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津村健志の「先取り!」スタンダード・アナライズ

第91回:プロツアー・闇の隆盛 注目のデッキ特集

読み物

津村健志の「先取り!」スタンダード・アナライズ

2012.02.23

第91回:プロツアー・闇の隆盛 注目のデッキ特集


 こんにちはー。

 先週末に行われたグランプリ・神戸は、1117名ものプレイヤーが集まる大盛況ぶりでした。僕の成績は4勝3敗でドロップとふるいませんでしたが、同日にアメリカでグランプリ・リンカーンが開催されていたにも関わらず、はるばる海外からやってきたAJ SacherとBen Swartzと色々なところを観光したりして楽しい時間を過ごさせてもらいました。
 久しぶりに神戸牛も満喫できて満足のいく旅でしたが、最近は不甲斐ない成績しか残せていないので、6月に行われるグランプリ・横浜ではがんばりたいところですね。

 さて、今週は先々週に行われたプロツアー・闇の隆盛の成績優秀者の中から、個性豊かなデッキリストをご覧いただきましょう。

 すでにMagic Online(以下MO)上で流行の兆しを見せているデッキもありますし、今のうちからしっかりとチェックしておきましょう。
 トップを飾るのは、フランスが誇る殿堂プレイヤー、Raphael Levyが使用したこのデッキです。


「4色リアニメイター」

Raphael Levy
プロツアー・闇の隆盛[MO] [ARENA]
6 《
1 《平地
1 《
4 《剃刀境の茂み
4 《銅線の地溝
4 《黒割れの崖
2 《闇滑りの岸
1 《根縛りの岩山

-土地(23)-

4 《極楽鳥
4 《アヴァシンの巡礼者
1 《ラノワールのエルフ
2 《業火のタイタン
2 《ワームとぐろエンジン
4 《大修道士、エリシュ・ノーン

-クリーチャー(17)-
4 《信仰無き物あさり
4 《根囲い
4 《追跡者の本能
4 《未練ある魂
4 《堀葬の儀式

-呪文(20)-
1 《最後のトロール、スラーン
2 《ワームとぐろエンジン
2 《核の占い師、ジン=ギタクシアス
1 《墓場の浄化
4 《古えの遺恨
3 《天啓の光
2 《記憶の旅

-サイドボード(15)-

 墓地からクリーチャーを釣り上げるデッキは、得てして「リアニメイト」と呼ばれることが多いのですが、これは遥か昔の「リアニメイト」デッキが《再活性》を使用していたことに起因しています。
 最近では「太陽拳」が《禁忌の錬金術》や《ヴェールのリリアナ》などで墓地を肥やし、《堀葬の儀式》でクリーチャーを釣り上げる戦略を用いていましたが、これはあくまでおまけ程度の存在でしかなく、このリストのようにここまで「リアニメイト」戦略に特化したデッキが現れたのは実に久しぶりの出来事です。
 それを可能にしたのは「闇の隆盛」で登場した2種類のカードでした。

 まずは《信仰無き物あさり》。このような「リアニメイト」デッキのみならず、「赤単スライ」のような前のめりなデッキでも見かける優良カードで、このカードの存在なしに「リアニメイト」の復活はなしえなかったでしょう。
 普通のデッキで使うと手札の損失が気になるかもしれませんが、「フラッシュバック」が付いているカードの多いこのデッキだと、そのデメリットが目立つことも少ないですね。さらに手札にきてしまったファッティを墓地に落とす手段としても重宝します。

 そして《追跡者の本能》にも同じような役割が期待できます。《信仰無き物あさり》とは違い、手札にきてしまったファッティを墓地に落としたりはできませんが、「フラッシュバック」付きのカードを墓地に落としつつクリーチャーを探せるので、キャストするだけでアドバンテージが得られます。

 このデッキの基本的な動きは《信仰無き物あさり》《根囲い》《追跡者の本能》でライブラリーを掘り進み、《堀葬の儀式》で状況に合わせたクリーチャーを釣っていくことになります。
 メインボードには3種類の大型クリーチャーが採用されていますが、その中でも《大修道士、エリシュ・ノーン》は別格の強さを誇ります。その圧倒的なまでの制圧力は「青白Delver-Blade」にも「赤緑《ケッシグの狼の地》」にも効果的ですし、大抵のビートダウンデッキ相手にはこれ1枚で勝ててしまうこともざらにあります。

