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グランプリ・神戸2015
お父さんマジックプレイヤーにインタビュー
by Sugiki, Takafumi
マジック:ザ・ギャザリングも誕生から20年を超え、全世界で70以上の国で2000万人以上のファンとプレイヤーに遊ばれるゲームとなった。日本でも長年マジックを楽しんでいるプレイヤーも多くいる。
長くマジックをプレイするということはプレイヤー自身も年をとり、環境が変わり、マジックとの付き合い方も変わっていっていることであろう。この記事では、結婚し子どもが生まれるという大きなライフステージを越えた「お父さんプレイヤー」と、もうすぐお父さんになるプレイヤーにインタビューを行い、これまでとこれからのマジックとの付き合い方を聞いてみた。
――マジックを始めたのはいつですか? また簡単に戦績を教えてください。
志村「1997年に始めました。当時は中学3年で、中学校の友達に教えてもらったのがきっかけです。2002年のグランプリ・宇都宮で10位に入り2003年のプロツアー・シカゴに出場しています。その後、日本選手権ベスト4、世界選手権団体戦優勝なども出来ました。」
志村 一郎 |
三原「『ウェザーライト』の発売日からなので、かれこれ17年ぐらいですね。日本選手権では4回トップ8、プロツアーでも5回トップ8に入れて、昨年には殿堂入りすることもできました。」
三原 槙仁 |
齋藤「1998年、『エクソダス』発売後、『ウルザズ・サーガ』発売前からですね。もう17年前になります。その後、世界中のグランプリを転戦したりしてプレイヤー・オブ・ザ・イヤーを受賞したり、プロツアーでもベスト8にも5回入ることができました。」
齋藤 友晴 |
清水「中学2年の2000年から始めました。セットとしては『インベイジョン』。もう15年前ですね。その後、高3で受験でのために1回やめて、大学合格した後に復帰しました。復帰してからは、日本選手権でベスト8に残ったり、プロツアーでも2回ベスト8に入れました」
清水 直樹 |
――お仕事は何をされているのでしょうか?
志村「最近晴れる屋に転職して、主にIT方面のマネジメント業務をしています。業務量は多いので、なかなか忙しい日々を過ごしています。」
三原「僕はシステムエンジニアです。遅い時もありますが、だいたい19時ぐらいまでですかね。ブリッジSEとして半年くらい中国に行っていたこともあります。」
齋藤「仕事はマジック専門店晴れる屋の代表とプロプレイヤーですね。今年はプロプレイヤーとしてグランプリに全て行くのを目標にしています。」
清水「僕は普通の会社員ですね。」
――奥さんのマジックへの理解はありますか?
志村「実は、晴れる屋への転職にあたり、いちばん後押ししてくれたのが奥さんで、『自分の好きなことを仕事にできる人は少ないんだから、そのチャンスが目の前にあるのなら飛び込んだほうが良い』と。理解があって、すごく有り難いことだと思っています。
現在、保育園への子どもの迎えは自分がやっているのですが、その辺も会社にも考慮してもらえています。」
三原「うちの奥さんもマジックプレイヤー(※注釈:三原さんの奥さんは、晴れる屋のレディワンで優勝するなど活躍している三原綾。)で、マジックを通じて知り合ってるので当然理解はしてもらえています。家ではあまりマジックはすることはないですが、プロツアー前の練習にも付き合ってもらったりしてますね。」
齋藤「マジック全体が仕事だっていうのはきちんと説明して結婚したし理解してもらってます。遠征で長期に家を空けることも多く、そういう時でも「頑張って」だけでなく、「楽しんできてね」って言ってもらえるのは本当に心の支えになってハッピーになりますね。」
清水「僕もけっこうマジックには理解を持ってもらっています。奥さんもゲーム好きな人で。マジックを説明したときも、競技性があり賞金が出る大会があって、ちゃんとそこで結果を残していたというのも大きかったかもしれないですね。」
4人とも家族の理解にも支えられ、マジックに打ち込んでいるとのことだ。
ここで、それぞれのお子さんのこと、また子育てとマジックの両立についても聞いてみた。
――お子さんはおいくつですか? また男の子、女の子どちらですか?
志村「5歳と1歳、ふたりとも男の子です。」
三原「いま7ヶ月の女の子ですね。むちゃくちゃかわいいです。」
齋藤「うちは2歳4ヶ月になりました。男の子で、最近マジックのカードも持ったりし始めてますね。」
清水「僕はもうすぐ女の子が生まれます。今8ヶ月で、予定日はグランプリ・名古屋の日ですね。」
――お子さんが生まれて、マジックとのつきあい方が変わりましたか?
志村「1人目が生まれた後はマジック・オンライン(MO)で楽しんでいたのですが、2人目が生まれてからはMOをする時間も無くなってしまって。マジックをやりたいなという気持ちは高まっていました。今は、業務終了後にマジックが出来たりする良い環境です。」
三原「子どもが生まれてからは、休日は2人で面倒みたりしてるので、ローカルイベントには参加しなくなりましたね。今回のようなプレミアイベントでは奥さんは実家に帰って、義父、義母と一緒に子どもの面倒を見てくれています。」
齋藤「子どもとか嫁のために、どうしてもギアを下げないといけないタイミングはあるよね。いないほうが打ち込みやすいとは思うけど、でも、応援してくれることはかなりプラスでハッピー。」
清水「グランプリはしばらくお休みですかね。グランプリ・名古屋は予定日ですし、グランプリ・東京はゴールデン・ウィークを使って親戚まわりをする予定です。その後も子ども、家族最優先で、落ち着いたらグランプリに戻ろうと思っています。」
――お子さんにはマジックをやってもらいたいと思う?
志村「やってもらいたいというわけではないですが、興味は持っているみたいです。やりたがれば、積極的に教えていきたいと思います。」
三原「やってほしいとは思うけど、自身の意思を尊重したいですね。」
齋藤「カードやりたいってもう言ってきてて。でもコモンカードとか渡すとぐちゃぐちゃにしちゃうんだよね。カードを大事にできるようになって、3歳になったらねって言ってます。
マジックは面白いし、勉強になるし、友達も増えるし是非やってもらいたいとは思っていて。プロツアー決勝で親子対決とかできたら最高。でも、他のことに興味を持てば、そっちのほうが子どもにとってハッピーかもしれないので、無理にとは言わないですね。」
清水「興味を持てばですが、そこは奥さんと相談ですかね。」
――先輩マジックお父さんとしてのアドバイスは?
志村「まずは家庭と仕事を大事にして、基盤をしっかり作ることに集中するのが大事だと思う。」
三原「子どもすごくすごくかわいい。けれど、すごくすごく大変になるので。子どもの面倒見るとMOすることすらできないからね。」
齋藤「シミチン(※清水のニックネーム)はユニークだしシミチンらしくやったらいいと思うよ。シミチンの奥さんもシミちんらしさに惚れて結婚したんだと思うし。
(「シミチンはイジられキャラだから本筋としてはイジりたいところだけど・・・」と前置きがあって)
育児はほんとマジックの比にならないくらい大変だから、肩肘張って完璧にと思ってやらないほうがいいよ。シミチン以上に奥さんのほうが大変だから、きちんと奥さんをサポートしてあげるのも大事。あとシャンプーにかける時間もったいないから、坊主オススメだよ(笑)」
清水「本当に家族と仕事が最も大事だというのはわかります。坊主は......(笑) 落ち着いたら、マジックにも戻ってきたいと思います。」
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