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岩SHOWの「デイリー・デッキ」

今週のCool Deck:今こそ瞬唱!一周回って新鮮なコントロール(モダン)
我々はクールを求め、日夜クールなコンテンツを摂取し続ける……現代人にとって心の日っス栄養素であるクール。欠乏させてはならない……常にクールを感じ続けなければ。そんな悩みもマジックをプレイすれば大半は解決する。『マジック:ザ・ギャザリング|マーベル スーパー・ヒーローズ』をはじめ、数えきれないほどのコラボカードが今、マジックの多元宇宙に集結している。2026年も半分を切ったが、まだまだクールなユニバースビヨンドが控えているのだ……。
そして、突如発表されたのが秋にリリースされる『リアリティ・フラクチャー』の内容だ。ジェイスが創り上げたという模倣宇宙、現実の世界と同じ人物が存在しながらも、それらが辿る運命は全く異なるものに……青くなったチャンドラ、鎖のヴェールをまとったガラクなど、我々がよく知るキャラクター達の全く別の姿が……そんなセットを象徴するようなクールな新カードも公開されている。
本日このセットからお見せするカードは、こちらが最後です。模倣宇宙で変質したのはプレインズウォーカーだけではありません。
— マジック:ザ・ギャザリング (@mtgjp) May 1, 2026
《棘唱の魔道士》にご注目ください!こちらは「砕けし鏡像」版となり、さらにコレクター・ブースター限定で"ファセット・フォイル仕様"も出現します。#mtgjp #MTGFracture pic.twitter.com/aqet4C2TAt
《棘唱の魔道士》ィ!?模倣宇宙で変質したクリーチャーの1つだというこのカード……戦場に出た時に墓地のインスタントやソーサリーを対象にし、それにフラッシュバックを持たせる。2マナと軽く、パワー2の速攻持ち……ということで《稲妻》のようなダメージを与える赤い呪文を拾い、それらでクリーチャーを除去したりプレイヤーのライフを削りながら殴るという、攻撃的な使い方が想定される。さて、このクールで強力そうなクリーチャーの元ネタは……
《瞬唱の魔道士》!先ほどの棘唱と色は正反対の青、2マナ2/1は共通だが瞬速を持っており、相手のターンにも飛び出してくる。そして誘発型能力は共通のフラッシュバック付与……『イニストラード』が初出のこのクリーチャーは、当時最も人気を集めたカードの1つであった。《思案》や《渦まく知識》などの軽量ドローを拾ったり、それこそ《稲妻》やら《四肢切断》やら……とにかくコストが軽いインスタントやソーサリーと相性◎、そこかしこでこの魔道士が飛び交いクールな活躍を見せていたものだ。
初出時のイラストに描かれている人物は、ティアゴ・チャン/Tiago Chanという実在するプレイヤーがモデル。当時開催されていたインビテーショナルというイベント……これに優勝したプレイヤーは、カードのデザインに関わり、その人物がモデルと鳴ってイラストが描かれるという副賞が用意されており、この瞬唱もそうした経緯で生まれたカードだ。棘唱のイラストをよく見ると、砕けた鏡の中に、このティアゴ・チャン版の瞬唱の姿が垣間見られる。なんだよこの超絶クールは演出は!?「砕けし鏡像」というこのショーケース版カード、他にどんなクールなアートワークが見られるのか、楽しみでしょうがないって!