 これだけライブラリーを掘り進むカードがあれば、かなりの確率で《堀葬の儀式》に辿り着けるでしょうが、もしも引けない場合はマナクリーチャーで加速してキャストすることになります。

 一見デッキの動きに関係なさそうな《未練ある魂》は、そういった展開で時間稼ぎにもってこいですし、複数枚引けばそれだけで押しきれることもあるでしょう。
 「フラッシュバック」が付いているおかげで《信仰無き物あさり》や《根囲い》なんかと相性が良いですし、爆発的にクリーチャーを出せる性質上、《大修道士、エリシュ・ノーン》とも相性が良いです。

 このデッキは使っていて面白いことも相まって、MO界では早くも流行の兆しを見せています。
 《大修道士、エリシュ・ノーン》以外のフィニッシャー枠にはばらつきがあり、人によっては「赤緑《ケッシグの狼の地》」に強い《霜のタイタン》を採用しているようです。

 サイドボードに潜む《核の占い師、ジン=ギタクシアス》も、「赤緑《ケッシグの狼の地》」のようにタフネス4以上のクリーチャーを対処しづらいデッキに効果的なカードなので、「赤緑《ケッシグの狼の地》」を意識するのであれば、《核の占い師、ジン=ギタクシアス》をメインから投入してもいいと思います。

 最後に、サイドボードで用途の分かりづらそうな《記憶の旅》について。

 このカードは相手の墓地のカードも対象に取れるので、今後ミラーマッチが増えるようならそれだけで採用する価値がありますが、他にも《ネファリアの溺墓》対策という側面もあります。
 今現在《ネファリアの溺墓》を使ったデッキは影を潜めてはいますが、デッキの構成上ライブラリーをガンガン掘り進んでいくことになるため、できることなら対策カードを用意しておきたいところ。それをミラーマッチ対策のついでに補完できるのは秀逸です。

 スタンダードラウンド10回戦を、7勝2敗1分けで乗り切ったこのデッキ。デッキの動き自体も面白いですし、メタゲームに合わせてどのフィニッシャーにするかという取捨選択も楽しめると思うので、ぜひ一度手に取ってみてほしいデッキです。


 お次は「ゾンビ」クリーチャーをフィーチャーしたデッキを2つ、紹介させていただきます。


「黒単ゾンビ」

Erwin Sneek
プロツアー・闇の隆盛[MO] [ARENA]
23 《

-土地(23)-

4 《墓所這い
4 《戦墓のグール
3 《名門のグール
4 《ゲラルフの伝書使
3 《墓地を刈り取るもの

-クリーチャー(18)-
4 《悲劇的な過ち
3 《漸増爆弾
1 《破滅の刃
1 《喉首狙い
1 《夜の犠牲
3 《黒の太陽の頂点
1 《迫撃鞘
2 《鞭打ち悶え
3 《ヴェールのリリアナ

-呪文(19)-
2 《煙霧吐き
3 《ファイレクシアの抹消者
1 《溶鉄の尾のマスティコア
3 《困窮
1 《破滅の刃
1 《伝染病の留め金
1 《転倒の磁石
2 《戦争と平和の剣
1 《ヴェールのリリアナ

-サイドボード(15)-

 ひとつめは由緒正しき黒単バージョンです。第89回でお伝えしたリストには《小悪疫》が入っていましたが、プロツアー・闇の隆盛で活躍したものは真っ向から攻めるタイプが多かったようです。

 このデッキが誕生する要因となったのは、新顔の《墓所這い》と《ゲラルフの伝書使》です。
 特に《ゲラルフの伝書使》の強さは特筆に値するもので、単体の性能もさることながら、「不死」能力のおかげで戦場に居座り続けていることが多く、それゆえに《墓所這い》を墓地から唱えやすくなるという付加効果も高評価の要因です。

