は「幽体の混沌」を土台として作られたわけではないが、このセットも多色テーマだったため、ふさわしい要素をいくつか借用した。最大の貢献は版図であり、デザイン中はこれを「バリーのメカニズム」と呼んでいた。
前回、私はゲーム・デベロッパーからゲーム・デザイナーになるまでの道のりについて語った。デザイナーになると、私はデザインにおける自分の得意分野、つまりデザイナーとして最も力を発揮できる領域を探し始めた。最終的に、私はデザインにおいて3つのことに注力するようになった。1つ目は、カラー・パイである。ライターとして、私はゲームの根本的な構造をそれぞれの色の思想や動機と結びつけることの価値を理解していた。これは強力なツールであり、可能な限り強固なものにしたいと考えていた。
ビルはルール・チームと協力してルールを整理し、合理化することに多くの労力を注いでいた。私はカラー・パイに対して同じことを行った。その一環として、各色の境界線をどこに引くべきかを考えた。時には、能力をある色から別の色へ移すこともあった。また、各色の長所と短所を明確にし、カラー・パイを逸脱したカードが印刷されないよう努めることにも多くの時間を費やした。その大部分を占めていたのは、各色の理念と、それぞれが友好色や対抗色としてどう関係するかを明らかにし、それらを定着させてプレイヤーに説明する記事を書くことだった。長い目で見れば、これが色の協議会へとつながっていった。
デザインにおける私の2つ目の重点は、大局的な視点を保つことだった。ブロック内の一貫性が必要だとビルに訴え続けた中心人物が私だった。ビルと私は多少異なる角度から問題に取り組んでいたが、最終的には似た結論にたどり着いた。『インベイジョン』の多色テーマは大きな前進であり、私はこれが実現されることに興奮していた。
デザインにおける私の3つ目の重点は、イノベーションを誰よりも強く推進することだった。私は常に『マジック』のデザインを進化させる新しい方法を探していた。新しいツールや新しいプロセスを作りたいと考えていたのである。たとえば、ヘンリー・スターン/Henry Sternと私は、各セットの違いを際立たせるため、『インベイジョン』ブロックの最後のセットまで対抗色の組み合わせを温存するというアイデアを考え出した。私が主席デザイナーになり、ブロック構造の中で各セットに独自の役割を与えることで、より良いブロックを作る方法を試し始めたとき、デザインの第4ステージが始まった。

私のイノベーション志向が『インベイジョン』に影響を与えたもう1つの例は、分割カードの収録を強く推したことだった。ビルとジョエルが私を『Unglued』のデザイン・リードに指名したのは、私が最も既成概念にとらわれないデザイナーだと認識していたからだった。私は自分のスタイルを生かし、可能な限りデザインの境界を押し広げた(例えば、フルアート土地や印刷されたトークン・カードが初登場したのは『Unglued』である)。『Unglued』で最も人気のあるデザインは《B.F.M.》だった。2枚分を埋め尽くすほど大きなカードをプレイヤーが気に入ったのなら、1枚のカードに小さなカードが2枚収まっているものも楽しんでもらえるだろうと考えたのである。
私は、実際には制作されなかったセット「Unglued2:約束されし続編/The Obligatory Sequel」のために分割カードをデザインした。分割カードはプレイヤーに愛される素晴らしいアイデアである、と確信しており、多色セットにも完璧に合うと確信していた。ビルに提案したところ、ビルも気に入ったため、セットに入れることになった。しばらくの間、ビルと私対ウィザーズのその他全員という構図になっていたが、どうにか印刷までこぎ着けることができ、分割カードはプレイヤーから大いに愛された。
ビルは、私にとって2つ目の大型セットとなる『オデッセイ』のリードを任せてくれた。ブロックに単一のテーマを持たせた『インベイジョン』に続き、私は墓地を中心としたブロックを作った。2つの主要なメカニズムであるフラッシュバックとスレッショルドは、どちらも墓地に関係していた。セット全体が、それまでにはなかった形で墓地を意識させるように構成されていたのである。
『オデッセイ』ブロックの制作中には、もう1つ興味深い出来事が起こった。クリエイティブ・チームの全員が去ってしまったのである。当時のチームは数人程度にすぎなかったが、それでもまったく予想していなかった事態だった。ビルが新しいチームを採用するまでの間、私はセットのクリエイティブ面を監督するよう頼まれた。実のところ、マイケル・ライアン/Michael Ryanとともに『ウェザーライト・サーガ』を作った際にも、私はクリエイティブ面に深く関わっていた。『ウルザズ・レガシー』ではすべてのカードのコンセプト作成を担当し(《樫の力》に巨大なリスを描くことを決めたのは私である)、『Unglued』ではすべてのクリエイティブ要素を監督した。そのため、クリエイティブ要素を監督した経験が最も豊富なデザイナーが私でもあった。
