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開発秘話

Latest Developments -デベロップ最先端-

フューチャー・フューチャーの日々『カラデシュ』編

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フューチャー・フューチャーの日々『カラデシュ』編

Sam Stoddard / Tr. Takuya Masuyama / TSV YONEMURA "Pao" Kaoru

2016年10月28日


 こんにちは、そして「Latest Developments -デベロップ最先端-」とフューチャー・フューチャーの日々――みなさんに我々がフューチャー・フューチャー・リーグに取り組んでいるときにどんなことを考えているかを覗き見てもらうための記事――の続きへようこそ。

 いつものように、我々が当時プレイしていたカードの多くは最終バージョンではありません。当時の機体のほとんどは弱かったので、少しのデッキでしか見かけないでしょう。他にも、あなたは現在弱いカードのうちいくつかを我々がプレイしていたのを不思議に思うかもしれません。そうです、そのカードは昔は強かったか、もしくは少なくとも何か重要な役割を持っていたのです。ここから次のグランプリ向けの激アツのリストは得られないかもしれませんが、現在のメタゲームで最も人気があるデッキの先駆者の多くを我々がテストしていたアイデアを得ることはできるでしょう。

 例えば、あなたはここで《多用途な逸品》をたくさん見かけるかもしませんが、現実世界ではそうではないかもしれません。我々が『カラデシュ』でのテストプレイを終えた後、『霊気紛争』FFLの時期にこれに変更を加えたからです。元々は、このカードはこうでした。

多用途な逸品

{5}

アーティファクト・クリーチャー――多相の戦士

4/4

[カード名]が戦場に出たとき、あなたは{E}{E}{E}(エネルギー・カウンター3個)を得る。
{E}を支払う:ターン終了時まで、[カード名]は飛行か絆魂か速攻のうち、あなたが選んだ1つを得る。
{E}を支払う:ターン終了時まで、[カード名]は+1/−1か−1/+1の修整を受ける。

 我々は《多用途な逸品》が基本的にエネルギーを使うものの中で最強であり、アグロ・デッキを効果的に倒してしまうので、多くのデッキの勝ち手段になるという問題を抱えていました。我々は数字と能力を入れ替えましたが、楽しくバランスの取れた組み合わせは見つかりませんでした――少なくとも我々はこれを安心して実際に推せるとは感じませんでした。なので、最終的に能力を弱めて《霊気池の驚異》とレアと神話レアのスロットを入れ替え、《霊気池の驚異》にいくつかの変更がされることになりました(そのデッキもたくさん見かけることはないでしょう)。

 この免責事項を踏まえて、デッキを見ていきましょう。

白単トークン
『カラデシュ』FFL / スタンダード[MO]
21 《平地
3 《ウェストヴェイルの修道院

-土地(24)-

4 《スレイベンの検査官
4 《模範的な造り手
4 《無私の霊魂
3 《異端聖戦士、サリア
3 《発明の天使

-クリーチャー(18)-
4 《霊気装置の展示
3 《石の宣告
3 《集団的努力
4 《密輸人の回転翼機
4 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン

-呪文(18)-

 可能な限りたくさんの白いトークン生成と《栄光の頌歌》効果を使うことに取り組んだ極めてシンプルなデッキです。これは《最後の望み、リリアナ》にとても弱い一方で、このフォーマットの他のデッキはこのデッキの持つ除去耐性を備えた盤面の脅威への対処がとても困難でした。

赤緑エネルギー・アグロ
『カラデシュ』FFL / スタンダード[MO]
10 《
5 《
4 《獲物道
1 《燃えがらの林間地
4 《霊気拠点

-土地(24)-

4 《ケッシグをうろつくもの
4 《導路の召使い
4 《通電の喧嘩屋
2 《亢進する地虫
4 《ラスヌーのヘリオン
1 《ピア・ナラー
4 《逆毛ハイドラ
3 《多用途な逸品

-クリーチャー(26)-
2 《顕在的防御
4 《蓄霊稲妻
4 《焼夷流

-呪文(10)-

 エネルギー・ビートダウンのための基準線となる無数の強力なエネルギー・カードを使ったもう1つのとてもシンプルなデッキです。この赤緑のエネルギーの基盤は我々がとても堅実だと分かっていたものであり、《霊気拠点》の能力を活かして他の色を簡単にタッチできるようにしました。

ティムール・エネルギー・ミッドレンジ
『カラデシュ』FFL / スタンダード[MO]
4 《
2 《
2 《
4 《植物の聖域
4 《尖塔断の運河
4 《さまよう噴気孔
4 《霊気拠点

-土地(24)-

4 《導路の召使い
4 《通電の喧嘩屋
4 《波止場の潜入者
3 《逆毛ハイドラ
3 《新緑の機械巨人
3 《焼却の機械巨人

-クリーチャー(21)-
4 《焼夷流
4 《革命的拒絶
4 《サヒーリ・ライ
3 《反逆の先導者、チャンドラ

-呪文(15)-

 このデッキ自体は《静電気式打撃体》デッキのように1ターンのうちに倒すデッキではありません。その代わりにゲームに大きな動きを起こすために機械巨人を唱えて《サヒーリ・ライ》します。1ターンでゲームに勝つには不十分ですが、ゲームを決めるのには十分です。

 《静電気式打撃体》といえば......