 この2種類の、いかにもゾンビらしく死にづらいクリーチャーの登場のおかげで、ビートダウンデッキでありながら、《黒の太陽の頂点》を上手く運用できる珍しいタイプのデッキになっています。
 これはこのデッキが対戦相手の除去に強い構成だということも示唆しており、除去をものともしないその姿は正しくゾンビそのものです。

 しかしながら唯一の懸念材料としては、まだ微妙に駒が揃っていないところでしょうか。2マナ域に採用されている《名門のグール》が最たる例で、2マナで回避能力持ちのゾンビは及第点こそクリアしているものの、現代のカードパワーではいささか頼りないと言わざるをえません。

 それを色を足すことで改善しようとしたのが以下のリストになります。


「黒赤ゾンビ」

Eric Meng
プロツアー・闇の隆盛[MO] [ARENA]
10 《
4 《
4 《黒割れの崖
4 《竜髑髏の山頂

-土地(22)-

4 《墓所這い
4 《戦墓のグール
2 《煙霧吐き
4 《嵐血の狂戦士
3 《磁器の軍団兵
4 《ゲラルフの伝書使
2 《ファルケンラスの貴種

-クリーチャー(23)-
3 《はらわた撃ち
3 《感電破
4 《火葬
2 《電弧の痕跡
2 《硫黄の流弾
1 《戦争と平和の剣

-呪文(15)-
1 《ファイレクシアの変形者
3 《漸増爆弾
2 《困窮
1 《破滅の刃
1 《喉首狙い
2 《魔力のとげ
1 《攻撃的な行動
1 《饗宴と飢餓の剣
2 《戦争と平和の剣
1 《ヴェールのリリアナ

-サイドボード(15)-

 こちらは赤を足すことで、《嵐血の狂戦士》という環境でも屈指の2マナ域に加え、除去とフィニッシュの両面で活躍する火力呪文の搭載を可能にしています。
 それ以外にも赤を足すメリットはいくつかあり、《墓所這い》や《ゲラルフの伝書使》と同じく除去耐性に優れた《ファルケンラスの貴種》を採用できたりだとか、サイドボードに《魔力のとげ》を使えるといった長所があります。

 《魔力のとげ》は対コントロールや対「赤緑《ケッシグの狼の地》」で重宝する1枚で、今の赤いビートダウンデッキには欠かせないカードだと思います。

 そういった赤の長所は十分に魅力的なものの、やはり色を足すことでマナベースには若干の不安を抱えています。
 黒マナが18枚だと3ターン目に《ゲラルフの伝書使》を呼べるかどうかギリギリのラインですし、もしかすると2マナ域は《嵐血の狂戦士》ではなく《磁器の軍団兵》にしてしまって、もう少し《》を減らしてもいいかもしれませんね。

 黒単や2色のバージョンに関わらず、「ゾンビ」デッキは今後要注目のビートダウンデッキだと思っています。現段階でもTier1~2のデッキと十分に渡り合えるだけの力を持っていると感じていますが、もしも次期セットである「アヴァシンの帰還」でさらなる強力な「ゾンビ」クリーチャーが出ようものなら、このデッキは間違いなくメタゲームの中心に位置することになるでしょう。

 そんな「ゾンビ」デッキの中核を担う《ゲラルフの伝書使》なんですが、今まで何度かお伝えしている通り、「不死」クリーチャーは《出産の殻》ととても相性が良いです。
 そして最近では「バント(青緑白)」や「ナヤ(赤緑白)」など、様々なカラーバリエーションが登場している「《出産の殻》」ですが、元祖と言えば「黒緑」バージョンに他なりません。
 近頃ではすっかり見かけなくなったその「黒緑」バージョンもまた、《ゲラルフの伝書使》の登場により輝きを増したアーキタイプのひとつです。


