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岩SHOWの「デイリー・デッキ」

とことん!スタンダー道!スポットライトシリーズでも果敢デッキに要注目(スタンダード)
特大イベントが……キタキタキタァ!
最近マジックを始めたプレイヤー達はご存じないかもしれないが、かつてグランプリというイベントが定期的に開催されていた。最盛期で日本国内だけで年4回とかやってたね。金~日曜日までの3日間開催され、場内では大小様々なイベントが同時に進行。とりあえず会場に来ればなんらかのマジックを楽しめる!ドでかいお祭りが行われていた。それは名前を変えマジックフェストになり、そしてイベントが開催できない期間を挟んで、2日間制のプレイヤーズコンベンションとなり現在に至る。このプレイヤーズコンベンションも2年ほど続き、失われてしまったマジックのお祭りの熱を徐々に取り戻すことに成功したと思う。ただやっぱり、大多数のプレイヤーが求めていたのはかつてのグランプリだった。
グランプリとはイベント全体の名であると同時に、場内で開催される最大のメインイベントの名でもある。グランプリは上位が賞金を獲得できるトーナメントであり、所謂競技イベントである。最盛期には3000名を超える参加者が集ったものだ。そんなプレイヤー達は初日に最大9回戦の予選を戦い、上位の成績を収めたプレイヤーのみが2日目に進出。2日目の予選も勝ち抜いた上位8名が決勝ラウンドを戦うという形式で争われた。
賞金や名誉を勝ち取るのはもちろんのこと、このイベントにはもう1つ魅力的な副賞があった。上位プレイヤーにはプロツアーへの参加権利が与えられたのだ。世界最高峰の舞台であるプロツアー。グランプリで一花咲かせられれば世界デビューの道も開けるという、夢とロマンが溢れていた。プレイヤーズコンベンションでもプロツアーに向けた予選は行われているが、これは誰でも参加できるというものではなく、かつてのグランプリの「誰でも参加できてその日強けりゃプロツアー!」というわかりやすさが恋しいという声を頻繁に耳にしたものだ。
そんなグランプリが、マジック・スポットライト・シリーズとして復活!優勝者には賞金10,000ドル!賞金総額50,000ドルという豪快さ、そしてて成績上位8名にはプロツアーの参加権利!これは名前は変わったが完全にグランプリだ。6月27日(金)から29日(日)まで3日間開催というのもかつてのそれを思い起こさせる。そして今大会のタイトルは「マジック・スポットライト:FINAL FANTASY」!話題の新セット『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』のリリースを記念して、FFとマジックに満ちた週末がやってくる……アツいね。メインイベントであるマジック・スポットライト:FINAL FANTASYは定員2,000名(後に2,300名に増員)という超ビッグイベントで、そしてこの大会の予約はすでに埋まっている。こりゃかつてのグランプリの熱量が戻ってきたなぁ……感涙ものだ。
スポットライトのフォーマットはスタンダード。スタンダーをこよなく愛する当コラムとしても、大会当日までスタンダードのデッキを紹介し続けて少しでも盛り上げていきたい所存。というわけで今週もとことん!スタンダードのデッキをおさらいしていこうぜ!
4 《島》 4 《リバーパイアーの境界》 4 《尖塔断の運河》 4 《山》 4 《シヴの浅瀬》 1 《轟音の滝》 -土地(21)- 4 《僧院の速槍》 2 《かまどの精》 3 《ドレイクの孵卵者》 -クリーチャー(9)- |
4 《噴出の稲妻》 4 《コーリ鋼の短刀》 4 《選択》 4 《巨怪の怒り》 4 《手練》 3 《洪水の大口へ》 3 《食糧補充》 4 《嵐追いの才能》 -呪文(30)- |
2 《除霊用掃除機》 2 《紅蓮地獄》 1 《洪水の大口へ》 2 《呪文貫き》 1 《今のうちに出よう》 2 《声も出せない》 2 《陽背骨のオオヤマネコ》 2 《轟く機知、ラル》 1 《ティシャーナの潮縛り》 -サイドボード(15)- |
『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』リリース後のスタンダードがどうなるかは未知の領域だが、現環境のデッキがベースになったものがトーナメントで高い使用率を誇ることだろう。というわけで直近の競技イベント、チャンピオンズカップファイナルにて最多勢力であり同時にTOP8に4名が入賞、最も成功したデッキである「イゼット(青赤)果敢」を振り返っておこう。
《コーリ鋼の短刀》が登場して一気に隆盛を迎えたこのアーキタイプ。1ターンに2回呪文を唱えることでモンクを生成、それに装備されて速攻で詰めていく動きを、青の《選択》《手練》などのドロー呪文で後押し。赤の《僧院の速槍》などの果敢系クリーチャーと《巨怪の怒り》も絡めて、序盤からガンガン攻めていくアグロでありながら、短刀のおかげで攻め手も尽きにくいというスタミナが強みのアーキタイプだ。
『タルキール:龍嵐録』のリリースからチャンピオンズカップまでの期間でこのアーキタイプは進化を遂げることに。世に出た当初は《精鋭射手団の目立ちたがり》を採用し、果敢持ちともに攻めるリストが主流だった。しかし同型戦においてこのタフネス2の鳥は活躍し辛く、もっと高タフネスでより効果的なカードへとシフトしていくことに。《ドレイクの孵卵者》は1/3警戒で果敢持ち。このウィザードがプレイヤーに戦闘ダメージを与えると、その数だけの不可カウンターを得る。これの上から3つの孵化カウンターを取り除くと2/2飛行のドレイクを生成できるという、面白く強い能力の持ち主。これは2ターン目に出すにあたって目立ちたがりよりも信頼できるものであり、生きてターンが帰ってくれば……《巨怪の怒り》を絡めてパワーを6に上昇させてパンチを叩き込む!ドレイク2匹生成!こうなればもうゲームの主導権をガッチリホールド。ブン回れば最強クラスのこの孵卵者を目立ちたがりよりも優先するリストが目立った。
《かまどの精》も同じく同型に強いクリーチャーで、墓地のインスタントとソーサリーの数だけコストが軽減される。軽く出せるタフネス5という硬さが赤いデッキ相手には強固な壁となる。出来事の方も2枚ドローができるため、短刀の疾風能力を助ける。こういった面々が主役にシフトしつつあり、それを実行したリストがプロツアーへの切符を手に入れるに至った。
おそらくは『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』リリース後もこの果敢系アーキタイプは環境の主役デッキとして残り続けるだろう。他にも一体どんなデッキが生き残り、新たに生まれてくるのか?非常に楽しみだ。マジック・スポットライト:FINAL FANTASY、メインイベントは定員に達しているが会場では他にもスタンダードなどを遊ぶことができるイベントが併催されるので、皆で新カードで遊びまくろうぜ!
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