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ガフ提督の「ためになる」今日の1枚

今日の1枚:ゴブリン穴掘り部隊

浅原 晃

 今日は青函トンネルの開業の記念日じゃ。青函トンネルは1988年の3月13日に開通したのじゃが、実に20年以上の歳月を掛けて完成したトンネルなんじゃ。今のマジックの歴史と同じくらいの間、トンネルを掘り続けていたことになるんじゃから、それはもう大変な大事業と言えるじゃろう。多くの作業員、技術の粋を集めて作られた青函トンネルは、今は北海道新幹線も開業して、バリバリ現役で頑張っておる。

 さて、今日のカードはトンネルに関連するカードが良かろう。ということでトンネルを掘って壁を壊すクリーチャー、古来の「赤スライ」で使われた、特攻野郎Dチームこと《ゴブリン穴掘り部隊》を紹介していくぞい。

 「赤スライ」という言葉も、知っている人は古いプレイヤーになってしまうが、かつてマナを毎ターン使い切ることを基本理念とした速攻デッキが存在したのじゃな。序盤からの展開を重視し、火力でバックアップして相手を殴り倒すといったコンセプトじゃが、1マナのクリーチャーが非常に大事だったため、とりあえず軽ければ選択肢になるといった形じゃった。この《ゴブリン穴掘り部隊》も1マナ1/1でちょっとした能力を持っていたので、お呼びが掛かることもあったのじゃな。

 このスライの利点を簡単に言うとじゃ、当時の青の打ち消し呪文が《対抗呪文》で2マナだったからのう、1マナを連打するのが一番いい対策だったというわけじゃ。また、当時は《根の壁》などの壊しがいのある壁もあったから、能力もそこそこ役に立ったような気がするとスライの文献にも書いてあるのじゃな。青ニモマケズ、壁ニモマケズ……から始まる、スライについて書かれた有名な詩もあるくらいじゃな。はて、誰が書いた詩じゃったかのう。

 また、《ゴブリン穴掘り部隊》はフレーバーがゴブリンらしさを表現している1枚としても知られておる。「この地下からだったら、城壁をまるごと崩せるな!」「へい、大将。でも、わしらはどうやって逃げるんで?」といったやりとりは定番となっているゴブリンの命を張ったデス漫才じゃな。ふぉっふぉっふぉ、その行動力は見習うべきところはあるのじゃがのう。

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