「黒緑《出産の殻》」

Ivan Schroder
プロツアー・闇の隆盛[MO] [ARENA]
11 《
8 《
4 《森林の墓地
2 《進化する未開地

-土地(25)-

4 《極楽鳥
4 《絡み根の霊
2 《ヴィリジアンの密使
2 《ゲラルフの伝書使
1 《裏切り者グリッサ
2 《真面目な身代わり
1 《納墓の総督
1 《皮裂き
1 《ファイレクシアの変形者
2 《酸のスライム
1 《食百足
2 《墓所のタイタン
1 《虐殺のワーム
1 《ワームとぐろエンジン
1 《囁く者、シェオルドレッド

-クリーチャー(26)-
4 《出産の殻
1 《漸増爆弾
1 《血統の切断
3 《黒の太陽の頂点

-呪文(9)-
1 《シルヴォクの模造品
1 《ヴィリジアンの堕落者
2 《最後のトロール、スラーン
1 《解放の樹
1 《ファイレクシアの変形者
2 《精神的つまづき
2 《帰化
1 《漸増爆弾
1 《黒の太陽の頂点
2 《情け知らずのガラク
1 《原初の狩人、ガラク

-サイドボード(15)-

 《絡み根の霊》、《ゲラルフの伝書使》、《食百足》。豪華3種の「不死」クリーチャーを採用したのが、生まれ変わった新型の「黒緑《出産の殻》」デッキです。
 《出産の殻》を引けない場合でも、それらのクリーチャーによる強力なビートダウンができるようになったことは非常に重要ですし、そこに《出産の殻》が交わろうものならばすぐさまゲームを掌握できるでしょう。

 第59回の記事をご覧いただければお分かりかもしれませんが、もともと2マナ域には《ヴィリジアンの密使》が、4マナ域には《真面目な身代わり》がいたため、以前からそのマナ域にはあまり不満がなかったのですが、3マナ域が薄いのが「黒緑」バージョンの課題でした。

 《ゲラルフの伝書使》はそこを埋めるマスターピースで、《ゲラルフの伝書使》を《出産の殻》で生け贄に捧げ、《ファイレクシアの変形者》でコピーすればあっという間に7点クロックが誕生します。

 「不死」付きのクリーチャーに変形した《ファイレクシアの変形者》はきちんと「不死」能力も受け継いでいるので、これを《出産の殻》で生け贄に捧げればさらなるアドバンテージの拡大も容易に行えますね。

 このデッキにも《黒の太陽の頂点》がメインから採用されていますが、この戦略はやはり「不死」クリーチャーの存在あってこその芸当と言えるでしょう。「不死」能力はとにかく強力の一言で、《絡み根の霊》は他にもこんなデッキで日の目を浴びています。


「赤緑ビートダウン」

Brandon Nelson
プロツアー・闇の隆盛[MO] [ARENA]
11 《
1 《
4 《根縛りの岩山
4 《銅線の地溝
4 《ケッシグの狼の地

-土地(24)-

4 《極楽鳥
4 《ラノワールのエルフ
4 《絡み根の霊
3 《ガラクの仲間
1 《ヴィリジアンの堕落者
4 《高原の狩りの達人
2 《最後のトロール、スラーン

-クリーチャー(22)-
1 《ショック
3 《硫黄の流弾
2 《四肢切断
4 《緑の太陽の頂点
4 《戦争と平和の剣

-呪文(14)-
2 《夜明けのレインジャー
1 《ヴィリジアンの堕落者
3 《古えの遺恨
2 《焼却
3 《高まる残虐性
2 《魔力のとげ
2 《饗宴と飢餓の剣

-サイドボード(15)-

回転

 古きよき「赤緑ステロイド」を彷彿とさせるこのアーキタイプは、以前からMO上で存在こそしていたものの、どちらかと言えば少数派であまり目立ってはいませんでした。
 しかしながら《絡み根の霊》と《高原の狩りの達人》が加入したことでデッキパワーが向上し、プロツアー・闇の隆盛でも数名が6勝4敗以上の結果を残しています。

 課題としては対戦相手の使用する《》の存在がありますが、《戦争と平和の剣》で無理やり乗り越えたりもできますし、「赤緑ステロイド」を愛するみなさんにぜひとも使用していただきたい一品です。