一時期はスタンダードはもとより、モダンやレガシーでも使われまくった、時代を代表する1枚である《瞬唱の魔道士》。初登場から15年ほどが経過した現在、最近では低コストのクリーチャーに、もっと派手で目立つ面々が増え……次第に瞬唱の使用率は低下。最近ではどちらかというと珍しいカードになってしまっており、少し寂しさもあるが時の流れを感じられて、これもまたクール……。
そんな中、モダンにてこの瞬唱を用いたデッキリストを発見。ちょうどアムステルダムで開催される次のプロツアーも、構築フォーマットはモダンである。《棘唱の魔道士》を見て「おー凄いな」と感じている、その横で開いているブラウザに元祖である瞬唱の姿を見つけて、なんかこれってクールだなと。筆者がそんなちょっとしたクール体験を味わったリストを紹介しよう。
| 4 《溢れかえる岸辺》 4 《汚染された三角州》 1 《湿地の干潟》 3 《湿った墓》 3 《地底街の下水道》 4 《廃墟の地》 4 《島》 1 《沼》 -土地(24)- 4 《オークの弓使い》 2 《瞬唱の魔道士》 3 《緻密》 4 《司書、ワン・シー・トン》 -クリーチャー(13)- |
4 《致命的な一押し》 3 《シェオルドレッドの勅令》 4 《対抗呪文》 2 《呪文貫き》 3 《呪文嵌め》 1 《論理の結び目》 2 《塵へのしがみつき》 4 《星間航路の助言》 -呪文(23)- |
4 《記憶への放逐》 3 《神秘の論争》 1 《氷砕き》 2 《報いの呪詛》 2 《滅び》 2 《仕組まれた爆薬》 1 《除霊用掃除機》 -サイドボード(15)- |
モダンの「ディミーア・コントロール」!実に……実にオーソドックスなデッキだ。《致命的な一押し》《シェオルドレッドの勅令》でクリーチャーなどを除去。他の呪文は…《対抗呪文》を初めとする10枚の打ち消し呪文でシャットアウト!対戦相手に好きなことをさせない、生粋のコントロールデッキである。瞬唱はこのデッキにおいて、除去や打ち消しを拾って使いまわす、柔軟なアドバンテージ源であり、隙あらば相手を殴る価値手段の1つでもある。最も気持ち良い使い方は、これで除去を拾って撃ち込みながら、相手のタフネス2以下のクリーチャーをブロックして相討ちにし、1:2交換を取るというムーブだろう。《星間航路の助言》をキッカー込みで使いまわせれば、勝利もグッと近づくというもの。
そんなリストのメインデッキにおける非クリーチャー呪文はすべてインスタント!さらにクリーチャーもすべて瞬速持ち!つまり対戦相手の動きを見てから動く、相手のターンに呪文をプレイすることの方がずっと多くなるというデッキなわけ。自分のメインに暴れ回るデッキが多いモダンにおいて、己のターンは土地を置いてゴー(ターン終了宣言)。昔ながらの青系コントロールの動き……クールすぎるぜ!《オークの弓使い》や《緻密》など、クリーチャー対策にもなる強力な面々を隙鳴く展開し、こちらがゲームの支配者になれるように相手のターンに動いていこう。
瞬速持ちの中でも、このデッキ内最大級サイズになり得るクールな1枚が《司書、ワン・シー・トン》!マナを支払った分だけ大きなサイズで戦場に出て、手札ももたらすこのフクロウ……しかし、早いターンであればそれこそX=0で出してしまっても良い。ワン・シー・トンは対戦相手がライブラリーからカードを探す度に、+1/+1カウンターを得て、さらに1ドローをもたらす。モダンという環境はあらゆるサーチに溢れている……特にこのデッキにも見られる《汚染された三角州》のようなフェッチランドは、非常に多くのデッキでマナ基盤の安定化に貢献している。これらの土地を起動してライブラリーから《湿った墓》のような複数のタイプを持つ多色土地をサーチする、その動きに合わせてワン・シー・トンを繰り出せば、ただでカードが手に入る。
さらにこれをクールに用いる方法が《廃墟の地》との組み合わせ。対戦相手の基本でない土地を破壊する能力を持っており、多色土地や《エルドラージの寺院》といった特定の土地を重要視するデッキに対して効果的な1枚だ。これは土地を破棄した後に、お詫びとして対戦相手に基本土地を1枚探させてあげるという慈悲深い処理を行うわけだが……ワン・シー・トンはそれすらも見逃さず、サイズアップして手札を1枚供給する!一方的に土地を割っておきながらそれを咎める、クールなまでに身勝手なスピリットなのだ。
伝統的な土地を置いてゴー、相手のターンにインスタントで動く青系コントロール。《瞬唱の魔道士》ら瞬速持ちクリーチャーでその戦略を強めた「ディミーア・コントロール」は、派手さこそないがかえってそれがモダンのデッキの中で異色の存在に見えるのが、何ともクールだ。こういったデッキがモダンにもあると、なんだか安心するものだ。プロツアーも楽しみなところで、それじゃ今週はここまで。Stay cool! Snapcaster is real!!
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