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ガフ提督の「ためになる」今日の1枚

今日の1枚:燃え立つ調査

浅原 晃

 狂気の沙汰ほど面白い……とは誰が言ったかのう、1月8日のカードは《燃え立つ調査》じゃ。1月8日、すなわち、「一か八か」から連想されるギャンブル性を表したカードじゃな。

 《一か八か》というそのまんまな名前を持ったカードもあるんじゃが、お互いを巻き込むランダムな狂気性とフレーバーに注目してのチョイスじゃ、今回はこのカードからギャンブルというものについても少し語らせてもらおうかのう。

 ランダム要素はゲームの醍醐味のひとつじゃ、ランダムに対象を選んだり、ランダムに手札を捨てたり、コインを振ってその裏表で効果が変わったり、熱狂には常にランダム要素がセットになっておる。これはマジックだけでなく、世の中の原則とも言えるじゃろう。《燃え立つ調査》はモダンの「ホロウワン」というデッキで活躍したのが記憶に新しいカードじゃ。3枚引いて、3枚をランダムに捨てるという効果の振り幅もワクワクするが、対戦相手も巻き込むのが秀逸でのう。マジックの枠を超えたという意味で「マジック:ザ・ギャザリング2」などと呼ばれたものじゃ。

 だが、これが狂気のギャンブルカードというと実はそうでもないのじゃな。使う側はカードを捨てることによって相乗効果を持つカードがわんさか入っておるのに、相手は土地事故を誘発したりとあんまりいいことは起こりにくいのじゃよ。同じ効果なのにじゃな。ふぉっふぉっふぉ、ギャンブルの本質はじゃ、最後の瞬間は一か八かであっても、勝つ確率を最大限まで高めることまでは緻密な戦略が存在するのじゃ。勝算も80%も超えれば戦略勝ちじゃろう? ただ、20%じゃったらやけっぱちじゃな。もし勝ちたいと思うなら、過程を常に意識することじゃな……ふぉっふぉっふぉ、最善を尽くして、なお負けるのがカードゲームもギャンブルも面白いところじゃがのう。まあ、熱狂を楽しむという点では、時に何も考えずにいろいろなギャンブルを楽しむのも、気分転換には良いかもしれんがのう。

 とはいえ、のめり込みすぎてのギャンブル依存症には注意が必要じゃ。「あと1回だけ」、「明日からは辞める」とか自分に言い訳してやってないかのう? 自分の意志でどうにもできないから病気と言うのじゃ、ファイレクシアの油みたいなもんじゃな。こういうのは自覚が無いのが一番厄介なことじゃて……。

 さて、それじゃ、わしはパチンコに行ってくるかのう、昨日負けたから今日は確率的に勝つ可能性が高いのじゃ、それにドミナリアで流行しているそーしゃるげーむ「PGO(ファイレクシア/グランドオイル)」のタイタンアーマーガチャで新年早々霊魂爆弾大爆死(400万)した分も取り戻さなくてはいかんからのう。わし? わしはギャンブル依存症などでは無いぞい、断じて無いぞい。

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