EVENT COVERAGE

グランプリ・名古屋2018

インタビュー

クイックインタビュー:競技プレイヤーが構築で注目するカードたち

Moriyasu Genki

 1週間前、『ラヴニカのギルド』が新発売された。『ラヴニカのギルド』チーム・シールドとして開催されているグランプリ・名古屋2018では各卓で『ラヴニカのギルド』のカードが使われている。チーム・シールドとして「強い」カードと呼ばれるものもそのなかにはある。《希望の夜明け》や《パルン、ニヴ=ミゼット》はその最たるもののようだ。

 だがしかし、構築(スタンダード・モダン・レガシー)の目線ではどうなのだろうか。それぞれのフォーマットをたしなむプロ・プレイヤー、競技プレイヤーたちに話を伺った。

スタンダード

中島 主税
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 2度のプロツアー・サンデーを経験し、モダンの「親和」や、かつてのスタンダードの「赤白上陸」といったアグロ・デッキをこよなく愛用するイメージのある中島。彼が挙げたのは、今セットいちのアグロ・カードだ。

「使いたい、という意味では、《軍勢の戦親分》ですね。新しい《ゴブリンの熟練扇動者》として、期待してます。これをフィニッシュの1枚とした、合うデッキが組めれば良いですね」


瀧村 和幸
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 瀧村はリミテッド巧者であることはもちろん、構築巧者としても名を馳せているトップ・プロだ。

 特に墓地利用デッキの製作に関して彼の右腕に出るものはいないほどだ。

「スタンダードは、マドハンドですよ!」

 イラストをたとえた《陰惨な生類》のことだ。

 瀧村はすでにTwitterで緑黒のスタンダード・デッキのリストを公開しており、話題を集めている。

「次セットでラクドス(赤黒のギルド)が登場すれば、もっと評価されるようになると思いますよ。ゴブリンを中心にすれば、《ゴブリンの戦長》で速攻もつけられるし」

 現地点でも強力なシナジーを有するリアニメイト・カードに、さらなる将来性を感じているという。


岡井 俊樹
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 最近勝っているスタンダード・プレイヤーとして彼の名を挙げない競技プレイヤーはいないだろう。

 トップメタのデッキを巧く使うという印象も強い彼が選んだのは、ローテーションで落ちた「神」の代わりにもなるだろうというカードだ。

「(即答で)《パルン、ニヴ=ミゼット》ですね。使ってみたくなるカードです。《スカラベの神》みたいに、出して生き残ったら勝つカードというイメージです」

 引いて勝ち、呪文を唱えて勝ち、アタックして勝ち。

 「1枚」でゲーム・メイクするこのパワー・カードを評価する声は会場でも多いようだった。


浅原 晃
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 今回は解説としての参加だが、デッキ・ビルディングの側面で彼に話を聞かないわけにはいかなかった。

 先鋭的なデッキを数多く作ってきた日本屈指のデッキ・ビルダーが見出したのは、ディミーアの能力だ。

「まだなんも考えてないんだけど、諜報をうまく使いたいね。《破滅を囁くもの》は良さそう。あと《万面相、ラザーヴ》だね。やっぱりデッキを削って、何かできればいいよね。」

 まだ思案が形にはなってないと話す浅原だが、彼がデッキを作るのは大会参加当日というようなエピソードも多くある。

 《破滅を囁くもの》と《万面相、ラザーヴ》がそのスペックを十全に発揮するデッキの出番は、いつになるのだろうか。


モダン

高尾 翔太
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 先日のグランプリ・香港2018では独自の「ジェスカイ・フラッシュ」でトップ8に進出。自らデッキ・ビルディングすることの多い彼の一推しは、新しいデッキの到来を予感させるカードだ。

「《生皮収集家》が一推しですね。(類似効果の)《実験体》、好きだったので。やっぱり死亡時にも誘発するのは良いですね。《苛立たしい小悪魔》で誘発させると、このデビルが生きてても死んでも良いというような盤面を作れますし。赤いカードでは《危険因子》や《遁走する蒸気族》もそれぞれ『バーン』や『ストーム』のようなデッキで強く使えると思います」


細川 侑也
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 細川侑也もスタンダードやモダンで積極的に新しいデッキを提案する、優れたデッキ・ビルダーだ。前環境の「青単ストーム」に関しては、いち早くデッキリストやその使い方を文章に仕上げている。

