READING

戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

ファートリ・トークン(ブロール)

岩SHOW

 ブロール/Brawl、してますか? 大喧嘩してるかってとんでもない質問だが、今年から始まった例の新しい統率者戦のことね。スタンダードのカードのみを用いて統率者デッキを構築して戦うブロール、Twitterなんかを見ているとあちこちで密かな盛り上がりを見せているようで、多人数戦フォーマット好きとしては嬉しい限りだ。

 このブロール、以前紹介した時とはルールなどにおいて大きな変更が加わった。まず、禁止カードはスタンダード通りではなく、ブロール独自のものに変更。《密輸人の回転翼機》《魔術遠眼鏡》《遵法長、バラル》が禁止となり、それ以外のカードはすべて使用可能だ。久しぶりに《霊気池の驚異》を起動できたりしちゃうわけだ。夢があるね。

 禁止になっているカードは、まあしょうがないかな。特に《魔術遠眼鏡》は、プレインズウォーカーを統率者として用いることができるブロールの面白さを半減させていた。《ウルザの後継、カーン》デッキを使っていた時に何度か2ターン目にこれを出されて「そんなんひどいわ~!」と叫んだものである(笑)。

 というわけで、プレインズウォーカーを主役にしたデッキを作りたかった皆さんにはこれは朗報かと。現スタンダードには魅力的なプレインズウォーカーが複数いるが、テーマを持ったデッキを作れるという点では彼女なんて最高じゃないかな? 《光輝の勇者、ファートリ》が本領発揮だッッ!

littlebeep - 「統率者:光輝の勇者、ファートリ」
Magic Online Brawl League 5勝0敗 / ブロール (2018年6月9日)[MO] [ARENA]
1 《光輝の勇者、ファートリ

-統率者(1)-

10 《
8 《平地
1 《まばらな木立ち
1 《陽花弁の木立ち
1 《平穏なる広野
1 《ハシェプのオアシス
1 《シェフェトの砂丘
1 《名誉の記念像
1 《進化する未開地
1 《廃墟の地

-土地(26)-

1 《ラノワールのエルフ
1 《造命の賢者、オビア・パースリー
1 《典雅な襲撃者
1 《媒介者の修練者
1 《僧帽地帯のドルイド
1 《マーフォークの枝渡り
1 《導路の召使い
1 《シッセイの後裔、シャナ
1 《結束に仕える者
1 《空中対応員
1 《博覧会場の警備員
1 《翡翠光のレインジャー
1 《ジャングル生まれの開拓者
1 《誇り高き君主
1 《改革派の結集者
1 《ピーマの改革派、リシュカー
1 《豊潤の声、シャライ
1 《発明の天使
1 《賞罰の天使
1 《刃の耕作者
1 《威厳あるカラカル

-クリーチャー(21)-
1 《軍団の上陸
1 《キランの真意号
1 《苗木の移牧
1 《霊気装置の展示
1 《フレイアリーズの歌
1 《イトリモクの成長儀式
1 《ベナリア史
1 《飛行機械による拘束
1 《排斥
1 《胞子の大群
1 《スラムの巧技
1 《不撓のアジャニ

-呪文(12)-

 クリーチャーを多数展開することとシナジーを形成する能力を持った白緑のファートリ。クリーチャーの同時大量展開といえば、トークン戦術。トークン戦術と言えばそう、この2色のお家芸。特に緑のそれは『ドミナリア』での苗木関係カードのおかげで大きな収穫があったばかり。その手のカードをとにかく詰め込んで、どんな状況からでもファートリの持つ能力をフルパワーで活かせるように作られたのがこのデッキだ。

 ひとまず、ファートリの能力を振り返ってみよう。

  • [+1]:自分のクリーチャーの数だけの忠誠カウンターを得る。これでいち早く[-8]に繋げる。
  • [-2]:自分のクリーチャーの数だけ、クリーチャー1体のサイズアップ。トークンを出せば出すほどハードパンチを狙える。
  • [-8]:自身の戦場にクリーチャーが出るたびにカードを1枚引く紋章Get!

 トークンを出して忠誠度を増やし、紋章を得たらさらにどんどんトークンを展開してカードを引き、戦場を自軍で埋め尽くす。戦いは数! この分かりやすさが素晴らしい。

 トークン戦術の弱点は全体除去、中でも《燻蒸》なんかは辛いところだが、ブロールであれば対戦相手のデッキには入って1枚。全員が白いコントロールデッキをやっているわけでもないし、その被害に遭う可能性は低い。安心して全力展開していただきたい。

 トークンをはじめとするクリーチャーを多数並べ、ファートリやその他のクリーチャーが多ければ多いほど恩恵を受けるカードをプレイし圧倒しよう。《フレイアリーズの歌》《太陽の揺籃の地、イトリモク》があればとてつもない量のマナを得ることができる。これを用いて《豊潤の声、シャライ》の能力を複数回起動できるようになればゲームエンドだ。

 他にもトークン戦術を補佐するカードはあるが、ここでは注目の1枚として《刃の耕作者》を取り上げよう。

 スタンダードではどうしても5マナという重さがネックで、同じコストなら即効性のある《新緑の機械巨人》が使われているが、これもなかなかにいいカードだ。紋章がある状態だと1枚で3枚ドローできるし、生きてターンが帰ってくればトークンと一緒に攻撃して大ダメージを叩き込む!こういうカードを活躍させてこそのブロール、勝利の喜びもマシマシだ。

 むしろ、この設計思想をスタンダードに応用してデッキを作りたくなってしまうね。仲間を集めてブロール、楽しんでほしいね。オンラインでもプレイは可能だが、1対1のルールだとライフが20点スタートになったことに注意! この変更に乗じて、現在は赤いデッキが暴れ回っているようだ。トークン戦術で速攻軍団を受け切れるか? 意識して調整すれば、有利に立ち回るデッキも作れるはず。《ゴブリンの鎖回し》も1枚しか使ってこないのが助かるね!

  • この記事をシェアする

RANKING

NEWEST

CATEGORY

BACK NUMBER

サイト内検索