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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:赤黒ゾンビ~The Nightmare of Rakdos~(スタンダード)

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:赤黒ゾンビ~The Nightmare of Rakdos~(スタンダード)

by 岩SHOW

 プロツアー『アモンケット』で「黒単ゾンビ」が優勝! 「白黒ゾンビ」もTOP8入賞! おいおい、~オルゾフ・オブ・ザデッド~とか適当な邦題のB級ゾンビ映画風タイトルで紹介しちゃったけども、ゾンビって思ってた以上にガチなデッキやったんかい!と。

 戦場を構築する能力が非常に強く、群れをウワ~ッウワ~ッと2度ほど突撃させ、ライフを削り切って勝つ......シンプルなんだけれども、戦場の組み立てと攻撃に移るタイミングなど、随所で手腕が問われるゾンビデッキ。特にプロツアー後は、その強さが周知された状態で戦うことになるので、以前よりも勝つことは厳しくなるだろう。

 たとえデッキパワーが高くても、全体除去を採用するデッキが増えれば立ち位置は悪くなる。ここからどう工夫を重ねデッキを洗練していくのか......それともそれらを踏みつぶすぐらい強くてそのまま居座るのか? 成り行きを見守るのも楽しみだ。(スタンダードのグランプリが国内であれば、もっと盛り上がったことだろうに!)

 今日はそんなゾンビの派生形のひとつ......「赤黒ゾンビ」を紹介しよう。「黒単ゾンビ」がそのまま進化した、というよりは別コンセプトとのハイブリッド化といったところかな。そのリストを見れば、ここ1年スタンダードを続けてきた人には僕が何を言いたいのかわかってもらえると思う。さあ、こちらだ。

_Cygnus - 「赤黒ゾンビ」
Magic Online Competitive Standard Constructed League 5勝0敗 / スタンダード (2017年5月22日)[MO]
8 《
6 《
4 《燻る湿地
4 《凶兆の廃墟

-土地(22)-

4 《墓所破り
4 《戦慄の放浪者
4 《血怒りの喧嘩屋
4 《屑鉄場のたかり屋
4 《秘蔵の縫合体
2 《疫病吹き
4 《憑依された死体
1 《熱烈の神ハゾレト
1 《栄光をもたらすもの

-クリーチャー(28)-
4 《稲妻の斧
4 《癇しゃく
2 《木端+微塵

-呪文(10)-
2 《ゲトの裏切り者、カリタス
1 《熱烈の神ハゾレト
3 《膨らんだ意識曲げ
4 《致命的な一押し
2 《街の鍵
2 《失われた遺産
1 《力ずく

-サイドボード(15)-

 マッドネスや現出デッキのエッセンスを感じさせる、「赤黒ゾンビ」! 《憑依された死体》と《秘蔵の縫合体》という、墓地から高速ゾンビ展開パッケージを軸に、各種ゾンビデッキでお馴染み《墓所破り》《戦慄の放浪者》の1マナゾンビパッケージや《稲妻の斧》《癇しゃく》のマッドネス火力セットも加えて、手札から墓地、墓地から戦場にとカードが流れていくビートダウンを作ってみました!という形に仕上がっている。

 このデッキのアクション、まずは《墓所破り》《憑依された死体》《稲妻の斧》で手札を捨てる。ここに加わるのは《血怒りの喧嘩屋》だ。

 2マナ4/3というパンチ力のあるサイズ! この手のカードには珍しく、カードを選んで捨てられるのがありがたい。「ティムール・マーベル(《霊気池の驚異》)」のようなデッキに勝つには、2ターン目に《安堵の再会》で手札を整えるよりも、殴れるクリーチャーを展開したいものだからね。2ターン目喧嘩屋で《憑依された死体》を捨てる、というのがベストムーブかな。続いて《憑依された死体》の能力起動で《秘蔵の縫合体》を捨てて死体を戦場に出し、スピリット・トークンが出て、その後縫合体も蘇る......と動ければ、抜群の展開力で圧倒できることだろう。

 このデッキのやりたいことはよく伝わる。『アモンケット』は赤黒に手札を捨てるというテーマが割り振られており、中でもそれが顕著なのが《熱烈の神ハゾレト》!

 彼女は手札の枚数が1枚以下の時にのみ、クリーチャーとして戦闘に参加してくれる。4ターン目に唱えても手札がまだあって速攻を活かせない、なんてこともあるが、上記の喧嘩屋→死体復活ムーブを決めれば、先手であれば4ターン目にハゾレトが殴りに行くことができる! この動きが決まれば、いわゆるマウントはいただき、そのまま馬乗りになって、あとは破壊不能のハゾレトパンチ・起動型能力ハゾレトビームを撃ち込んでいればゲームに勝ててしまうことだろう。

 特に起動型能力は、復活するクリーチャーや《癇しゃく》をコストにすれば手札の損失なし・ノーリスクで運用することもできる。フリービームだ。いや実際にはボーラスの角を模した槍で刺したりしているんだろうけど、マジックプレイヤーはダメージを飛ばす能力をビームと言いたがる傾向にあるのだ。覚えてほしい。プロプレイヤーが「チャンドラビームで死んだ~」とか言ってたら《反逆の先導者、チャンドラ》の[+1]能力で2点喰らって負けたんだなぁ~という具合に認識してあげてほしい。

 ちょっと話はそれたが、ハゾレトの推奨する手札を減らす戦略はゾンビと噛み合っている。《戦慄の放浪者》を見ても、ゾンビとハゾレトをセットで使うのは開発サイドの意図なのかも......?

 個人的にはもっとハゾレトの枚数を増やしてしまっても良いんじゃないかなとも思う。息切れに強くなり、継続的なダメージ源になるからだ。ただ、お試し枠なので無茶をしなかったのかもしれないね。

 より後半戦に強くなるために、現出クリーチャーを採用して「グリクシス現出ゾンビハゾレト」みたいなデッキを目指しても面白いかもしれない。黒単とはまた違ったテクニカルさを要求されるであろう新たなゾンビデッキを作ってみよう!

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