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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

胆力ボロス(スタンダード)

岩SHOW

 《ラムナプの遺跡》ってもうないんだな……ことあるごとに思う。構築フォーマットがスタンダードと若干異なるMTG Arenaではこの強力な土地が現役で、赤単のアグレッシブなデッキの息切れ防止用カードとしてバキバキに仕事している。本体火力以外に土地を引いても勝ち、という状況を作れるのはやっぱりつえーんですわ。

 対戦相手に2点ダメージを飛ばし続ける土地なんて、もうないんだよな……と思っていたが、なんと探せばあるらしい。ただし、それは誰にでも扱えるものではない。胆力、すなわち物怖じしない精神力・どっかり座った肝っ玉を持った者の前にのみ、その入り口は開けるという……。

bronxie - 「胆力ボロス」
Magic Online Competitive Standard Constructed League 5勝0敗 / スタンダード (2018年5月20日)[MO] [ARENA]
8 《
4 《平地
4 《断崖の避難所
4 《感動的な眺望所
1 《採石場
3 《シェフェトの砂丘
-土地(24)-

4 《ボーマットの急使
4 《地揺すりのケンラ
3 《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ
2 《アン一門の壊し屋
3 《熱烈の神ハゾレト
2 《栄光をもたらすもの
2 《黎明をもたらす者ライラ
-クリーチャー(20)-
4 《削剥
4 《胆力の道
4 《ベナリア史
2 《火による戦い
2 《反逆の先導者、チャンドラ
-呪文(16)-
2 《豊潤の声、シャライ
3 《断片化
2 《マグマのしぶき
3 《カーリ・ゼヴの巧技
1 《反逆の先導者、チャンドラ
2 《霊気圏の収集艇
1 《領事の旗艦、スカイソブリン
1 《屍肉あさりの地
-サイドボード(15)-
 

回転

クリックで変身します

 《胆力の道》。赤と白、それぞれが担当する戦闘に関するキーワード能力を持ったクリーチャーに関係があるエンチャント。先制攻撃・二段攻撃・警戒・速攻を持たないクリーチャーに1点のダメージを与え、それらの能力を持ったクリーチャー2体で攻撃すると道の先に待つ《制覇の塔、メッツァーリ》へと変身する。このメッツァーリ、{1}{R},{T}で対戦相手に2点ダメージだ! 実質《ラムナプの遺跡》だ! というわけで、赤い速攻クリーチャーと白の先制 or 警戒持ちでビートダウンする、これぞ新たなアグロ「胆力ボロス」だ!

 ベースとなっているのは赤単である。

 《ボーマットの急使》に始まり、《地揺すりのケンラ》《アン一門の壊し屋》《熱烈の神ハゾレト》《栄光をもたらすもの》と速攻クリーチャーを連打するだけで20点削り取れる爆発力はそのままに、上記の《胆力の道》がどっさり4枚。これは《ラノワールのエルフ》《光袖会の収集者》《機知の勇者》といった鬱陶しいクリーチャーをどかして殴るのにも貢献してくれる。

 そうすれば簡単にメッツァーリに変身して使えるマナを増やしてくれる。終盤はこれをポンポンポンと起動して勝とうってわけで、ものすごく大袈裟に褒めると《ゴブリンの鎖回し》と《ラムナプの遺跡》が合わさったような1枚である(褒め過ぎなのはわかっているよ!笑)。

 速攻持ち以外にも相性が良いカードとして、《ベナリア史》も採用されている。

 これから出てくる2体の警戒持ちの騎士が、カード1枚でメッツァーリへの変身を誘発してくれる、そんなゲーム展開もあるだろうね。Ⅲ章の能力でサイズアップした騎士の攻撃を《アン一門の壊し屋》《地揺すりのケンラ》なんかで無理やりねじ込む、考えただけで楽しくなってくるよな!

 赤のパートナーを白とすることで《断片化》のようなカードも採用でき、《熱烈の神ハゾレト》に対する《封じ込め》《排斥》などに対処できるのもグッド。

 赤黒に比べると赤白はまだまだ研究されておらず、使用者も少ないので対戦相手はどう立ち回るかプランが立てにくい、というのも利点。赤単と思ってたら、いきなり《胆力の道》がポンと出てきたら、そりゃあ相手はたまげるよ。

 まだまだ、スタンダードにあるけどこれまでデッキにならなかった面白いカード、ありそうだ。《ウルザの後継、カーン》も出たことだし、《宝物庫襲撃》デッキでも組んでみる……?

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