次のブロックは『オンスロート』ブロックだった。ビルが『インベイジョン』ブロックをリードし、私が『オデッセイ』ブロックをリードしたので、次にブロックをリードする順番はマイク・エリオットだった。私は、各ブロックのメカニズム的要素をテーマ面でもっと強く結びつけるようビルに働きかけていたため、『オデッセイ』を任されたときには、ブロックに墓地中心のテーマを与えた。しかし、マイクはその考えにそれほど納得しておらず、彼のブロックはやや昔ながらの作りになった。中心となるメカニズムは2つあったが、両者の間に本質的なつながりはなかった。ビルはデザインの提出時の出来に満足せず、私に助けを求めた。
少し時間を巻き戻そう。ビルが主席デザイナーとして初めて手がけた大型セットは『インベイジョン』だったが、実際に彼が職務を引き継いだのは『メルカディアン・マスクス』ブロックの途中だった。彼が主席デザイナーとして初めて監督したセットは『プロフェシー』だったと思う。当時は、初めてデザイン・リードを務める人物には、ブロック内の2つ目の小型セットを任せることが多かった。それが最も取り組みやすく、リード役への最適な入り口だと考えていたからである。ウィリアム・ジョッカシュ/William Jockuschは長年『マジック』に携わっており、チームをリードすることに挑戦したいと考えていた。1995年当時からいた最初の4人のうち、まだチームをリードしたことがないのはウィリアムだけだったため、ジョエルは彼に機会を与えた。ウィリアムは自分がよく知るものをデザインし、その結果、『プロフェシー』はかなり「スパイク寄り」なセットになった。つまり、細かな最適化ばかりを重視するセットになったのである。一部の『マジック』プレイヤーには楽しんでもらえると分かっていたが、大多数のプレイヤーにはとっつきにくいものになるのではないかと懸念していた。
ビルは修正を手伝ってくれないかと私に頼み、私たちは数週間をかけて、ティミーやタミー、あるいはジョニーやジェニー向けの魅力的なサイクルを多数作った。この経験によって、私がデザインを修正することに長けているとビルに示せたのだと思う。そのため、『オンスロート』のデザインが提出され、ビルが懸念を抱いたとき、彼が頼ったのが私だった。
私にとって最大の問題は、ブロックに統一感のあるテーマが必要だということだった。そこで私は、マイクが作ったものの中から、大きなテーマへ発展させられる小さな種を見つけ出した。マイクは、起動することで自身のクリーチャー・タイプを変えられるクリーチャーを何体か作っていた。印刷されたセットで「霧衣」と呼ばれることになるクリーチャーたちである。セット内ではタイプ的テーマがあまり報われる作りになっていなかったが、私はそこに可能性があると感じた。
私は長年にわたって、クリーチャー・タイプを強く支持してきた。クリーチャーが持てるクリーチャー・タイプの数に関するルール(当初、各クリーチャーは最大1つのクリーチャー・タイプしか持てなかった)と、アーティファクト・クリーチャーはクリーチャー・タイプを持たないというルールを変更させたのは私だった。後にはクリエイティブ・チームとも密接に協力し、ほとんどの人型クリーチャーが種族を表すクリーチャー・タイプと役割を表すクリーチャー・タイプの両方を持つ「種族/職業モデル」を導入した。
私がビルに説明したのは、タイプ的テーマはかなり弱いにもかかわらず、よくプレイされているということだった。私にとって、それはこのテーマが人気である証拠だった。カードがそれほど強くなくても、人々はプレイしていたのである。私はビルに、ティミーやタミー、ジョニーとジェニーはタイプ的テーマを楽しんでおり、スパイクが使わない唯一の理由は弱いからだと伝えた。強力なタイプ的テーマを作れば、スパイクも使い、楽しんでくれるだろうと考えたのである。ビルの承認を得て、我々はタイプ的テーマを組み込んだ。
このセットに対する2つ目の解決策は、私が既成概念にとらわれないデザイナーとして知られていたことから生まれた。ルール・チームは、カードを裏向きにすることによって、『アルファ版』の2枚のカード、《Camouflage》と《Illusionary Mask》を機能させる方法を編み出していた。そこから着想を得て、彼らはまったく新しいメカニズムを考案した。後に変異となるメカニズムである。他のデザイナーにも提案していたが、誰も興味を示さなかった。私に見せるまでは。私はすぐにその可能性を見抜いた。私はそれを2マナの1/1から3マナの2/2へ変更し、このメカニズムでどんな面白いことができるかを示すため、表向きになったときに誘発するカードを多数デザインした。変異デッキを作り、ビルを含む開発部のさまざまなメンバーと対戦した。ビルはその内容を気に入り、『オンスロート』への追加を承認した。
