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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

スタンダード環境を象徴する1枚《スーペリア・スパイダーマン》編(スタンダード)

岩SHOW
 

 環境を象徴するカードというものがある。各構築フォーマットを代表するデッキたち。それらを構成するカードの中でも「これは外せない」「これがあるからこのアーキタイプがある」というような1枚を把握することが、ステップアップの最初の一歩になる。というわけで2026年夏、スタンダードにチャレンジする人に向けて1枚のカードをご紹介。

 現在スタンダードの主流アーキタイプ、その一派を成立させている、環境を代表するカードの1つ……《スーペリア・スパイダーマン》!この伝説のクリーチャーは、現在のスタンダードにおけるディミーア(青黒)、およびスゥルタイ(緑青黒)カラーの一派を成立させている重要な1枚だ。これは戦場に出るに際して、墓地のクリーチャー・カード1枚を追放し、それのコピーになれる。テキストは少々ややこしくも見えるが、要するに4/4というサイズでカード名もそのまま、能力だけをコピーできるというようにとらえてもらればOK!この能力はいずれの墓地に対しても働くものなので、相手の強いクリーチャーを除去して、それの能力をいただいても良いが……やはり本領を発揮するのは、何か特別なクリーチャーを自分で墓地に落としてそれをコピーした時だ。

 

 そんなわけでスタンダードの《スーペリア・スパイダーマン》採用デッキに必ずと言って良いレベルで併用されているのが《欺瞞》。これは唱える際に支払った色に基づいて能力が誘発。パーマネントのバウンスも、手札破壊も、どちらも強力な妨害手段となる。想起コストであれば、本来の6マナではなく2マナで唱えることが可能。その場合、これはすぐさま生け贄になってしまう……しかし戦場に出た時の能力はしっかり誘発するので、青青か黒黒で支払うことで、序盤に引いても手札のお荷物にならない……という素晴らしいデザインのエレメンタルだ。

 この《欺瞞》を想起で唱えて、能動的に墓地に送る。その後《スーペリア・スパイダーマン》を唱える……この時に{U}{U}{B}{B}という形でマナを支払う。そして《欺瞞》のコピーとなり戦場に出ると……青マナを支払った際のバウンス、および黒マナを支払った際の手札破壊の両方が誘発!相手の強力なパーマネントを手札に戻してそれをすぐさま捨てさせたり、トークンを戻す=追放して手札もいただき、2枚分の損失をもたらすなど、様々なデッキ相手に機能する最高の嫌がらせ能力を発揮してくれる!

 というわけで《スーペリア・スパイダーマン》と《欺瞞》の組み合わせは、青黒を基調としたデッキのメイン戦術となっている。これらのカードを中心に据えたアーキタイプが……

VitorCarvalho01 - 「ディミーア加虐者」
Magic Online Standard Challenge 32 トップ8 / スタンダード (2026年7月11日)[MO] [ARENA]
2 《魂の洞窟
4 《湿った墓
4 《グルームレイクの境界
2 《隠されし拠点
4 《不穏な浅瀬
10 《
-土地(26)-

4 《スーペリア・スパイダーマン
2 《観念の名誉教授
1 《モードック
4 《欺瞞
3 《終末の加虐者
-クリーチャー(14)-
4 《報いの呪詛
3 《苦々しい勝利
1 《戦略的裏切り
2 《黒い太陽の日
1 《死人に口無し
4 《強迫
3 《食糧補充
2 《冬夜の物語
-呪文(20)-
2 《保安官を撃て
1 《戦略的裏切り
1 《死人に口無し
2 《瞬間凍結
1 《除霊用掃除機
1 《観念の名誉教授
1 《モードック
2 《魅惑の悪漢、マルコム
3 《分派の説教者
1 《量子の謎かけ屋
-サイドボード(15)-
Magic Online より引用)

 

 

 「ディミーア加虐者」!物騒なアーキタイプ名だが、キーカードは《終末の加虐者》。このデーモンは戦場に出た時に、それが唱えられていたならばお互いのライブラリーを一気に吹き飛ばす……残り6枚になるまで。そしてこのデーモンは毎ターンに追加のドローをもたらしてくる。普通なら嬉しいが、6枚しかない状況だと3ターンですっからかんになってしまい、ライブラリーアウト負けしてしまう危険が。そんなリスキーなデーモンを使うのが加虐者デッキであり、これで一気にライブラリーを減らしたら、対戦相手に《不穏な浅瀬》で攻撃。この土地で攻撃すると対称のプレイヤーのライブラリーを4枚切削できるので、これで一気に追い詰める!あるいは《観念の名誉教授》で、《祖先の回想》を対戦相手を対象にして3枚引かせるのも良い。

 そうやって相手を先にライブラリーアウト状態にして、敗北条件に叩き落として勝つ……コンボ要素を持ったコントロールがこの「ディミーア加虐者」である。デーモンのコストは黒マナ6つと支払うのが大変だが、そこをカバーするのが《スーペリア・スパイダーマン》というわけだ。《苦々しい勝利》や《冬夜の物語》で手札からこれを捨てておけば、スーペリアとして4マナで唱えて、加虐者の能力を使用できるという……ちょっとお得なムーブを備えている。ライブラリーアウトで勝つまでの時間を《欺瞞》やクリーチャー除去で稼いだり、それらで十分に圧倒できるなら《観念の名誉教授》で自分が3枚ドローして物量で押し切ったり……コンボを決めることだけに依存していないのがこのアーキタイプの強みとなる。

 クリーチャー主体デッキには除去の雨を降らせて捌き切り、それらを用いないコントロール系には《欺瞞》《強迫》の手札破壊で妨害しまくってコンボを決める……物々しいデッキの見た目と異なり、柔軟さがセールスポイントだ。

 

 このアーキタイプにおいて最近採用される頻度が上がっているのが《モードック》!この新たな神話レアは、5マナで2/2とサイズは小さいが……対戦相手のクリーチャーを恒常的に-1/-1修正して弱体化させられる。《ラノワールのエルフ》や《脚当ての補充兵》などを要する緑系のデッキに特に有効で、タフネス1はこれで一網打尽に。そして絆魂を持っており、飛行を活かして攻撃を通すことでライフを保つことも狙える。

 自分のターンにのみ限定された起動型能力は、3点のライフを支払って謀議を行うというもの。カードを1枚引いて捨てるアクションで、これにより土地以外をすれば自身がサイズアップするオマケ付き。絆魂をより機能させることができるし、手札を捨てることでスーペリアでコピーする対象を用意するセットアップ役もこなす。この《モードック》自身をスーペリアでコピーするのも、サイズが4/4スタートになってお得だ。謀議の3点ペイも取り戻しやすいし、鍬があればマーベルのキャラ同士でのシナジーを決めて、盤面を支配してやろう。

 環境を象徴する1枚である《スーペリア・スパイダーマン》。スタンダードの青黒というカラーにおける看板になっているこのカード、手に入れたら是非「ディミーア加虐者」などのデッキを組むのにトライしてみて欲しいね。今後もこんな感じで、スタンダード初心者向けに環境を代表するカードやデッキを紹介していくので、改めてどうぞよろしく!

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