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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

今週のCool Deck:地鳴りスライム(モダン)

岩SHOW

 前回でも告知したように、今週はCool Deckのコーナーを2連打でお届け。

 何でかって言うと……前回分の原稿を書いた後に、もう1つクールだなってデッキを発見したという、この上なくシンプルな理由からだ(笑)。それを1週間寝かせて次回のCool Deckとして取り上げても良いのだけれども、なんだか放置しているのもクールじゃないんじゃないか?と。そうなったらもう、止まらないね。

 今回のデッキはかなり濃いので、前置きはそこそこに早速リストを見てみよう。クールな金曜日の始まりだ!

Case Kiyonaga - 「地鳴りスライム」
Store Championship 1.5 K @ Mox Boarding House (Bellevue , WA) 準優勝 / モダン (2021年12月5日)[MO] [ARENA]
2 《
1 《
1 《ケトリアのトライオーム
2 《踏み鳴らされる地
1 《隠れた茂み
1 《繁殖池
1 《蒸気孔
4 《樹木茂る山麓
4 《霧深い雨林
3 《沸騰する小湖
1 《焦熱島嶼域
1 《平穏な茂み
1 《忘れられた洞窟

-土地(23)-

4 《下賤の教主
4 《敏捷なこそ泥、ラガバン
4 《大スライム、スローグルク
2 《忍耐
2 《不屈の追跡者
1 《運命の神、クローティス
1 《歴戦の紅蓮術士
4 《血編み髪のエルフ
2 《激情

-クリーチャー(24)-
4 《稲妻
1 《壌土からの生命
4 《突撃の地鳴り
4 《レンと六番

-呪文(13)-
1 《忍耐
1 《台所の嫌がらせ屋
2 《高山の月
3 《否認
1 《古えの遺恨
1 《壌土からの生命
3 《活性の力
2 《仕組まれた爆薬
1 《虚空の杯

-サイドボード(15)-
mtgtop8 より引用)

 

このクールなデッキは?

 このデッキが何か聞かれても、即答は出来ん(開き直り)。

 こういう分からないデッキを解析する時は、何はともあれ4枚採用されているカードをチェックすべし。とりあえずフォーマットはモダンである。では4枚入りのカードを。

 《敏捷なこそ泥、ラガバン》……これはもうモダンで赤いクリーチャーデッキであればまず入ると言って良いカードなので、深く考える必要はない。

 《血編み髪のエルフ》……この続唱持ちはコストを持たないカードを唱えるコンボデッキで用いたりもするが、このデッキではそのような狙いもなくシンプルにアドバンテージが取れるカードとして採用しているようだ。

 では……その他の、もっとアクの強いクールな性能で、かつ4枚採用されているカードからその全容を暴いていこう。

どこがどうクールなのか?

クールポイントその1:白鳥からスライムへ

 4枚採用されているカードの中で、マナシンボルの濃さも相まって特に目立つのが《突撃の地鳴り》。

 歴史ある良いカードですわ。手札から土地を投げて《ショック》相当の効果を得る、ゲームが長引いて引きすぎた土地を有効活用するために作られたエンチャントだ。

 モダンでは《ブリン・アーゴルの白鳥》とのコンボが有名だ。

 白鳥を対象に土地を投げつけて2点ダメージ、これが軽減されて2枚ドロー。土地がたっぷり入った構成にすれば、2枚引けば片方はまた土地なのでそれを投げつけ2枚ドローおかわり。これをひたすらに続けて、最終的に10枚以上抱えた土地を一気に投げつけて勝利する。2枚ドローのうちの1枚を《ダクムーアの回収場》にすればライブラリーを引き切ることが可能となるなど、ドローしまくるのが好きなプレイヤーにはウケの良い、クールなコンボとして一時期注目を集めたことも。

 そんな古き良きデッキのキーカード《突撃の地鳴り》の相棒である白鳥は……このデッキにはいない。なぜなら、よりコストの軽い新たな相棒が見つかったからだ。そのカードの名は《大スライム、スローグルク》。