『オンスロート』の再デザインを完成させる最後の要素は、開発部に、数年前の決定を撤回してもらうことだった。当時、『マジック』のセットに新しいメカニズムを導入した場合、それを常盤木メカニズムにするか、二度と再登場させないかのどちらかだった。私には、これは馬鹿げているように思えた。素晴らしいメカニズムを作ったのに、なぜ再利用しないのだろうか。サイクリングは、もともとリチャードが『テンペスト』ブロック用に提出したメカニズムだった。『テンペスト』には少々内容を詰め込みすぎていたため、サイクリングは1年後に発売される『ウルザズ・サーガ』ブロックまで温存されていた。
私は、サイクリングこそ『オンスロート』に最後のメカニズムとして必要なものだと考えたが、ビルの承認が必要だった。サイクリングに何か新しいものを加えられるなら採用してもよい、とビルは同意した。そこで私は、サイクリングを中心としたデッキを組めるようにし、異なる種類のサイクリング・デッキを成立させる2枚のカードをデザインした。その2枚が《霊体の地滑り》と《稲妻の裂け目》である。
ビルはこれらのカードを気に入り、サイクリングに新しいものを加えていると認め、サイクリングの収録が決まった。ブロックは好評を博し、タイプ的テーマの人気、変異のような革新的メカニズムの強み、そして過去のメカニズムが再登場することの楽しさという、開発部内のいくつものアイデアを定着させる助けとなった。
『オンスロート』ブロックの制作中、ビルは開発部担当副社長に昇進した。彼は主席デザイナーの仕事を、デザインを監督する役職とデベロップを監督する役職の2つに分けた。ランディ・ビューラー/Randy Buehlerが主席デベロッパーになったが、ビルは主席デザイナーを引き続き務めることを選んだ。
次は『ミラディン』ブロックだった。私は以前からアーティファクト・ブロックを作りたくてたまらず、ビルはリードを私に任せてくれた。当時のクリエイティブ・チームの責任者はタイラー・ビールマン/Tyler Bielmanだった。彼も私も、まったく新しいアーティファクト次元を作れることに大いに興奮していた。私はクリエイティブ・チームと協力し、ミラディンの世界を構築した。このブロックには格好良い要素が数多くあった一方で、パワー・レベル上の問題という点では、おそらく『ウルザズ・サーガ』ブロックに匹敵する問題があった。最大の課題の1つは、セットの非常に多くの部分が無色だったことである。そのため、数枚を禁止するだけでは問題を解決することが難しかった。最終的に、『ミラディン』ブロックは他のどのブロックよりも多くの禁止カードを出すことになった。
振り返れば、私は必要以上にデザインの境界を押し広げてしまった。その過ちを象徴する存在が、アーティファクト・土地だった。土地と格好良く楽しい形で相互作用することで、ジョニーやジェニーに多くの楽しい瞬間をもたらせると考え、私はそれらをデザインした。しかしプレイテストでは、コストを急速に減らせるため、親和(アーティファクト)を持つカードを非常に強力にすることが判明した。私は、アーティファクト・土地が秘めている可能性を愛していたため、セットに残そうと戦った。しかし、それらが「何になりうるか」に目を奪われ、実際に「何であるか」が見えなくなっていた。プレイヤーが実際に行う使い方によって問題が起きるのであれば、理論上どんな使い方ができるかは重要ではないのだ。
『ミラディン』ブロックがもたらした影響は、『マジック』のデザインを専門に監督する人物が必要だと認識されたことだった。副社長としての職務のため、ビルは望んでいたほど『マジック』に集中する時間を取れなくなっていた。ランディは『マジック』部門のディレクターに昇進し、ブライアン・シュナイダー/Brian Schneiderが主席デベロッパーになった。ビルは引き続き主席デザイナーを務めた。
次に来たのは『神河物語』ブロックだった。ビルは、トップダウン型のブロックというアイデアに大いに興奮していた。我々は、現実世界の文化から着想を得られそうな世界の候補を絞り込んだ。上位3つは、エジプト神話の世界、ギリシャ神話の世界、そして日本神話の世界だった。言うまでもなく、日本神話の世界が選ばれた。ビルの方針は、まずすべてのクリエイティブ作業を完成させ、それからその世界観に合うカードをデザインするというものだった。
問題は、フレイバーを表現するメカニズムを作る経験が我々には不足しており(現在では大幅に上達している)、セットの表現が非常に不器用で露骨になってしまったことだった。同じクリエイティブ要素を表現する際、その要素を持つカードにはすべてまったく同じメカニズムを与えるという手法を選んだのである。加えて、メカニズムが寄生的になる選択をあまりにも多く行った。つまり、同じセットの他のカードとしか機能しないものばかりだったのである。『マジック』のセットにとって、後方互換性は非常に重要である。プレイヤーは新しいカードをすでに所有しているデッキで使いたいと考えるが、『神河物語』ブロックはそれを難しくしてしまった。
