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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
ドネイト:寄付するものは魔神と計略(スタンダード)
「ドネイト」というコンボを知っているかい。ドネイトこと《寄付》を用いた独特のプレイ感覚を味わえるコンボデッキたちのことだ。このソーサリー、その名の通り対戦相手に自身のパーマネントを1つプレゼントしてコントロールを譲るというもの。これで対戦相手に譲渡するのは、もちろん相手の足を引っ張るパーマネント。中でも条件を満たすと即座に敗北するものを贈るのが手っ取り早い。
最も成功を収めたのは《Illusions of Grandeur》を対戦相手に《寄付》するデッキ。このエンチャントは戦場に出た時に20点ものライフをもたらすが、維持コストを支払えなくなって戦場を離れるとその分のライフを失わせる。自分は20点回復しておいてこのIllusionsをドネイトし、対戦相手がいずれ維持コストを支払えなくなったり、あるいはこちらから《紅蓮破》で破壊するなどして20点のライフを失わせて勝つ。非常に合理的なコンボであり、その決定力の高さと必要パーツの少なさ、アグロ耐性の高さなどから1999年頃に栄華を極めたデッキだった。
そんなドネイトの系譜に名を連ねるカードはあまり多くは作られていないが、2024年に久しぶりに登場。《切望の隼》だ。変装コストを支払い表にすると能力が誘発、パーマネントを望む数だけドネイトする。これで対戦相手に寄付した枚数分カードを引く。パーマネントは隼で攻撃する度に1つコントロールを取り戻せるが、隼が除去されると奪われっぱなしになる。リスクの伴う手札補充カードであるわけだが、対戦相手がもらっても難の使い道もないカードをあげるなどすればそれが軽減できるというデザイン。隼自身のコストも重いわけではなく、かなり味のするカードに仕上がっている。この隼を用いた2024年スタンダードのおけるドネイト・コンボが……
4《地底の大河》 4《闇滑りの岸》 4《難破船の湿地》 2《地底街の下水道》 2《犯行現場》 1《天上都市、大田原》 1《見捨てられたぬかるみ、竹沼》 3《島》 5《沼》 -土地(26)- 2《遠眼鏡のセイレーン》 4《大洞窟のコウモリ》 4《硬骨漢の船員》 2《マルカトールの監視者》 1《魅惑の悪漢、マルコム》 4《切望の隼》 4《ドロスの魔神》 -クリーチャー(21)- |
2《強迫》 4《無力化》 3《鏡に願いを》 2《アモンケットへの侵攻》 2《ヴェールのリリアナ》 -呪文(13)- |
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こちらのリスト。隼でドネイトするのは《ドロスの魔神》!毎ターン油・カウンターが減っていき、0個になるとゲームオーバー。そんなドでかいリスクの代わりに、超暴力的な戦闘力が魅力のデーモンだ。これを対戦相手に提供し、その敗北条件を誘発させて勝つ……貪欲なコンボデッキである。カウンターが減った状態の魔神をプレゼントしたり、《無力化》で無理やり減らしても良しと、なんとしてでも対戦相手を魔神キルするという意地を感じて胸が温かくなるぜ。
この魔神隼コンボ、『サンダー・ジャンクションの無法者』リリースにより隼でドネイトするカード候補に新顔が加わった。《強欲の計略》!その名の通り強欲も強欲、大強欲!4マナでカードを3枚引き、ライフを6点得て、その上コウモリが3体!こんなマナ効率が良いカードもそうそう存在するものじゃない。美味しい話には裏があるもので、このエンチャントをコントロールしている状態で終了ステップを迎えると、手札・ライフ・クリーチャーをそれぞれ失っていくことになる。
まあ1回くらいの誘発ならこれらを捧げてもお釣りが出るレベルで得しているが……隼でドネイトしてやることで、苦しい思いをせずに済む。なんの躊躇もなく、計略の誘発後に隼を表にしてやろう。この計略は戦場を離れると、さらに強烈なペナルティが誘発。隼であげてからバウンスするなど、極悪ムーブをかましてやりたくなるというものだ。さあ、このビッグスコアな新カードを上記リストに投入!
4《地底の大河》 4《闇滑りの岸》 4《難破船の湿地》 2《地底街の下水道》 2《天上都市、大田原》 1《見捨てられたぬかるみ、竹沼》 4《島》 4《沼》 -土地(25)- 4《遠眼鏡のセイレーン》 4《大洞窟のコウモリ》 4《硬骨漢の船員》 4《切望の隼》 4《ドロスの魔神》 1《黙示録、シェオルドレッド》 -クリーチャー(21)- |
2《強迫》 3《苦々しい勝利》 2《喉首狙い》 2《限りない強欲》 2《うつろう騙し取り》 3《強欲の計略》 -呪文(14)- |
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というわけでサンダー・ジャンクション対応のドネイト、サンプルリストだ。《切望の隼》で《ドロスの魔神》《強欲の計略》を押し付けて、対戦相手を窮地に追いやる。同セットには他にもこのコンボと相性が良さそうなカードの姿が。《うつろう騙し取り》はパーマネント3種類のコントロールを交換できる放題呪文だ。クリーチャーとエンチャントにも対応しているので、それらを対戦相手が出してきたところにこれで交換してもらって、ひどい目に遭ってもらおうじゃないか。エンチャントなら3マナで交換できるので実質《寄付》みたいなもの……というのは言いすぎか。
それと放題なら《限りない強欲》も使ってみたい。ライブラリーの上に好きなカードを置くサーチ、そして3枚ドローと両方のモードがコンボにとっては嬉しい。隼・魔神・計略と状況に合わせてトップに仕込み、そして引き込んでコンボを決めよう。3枚ドローのモードは《黙示録、シェオルドレッド》と相性抜群。3枚ドローで3点失うものの6点回復でライフを増やしたり、あるいは対戦相手を対象に取って一気に総額9点のライフを失わせるなど、パワフルに使えるシーンがありありと思い浮かぶぜ。
ドネイトが2024年にもまた組める……コンボマニアには朗報だ。さあ、自分のカードを対戦相手に寄付しよう。受け取った相手も、絶対にいい顔してくれるはずだ。ややこしいパーマネントの後始末は任せちゃおう!
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