 4マナ域に《高原の狩りの達人》ではなく、《地獄乗り》や《オキシド峠の英雄》を採用しているリストも見受けられましたが、《未練ある魂》や《機を見た援軍》を意識するならそちらのアプローチをお勧めします。


「呪禁ビートダウン」

Ryan Miller
プロツアー・闇の隆盛[MO] [ARENA]
8 《
4 《内陸の湾港
4 《剃刀境の茂み
4 《金属海の沿岸
4 《陽花弁の木立ち

-土地(24)-

4 《極楽鳥
4 《アヴァシンの巡礼者
4 《不可視の忍び寄り
4 《刃の接合者
4 《ミラディンの十字軍
4 《聖トラフトの霊
4 《最後のトロール、スラーン

-クリーチャー(28)-
4 《天使の運命
3 《戦争と平和の剣
1 《饗宴と飢餓の剣

-呪文(8)-
1 《太陽のタイタン
4 《はらわた撃ち
3 《精神的つまづき
4 《機を見た援軍
3 《審判の日

-サイドボード(15)-

 こちらは《不可視の忍び寄り》《聖トラフトの霊》《最後のトロール、スラーン》といった「呪禁」クリーチャーをふんだんに盛り込んだビートダウンデッキです。
 それ以外にも《刃の接合者》や《ミラディンの十字軍》のような対処の難しいクリーチャーばかりを採用することで、対戦相手の選択肢を狭めることを徹底しています。
 それらを《天使の運命》や装備品でバックアップしていくのが基本戦略になるのですが、この手法はThe Finals 2011のモダンフォーマットで増野さんが使用したデッキと酷似した構築理念です。


 残念ながらスタンダードに《崇拝》はありませんが、カードパワーは十分なものがありますし、《極楽鳥》と《アヴァシンの巡礼者》のおかげでマナ基盤も安定しているので、《審判の日》がなりを潜めている現状なら、このデッキを選択肢に入れてもいいでしょう。


「青黒Grand Heart-chitect」

Andre Mueller
プロツアー・闇の隆盛[MO] [ARENA]
8 《
3 《
4 《闇滑りの岸
4 《水没した地下墓地
2 《埋没した廃墟
1 《進化する未開地

-土地(22)-

4 《幻影の像
4 《マイアの超越種
4 《大建築家
4 《宝物の魔道士
4 《ファイレクシアの変形者
4 《真面目な身代わり
3 《ワームとぐろエンジン
1 《霊捕らえの装置
1 《鋼のヘルカイト

-クリーチャー(29)-
4 《思案
4 《心なき召喚
1 《伝染病エンジン

-呪文(9)-
1 《ヘイヴングルの死者
4 《精神的つまづき
2 《否認
2 《破滅の刃
2 《漸増爆弾
2 《雲散霧消
1 《死の支配の呪い
1 《伝染病エンジン

-サイドボード(15)-

 「青黒《心なき召喚》」に《大建築家》を投入したのが「青黒Grand Heart-chitect」なんですが、このリストは《幻影の像》と《ファイレクシアの変形者》をフル投入することで、《心なき召喚》状況下での展開力をこの上なく高めています。これらのクリーチャーは《聖トラフトの霊》対策としても優秀なので、4枚ずつの採用も納得ですね。

 サイドボードに潜む《ヘイヴングルの死者》は、実際に使われてみてその強さに驚いたカードで、《ワームとぐろエンジン》と《霊捕らえの装置》1枚ずつを抜いて、ぜひともメインから採用したいですね。
 特に相手のデッキに《幻影の像》が含まれている場合は、わずか3マナでそれを墓地から奪い去ることができるので、「太陽拳」が流行るのならなおのことメインからの採用をお勧めします。


「青黒テゼレイター」

八十岡 翔太
プロツアー・闇の隆盛[MO] [ARENA]
9 《
3 《
4 《闇滑りの岸
4 《水没した地下墓地
4 《墨蛾の生息地

-土地(24)-

4 《血統の守り手
1 《幻影の像
2 《呪文滑り
1 《ワームとぐろエンジン

-クリーチャー(8)-
4 《悲劇的な過ち
2 《蔑み
2 《墓掘りの檻
4 《漸増爆弾
2 《太陽の宝球
1 《破滅の刃
1 《喉首狙い
1 《転倒の磁石
2 《死の支配の呪い
2 《黒の太陽の頂点
1 《殴打頭蓋
3 《ヴェールのリリアナ
3 《ボーラスの工作員、テゼレット