少なくとも私にとって、『神河物語』ブロックがもたらした最大の影響は『マジック』には専任の主席デザイナーが必要だというランディの考えを確固たるものにしたことだった。ビルは優秀な主席デザイナーであり、優秀な副社長でもあったが、その両方を同時に務めることはできなかった。開発部には副社長としてのビルが必要だった。つまり『マジック』は新しい主席デザイナーを見つける必要があったのである。
興味深いことに、当時の私はそのことを知らなかった。ランディは、この変更を行う意向を公表していなかった。まだビルを説得しなければならなかったため、自分の胸の内に秘めていたのである。私は、主席デザイナーが交代しようとしていることすら知らなかった。したがって、この物語では私がさまざまな目標に向かって努力している姿が描かれているが、これは私が意識して目指していたものではなかった。確かに、いつか主席デザイナーになりたいとは思っていたが、それが近いうちに起こるとは考えていなかった。
『神河物語』ブロックには、もう1つ興味深い特徴があった。指揮を執ったのがブライアン・ティンスマン/Brian Tinsmanだったことである。私はデザインには参加していなかった。当時はまだ、すべてのデザイン・チームに参加するという方針を採っていなかった。しかし、『神河物語』のデベロップには参加していた。私はデベロップ中、セットのデザインを修正するために多くの時間を費やした。連繋(秘儀)と反転カードはいずれもデベロップ中に生まれたものであり、どちらも私の提案だった。反転カードは、以前にリチャードと私が一緒に取り組んでいたものだった。ランディが新しい主席デザイナーを探している間、私は『神河物語』ブロックが抱える多くの問題を積極的に修正していた。率直に言えば、多少は改善できたと思うが、必要とされる水準には遠く及ばなかった。
私が最終的に主席デザイナーになったもう1つの大きな理由は、新しい主席デザイナーにはクリエイティブ・チームをリードする能力も必要だとビルが考えていたことだった。クリエイティブとメカニズムを整合させるのであれば、その両方を監督する単一のビジョンから生み出すべきだとビルは考えていた。ビルがそう考えた大きな要因の1つは、『神河物語』の失敗だったのだろう。当時、デザインとさまざまなクリエイティブ要素の両方をリードした経験があるデザイナーは私だけだった。『ミラディン』では世界構築に携わった。『オデッセイ』と『Unglued』ではカード名とフレイバー・テキストを指揮した。『ウルザズ・レガシー』と『Unglued』ではカードのコンセプト作成を行った。『ウェザーライト・サーガ』ではストーリーをリードした。
私はその後、2年間にわたってクリエイティブ・チームをリードすることになった。そのうちの1年は『ラヴニカ:ギルドの都』ブロックの制作期間であり、私はその仕事を非常に誇りに思っている。チームは見事な場外ホームランを放った。ラヴニカは、我々がこれまで作った中でも最高のクリエイティブ世界の1つである。やがて冷静な判断がなされ、『マジック』のデザインとクリエイティブをリードする仕事には、それぞれ専任の人物が必要だと認識された。
経緯はこうである。2003年12月初旬、ランディは私を自分のオフィスに呼び出した。彼は、副社長と主席デザイナーを兼任することはできないとビルを説得し、ビルと相談したうえで、私を新しい主席デザイナーに選んだと説明した。また、クリエイティブ・チームもリードしなければならないと説明した。彼は私にその仕事を引き受けたいかと尋ね、私は「もちろんです」と答えた。それはまさに、入社して以来ずっと目指してきたものだった。
別の仕事に移りたいと思うことはないのか、とよく聞かれる。私は、夢の仕事を手に入れたなら、それをしっかりつかみ続け、人々が続けさせてくれる限り続けるものだと答えている。毎朝目を覚まし、今の仕事ができることが、今でも信じられない。この全2回のシリーズを通じて、私がここへたどり着くまでに歩んだ道を、少しでも知ってもらえたなら幸いである。
23年、そしてこれからも
この物語を楽しんでもらえたなら、私にはまだ、さらに23年分の物語が残っている。いつも通り、この記事についてでも、私が話したどの話題についてでも、どんなフィードバックでもぜひ聞かせてほしい。メールやソーシャル・メディア(X、Tumblr、Instagram、Bluesky、TikTok)を通じて送ってもらえると幸いだ。
来週は、『マジック:ザ・ギャザリング | ホビット』のプレビューが始まるので、ぜひまた読んでくれると嬉しい。
それまで、あなたが自身の夢の仕事が見つかりますように。
(Tr. Ryuki Matsushita)
RANKING ランキング
-
広報室コレクター・ブースターの購入でプロモパックをゲット!7月18日(土)より「コレクター・ブースター プラスワン」キャンペーン開催|こちらマジック広報室!!
