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ガフ提督の「ためになる」今日の1枚

今日の1枚:貪欲なるネズミ

浅原 晃

 今日は日本で初めて行われたプロツアーの話をしようかのう。

 時は2001年、日本初開催となったプロツアーは東京ビッグサイトで行われたのじゃ。そして、3月18日はその決勝ラウンドがあった日じゃな。藤田剛史の日本人としては初めてのトップ8や、ライアン・フューラー/Ryan Fullerの予選ラウンド全勝など、数々のドラマが思い出されるのう。

 この大会は『インベイジョン』ブロック構築(『インベイジョン』、『プレーンシフト』)で行われたのじゃが、これがまた面白い環境でな。今日は藤田剛史が使用した青黒コントロール「The Rats」から、デッキ名の由来になった《貪欲なるネズミ》を紹介していくぞい。

 メタゲームという言葉を知っておるじゃろ? 強いデッキや流行しているデッキがあったら、それを使うか、もしくは、それに強いデッキを構築するか、といった選択が生まれるのじゃ。ここがマジックの面白く、難しい部分じゃな。それが、顕著に現れたのがこのプロツアー・東京2001じゃった。

 メタの中心は赤緑の「ステロイド」と呼ばれるビートダウンでのう、軽量クリーチャーと《ウルザの激怒》、《ギトゥの火》との火力の組み合わせで相手を圧倒するデッキじゃ。使用者も多く、予選ラウンドを全勝したデッキもこの赤緑ステロイドじゃったな。

 もちろん、事前に最強の一角と目されておったが、「最強すぎて草」で終わらないのがマジックのいいところじゃ。藤田剛史の「The Rats」もメタの中心を倒すために組まれたデッキでのう。《貪欲なるネズミ》はステロイドの構成要素であったタフネス1のクリーチャーと相討つにはピッタリのクリーチャーじゃった。勝率が大きく変わるほどにじゃ。そして、見事《貪欲なるネズミ》を使った藤田剛史は決勝に残り、そして優勝……

 ……と行かないのが、また、マジックじゃ。決勝の相手は赤と黒のデッキをキッチリとメタってきた青白の「ソリューション」を使う、ズヴィ・モーショヴィッツ/Zvi Mowshowitzじゃった。ふぉっふぉっふぉ、この大会は予想外のデッキ同士の決勝となったわけじゃな。

 ズヴィの「ソリューション」は「メタに対しての解答」といった意味で名付けられたデッキじゃ。環境でもっとも強い色と言われた赤と黒を使わずに、それを倒すデッキを組んだのじゃから、確かに100点満点の解答じゃな。それ以降、環境で一番強いデッキを「MOMA」、その大会のみの最善のデッキを「ソリューション」なんて言い方を一時期はしたりもしたのう。

 マジックは昔から面白かったんだ、じゃと? ふぉっふぉっふぉ、そうじゃろう、そうじゃろう。

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