-呪文(28)-
2 《幻影の像
4 《ファイレクシアの十字軍
3 《困窮
3 《瞬間凍結
1 《破滅の刃
2 《死の支配の呪い

-サイドボード(15)-

 《ボーラスの工作員、テゼレット》の化身こと八十岡 翔太。
 どんな状況であれ《ボーラスの工作員、テゼレット》を使うその姿勢には尊敬の念すら抱きますが、《血統の守り手》4枚に始まり、《墓掘りの檻》、《死の支配の呪い》など、メタゲームを抑えたカード選択が目を引きます。

 《墓掘りの檻》はまだあまり使われていないカードですが、今回紹介したデッキの中にも効果的なものがいくつかありますし、《出産の殻》や《堀葬の儀式》、そして「不死」クリーチャーが今以上に活躍するようであれば、今後はより多くのデッキのサイドボードで見かけるようになるでしょう。


「赤白コントロール」

Caleb Durward
プロツアー・闇の隆盛[MO] [ARENA]
9 《平地
6 《
4 《断崖の避難所
3 《墨蛾の生息地
3 《埋没した廃墟
2 《幽霊街

-土地(27)-

3 《真面目な身代わり
2 《剃刀のヒポグリフ
2 《ワームとぐろエンジン
1 《大修道士、エリシュ・ノーン

-クリーチャー(8)-
4 《感電破
3 《起源の呪文爆弾
4 《きらめく鷹の偶像
2 《鞭打ち炎
2 《機を見た援軍
2 《忘却の輪
3 《審判の日
1 《小悪魔の遊び
1 《迫撃鞘
2 《饗宴と飢餓の剣
1 《戦争と平和の剣

-呪文(25)-
2 《刃砦の英雄
1 《太陽のタイタン
2 《墓掘りの檻
3 《存在の破棄
2 《神への捧げ物
1 《饗宴と飢餓の剣
1 《戦争と平和の剣
2 《槌のコス
1 《解放された者、カーン

-サイドボード(15)-

 最後を飾るのは摩訶不思議な「赤白コントロール」。主戦力が《きらめく鷹の偶像》だったりと、本当に不思議な構成をしていますが、この発想力はぜひとも見習いたいところです。

 これほどまでに除去が大量に入っている構成上、対ビートダウンデッキには安定した勝率が見込めるでしょうが、その半面で対コントロール戦や対「赤緑《ケッシグの狼の地》」戦に不安を抱えるので、メインボードから《饗宴と飢餓の剣》などをもう少し増量してもいいと思います。
 《起源の呪文爆弾》は用途が分かりづらいので、この辺りは《鞭打ち炎》か《饗宴と飢餓の剣》のような、目的のはっきりとしたカードと入れ替えたいですね。


 今週は以上になります。

 「闇の隆盛」はあまり構築シーンに影響を与えない。フルスポイラーが出た段階でこんな声をよく耳にしましたし、実は僕もそう思っていたうちのひとりです。
 しかしながら、実際にMOで「闇の隆盛」が加入したあとの環境をプレイしてみると、それは間違いだったと気付かされました。
 《未練ある魂》や《ゲラルフの伝書使》はその最たる例ですし、スタンダード以外での活躍も期待される《墓所這い》や《信仰無き物あさり》だったり、他にも《悲劇的な過ち》や《墓掘りの檻》のような脇を固めるカードの質もいいですしね。

 今週と先週の記事で少しでもそれを感じとっていただければと思いますし、もしかすると「リアニメイト」のようなまだ見ぬシークレットテクニックが隠されているかもしれませんよ!

 来週は申し訳ありませんが、諸事情によりお休みさせていただくことになりました。再来週までにはMOで修業を積んで、もう少し踏み込んだ内容をお届けできればと思います。

 それでは、また再来週ー!

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