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グランプリ・静岡2017秋

観戦記事

第11回戦:チーム 覚前/川崎/玉田 vs. チーム 古谷/松井/古市

By 宮川 貴浩

 2日目の第2試合。今日新たに5ラウンドの戦いをともにするデッキの感触も、ほぼつかめてきたころだろうか。

 第11回戦は、対戦相手と和やかに言葉を交わしつつ、最後までわからない激戦を繰り広げてくれた両チーム、覚前/川崎/玉田チームと古谷/松井/古市チームの対戦をぜひ見てほしい。

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チーム戦ってやっぱりいい。そう思わせてくれる、チーム 古谷/松井/古市(左)とチーム 覚前/川崎/玉田(右)。

A卓 覚前(白黒吸血鬼) vs. 古谷(白黒吸血鬼) ゲーム1

古谷「もしかして?」

覚前「まじで?」

 試合開始早々、そんな言葉が両プレイヤーの口から聞こえてきた。そう、この大事な舞台で、なんと両者はテーブルを挟み中身が入れ替わって――しまったわけではない。互いの盤面に《平地》、《》と並んだのを見ての反応だ。

 もうおわかりだろう。A卓は白黒吸血鬼のミラーマッチ。

 両者は、《司教の兵士》、《縄張り持ちの槌頭》と2体のクリーチャーを並べる序盤の展開までも鏡映し。古谷が《司教の兵士》に《崇高な阻止》をエンチャントすれば、覚前もまったく同じ動きで対応する。

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いち早くミラーマッチのにおいを感じ取った古谷

 そして、ターニングポイントが訪れた。古谷が《海賊のカットラス》を覚前の喉元に突き付けると、覚前は《駆り立てる僧侶》でそれをはねのける。さらに《血潮隊の聖騎士》を送り出し、戦線をがっちりと支えた。

 追加戦力が《アダントの先兵》くらいしかない古谷が《勝者の戦旗》を掲げ全軍突撃を図るも、覚前が2枚の《卑怯な行為》を惜しみなく使いアタックを敢行。不利なダメージレースを強いられ続けた古谷が先に力尽きることとなった。

覚前 1-0 古谷


B卓 川崎(赤緑恐竜) vs. 松井(青緑マーフォーク) ゲーム1

 《ティロナーリの騎士》、《ティシャーナの道探し》と互いのアーキタイプを代表する優秀なクリーチャーの登場で始まったB卓。川崎はブロッカーと相打ちになる状況で《激情の猛竜》をアタックさせるべきか考え、チームメイトに助言を求めた。

「2/2クリーチャーと相打ちはもったいなくない?」と投げかける玉田に、「いっちゃっていいんじゃない? 攻めを継続できるし」と覚前。玉田は「じゃあそれで!」と力強くチームメイトの決断を後押しした。

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自分の盤面に集中するのはもちろん、チームメイトの相談にも積極的にアドバイスを出す覚前

 松井はフィニッシャーの風格十分な《大気の精霊》を呼び出すものの、川崎のもとにはすでに恐竜の群れが。このままでは守勢に回ってしまう。しかし、ここで松井の手からから飛び出したのは――《川の叱責》!

 往年の名カード《激動》を彷彿とさせるこの強力無比な1枚で、形勢は一気に逆転。川崎は懸命に恐竜たちを再招集するが、《風と共に》までエンチャントされた《大気の精霊》が与える猶予は無いに等しい。

 大逆転で、松井がゲーム1を制した。

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「さすがに負けたと思った。《川の叱責》が強かった」と松井

川崎 0-1 松井


C卓 玉田(青緑マーフォーク) vs. 古市(赤緑恐竜) ゲーム1

 早々に《猛竜の幼生》を送り出した古市に対し、玉田は《ティシャーナの道探し》でゆっくりとしたスタート。そう思ったのもつかの間、玉田はマーフォーク界の《ピーマの改革派、リシュカー》こと《蔦形成師の神秘家》で一気に打点を上げた。

 それにとどまらず玉田が《蔦形成師の神秘家》をバウンス呪文で使いまわすと、これには古市も「(+1/+1カウンターが)たくさん乗るやーん」と苦笑い。《怒り狂う長剣歯》のサイズで対抗する。

 玉田はクリーチャーの数で勝るものの、ライフは互いに危険水域に足を踏み入れている。古市が松井との相談の末にフルアタックすると、これを玉田が水際で食い止め、残りライフは玉田が1、古市が2。

 しかし、このダメージレースは玉田の計算通りだった。《水罠織り》で《太陽冠のハンター》をまんまと罠に陥れると、紙一重のダメージレースを鮮やかに制して見せた。

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持ち前の明るさで仲間も相手も和ませる玉田。しかし、それとは裏腹に勝負所での眼光は実に鋭い。

玉田 1-0 古市


A卓 覚前(白黒吸血鬼) vs. 古谷(白黒吸血鬼) ゲーム2

 2ゲーム目も、A卓はスピーディーな展開となった。覚前は《帆凧の掠め盗り》で古谷の手札を暴くと、2枚の《平地》、《縄張り持ちの槌頭》、《高くつく略奪》、《勝者の戦旗》の中から《勝者の戦旗》を追放。

