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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

工作員リアニメイト(スタンダード)

岩SHOW

 新セット発売直後の対戦というものは本当に学ぶものが多い。自分の思い描いていたことが残念ながら大したことなかったり、その逆に期待していなかったカードが強烈なパワーを発揮したり……自分のデッキもそうだが、対戦相手が用いてくるデッキに「ほほぉ」と感心させられることも多々。

 僕もMTGアリーナで『基本セット2020』がリリースされた翌日、7月4日。運命的とも思えるようなゲキ熱デッキと遭遇し、ぐぅの音もでないほど完膚無きまでに叩きのめされ、その動きに惚れてしまった。

 キーカードは……一見マナ・コストが重すぎるように見えるが、きちんと活かせる構築をすれば断トツの「ワル」、《裏切りの工作員》だ。

 7マナ2/3と、サイズで見れば物足りないにもほどがあるクリーチャーだが、肝心なのはその能力。戦場に出たら対戦相手のパーマネントを1つ奪うことができる。この手のコントロール奪取パーマネントは青には大昔からあるが、その多くはそれ自身が戦場を離れればコントロールが戻ってしまうという仕様。しかしながらこの最新の工作員は、奪ったら奪いっぱなし! うーん、ワルいぜ。

 この、戦場を離れても構わないという利点を活かせて、かつ重いコストを踏み倒す術が同じセットにはある。《骨への血》だ。

 4マナで墓地からクリーチャーを戦場に戻し、同時にもう1枚を手札に回収する。《ゾンビ化》と《死者再生》を併せたなかなかにパワフルな呪文だが、クリーチャーを生け贄に捧げることを要求してくる。

 まずは軽いクリーチャーを生け贄にして《裏切りの工作員》を墓地から戦場へ。相手の最も強いパーマネントを奪う。続いて……この工作員を生け贄にして《骨への血》をおかわりする。なんとこのソーサリーは生け贄に捧げたクリーチャーを即座に墓地から戻すことができる! 工作員を出しなおしてさらにパーマネントをイタダキ! おまけに手札が1枚増えるのでアドバンテージを得まくりだ。

 4枚の《骨への血》をそんなに都合よく連打できるのかって? そこは《伝承の収集者、タミヨウ》で使いまわすって作戦だ。

 タミヨウの[+1]能力は《骨への血》などを探す手段であり、工作員を墓地に落とす術でもある……

 と、この3枚のカードを上手く噛み合わせたデッキと遭遇し、パーマネントをゴリゴリに奪われて敗北したのだ。天晴れ、恐れ入ったぜ。このアイディアを真似してデッキを作ってみたので、紹介しよう!

岩SHOW - 「工作員リアニメイト」
スタンダード (『イクサラン』~『基本セット2020』)[MO]
3 《
4 《湿った墓
4 《水没した地下墓地
3 《草むした墓
3 《森林の墓地
2 《疾病の神殿
2 《繁殖池
1 《内陸の湾港
1 《神秘の神殿

-土地(23)-

4 《縫い師への供給者
4 《秘本綴じのリッチ
2 《貪欲なチュパカブラ
1 《虐殺少女
1 《冒涜されたもの、ヤロク
4 《裏切りの工作員
1 《ペラッカのワーム

-クリーチャー(17)-
4 《航路の作成
1 《ムラーサの胎動
1 《模写
4 《骨への血
2 《煤の儀式
4 《詭謀+奇策
4 《伝承の収集者、タミヨウ

-呪文(20)-
1 《人質取り
2 《強迫
2 《霊気の疾風
2 《渇望の時
2 《害悪な掌握
1 《否認
1 《ムラーサの胎動
1 《戦慄衆の指揮
1 《夢を引き裂く者、アショク
1 《ゴルガリの女王、ヴラスカ
1 《戦慄衆の将軍、リリアナ

-サイドボード(15)-

 《縫い師への供給者》《航路の作成》《秘本綴じのリッチ》などで墓地にカードを落としていくのが基本の動きだ。

 供給者とリッチは相手からの攻撃を受けるブロック役でもあるし、《骨への血》のコストでもある。《貪欲なチュパカブラ》や《煤の儀式》で時間稼ぎをして工作員らのリアニメイト(墓地から戻す)へと繋げよう。

 チュパカブラもまた《骨への血》のコストであり、また使いまわして美味しい1枚でもある。最初はカラーリングが合っているので《人質取り》を使っていたが、この気楽に生け贄に捧げられるという点でチュパカブラが勝っていることを理解して、メインで使うことにした。

 《虐殺少女》も盤面をきれいに掃除してくれる便利屋として頼りになることだろう。

 これらで除去できないクリーチャーや各種プレインズウォーカー、ケースによっては土地などをいただくのが《裏切りの工作員》の仕事ってわけだ。これを《模写》できれば……あぁ、最高にワルだ(ウットリ)。

 ノリで採用してみた《冒涜されたもの、ヤロク》は……少々オーバーキルかもしれない(笑)。

 各種能力を2回誘発させる、夢にあふれた能力で工作員をダブル誘発、土地をバシバシ奪って反撃の芽を摘むというアクションは実に気分が良かった。《ペラッカのワーム》で14点回復も、赤いデッキ相手にかましてみたいところ。

 まだまだ未完成なデッキだが、これをあえて紹介することで興味を持ってくれたプレイヤーがブラッシュアップしてくれたら……ということでここで紹介させてもらった。綺麗に回った時の気分の良さったらないので、皆も遊んでくれたら嬉しいね。

 ひとつだけ挙げるなら、《裏切りの工作員》のドロー能力には注意が必要だ。これを複数回蘇らせて3つ以上相手のパーマネントを奪うと、ターン終了時にカードを3枚引けるというボーナスを受け取れるのだが……僕はうっかり工作員を3体並べてしまい、9枚もドローしてしまった。供給者やタミヨウでライブラリーをガンガン削っていくデッキなので、実はこれによりライブラリーが残りひと桁になってしまうという大ピンチに陥ってしまった(笑)。気持ち良さのみを追求するとしっぺ返しを食らうので、気を付けて!

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