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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

絢爛ラクドス(スタンダード)

岩SHOW

 いよいよリアルでも『ラヴニカの献身』が発売されて、皆手持ちのカードでデッキを組みたくて常にそわそわしていることだろう。

 学校や仕事は真面目に、平静を装いながらこなし……日も落ち、帰路についたらもうあなたを縛るものはない。マジックのことだけを考える、マジック狂になって良いのである! さながらラクドスの狂信者のように……

 ラクドス教団はこのカリスマ溢れる狂暴なデーモンを信仰する者の集まりだ。ラヴニカに娯楽を提供したり製鉄関係の仕事をしている普通な側面もあるが、彼らは何より快楽主義。楽しさのためには死人が出ようが構わない……それは時に、自分たち自身でもあったりする。自分が傷ついてでも対戦相手に傷を負わせる、そんな狂暴性の塊のようなカードが多数デザインされている。

 中でも神話レアだけあって、《騒乱の落とし子》はラクドスの姿勢を体現する、とてもパワフルなデザインが施されている。

 自分にもダメージを与えてくるが、相手にはそれ以上に強烈なダメージを与えんとするこのデーモン、使うのであればこんなデッキを組んでみよう!

oosunq - 「絢爛ラクドス」
Magic Online Competitive Standard Constructed League 5勝0敗 / スタンダード (2019年1月20日)[MO] [ARENA]
8 《
6 《
4 《血の墓所
4 《竜髑髏の山頂
-土地(22)-

4 《脚光の悪鬼
4 《どぶ骨
4 《火刃の芸術家
4 《リックス・マーディの歓楽者
1 《ヴィーアシーノの紅蓮術師
3 《災いの歌姫、ジュディス
3 《軍勢の戦親分
4 《騒乱の落とし子
3 《貪欲なチュパカブラ
-クリーチャー(30)-
3 《稲妻の一撃
3 《批判家刺殺
2 《炎鎖のアングラス
-呪文(8)-
2 《真夜中の死神
4 《強迫
3 《溶岩コイル
1 《喪心
2 《実験の狂乱
1 《ヴラスカの侮辱
2 《苦悩火
-サイドボード(15)-
 

 クリーチャー全30枚、1マナ圏からバンバン展開して相手の喉首を狙う、これぞアグロ!という構成のデッキだ。ラクドスのキーワード「絢爛」を達成してボーナスを得るために、とにかく前のめりノンストップ、ブレーキの壊れたダンプカーのごとく暴れ回るデッキを使いたい人にこそオススメしたい!

 絢爛して得するカードは2種類。まずは《騒乱の落とし子》と《批判家刺殺》のコスト軽減組。3マナ4/4飛行・トランプルはどんなデッキにとっても脅威となるし、自身の能力でその後の絢爛も確実にサポートだ。《批判家刺殺》も1マナの除去として用いるのであれば落とし子に助けてもらうことになるだろう。

 そしてもう1つの絢爛ボーナスは手札補充、《リックス・マーディの歓楽者》だ。

 普通に使えば2マナ2/2で手札の多すぎる土地なんかを捨てて他のカードが引ければラッキー、《どぶ骨》なら後から拾えるか……くらいのカードだが、絢爛で4マナ支払って唱えれば、カードが3枚引けるスーパーアドバンテージ源に早変わり! 手札をすべて捨てるというデメリットもあるが、このカードを4マナで唱えるころには手札は空になっているだろうから気にしなくても良い。相手がどれだけ除去で粘ろうとしても、尽きない手札からヒャッハー集団が襲い来るのだ。

 ぜひとも絢爛を達成していきたいこのデッキには、対戦相手に直接ダメージを与えるクリーチャーが多数仕込まれている。《脚光の悪鬼》はそれ単体で弱くとも、他のカードと組み合わせてダメージを加速させることができる。《火刃の芸術家》で生け贄に捧げて対戦相手のライフを3点削れば、カード1枚分の働きを十分に果たしている。《災いの歌姫、ジュディス》と絡めばもう殴って良し死んで良しのハチャメチャぶりだ。

 ジュディスはライフも詰められるし盤面もぐちゃぐちゃにすることができる、なかなかにとんでもないカード。彼女が立っているだけで戦闘は難しさを増す。対戦相手はケアしなければならないことが増えて、結果としてミスしてくれるかもしれない。事実、僕はこれを出されると結構混乱してしまうので、皆はいったん深呼吸でもして落ち着いて、ライフや盤面が壊滅しないように上手く立ち回ってほしいと切に願う。まあ、考えたところで詰んでることもあるんだけどね(笑)。赤と黒のクリーチャーデッキではよく見ることになるカードだろうし、他のデッキにも赤か黒を足して彼女のスペクタクルっぷりに頼るアプローチが見られるかもしれない。「ボロス・アグロ」に黒を足す、みたいなね。

 ブン回った時はまさしく狂乱と表現するに相応しい、とてつもないゲーム展開で相手を滅多打ちにすることができるだろう。《炎鎖のアングラス》も久しぶりに居場所を見つけたってところだろうか。

 赤と黒は《強迫》《苦悩火》などのサイドボードのカードも充実している。2018年の赤黒フィーバーに続く、ラクドスのシーズンがここから始まるのか? あるいは他のギルドも譲らず切磋琢磨していくのか……とにかく毎日、スタンダードをプレイするのが楽しいね!

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