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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

皆のアイドル・スリヴァー!(レガシー)

岩SHOW

 マジックは皆が大好きなものを定期的に取り上げてくれる。例えば何かって、そりゃあまずはラヴニカかな。この次元は他の次元よりも「都市」というものが取り上げられており、上下水道やガスなどのインフラが整備され、コーヒーやチョコレートやチャーハン的な料理が食され、サーカスや演劇などの娯楽を楽しめる……かなり、この地球と共通するところがある次元だ。それでいてギルドというファンタジックな存在がいるというのが、ラヴニカが愛されている理由……かな? 3世代もカードが作られているなんて、人気の証拠だよね。

 ただ、マジックの世界にはラヴニカよりも多く、なんと4世代もカードがデザインされた愛されるモノが存在する。それは……スリヴァーだ!

danielnunes - 「スリヴァー」
Magic Online Competitive Legacy Constructed League 5勝0敗 / レガシー (2018年12月21日)[MO]
4 《魂の洞窟
4 《手付かずの領土
4 《スリヴァーの巣
3 《古代の聖塔
2 《カラカス
4 《変わり谷
-土地(21)-

4 《風乗りスリヴァー
4 《先制スリヴァー
2 《横這スリヴァー
4 《水晶スリヴァー
4 《冬眠スリヴァー
4 《捕食スリヴァー
4 《筋力スリヴァー
3 《筋肉スリヴァー
1 《拡散スリヴァー
1 《有翼スリヴァー
-クリーチャー(31)-
4 《霊気の薬瓶
4 《意志の力
-呪文(8)-
2 《エーテル宣誓会の法学者
2 《調和スリヴァー
1 《念動スリヴァー
2 《灰燼の乗り手
2 《真髄の針
2 《虚空の杯
4 《虚空の力線
-サイドボード(15)-
 

 同じスリヴァーのタイプを持つクリーチャーと能力を共有する、群れれば群れるほど強くなっていく、マジック界オリジナル種族にして昔から根強い人気の尖ったヤツらだ。

 初出は『テンペスト』で、『ストロングホールド』にて多色の特殊な能力持ちが登場してから一気にガチ度が上昇。

 彼らの故郷、次元ラースが消滅したので再登場はないだろう……と思いきや、ドミナリアにて遺伝子研究の末に『レギオン』にて復活! そのバリエーションはさらに増えることに。それからさらに時を経て、荒廃したドミナリアを生きる獰猛な種族として『時のらせん』ブロックで再々登場を果たした。

 そして誰もがスリヴァーの再登場の可能性なんて考えていなかったタイミングで、『基本セット2014』にて復活ッッ……というか、見た目も大きく異なる次元シャンダラーの個体群が登場。「すべて」のスリヴァーに能力を与えるというのが恒例だったが、時代に合わせて自軍のスリヴァーのみを強化するというデザインになって、一部のカードのコスト・レアリティなども調整されたリメイク版となって、『基本セット2015』と併せて第4世代を形成した。

 とにかくスリヴァーでデッキを固めれば強くなるわかりやすさ、その特性から5色のデッキになりやすく、いろいろな見た目のスリヴァーが並ぶとビジュアル的にも楽しく、そして強い! マジックプレイヤーのいろいろな欲求を一手に担っているスリヴァーは、今ならエターナル環境にて全世代を一堂に集結させることができる。

 今回紹介するのはレガシーのスリヴァーデッキで、かつて「カンスリ」と呼ばれ愛されたデッキの子孫だ。「カンスリ」とは「カウンター・スリヴァー」の略。カウンター、すなわち打ち消しで対戦相手を妨害しながらスリヴァーを展開して殴る、今のスタンダードで言う「青単テンポ」に近いデッキだ。

 打ち消し呪文と言っても、それは実質《意志の力》のことで、このリストでもそれ4枚のみとなっている。

 《剣を鍬に》などの単体除去に対しては《水晶スリヴァー》《拡散スリヴァー》を用いれば対処できるからだ。これらでも抑えられない《終末》のような全体除去からは《冬眠スリヴァー》で逃げることもでき、となると《意志の力》は「ここぞ」という場面で打ち消せればオッケーというわけだ。

 プレイングはさほど難しくない。《霊気の薬瓶》と《スリヴァーの巣》などの5色土地からスリヴァーを展開して殴り、前述の通り要所を締める、以上である。

 スリヴァーデッキの最大の魅力は何といっても、+1/+1修整を共有するものが3種類もいることだ。初代《筋肉スリヴァー》2代目《筋力スリヴァー》新世代《捕食スリヴァー》……

 これらを複数体並べて、水晶や冬眠で守ったり飛行や先制攻撃などを与えてやればどんなクリーチャーも圧倒する脅威の軍団の完成だ。

 この強化能力3種類は、枠の関係かフル採用ではなく11枚に抑えられている。その際に《筋肉スリヴァー》が1枚少ないことに注目したい。どうでもいいことかもしれないが、これはちょっとしたテクニックである。レガシーには《陰謀団式療法》や《予報》のようにカード名を指定するカードがいくつかある。スリヴァー相手にカード名を指定する際に、真っ先に思い浮かぶのは第1世代にして永らく愛され続けている《筋肉スリヴァー》だ。どうせ1枚削るなら、名前の印象も薄い筋力や捕食ではなく筋肉を!という細かいこだわり……って考えすぎか。まあこういうところにこだわってこそのレガシーって感じはするね。

 サイドからは《虚空の杯》も投入され、カンスリ度は上昇する。

 自身も1~2マナのクリーチャーばかり使うが、何も気にしなくて良い。《魂の洞窟》で打ち消されなくして唱えることができるからだ。

 サイドと言えば、個人的には《念動スリヴァー》がたまらないね。

 愛されカード《対立》を模した能力で、相手を行動不能に陥らせて勝ってみたいものだ。

 今年からマジックの26年目が始まる。スリヴァー近い将来再登場するだろうか? 彼らの誕生した次元は、実はまだ未登場だという。いつの日かそのセットが来れば、スリヴァーデッキはまた大幅強化を受けることになるわけだ。

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