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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

ルビー・ストーム:プロツアーで炸裂!?新たなる秘儀呪文!(モダン)

岩SHOW


 今週末、7月17日から19日にかけてプロツアーが開催される。『マジック:ザ・ギャザリング | マーベル スーパー・ヒーローズ』のリリースを祝する意味も大きい今回のプロツアー、なんと決勝ラウンドは……ドラフトにて行われる!スーパーヒーローとヴィランたちがぶつかり合う、映画のようなゲーム展開に期待感が高まるばかりだ。そんなプロツアーの構築ラウンドはモダンにて競われる。久しぶりのモダン採用ということで、競技イベントでどのようなデッキやカードが活躍するのかも楽しみだ。果たしてモダンラウンドで『マジック:ザ・ギャザリング | マーベル スーパー・ヒーローズ』の新カードを拝むことはできるだろうか?

 モダンはかなりのカードパワーが要求される環境だ。スタンダードを経由する通常セットのカードが活躍するかどうかは、ハードルが上がってしまうところではあるが……1つ重要なのは「これまでにない挙動のカード」であること。この条件を満たせれば、モダンの最前線で争っているようなデッキからもお呼びがかかることがある……そして、今セットでは早くも1枚のカードが、モダンにてポジションを確保している!プロツアーでもフィーチャーマッチに登場する可能性大の、バチバチの強力デッキ……その名は「ルビー・ストーム」!

Elias - 「ルビー・ストーム」
Magic Online Modern Challenge 64 トップ8 / モダン (2026年7月4日)[MO] [ARENA]
4 《沸騰する小湖
3 《血染めのぬかるみ
2 《樹木茂る山麓
1 《踏み鳴らされる地
2 《商業地区
1 《宝石の洞窟
2 《耐え抜くもの、母聖樹
4 《
-土地(19)-

4 《モンスーンの魔道士、ラル
-クリーチャー(4)-
4 《捨て身の儀式
4 《発熱の儀式
4 《魔力変
1 《電気放出
4 《レンの決意
3 《無謀なる衝動
4 《ヘックス・マジック
2 《ヴァラクートの覚醒
3 《炎の中の過去
2 《願い
2 《美術家の才能
4 《ルビーの大メダル
-呪文(37)-
3 《夏の帳
1 《否定の契約
2 《兄弟仲の終焉
3 《自然の要求
1 《耐え抜くもの、母聖樹
1 《電気放出
1 《炎の中の過去
1 《巣穴からの総出
1 《ぶどう弾
1 《嵐鱗の末裔
-サイドボード(15)-
Magic Online より引用)

 

回転

 「ルビー・ストーム」はモダンを代表するコンボデッキの1つ。ストームとは能力のことで、ストームを持つ呪文は同一ターンに唱えられた呪文の数だけコピーされる。マナを加えたりカードを引くなど、呪文から次の呪文へと繋げるカードを用いて、ストーム呪文へのセットアップを行う。チェーンコンボと呼ばれる類のデッキで、特定のカードを揃えて勝ち、というよりはその場その場で状況に合わせた判断力が問われる、様々なルートを辿るコンボデッキである。

 ルビーとは《ルビーの大メダル》のこと。赤い呪文のコストを軽減するアーティファクトであり、ルビーと《モンスーンの魔道士、ラル》を使ってあらゆる赤いカードのコストを軽くして、スムーズな連打を可能にした赤単及び白や緑を添えたリストが「ルビー・ストーム」と呼ばれる。簡潔に言えば、軽いインスタントとソーサリーが中心、呪文を唱えれば唱えるほど勝利に近づくデッキ、である。

 

 デッキの具体的な動きを紹介しよう。まずはルビーかラルを戦場に出してデッキ内のほとんどのカードのコストを軽減、エンジンが準備できたら《捨て身の儀式》《発熱の儀式》とマナを加える呪文を唱えて、赤マナを確保。《魔力変》はそれ単体ではマナは増えないが、ルビーなどでコストを下げてやることで1マナが2マナに増える。さらに1ドローもついており、この手のストームデッキにおいては手数を増やすために非常に重要な1枚となっている。そして《レンの決意》《無謀なる衝動》と、1枚の手札を複数回のアクションに伸ばすアドバンテージ源も唱えて、どんどんと呪文を連鎖させる……それらを《炎の中の過去》でフラッシュバックして使いまわすことで、ゲームに勝利するのに十分なストーム・カウントを稼ぐことが出来る。

 勝利するためのストーム呪文は、実はメインデッキには入っていない。ダメージを与える《ぶどう弾》、ゴブリンを生成する《巣穴からの総出》にドラゴンが並ぶ《嵐鱗の末裔》……これらのストーム呪文はサイドボードに用意されており、それらにアクセスするのが《願い》。ゲーム外の呪文を唱えられるようにするこのソーサリーで、これらの勝利手段にアクセス。臨機応変に使い分けて、ストームからの大ダメージで勝利を手にするのだ。

 

 このアーキタイプが取り入れた『マジック:ザ・ギャザリング | マーベル スーパー・ヒーローズ』の新カードを紹介しよう。《ヘックス・マジック》!このソーサリーは、自分の手札を放棄して、それと同等の枚数の新たな手札を手に入れる……このリストにも採用されている《ヴァラクートの覚醒》のような、赤の得意とする手札入れ替え呪文の最新型だ。《ヘックス・マジック》は手札を全て追放し、それと同じ枚数のカードをドローする。これだけだと《ヘックス・マジック》1枚分、手札の枚数的には損していることになるのだが……このソーサリーの凄いところは、追放したカードを次のターン終了時までプレイ可能という点。3枚追放して3枚ドローしつつ、追放したものも全部利用可能であれば……単純に大幅なドローが出来た分お得というわけである。

 他のデッキでは追放した手札を使い切るのは難しいかもしれないが、そこは「ルビー・ストーム」。コスト軽減とマナ加速により、そういった問題点をクリアして、《ヘックス・マジック》の良いところを存分に味わえるデッキになっている。まさしく「ルビー・ストーム」待望の1枚と言えるだろう。

 そんな《ヘックス・マジック》は久しぶりに登場した秘儀呪文でもある。まさかこのタイプが戻ってくるとは……これにより《捨て身の儀式》のデッキ内の存在感も大きく上昇することに。《捨て身の儀式》は秘儀呪文に連繋することが可能である。コストを払って手札から公開することで、秘儀呪文にこれの効果を追加するという、特殊な挙動を見せる1枚だ。つまり、《ヘックス・マジック》に連繫すれば、赤マナ3つ加える効果が乗っかり……それでいて《捨て身の儀式》は手札として追放され、別のカードを引き込んだ上に、追放領域から唱えてさらに3マナを……と、実にテクニカルなムーブが披露されることに。毎回狙う動きでもないだろうが、こういうデッキの引き出しが増えることはアドリブ重視のストームデッキにとって大きな追い風である。そんなわけでフィーチャーマッチに「ルビー・ストーム」がやってきたら、《ヘックス・マジック》がどれだけ大きな動きを見せるのか注目しよう。

 プロツアー観戦……毎回、プロプレイヤー達の熱戦が名勝負・名シーンを生み出しているので、一度頑張ってリアルタイムで観戦してみることをオススメするね。特に今回は日本時間の夕方からと非常に見やすい時間帯だ。今回はどんなヒーローが生まれるのだろうか?ワクワクが止まらない!

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