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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

鱗親和 in レガシー

岩SHOW

 直近のカードで最もインパクトを残したものといえば……《弧光のフェニックス》。このカードはスタンダードの青赤デッキで活躍した後、モダンでも同様のデッキを成立させた。それに留まらず、最近では赤単色のデッキも誕生し、モダンでも最も使われるクリーチャーのひとつにのし上がった。さらに、その進撃はレガシーにまで轟く……あらゆるフォーマットでデッキを生み出した、強烈なカードだ。

 最近ではスタンダードで通じた戦術がモダンに、モダンで戦績を残したデッキはレガシーに持ち込まれる、という流れがよく見られる。強さが証明されたものは、カードプールがより広い環境であればそれだけ選択肢が増えてさらに強くなるという、考えてみれば当たり前のことかもしれない。フェニックスが生み出した潮流もこうしたもののひとつだろう。

 ならば、他のモダンデッキもレガシーで活躍する余地があるのではないか? そう考えているプレイヤーは少なくないはず。世界中で新たなレガシーの強力デッキを求めるプレイヤーたちがチャレンジを繰り返している。

 今日はモダンで最近活躍しているデッキでレガシーに殴り込みをかけた一例を紹介しよう。

Rafael Boog - 「鱗親和」
Legacy Januar @ GamePlace, Switzerland 優勝 / レガシー (2019年1月13日)[MO] [ARENA]
1 《
4 《伝承の樹
3 《地平線の梢
3 《墨蛾の生息地
3 《不毛の大地
4 《古えの墳墓
1 《ファイレクシアの塔
-土地(19)-

4 《電結の働き手
4 《電結の荒廃者
4 《鋼の監視者
3 《金属ミミック
4 《搭載歩行機械
4 《歩行バリスタ
-クリーチャー(23)-
4 《オパールのモックス
4 《古きものの活性
4 《硬化した鱗
2 《活性機構
1 《輪作
2 《ゲスの玉座
1 《進化の飛躍
-呪文(18)-
2 《呪文滑り
2 《エーテル宣誓会の法学者
2 《ガドック・ティーグ
2 《外科的摘出
3 《自然の要求
1 《墓掘りの檻
2 《窒息
1 《カラカス
-サイドボード(15)-
mtgtop8.com より引用)
 

 これはモダンの「鱗親和」をレガシーのカードでより強化したものだ。鱗は《硬化した鱗》のことで、親和とはご存知アーティファクト・クリーチャーデッキの愛称だ(もはや親和能力持ちはどこにもいないが)。

 最近のモダンではこの緑のエンチャントと相性の良いアーティファクト・クリーチャーで超パワーの打点を作り出してワンショットを狙うデッキが流行っている。具体的に言うと《電結の荒廃者》が主役で、鱗がある状態でこれに《電結の働き手》なんかをバリバリ食わせると、とてつもない勢いで+1/+1カウンターが増えていく。

 これ自身の能力で自らを生け贄に捧げ、接合能力でカウンターを他のクリーチャーに託すことで勝利を目指す。《墨蛾の生息地》で大量の毒カウンター、《搭載歩行機械》から大量の飛行機械を発進、《歩行バリスタ》乱れ撃ち……いずれにせよ派手なエンディングを迎えることになる、楽しいデッキだ。

 荒廃者以外にも《鋼の監視者》《金属ミミック》《活性機構》と相性の良いカードは多数あり、バラエティー豊かな攻めができるのがこのデッキの魅力だ。

 ビートダウンの殻を被ったコンボであり、コンボに依存し過ぎないビートダウン、そんな感じだ。

 このレガシー仕様のリストは、デッキを構成するパーツはモダンのものと大体同じだが、やはり土地が格段に強くなっている。2マナのカードが多いのでそれを速やかに唱えることのできる《古えの墳墓》や《ファイレクシアの塔》の参入はデッキを大きくパワーアップさせている。

 モダンでは禁止カードである《伝承の樹》が使えるのも荒廃者的には嬉しい。後はこうした土地にアクセスする《輪作》というシブいカードが使えるのもいいね。

 いざとなったら《墨蛾の生息地》を持ってきて勝ちに行けるし、序盤では上述のマナ加速を持ってくればいい。《血染めの月》デッキ相手にもとりあえず《》を確保しておけばなんとかなるだろう。サイドボードの《カラカス》の水増しにもなっている点がまったくおたくシブいぜ。

 さまざまなカードが噛み合って真価を発揮するデッキなので、プレイングにはちょっと練習が必要になってくるだろう。ただ慣れれば、その爆発力が病みつきになるはずだ。デュアルランドのような手に入れにくい土地を必要としない点も、レガシー参入を考えているプレイヤーには嬉しいところかな。

 モダンとレガシー、どちらかのフォーマットを遊んでみたいというプレイヤーは、いっそのことこういうデッキで両方始めてしまう、それぐらい大胆にいってしまっても良いんじゃないかな?

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