-
読み物『マジック:ザ・ギャザリング | ホビット』をコレクションする:特に知っておくべき4つのこと|翻訳記事その他
-
読み物『マジック:ザ・ギャザリング | ホビット』のメカニズム|翻訳記事その他
-
戦略記事セレズニア・オフェンス:マナ加速と強化、そして新カードの怒りの鉄拳(スタンダード)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
戦略記事スタンダード環境を象徴する1枚《スーペリア・スパイダーマン》編(スタンダード)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
NEWEST 最新の読み物
-
2026.7.23戦略記事
とことん!スタンダー道!ドゥームの根城で武器製造!(スタンダード)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
2026.7.23開発秘話
私の初期のマジック時代 その2|Making Magic -マジック開発秘話-
-
2026.7.22戦略記事
スタンダード環境を象徴する1枚《渦泥の蟹》編(スタンダード)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
2026.7.21戦略記事
スタンダード環境を象徴する1枚《スーペリア・スパイダーマン》編(スタンダード)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
2026.7.20戦略記事
セレズニア・オフェンス:マナ加速と強化、そして新カードの怒りの鉄拳(スタンダード)|岩SHOWの「デイリー・デッキ」
-
2026.7.20読み物
『マジック:ザ・ギャザリング | ホビット』のメカニズム|翻訳記事その他
CATEGORY 読み物カテゴリー
戦略記事
コラム
BACK NUMBER 連載終了
- Beyond the Basics -上級者への道-
- Latest Developments -デベロップ最先端-
- ReConstructed -デッキ再構築-
- Daily Deck -今日のデッキ-
- Savor the Flavor
- 射場本正巳の「ブロールのススメ」
- 津村健志の「先取り!」スタンダード・アナライズ
- 行弘賢のよくわかる!リミテッド講座
- 浅原晃の「プレミアイベント三大チェックポイント!」
- ガフ提督の「ためになる」今日の1枚
- 射場本正巳の「統率者(2017年版)のススメ」
- かねこの!プロツアー食べ歩き!
- ロン・フォスターの統率者日記
- 射場本正巳の「統率者(2016年版)のススメ」
- マアヤのマジックほのぼの日記
- 金子と塚本の「勝てる!マジック」
- 射場本正巳の「統率者(2015年版)のススメ」
- 週刊連載インタビュー「あなたにとってマジックとは?」
- なかしゅー世界一周
- 中村修平の「デイリー・デッキ」
- 射場本正巳の「統率者(2014年版)のススメ」
- 中村修平の「ドラフトの定石!」
- 浅原晃の「プロツアー観戦ガイド」
- 鍛冶友浩の「プロツアー観戦ガイド」
- ウィザーズプレイネットワーク通信
- Formal Magic Quiz
- 週刊デッキ構築劇場
- 木曜マジック・バラエティ
- 鍛冶友浩の「デジタル・マジック通信」
- 鍛冶友浩の「今週のリプレイ!」
- 渡辺雄也の「リミテッドのススメ」
- 「明日から使える!」渡辺リミテッド・コンボ術
- 高橋優太の「このフォーマットを極めろ!」
- 高橋優太の「このデッキを使え!」
- 黒田正城の「エターナルへの招待」
- 三田村リミテッド研究室
- 新セットめった切り!
- シングルカードストラテジー
- プレインズウォーカーレビュー
- メカニズムレビュー
- その他記事










