 そんな彼がモダン目線で挙げたのは、やはり「あの」カードだ。

「やっぱりトロフィー(《暗殺者の戦利品》)かな。ジャンド(赤黒緑ミッドレンジ)デッキの《血編み髪のエルフ》による続唱が、絶対に外れなくなった。今まではリアクション・カード、《終止》とかをめくると対象がいなくて撃てなかったとかあったんだけど。スゥルタイ(青緑黒)デッキも今までなかったんだけど、増えそう。『トロン』対策にもなるからね」

「あと、《壊死性の傷》はすごいね。追放だから、相手のクリーチャーを除去しても墓地の《黄泉からの橋》が誘発しない。『ブリッジ・ヴァイン』ではメインから入るね。トロフィー(《暗殺者の戦利品》)も入るから『ブリッジ・ヴァイン』は強化されたよ」


宇都宮 巧
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 グランプリ・香港2018準優勝。今モダンにおいてカードのことを聞くならば彼をおいて他にいないだろう。

「《秋の騎士》ですね。《再利用の賢者》の上位互換として、今でももう見るようになったカードだと思います。あとは、ありふれてますがトロフィー(《暗殺者の戦利品》)も。」

 《秋の騎士》は《再利用の賢者》(《帰化》)のモードも選べるし、3マナ4/3というアタッカーとしてのサイズも選べるし、ライフを保つ役割も果たせる。《再利用の賢者》の3倍強いという評価もまた、見方によっては間違いではないかもしれない。


レガシー

山本 賢太郎
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 複数人が名前を挙げた《暗殺者の戦利品》に関して、「使う側」「使うメリット」ではなく、「使われること」を意識したコメントをしたのが、山本だ。レガシーでは「スニーク・ショウ」を長らく愛用している。

「《暗殺者の戦利品》は流石にレガシー級で強そうですね。レガシーは、基本土地の採用も少ないですし。『スニーク・ショウ』というデッキを使うことが多いんですけど、《騙し討ち》はこれまで対処されにくいという良さがあっての採用だったんですが、明らかに対処されやすくなりましたね。そうでなくとも《実物提示教育》からの《グリセルブランド》という動きも、1枚で対処されます。『スニーク・ショウ』側からすると、本当にやっかいです」


木原 惇希
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 構築フォーマット全般を得意とするイメージのある木原だ。レガシー・フォーマットでもグランプリ・千葉2016にて準優勝の成績を収めている。

「《希望の夜明け》は『青白奇跡』のサイドボードで可能性がありそうですね。グリコン(青黒赤コントロール)には、かなり強いと思いますよ。ストーンフォージ(《石鍛冶の神秘家》)では装備品によるライフ回復も機能するので、かなり噛み合ってますね」

「あとなんかあったかな。あ、《万面相、ラザーヴ》! 強いですよ! デスシャドウ(青黒死の影)に入れて、追加の《死の影》として使えますし、《タルモゴイフ》になるのも強いですね」

「あとは《軍勢の戦親分》。『赤単プリズン』のようなデッキがエイト・ラブルマスター(《ゴブリンの熟練扇動者》)にすると、詰めきれるようになるマッチも増えると思います。結構ありますね」


鈴池 史康
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 モダンで開催されたグランプリ・神戸2017でトップ8の成績を収めた競技プレイヤーだが、自らを「レガシーおじ」と呼ぶほど普段からレガシーに親しんでいるプレイヤーだ。実際、すでにインタビューを終えた競技プレイヤーたちからも「レガシーのことなら鈴池に聞け」と、複数人から名前があがった。

「《実験の狂乱》がお勧めです! 『スニーク・ショウ』のようなデッキが、リソースを回収する手段として強いと思うんですよ。《実物提示教育》も《騙し討ち》も手札から直接クリーチャーを出すのでデメリットが薄く、引いてしまった呪文も《渦まく知識》で戻したり、トップに積んだ《意志の力》を唱えるのも簡単です。」


 モダン・レガシーにおいて《暗殺者の戦利品》が最有力という認識は全員が有していたが、そのなかでも別軸の評価が高いカードも多くあったようだ。

 実際にどのカードが活躍を見せていくのか、あるいは彼らも見逃したカードがまだまだあるのか。これからの各フォーマットの動向から目が離せない。

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RESULTS

対戦結果 順位
14 14
13 13
12 12
11 11
10 10
9 9
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

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