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Daily Deck -今日のデッキ-

ダーク・ジェスカイ(スタンダード)

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ダーク・ジェスカイ(スタンダード)

Melissa DeTora

2015年10月16日


 プロツアー『戦乱のゼンディカー』が開幕しましたが、プレイヤーたちのデッキリストを手に入れるには週末を待たねばならず、もどかしい思いがしますね。本日は、チリで行われたワールド・マジック・カップ予選からもうひとつ、デッキをご紹介することにしましょう。フェリペ・ヴァルディヴィア/Felipe Valdiviaが操り、決勝まで駒を進めたデッキです。フェリペは興味深い形で「ジェスカイ」に取り組み、そこでは『戦乱のゼンディカー』の新カードの数々がデッキを機能させるのに大きな役割を果たしています。

 「ジェスカイ」は、昨年のスタンダード環境でも極めて人気の高い氏族でした。そのため、今こうして活躍しているのも驚くことではありません。フェリペは「ジェスカイ」に黒をタッチすることを選択しました。通常なら、すでに完成されたデッキに別の色を足すのは「せっかくの良いデッキを台無しにするなんて」と声をかけたくなってしまいますが、現在のスタンダードにおいては色をタッチすることが広く認められているのです。

 《はじける破滅》は、現在のスタンダードで最も注目すべきカードのひとつです。現在の環境はクリーチャーとプレインズウォーカーを中心にしたものであり、対戦相手の盤面で最強のクリーチャーを除去しながらプレインズウォーカーの忠誠度を2下げる《はじける破滅》は、見事な働きを見せてくれるのです。《カマキリの乗り手》や《乱撃斬》、そして《ジェスカイの魔除け》といった即座にダメージを与えられるカードを多く駆使するこのデッキにおいては、《はじける破滅》の与える2点も非常に大きなものになります。2点と聞くと物足りなさを感じるかもしれませんが、他のカードと組み合わせることで強烈な力を発揮するのです。

 このデッキの鍵となるカードとしてもうひとつ、《オジュタイの命令》が挙げられます。《オジュタイの命令》はこれまでよりぐっと強力なものになっていて、特に「あなたの墓地にある点数で見たマナ・コストが2以下のクリーチャー・カード1枚を対象とし、それを戦場に戻す」モードの重要性は一気に高まっています。デッキリストを見てみると、2マナ以下のカードはすべて何らかの形でアドバンテージを取れるものになっていますね。呪文を「バイバック」したり、5/5のドラゴンを生み出したりするものが採用されています。

 5/5のドラゴンを生み出すと言えば、《竜使いののけ者》です。このカードも、今回のデッキにおいて大きな役割を担っています。およそあらゆるもので除去されてしまうこのカードですが、対戦相手のターンの終了時に《オジュタイの命令》で戦場に戻してやれば、《竜使いののけ者》がドラゴンを生み出し始めるまでに猶予はごくわずかしかありません。5/5飛行のクリーチャーが出てくるというのは、冗談では済まされません。もう1ターン《竜使いののけ者》が生き残ろうものなら、ゲームが終わること間違いなしでしょう。

Felipe Valdivia - 「ダーク・ジェスカイ」
スタンダード[MO] [ARENA]
1 《平地
2 《
2 《
2 《大草原の川
1 《窪み渓谷
2 《燻る湿地
4 《溢れかえる岸辺
4 《汚染された三角州
4 《血染めのぬかるみ
2 《神秘の僧院
1 《戦場の鍛冶場

-土地(25)-

2 《竜使いののけ者
4 《ヴリンの神童、ジェイス
4 《魂火の大導師
4 《カマキリの乗り手
1 《黄金牙、タシグル

-クリーチャー(15)-
4 《乱撃斬
1 《払拭
1 《龍詞の咆哮
3 《はじける破滅
2 《コラガンの命令
1 《ジェスカイの魔除け
4 《オジュタイの命令
4 《宝船の巡航

-呪文(20)-
3 《道の探求者
1 《僧院の導師
2 《払拭
2 《引き裂く流弾
1 《焦熱の衝動
2 《軽蔑的な一撃
2 《虚空の接触
1 《隔離の場
1 《卓絶のナーセット

-サイドボード(15)-
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