 このクリーチャー、個性際立つクールなデザインで使ってみたいなと考えていたのだが、どのような形で組めばこのスライムのポテンシャルを引き出せるのか、完成形が思い浮かばなかった。いや~まさか地鳴りと組み合わせるとはな。

 スローグルクはいずれかの領域から墓地に土地が落ちることで、+1/+1カウンターを得る。地鳴りで土地を捨てれば、ダメージを与えながらサイズアップ。土地1枚で3点分のダメージ、《ショック》が《稲妻》にランクアップすると考えればこの微差は大差である。

 ただ、クールデッキと言うからにはこれぐらいのちょっとしたシナジーでは留まらない。スローグルクにはまだまだ能力がある。+1/+1カウンターを3つ取り除くことで、このスライムは手札に帰ってくる。そして戦場を離れた際に、墓地にある土地を3枚手札に戻せるというオマケ付き。この意味、わかるよね?

 つまりはスローグルクがいる状態で地鳴りで土地3枚投げ捨て、2点ダメージ×3回。スローグルクがカウンターを3つ得て、それをコストに手札に戻す。一緒に先ほど投げた土地3枚を墓地から回収し……2点ダメージ×3を再び。つまり手札3枚とパーマネント2つで12点ダメージを叩き出せるということだ。

 手札に戻ったスローグルクを唱えなおせばさらに6点、《突撃の地鳴り》を先に出しておくと想定すれば、6マナで18点。そう考えれば破格の性能だ。

 クールな大ダメージコンボを備えつつ、ラガバンや血編みといったクリーチャーでビートダウンするクールなデッキ、これぞ「地鳴りスライム」だ!

クールポイントその2:スローグルクとモダンの土地

 スローグルクと相性が良いのは《突撃の地鳴り》だけではない。最も分かりやすいところで、モダンの土地そのものがこのスライムのためにあるようなものだ。

 《樹木茂る山麓》《霧深い雨林》など、生け贄に捧げることで対応する土地をライブラリーから戦場に出す、通称フェッチランドは戦場から墓地に土地を置くので、土地1枚で大スライムの餌になってくれる。

 《焦熱島嶼域》も同じく生け贄に捧げられる土地なので、サイズを上げつつ1枚ドロー。

 これと同様に、ドローしながらカウンターを置けるのが《ケトリアのトライオーム》に始まるサイクリングを持った土地たちだ。

 土地そのものがスローグルクを育て、殴り勝つルートもしっかり確率させているのはクールだね。

 ドローできる土地と相性が良いのは《壌土からの生命》。

 ドローを発掘に置換して、ライブラリーから墓地にカードを落とすと……その中に土地があった場合にもスローグルクは見逃さない。毎ターンこのソーサリーでその落ちた土地を拾って、《突撃の地鳴り》で投げているだけでもゲームに勝てるという、長期戦での強さもクールだと評価できるポイントだな。

 《壌土からの生命》と同じく墓地から土地を拾う《レンと六番》も外せないね。

 これでフェッチランドをグルグル回してマナ基盤をしっかり築き上げつつ、地鳴りとスローグルクによる一気の詰めに至るまでの土台を確立しよう。

さらなるクールのために

 どうしても考えてしまうのは初代相棒《ブリン・アーゴルの白鳥》のこと。デッキカラー的にも青マナが出れば白鳥はプレイ可能なので、無理ということはないだろう。《ダクムーアの回収場》まで採用するのは厳しいだろうが……いざという時の土地回収はスローグルクが行ってくれるので、ガンガンドローしつつ大スライムの名に恥じない怪物を作り出して、対戦相手を押しつぶすというのを体験してみたい。

クールなまとめ

 モダンの歴史ある1枚《突撃の地鳴り》は《大スライム、スローグルク》という新たな相棒を見つけ出した。赤のトリプルシンボルのエンチャントと青緑の伝説のクリーチャー、これが組み合わせられるなんて。モダンは懐が深いというか、かなり自由が許されているフォーマットだよなと再確認した次第。

 それでは今週はここまで。Stay cool! Let's assalut!!

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