 《縄張り持ちの槌頭》、《駆り立てる僧侶》というおなじみの応酬を経て再び《海賊のカットラス》を古谷が抜けば、覚前は《流血の空渡り》、そして伝家の宝刀《聖域探究者》を披露した。

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実は、《聖域探究者》の登場は相手チームB卓の松井が予言していた。
その観察眼に「怖いわ~。試されてるわ~」と肝を冷やす覚前。

 古谷は《崇高な阻止》を《聖域探究者》にエンチャントすることには成功したものの、そのドレイン能力までは止められない。《司教の兵士》に《海賊のカットラス》を装備してなんとか耐えるが、《選定された助祭》が覚前の戦場に加わった時点で勝負あり。吸血鬼たちの夜は幕を閉じた。

 時間を半分ほど残して決着のついたA卓。チームメイトの早すぎる勝利に、C卓の玉田は「え、もう終わったの? 早っ! 覚前さん?」と喜びと混乱の入り乱れた声を上げた。

覚前 2-0 古谷


B卓 川崎(赤緑恐竜) vs. 松井(青緑マーフォーク) ゲーム2

 《オテペクの猟匠》、《深海艦隊の扇動者》と順調な滑り出しの川崎。松井は《セイレーンの見張り番》で《順風》を公開し、川崎にプレッシャーをかけた。

 だが、《オテペクの猟匠》のインパクトが大きすぎる。恐竜たちの登場を早め、速攻まで付与するこのクリーチャーが、川崎のデッキの持つポテンシャルを最大限に引き出し、《棘尾ケラトプス》、《激情の猛竜》、《切り裂き顎の猛竜》と流れるような展開をもたらす。

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気持ちいいまでのビートダウンを繰り広げる川崎。卓上が恐竜の突進で揺れているかのようにさえ感じる。

 松井は強化したマーフォークたちのブロックで延命を試みるが、《切り裂き顎の猛竜》はチャンプブロックされるだけで川崎にカードをもたらしていく。

 松井の手札に控える《大気の精霊》や《大嵐呼び》も、ここまでライフが押されている状況では本領を発揮することができず、勝負の行方は3ゲーム目に持ち越されることになった。

川崎 1-1 松井


C卓 玉田(青緑マーフォーク) vs. 古市(赤緑恐竜) ゲーム2

 高らかにキープを宣言した玉田。《川潜み》、《ティシャーナの道探し》と上々の展開だが、《深海艦隊の扇動者》、《風雲船長ラネリー》と古市も負けてはいない。

 この《風雲船長ラネリー》こそ玉田は即座にブロックで打ち取ったが、《風雲船長ラネリー》の残した宝箱を開けると、そこから飛び出したのは《怒り狂う長剣歯》。登場BGMとばかりの全体1点火力で、玉田のマーフォークたちは全滅へと追いやられた。

 玉田は《航路の作成》で活路を見出そうとあがくが、そこに解答はない。C卓も第3ゲームにもつれこむ展開となった。

玉田 1-1 古市


B卓 川崎(赤緑恐竜) vs. 松井(青緑マーフォーク) ゲーム3

 両者マリガンを喫したB卓の最終ゲーム。松井がマリガンを感じさせないクリーチャーの連打を見せるのに対し、川崎は土地が止まってしまう。

 試合時間終了が迫る中、松井は素早い手つきで毎ターンビートダウンを続け、最後は《風を跨ぐ者》がリングイン。ものの数分でゲームを終わらせると、川崎とキープした初手についてしばし言葉を交わしたのち、未だ激戦を繰り広げる古市のもとへと向かった。

川崎 1-2 松井


C卓 玉田(青緑マーフォーク) vs. 古市(赤緑恐竜) ゲーム3

 両チームの運命がかかった最後の一戦。先に主導権を握ったのは玉田だ。最速で《勇敢な妨害工作員》を戦場に送り出すと、展開が遅れた古市のクリーチャーを《座礁》でライブラリートップへ戻し、追い打ちをかけた。

 古市はなんとか《風雲船長ラネリー》や《葉を食む鞭尾》を並べるものの、《水罠織り》、《小綺麗なスクーナー船》と玉田の脅威は途切れない。

 チームメイトと相談の末、一縷の望みをかけて《棘尾ケラトプス》を呼び出す古市。この時点でそのライフは2。そして、玉田の戦場にはパワーが2でブロックされなくなる能力を持つ《勇敢な妨害工作員》。

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人事は尽くした古市。あとは天命を待つのみ。

玉田「《勇敢な妨害工作員》の能力、起動します......ね?」

古谷・松井・古市「ですよね」

玉田「何かあるのかと思った!」

 最後まで望みを捨てなかった古谷/松井/古市チームだが、百戦錬磨の玉田が能力の起動を忘れようはずもなく、ここに勝者が決した。

玉田 2-1 古市

チーム 覚前/川崎/玉田 Win!
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RESULTS

対戦結果 順位
14 14
13 13
12 12
11 11
10 10
9 9
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

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