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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

コルヴォルドは食いしん坊(ブロール)

岩SHOW

 年内最後のお祭りイベントとなったマジックフェスト・名古屋2019。お楽しみいただけたのであれば、いちスタッフとして関わった者としても嬉しい限りだ。

 今回のマジックフェストでは、新要素として統率者戦専用エリアである「コマンド・ゾーン」が設けられた。統率者戦系のカジュアルな多人数戦は本場アメリカを中心に世界的に大人気で、僕らが思っている以上のたくさんのプレイヤーに愛されている。

 マジックフェストでも同窓会的に集まって、あるいは場内で初対面の人と卓を囲んでワイワイと盛り上がるのが定番……なのだけれども。統率者戦は4人集まって遊ぶものであり、パーマネントやら統率領域やらでテーブルを広く使うのである程度のスペースが必要だ。空いているテーブルでいざゲームを始めたら盛り上がってきたところで「これからここをイベントで使うので移動してください」とお断りされる……そんなケースは少なからずあった。「コマンド・ゾーン」はそんな窮屈な思いをせず、のびのびと統率者戦を遊んでもらうための専用エリアだ。

 アメリカで導入されたこの「コマンド・ゾーン」を日本でもやるということになり、一体どれだけのプレイヤーがやってくるのか? いざやってみたら誰も来なかったらどうしよう? そんな不安がスタッフの胸にはあった。いざ蓋を開けてみると、3日間を通してたくさんのお客さんが「コマンド・ゾーン」で盛り上がっている姿を見ることができた。日本での統率者戦人気もまだまだ盛り上がりそうだなと、嬉しくなったね。

 「コマンド・ゾーン」でプレイする人々を目にして、統率者戦に興味が湧いたというプレイヤーもいたんじゃないかな。でもいきなり統率者戦のデッキを組むのはハードルが高い……そう感じてしまうのも無理はない。古いカードを多く使うフォーマットだからね。

 それでも一度遊んでみたいのであれば、「ブロール」からやってみるのはどうだろう? スタンダードのカードプールで構築する統率者戦のことだ。『エルドレインの王権』発売に合わせてブロールの構築済みデッキも発売されているので、それをベースにするとデッキも組みやすいぞ。

 今日はそんなブロールのサンプルリストを紹介しよう!

デッキ例 - 「統率者:フェイに呪われた王、コルヴォルド」
ブロール (2019年11月)[MO]
1 《フェイに呪われた王、コルヴォルド
-統率者(1)-

5 《
2 《
6 《
1 《血の墓所
1 《血溜まりの洞窟
1 《草むした墓
1 《疾病の神殿
1 《ジャングルのうろ穴
1 《踏み鳴らされる地
1 《岩だらけの高地
1 《謎めいた洞窟
1 《統率の塔
1 《爆発域
1 《進化する未開地
1 《寓話の小道
-土地(25)-

1 《金のガチョウ
1 《ラゾテプの肉裂き
1 《オルゾフの処罰者
1 《楽園のドルイド
1 《災いの歌姫、ジュディス
1 《ブリキ通りの重鎮、クレンコ
1 《軍勢の戦親分
1 《波乱の悪魔
1 《真夜中の死神
1 《残忍な騎士
1 《抜け目ない狩人
1 《打ち壊すブロントドン
1 《さえずる魔女
1 《ゴルガリの拾売人
1 《悪ふざけの名人、ランクル
1 《執念深い吸血鬼
1 《夜の騎兵
1 《永遠神バントゥ
1 《虐殺少女
1 《多欲なドラゴン
1 《厳格な者、コンラッド卿
1 《千の目、アイゾーニ
1 《豆の木の巨人
-クリーチャー(23)-
1 《秘儀の印鑑
1 《暗殺者の戦利品
1 《戦慄衆の侵略
1 《魔性
1 《骨への血
1 《腐れ蔦の再生
1 《戦争の犠牲
1 《供犠の仮面
1 《エンバレスの宝剣
1 《呪われた狩人、ガラク
1 《戦慄衆の将軍、リリアナ
-呪文(11)-
mtggoldfish より引用:詳細不明)
 

 コルヴォルドはエルドレイン次元に住む人間の男性。婚礼の儀式の際にフェイたちに呪いをかけられた彼はドラゴンと化し、満たされることのない飢えに支配され料理も贈り物も列席者もみんなみ~んな平らげてしまった。

 腹ペコなこのドラゴンは、戦場に出るか攻撃する際にパーマネントを1つ生け贄にすることを要求してくる。そしてパーマネントが生け贄に捧げられるとサイズアップし、1枚ドローももたらしてくれるという能力を持っている。

 これらの能力は個別のものであり、コルヴォルド以外のカードで生け贄に捧げても彼は+1/+1カウンターを得てドローも与えてくれる。というわけで、生け贄と書かれたカードを片っ端から投入し、生け贄に捧げても痛くないカード・捧げることでむしろ美味しいカードとあわせたのがこのブロール・デッキだ。

 コルヴォルドの能力は生け贄に捧げたパーマネントの種類は問わずに誘発するので、土地も生け贄をコストに起動する能力を持ったものをスタンダード内からズラリと揃えてある。こういう細かい部分にこだわってこその統率者系フォーマットだ。

 コルヴォルド、あるいは《腐れ蔦の再生》《戦慄衆の将軍、リリアナ》をセットしたら生け贄エンジンが回転しだす。

 ありとあらゆる手段でトークンを作り、コルヴォルドやリリアナの能力、《供犠の仮面》などで生け贄に捧げよう。こちらのクリーチャーの死亡とともに相手にも危害が加わり、そしてこちらだけカードを引ける……無から有を生み出すのだ。

 ドローを重ねていって《波乱の悪魔》が見つかろうものなら、相手のライフも速やかに削り取れることだろう。

 最後は《永遠神バントゥ》とのコンボで仕留めてやろう。

 ただ、あんまり調子に乗りすぎてドローし過ぎてライブラリー消滅、なんて事態だけは避けたいところ。《真夜中の死神》などの能力も加味して、一体何を何枚生け贄にするべきか、最後の詰めは冷静に。

 生け贄エンジンを抜きにしても《軍勢の戦親分》などクリーチャーを横に横にと展開することが得意なので、それらを《災いの歌姫、ジュディス》で強化したり《エンバレスの宝剣》を低コストで唱えたりしてダメージを取りに行くプランもあるということを把握しておこう。

 そういう動きをする時にあまり強くない《大釜の使い魔》や《魔女のかまど》などは、このリストでは不採用になっている。より生け贄を追求した形にしたいのであれば、これらとともに《パンくずの道標》など食物に関するカードを入れ替えで採用すると良いだろう。

 コルヴォルドは回り出すと手が付けられないアドバンテージの権化だ。ブロールに限らず、通常の統率者戦でも使ってみたくなるデザインになっている。黒赤緑のジャンド・カラーは伝統的な生け贄の色だ。まずはブロール構築済みを強化し、そこから古い時代のカードを調べて少しずつ強化してっていつの日か……みたいなプランでじっくりと完成形を目指していくのが良いんじゃないかな。次に「コマンド・ゾーン」が設けられる機会があったら、ぜひとも乗り込んで楽しい週末を送っていただきたいね。

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