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グランプリ・京都2016
予想不可能!大混戦を制すのはどのチームだ!? グランプリ・京都2016プレビュー
By Masashi Koyama
ここ数年のチームリミテッドフォーマットにおいて、その名前を出さないわけにはいけないプレイヤーが2人いる。
グランプリ・京都2013以降、参加した全てのイベントでタイトルをかっさらっている、まさに「黒船」というべき恐るべきプレイヤーたちで、チームリミテッドのイベントでは真っ先に優勝候補大本命という存在だ。
そして、フロンとホーエンは残念ながらこのグランプリ・京都2016への不参加を決めている。
その彼らがいないということは、すなわちトーナメントの動向予想は混迷を極めるということだ。
もちろん、この会場には日本を代表する強豪プレイヤーがこぞって参加しており、世界でも有数のチームを結成し、この地へ乗り込んでいる。
それだけでなく、フレッシュな面々、古豪プレイヤー...と京都を彩るにふさわしいプレイヤーたちが戴冠を目指していおり、千年の古都で行われる戦いは熾烈を極めることとなるだろう。
そこで本記事ではこのグランプリ・京都2016王者の有力な優勝候補チームをご紹介しながらプレビューとさせていただければと思う。
「The Sun」松本友樹/市川ユウキ/瀧村和幸
写真左から松本友樹/市川ユウキ/瀧村和幸 |
プロツアー『戦乱のゼンディカー』王者、瀧村和幸、グランプリ・上海2015、グランプリ・台北2016と2度のグランプリ戴冠を果たしている市川ユウキ、そして日本最大規模で行われたグランプリ・千葉2015を制した松本友樹と、豪華3人の王者がチームを組み、タイトル獲得を目指す。
彼らそれぞれだけでも常に優勝候補に名が上がるプレイヤーなのだが、その3人がチームを組んだとなれば、優勝候補筆頭と言ってしまって過言ではないだろう。
市川と松本の交流については拙記事市川ユウキ&松本友樹の「スゥルタイ・季節」で触れたが、そこに瀧村が加わるとなれば、まさに鬼に金棒状態だろう。
市川と瀧村はともにグランプリ・北京2015で上位4チームによるプレイオフへと進出しており、チーム戦の実績としても申し分があるはずもない。
真っ先にこのグランプリで動向を追いかけるべきチームと言える。
「KYK」加藤一貴/八十岡翔太/覚前輝也
写真左から加藤一貴/八十岡翔太/覚前輝也 |
ワールド・マジック・カップ2016日本チームキャプテン、プラチナレベル・プロ、殿堂顕彰者......八十岡翔太を紹介しようとするには、あまりにもマジックプレイヤーとしての実績が多すぎて一言には収まらない。
まさに日本、いや世界を代表するトッププレイヤー八十岡が選んだチームメイトはグランプリ・北京2015から引き続いての加藤一貴と覚前輝也だ。
2度のリミテッドグランプリ王者である加藤はもちろん、覚前も2度のグランプリチャンピオンと、実績的には市川のチームに劣らない。
前述の通りグランプリ・北京2015にも参戦し、トップ4には届かないながらも好成績を収めており、チームの成熟度という点で見ると、他のチームと比べても一歩抜きん出ているだろうか。
「shota yasooka fanclub」渡辺雄也/中村肇/井川良彦
写真左から渡辺雄也/中村肇/井川良彦 |
今年めでたくプロツアー殿堂に選出された渡辺雄也。その彼は今回、シルバーレベル・プロの井川良彦と、昔から交流のある中村肇をチームメイトに選んだ。
井川はグランプリ・北京2015で瀧村和幸、石村信太朗とともにプレイオフ進出の成績を残している。
中村はかつてPWCという関東のトーナメントで名を馳せ、数々のプロツアーに参加経験のある強豪で、新セット発売ごとにプロ・プレイヤーたちを集めて行われていたドラフト鍛錬の場「菊名合宿」の主催者でもあることから、そのリミテッドスキルは折り紙つきだ。
なにより気の置けない友人とチームメイトとしてグランプリに参加していることは彼らにメンタル面での余裕を生み出すことだろう。
なお、彼らはチーム名で八十岡翔太のファンであることを表明しており、八十岡のチームとマッチアップした場合の動向が気になるところだ。
「TOMORIEE」Lee, Shi Tian/齋藤友晴/森勝洋
写真左から森勝洋/齋藤友晴/Lee, Shi Tian |
昨シーズン、後に世界王者となるブライアン・ブラウン=デュイン/Brian Braun-Duinとグランプリマスターレースで死闘を繰り広げた齋藤友晴は、盟友・森勝洋と、アジアのトップ・プロ、リー・シー・ティエン/Lee Shi Tianとともに本グランプリに臨んでいる。
齋藤は昨年世界中のグランプリを回り、その中で複数回チームリミテッドを経験している。森はグランプリ・京都2013で決勝ラウンドまで進出したチームメイトであり、プラチナ・プロのリーが加わるとなればこれ以上の布陣は早々ないだろう。
ひとつ気になるのは日本語を話せないリーとのコミュニケーションであるが、リーいわく「多少は言語の壁があるけど、気にするほどではないと思うよ」とのことで、世界中を駆けまわった齋藤の経験が活かされることだろう。
「Kenkenbaaaa」北原寛章/行弘賢/山本賢太郎
写真左から山本賢太郎/北原寛章/行弘賢 |
プロツアー『異界月』で劇的なトップ8進出を決め、みごとゴールド・プロの座を射止めた行弘と、惜しくも3年連続プラチナ・プロとはならなかったものの今期もゴールドレベル・プロとしてプロシーンへ継続参戦している山本はグランプリ・北京2015から北原をチームメイトに迎えている。
北原はグランプリ・神戸2012でトップ8入賞経験のあるプレイヤーであり、チームの意思疎通もポイントとなるチーム戦で同じチームで継続してトーナメントに参加するのは大きなメリットとなることだろう。
全員が非常に高いリミテッドスキルを持っており、間違いなく上位争いに食い込んでくるであろうKenkenbaaaa。
このグランプリで優勝すれば山本と北原にとってはタイトル初戴冠となることもあり、期待のかかるチームだ。
「Maoh, Eichi, and Idea」志村一郎/三原槙仁/板東潤一郎
写真左から志村一郎/三原槙仁/板東潤一郎 |
グランプリ・京都2013、グランプリ・北京2015とチームリミテッドグランプリの決勝戦で2度涙を飲んだ男がいる。
それが三原槙仁だ。
殿堂入りを果たした三原はチーム戦でも遺憾なくその力を発揮しチームをまとめ、世界選手権2011では日本代表を優勝に導いており、チーム戦の達人だ。
その彼はチームリミテッドグランプリのタイトルを手に入れるべく、板東潤一郎と志村一郎をチームメイトとして本グランプリへ足を運んでいる。
板東は古くから構築フォーマットで青白のスペシャリストとして活躍しており、グランプリ・京都2013では三原とともにファイナリストとなったチームメイトでもある。
志村は日本が世界を制した世界選手権2005の日本代表であり、マジックへ復帰したのは比較的最近ではあるが、その手腕は間違いなく高い。
果たして、三原にとって三度目の正直となるか。Maoh, Eichi, and Ideaの行く末を見守ろう。
さて、ここまでざっと強豪チームを見てきたがいかがだったろうか。グランプリはまだ始まったばかり。お気に入りのチームを見つけて応援するのもグランプリ観戦の楽しみのひとつなので、ぜひ気になるチームがあればその結果を追ってみてほしい。
RESULTS 本大会の対戦結果・順位
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