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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

緑単アグロ…モダンで?(モダン)

岩SHOW

 多色デッキは単色デッキに勝っている点が多数ある。色にはそれぞれにできることとできないことがあり、多色にすれば長所を伸ばして短所を補うことができる。

 ただ、多色デッキが何だって勝っているわけではない。単色デッキの良いところは、色事故がないこと。構築の際に各色のマナバランスを考える……という難しいプロセスをすっとばせるのは嬉しい。それに、単色でこそ活躍するカードだってある。色マナシンボルが多数並びマナ拘束がキツいものでも、単色デッキならば問題なし。むしろそれらを並べることで真価を発揮する信心というメカニズムもある。土地を持っていなくて流行りのデッキが組めない、という方は、こういうデッキを参考にして単色デッキでも戦えるということを知ってほしい。

 というわけで、今日はモダンにおける緑単色デッキを紹介だ!

Sylvester Bergado - 「緑単アグロ」
プロツアー予備予選 @ 3J Hobby Shop (Dumaguete, Philippines) トップ4 / モダン (2018年8月18日)[MO] [ARENA]
18 《
-土地(18)-

4 《ドライアドの闘士
4 《実験体
4 《絡み根の霊
4 《カロニアの大牙獣
4 《毅然さの化身
4 《鉄葉のチャンピオン
-クリーチャー(24)-
4 《ハイドラの血
4 《怨恨
4 《巨森の蔦
3 《四肢切断
3 《バジリスクの首輪
-呪文(18)-
3 《シルヴォクののけ者、メリーラ
3 《自然のままに
3 《大祖始の遺産
3 《減衰球
3 《英雄的介入
-サイドボード(15)-
mtgtop8.com より引用)
 

 モダンにおける緑単と言えば《ニクスの祭殿、ニクソス》を利用してマナを爆発的に得る「緑単信心」が思い浮かぶが、それだけでなく《》のみを用いるアグロデッキだってあるのだ。

 このデッキに採用されている2マナ以上のクリーチャーはいずれも不特定マナを要求しない、緑が濃いもの。限られたマナベースでしか運用できないため、これらのクリーチャーはいずれもマナ・コストに対して優れたスペックを誇っている。単色だからこそ得られるフィジカルで押しつぶす! シンプルな戦略と色事故のない確実なゲーム展開が約束されており、初心者からマニアまでオススメしたいデッキなのだ!

 クリーチャーをマナに沿ってプレイして殴る、ただそれだけのデッキなので渡されてすぐに扱うことができるはずだ。

 まず1マナは《実験体》から入りたい。

 このデッキのこれ以外のクリーチャーは皆1/1よりも優れたサイズを持つので、後続が+1/+1カウンターをくれるのが確約されている。

 同じ1マナの《ドライアドの闘士》はパワー2で、かつインスタントとソーサリーに対して墓地対策になる。それほど活きる場面はないかもしれないが、将来的に《瞬唱の魔道士》を封じられれば御の字だ。

 2マナには個人的に大好きな《絡み根の霊》が。

 2/1速攻、死亡しても不死能力でサイズアップして帰ってくる。《実験体》との相性も良く、この前のめりなクリーチャーらでガンガン攻めたいところ。

 《カロニアの大牙獣》は何の能力も持たないが3/3という安定したサイズの持ち主。能力なしな点は《怨恨》《バジリスクの首輪》でカバーしてやろう。《毅然さの化身》は実験体&絡み根との相性が最強。仲間の+1/+1カウンターの分だけ大きくなり、3ターン目に6/5到達トランプルが戦場に降臨なんて展開も? これらのシナジーがこのデッキの核である。

 3マナ圏にはスタンダードでも大活躍の《鉄葉のチャンピオン》!

 サイズに優れ、回避能力も持っている。そしてモダンでは濃いマナ・コストでさえメリットになる。《ハイドラの血》との相性の良さときたらね。

 このデッキの他の信心要素の強いクリーチャーと併せて、この呪文を1マナで+6/+6とか、それ以上の打点アップとして用いることができるだろう。《怨恨》と絡めたりして大ダメージでの早期決着も、決して夢じゃない。

 まあ、もちろん弱点はある。手札切れだ。ドロー関係のカードがないので、リカバリーは弱い。このデッキはそういうところを気にせずに、対処されればそれまで・されなければ勝ちぐらいの気持ち用いることが推奨される。単体の除去なら《巨森の蔦》で弾くことができるので、これを構えながら思い切って攻めよう。

 《終末》されるとかなわないが、誰もが青白系のコントロールを使っているわけでもなく、それらのデッキも必ず奇跡で唱えられるわけじゃない。中途半端な速度に落としてしまうと、「KCI」などに速度勝負を挑める長所も失われてしまいかねないので、自分用に調整する際にはアグロな精神を忘れずに!

 「マジックはフィジカル」などと言われることもあるが、このデッキのようにクリーチャーのフィジカルに全力を注いでいるデッキってのも時には良いものだ。前へ前へと攻める姿勢を極めてみたい、そんなあなたに手に取ってほしい!

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