緑青パワー2倍ロボ
『カラデシュ』FFL / スタンダード[MO]
6 《
3 《
4 《植物の聖域
2 《伐採地の滝
4 《霊気拠点

-土地(19)-

4 《導路の召使い
4 《光り物集めの鶴
4 《静電気式打撃体
2 《逆毛ハイドラ
3 《多用途な逸品
2 《新緑の機械巨人

-クリーチャー(19)-
4 《気宇壮大
4 《霊気との調和
4 《顕在的防御
3 《ニッサの誓い
3 《空間の擦り抜け
2 《織木師の組細工
2 《製造機構

-呪文(24)-

 おお、私は《静電気式打撃体》のプレイテスト名を懐かしく思います――「パワー2倍ロボ」。このデッキはエネルギーを大量に得て、《空間の擦り抜け》か《気宇壮大》を唱え、そしてこの素敵な素敵なエネルギーを一撃で相手を倒すために全て使います。

 しかし我々のエネルギー・デッキは一撃必殺のものばかりではありません。我々はプロツアー『カラデシュ』トップ8に似た、基本的にコントロール寄りのデッキで《電招の塔》を使って多くの有利を得てゲームを終わらせるものも作りました。

青赤スペル
『カラデシュ』FFL / スタンダード[MO]
6 《
6 《
4 《尖塔断の運河
4 《さまよう噴気孔
1 《高地の湖
4 《霊気拠点

-土地(25)-

2 《奔流の機械巨人

-クリーチャー(2)-
4 《流電砲撃
4 《安堵の再会
4 《蓄霊稲妻
4 《棚卸し
4 《電招の塔
4 《パズルの欠片
3 《天才の片鱗
2 《粗暴な排除
4 《慮外な押収

-呪文(33)-

 しかしながらこれはエネルギーに関連した唯一のコンボ・デッキではありません。より普通の方法のコンボ・デッキもあります。その中で、我々は加速してさまざまな機械巨人を出し、しかしデカブツを3ターン目に出すために《向こう見ずな実験》も使ったジャンド・ミッドレンジも作りました。

ジャンド・マッドキャップ
『カラデシュ』FFL / スタンダード[MO]
7 《
4 《
2 《
4 《燃えがらの林間地
4 《獲物道
4 《進化する未開地

-土地(25)-

4 《死天狗茸の栽培者
4 《導路の召使い
2 《ウルヴェンワルドに囚われしもの
4 《新緑の機械巨人
4 《焼却の機械巨人
4 《害悪の機械巨人

-クリーチャー(22)-
2 《流電砲撃
4 《向こう見ずな実験
2 《領事の旗艦、スカイソブリン
3 《反逆の先導者、チャンドラ
2 《アーリン・コード

-呪文(13)-

 ドカーン。あなたが考えているかもしれないように、アーティファクトは我々のメタゲームで大きな部分を占めています。我々は多くのアーティファクト・アグロ・デッキを作りました。実際に、あなたは次のデッキにとても近いデッキを、現在のスタンダードで見かけた覚えがあるかもしれません。

赤白アーティファクト・アグロ
『カラデシュ』FFL / スタンダード[MO]
10 《平地
5 《
4 《感動的な眺望所
4 《鋭い突端

-土地(23)-

4 《発明者の見習い
4 《模範的な造り手
3 《スレイベンの検査官
2 《ボーマットの急使
3 《ピア・ナラー

-クリーチャー(16)-
4 《焼夷流
4 《霊気装置の展示
4 《密輸人の回転翼機
2 《石の宣告
2 《集団的努力
2 《反逆の先導者、チャンドラ
2 《高速警備車
1 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン

-呪文(21)-

 明らかにいくつか異なるカードがあり、《密輸人の回転翼機》の氾濫が人々に《蓄霊稲妻》を使わせるようにしましたが、多くの類似点があります。

 また、我々は現実世界のものに似た赤黒アーティファクト・アグロも作りました。

黒赤アーティファクト・アグロ
『カラデシュ』FFL / スタンダード[MO]
8 《
5 《
4 《凶兆の廃墟
2 《燻る湿地
4 《霊気拠点

-土地(23)-

4 《ボーマットの急使
4 《ファルケンラスの過食者
4 《発明者の見習い
4 《屑鉄場のたかり屋
3 《エンブロールの暴れ者
4 《ラスヌーのヘリオン
2 《ピア・ナラー

