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EVENT COVERAGE
マジックフェスト・千葉2019
準々決勝:川崎 慧太(神奈川) vs. 鈴木 和茂(愛知)~すでに矢は放たれた!~
プレイヤー紹介
昨年開催されたグランプリ・千葉2018。この地だ。その際は『基本セット2019』が使用された。優勝したのはギエム・サルヴァドール・アルナル。そしてサルヴァドールに敗れ、グランプリ・千葉2018を「準優勝」したプレイヤーのことを、覚えているだろうか。
川崎 慧太。最後の決戦であと一歩、あと一矢届かなかった男が、いま再び同じ地でトップ8に入賞していた。まさしく捲土重来だ。
同じく前回、彼の準優勝を誰よりも褒め、そして悔しがった友、会場から見ていた佐藤レイの姿もあった。その彼は今回、放送の解説という立場で、あらためて……もちろん、中立の立場で……川崎のことを見守っている。
川崎は今回の決勝ドラフトでは「緑白トークン」を組んでいる。
9 《森》 8 《平地》 -土地(17)- 2 《枝葉族のドルイド》 1 《森林の勇者》 1 《生命力の天使》 1 《ケンタウルスの狩猟者》 1 《鉄根の大将軍》 1 《不動の哨兵》 1 《鼓舞する隊長》 2 《兵団の隊長》 1 《マンモスグモ》 1 《貪爪》 1 《吠える巨人》 1 《天空の刃、セファラ》 -クリーチャー(14)- |
1 《大群の力》 2 《平和な心》 2 《急報》 1 《成長周期》 1 《鼓舞する突撃》 2 《狼族の絆》 -呪文(9)- |
《鉄根の大将軍》といった肝要のカードは取れているが、ゲーム中盤大切な「4マナ域」の不足は感じているようだ。ゲームを進め、《兵団の隊長》といった重厚な「5マナ域」での勝負にもっていけるかが勝負のカギだ。
対する鈴木 和茂。彼もまた、グランプリという大舞台の「準優勝」を経験しているプレイヤーだ。グランプリ・東京2016で熊谷 陸と決勝を戦い、敗れている。
「グランプリ優勝」という栄誉を最も望む立場の2人が、準々決勝という舞台で激突した。
7 《森》 7 《島》 1 《花咲く砂地》 1 《進化する未開地》 1 《睡蓮の原野》 -土地(17)- 2 《菅草の蠍》 1 《大都市のスプライト》 1 《名高い武器職人》 1 《雲族の予見者》 1 《絞首された処刑人》 1 《網投げ蜘蛛》 1 《輝き森の追跡者》 1 《夜群れの伏兵》 1 《変容するケラトプス》 1 《北方の精霊》 1 《シルバーバックの巫師》 1 《貪爪》 -クリーチャー(13)- |
1 《送還》 2 《心臓貫きの弓》 1 《龍火の薬瓶》 1 《混迷》 1 《巻き込み》 1 《残忍な発動》 1 《翼ある言葉》 1 《骨を灰に》 1 《狼族の絆》 -呪文(10)- |
鈴木のメインデッキは「青緑」を中心に、《絞首された処刑人》というクリーチャーであり除去でもある白のカードをタッチした形だ。
緑のカードは機能的に互いに似ているカードも多いようだが、果たして対決はどのような様子になるのだろうか。
ゲーム 1
先手の川崎は7枚を見るなり、マリガンを宣言する。鈴木は「考えます、ごめんなさい」と若干時間をかけたあとにマリガンを宣言。続けて川崎は2度目のマリガンを宣言して、鈴木は《雲族の予見者》から動き出せそうなハンドをキープした。
川崎は《平地》1枚と緑の呪文4枚を辛くもキープしたが、ドローは「多少、ついていた」。緑マナの到着こそ遅れたものの《平地》は駆け寄ってきて、マナソースの総数自体は増えていく。
川崎 慧太 |
鈴木は《雲族の予見者》から《心臓貫きの弓》、《菅草の蠍》とパーマネントを並べていく。川崎は潤沢なマナソースをクリーチャーに生成していける《鉄根の大将軍》を繰り出して盤面を広げたいが、《心臓貫きの弓》が《鉄根の大将軍》のトークン生成に規制をかけている。
鈴木は逆に土地不足に悩まされていたが、《翼ある言葉》からようやく追加の土地を探しだし、《大都市のスプライト》、《輝き森の追跡者》と続けていく。
川崎もトークン生成より手札の展開を優先し、《枝葉族のドルイド》、《不動の哨兵》、《生命力の天使》と続ける。鈴木の《雲族の予見者》の攻勢を止めるため川崎が《生命力の天使》に《狼族の絆》をつけようとしたところに鈴木が《送還》を合わせて、ゲームエンド。
川崎 0-1 鈴木
鈴木 和茂 |
ゲーム2
川崎、このマッチすでに3度目となるマリガンを宣言した。対する鈴木は今度は7枚でキープを宣言する。
鈴木は今度は《菅草の蠍》から《名高い武器職人》と続け、ライブラリーから《心臓貫きの弓》を探し出す。
川崎は《生命力の天使》で食い止めたいが、《心臓貫きの弓》の「2本目」が登場すると、「横並び」に重点を置いた川崎の軽量クリーチャーたちの後続がシャットアウトされてしまう。川崎も2枚の《急報》から《菅草の蠍》を落としこそできたものの、消費した手札の代償は大きく、劣勢を覆せるカードにはたどり着けなかった。
川崎 0-2 鈴木
試合後
『神河謀反』のころから十数年にわたってマジックを楽しみ続けてきているという鈴木。
今回はプレイヤーたちが公開するウェブ記事などを中心に環境把握につとめ、MTGアリーナで実戦に触れながらの練習を続けてきている。
今回の決勝ドラフトで組んだ「青緑」は「最低限、悪くない」と話す。今回は登場しなかったが《変容するケラトプス》や《夜群れの伏兵》もピックしており、カードのレアリティとパワーの高さもあるようだ。
次の「準決勝」に挑み、そして勝ってさらにその次の「決勝」に臨む。3年前、グランプリ・東京2016の会場に忘れてきたものを取り返す旅の終わりも、もうすぐだ。
鈴木 和茂、近くも遠いあと「2勝」を目指して進む。
RESULTS 本大会の対戦結果・順位
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