-クリーチャー(25)-
4 《焼夷流
4 《密輸人の回転翼機
4 《無許可の分解

-呪文(12)-

 我々はFFLでアグロ以外のデッキも多く作りました。我々は(《反射魔道士》のような)前期のFFLで見逃したいくつかのカードの最終的な強さを理解していたので、それらの類のカードを最大限にする多くのバントや白青デッキを作りました。

白青ミッドレンジ
『カラデシュ』FFL / スタンダード[MO]
9 《平地
6 《
4 《大草原の川
4 《港町
2 《ガイアー岬の療養所

-土地(25)-

4 《無私の霊魂
3 《波止場の潜入者
4 《反射魔道士
2 《呪文捕らえ
2 《異端聖戦士、サリア
2 《折れた刃、ギセラ
2 《大天使アヴァシン

-クリーチャー(19)-
4 《石の宣告
1 《隔離の場
2 《燻蒸
2 《密輸人の回転翼機
1 《領事の旗艦、スカイソブリン
3 《ドビン・バーン
3 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン

-呪文(16)-

 次のデッキは最初白青ミッドレンジでしたが、《実地研究者、タミヨウ》を使うために少し緑がタッチされました。

バント・テンポ
『カラデシュ』FFL / スタンダード[MO]
2 《
4 《平地
4 《
4 《梢の眺望
4 《港町
4 《大草原の川
4 《植物の聖域

-土地(26)-

4 《波止場の潜入者
3 《無私の霊魂
4 《反射魔道士
4 《呪文捕らえ
3 《異端聖戦士、サリア
3 《折れた刃、ギセラ

-クリーチャー(21)-
3 《顕在的防御
4 《革命的拒絶
3 《石の宣告
3 《実地研究者、タミヨウ

-呪文(13)-

 このデッキは我々が『イニストラードを覆う影』ブロックのスタンダードで想定していたデッキに大きく基づいています。我々が続投すると想定していたもう1つのデッキは黒緑昂揚で、それらはローテーションで落ちるカードがとても少なく、昂揚達成を助ける多くの強力なアーティファクトが加えられるからです。

黒緑アグロ昂揚
『カラデシュ』FFL / スタンダード[MO]
6 《
4 《
4 《花盛りの湿地
1 《風切る泥沼
1 《霊気拠点
4 《進化する未開地

-土地(20)-

4 《節くれ木のドライアド
4 《残忍な剥ぎ取り
4 《屑鉄場のたかり屋
3 《狼の試作機
3 《首絞め
4 《嘆き細工
3 《精神壊しの悪魔

-クリーチャー(25)-
4 《ウルヴェンワルド横断
2 《顕在的防御
2 《死の重み
2 《テラリオン
4 《集団的蛮行
1 《殺害

-呪文(15)-

 我々は黒緑昂揚以外にも定番のデッキを多く作りました。我々が『カラデシュ』に取り組んでいたとき現実世界では白緑トークンが大流行していたので、我々は霊気装置を大量に出して、《鋳造所の隊長》を追加の《栄光の頌歌》として使うデッキを組みました。

緑白トークン
『カラデシュ』FFL / スタンダード[MO]
7 《平地
3 《
4 《梢の眺望
4 《要塞化した村
1 《発明博覧会
1 《ウェストヴェイルの修道院
4 《進化する未開地

-土地(24)-

4 《模範的な造り手
4 《無私の霊魂
4 《鋳造所の隊長
4 《発明の天使
4 《刃の耕作者

-クリーチャー(20)-
4 《石の宣告
4 《霊気装置の展示
2 《高速警備車
3 《ゼンディカーの代弁者、ニッサ
3 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン

-呪文(16)-

 我々は皆さんがプロツアー『カラデシュ』で見たような生存可能なコントロール・デッキも多く作りました。完全に同じではありませんが、とても見覚えがあります。

白青コントロール
『カラデシュ』FFL / スタンダード[MO]
7 《平地
7 《
4 《港町
4 《大草原の川
2 《ウェストヴェイルの修道院
1 《進化する未開地

-土地(25)-

2 《奔流の機械巨人

-クリーチャー(2)-
3 《石の宣告
3 《否認
2 《鑽火の輝き
4 《風への散乱
2 《拡大鏡
3 《天才の片鱗
2 《隔離の場
1 《領事府による拘禁
4 《燻蒸
1 《疑惑の裏付け
2 《秘密の解明者、ジェイス
3 《ドビン・バーン
3 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン

-呪文(33)-

 今週はここまでです。全てのデッキをご紹介したわけではありませんが、我々が『カラデシュ』FFLに取り組んでいたときの考えが十分伝わっていれば幸いです。私はあなたがこの記憶の旅を、私がしたのと同じように楽しんでほしいと思っています。

 来週は、なぜ我々がしばしば有害な「上位互換」を含んだ異なるパワー・レベルのカードを作るかについてお話しします。

 それではまた来週お会いしましょう。

サムより (@samstod)

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