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『団結のドミナリア』にて待ち受ける伝説たち
2022年9月1日
多元宇宙を揺るがす対決のためにマジック最高の伝説たちが集い、ドミナリアの緊張はかつてないほど高まっている。『団結のドミナリア』の主要登場人物たちを知ろう、古株も新顔も。この次元の運命は彼らの手にかかっている!
ベナリアの堕落者、アロン
アロン・キャパシェンはベナリアで最も尊敬される一家のひとつの長であり、あの英雄ジェラード・キャパシェンの遠縁にあたる。だがそれも、ファイレクシア人に捕らわれるまでのことだった。アーテイは彼の完成化を自ら監督した。アロンを自らの足で歩き言葉を話す、新ファイレクシアの勝利の必然性の象徴として用いるために。
刃を持つ者、アスター
ケルドの将軍アスターは、前回ファイレクシアがドミナリアを侵略した際に戦った古き英雄である。彼はその戦争を通して勇猛さと才覚によって無数の名声を得て、歴史上最も称えられる戦士のひとりとなっている。その墓所は空であると言われている。なぜなら彼は決して死んでなどいないからだ――そして噂によれば、彼の死は実に不自然なものであったという。アスターは金色の大帆船上にて夢見心地のような状態で生き続け、肉体的には船に乗り込んだ二十代半ばの年齢を保っていた。意識を完全に取り戻した時、アスターはかつての敵と再び相まみえる覚悟ができていた。そして自身の孫娘が今やケルドの統一王国を支配していると知って驚くこととなる。
アルガイヴの徴募人、ベイルド
ベイルドは新アルガイヴに仕える国家執事のひとりであり、国に対する脅威を監視する役目を負っている。彼はファイレクシアの脅威の存在について調査を求めた最初のひとりであった。郷里が闇に包まれた今、ベイルドは連合への忠誠を誓っている。
戦闘魔道士の隊長、バルモア
バルモアは新アルガイヴの部隊長であり、炎の羽根として知られるエイヴンの戦闘魔道士軍団の長でもある。アーギヴィーアに来る以前、バルモアはドミナリア各地のトレイリアのアカデミーにて学んでいた。熟達の兵士として、そして非凡な戦術家として、故郷と呼ぶ街を守るためにバルモアは大胆で華麗な作戦を実行することを厭わない。
ワーム語り、バルー
バルーはクローサの森出身のドルイドであり、伝説的なバーバリアンにして英雄であるカマールの教えを奉じている。クローサはドミナリア次元が被った多くの災禍のひとつによって荒廃したため、バルーと仲間のドルイドたちは森を修復してかつての栄光を取り戻すべく懸命に働いた。彼らの努力は実を結びつつある――最近、それは巨大なワームたちの姿となって現れた。クローサの豊かな大枝の下で狩りをすべく、それらは戻ってきたのだ。
不死の暴君、刃の翼
遠い昔、無益な栄誉の追求の果てに、刃の翼ロリックスというドラゴンが殺された。忘れられて久しい手段によって蘇ったアンデッドのロリックスは、数世紀に渡ってオタリア大陸の空を脅かした。彼の子孫であるヴェリックスとカロックスはその哀れな存在を嘆き、自分たちの祖先に引導を渡そうとしている。
ガリ骨のボータック
ガリ骨のボータックはドミナリア最後のトロールの一体だ。天性の屍術師である彼は、真の蘇生に至る道を探し求めている――自身のためではなく、絶滅の瀬戸際にあるトロール種族のために。この目的を達成するため、彼は自分の沼地にうごめく死体を下僕や監視役として使用することに何のためらいもない。
甦りし悪夢、ブレイズ
数世紀前、ブレイズは陰謀団に所属する強大な魔道士であった――だが臨死体験を被り、悪夢の領域に囚われた。そこで彼女は自らの悪夢に繰り返し引き裂かれ、やがて陰謀団のとある捨てばちの一団が儀式を用いて彼女をドミナリアへと連れ戻した(そして不幸にも、その過程で自分たち全員の頭を消し飛ばした)。今や彼女は自分の手下たちを新たな黄金時代へと率いるつもりでいる――少し彼らを元気づけてやれさえすれば。
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魂の焚きつけ屋、カドリック
カドリックはドワーフの反響魔道士であり、生きた存在の魔法的複製を作成して共に戦わせる。幼い頃から好奇心旺盛であったカドリックは、カープルーザン山脈の奥深くで発生する謎めいた響きの源を発見することに生涯を捧げてきた。彼は、ドミナリアの最初の歌が地下深くに閉じ込められており、希少な魔法鉱石の鉱脈を通って地表まで響いていると信じている。
ベナリアの希望、ダニサ
キャパシェン家の跡取りであるダニサは勇敢にして大胆な騎士であり、その姿は常に戦の最前線にある。幼少時から外交術と剣術の両方を学んだダニサは、亡き父に忠実であった騎士団の指揮を引き継いだ。今や彼女はベナリアだけでなく、ドミナリアのために戦っている。
ダニサについての読み物はこちら。
意志を縛る者、ディハーダ
ジアドロン・ディハーダは途方もない長きを生きる悪魔的プレインズウォーカーである。その計略は数千年にまたがり、力と支配への渇望は留まるところを知らない。過去に彼女は訪れた世界を、ソルカナーや黒き剣のダッコンのように腐敗させた代理人を用いて支配しようとした。最初のファイレクシア侵略の数年前、プレインズウォーカー戦争の終結とともにディハーダはドミナリアから離れた。大修復で力の多くを失いながらも彼女はまだ生きていると信じている者や、今なお彼女はドミナリア最大の政治力の背後で糸を引いていると主張するような者もいる。
残忍な巡礼者、コー追われのエラス
追放者であるコー追われのエラスは古きラースの遺跡を探索し、とある地下墓地の奥にてぎらつく油の甕をひとつ発見した。わずかに触れただけで、彼女はファイレクシアの法務官シェオルドレッドが到来する幻視に襲われた。新たな主の囁きを耳に聞き、油の腐敗を身体にうねらせ、エラスはシェオルドレッドを探し出して永遠の忠誠を誓約した。
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皇帝ミハイル二世
皇帝ミハイル二世はヴォーデイリアの現統治者であり、支配者階級ストヴォロドの一員として若い頃には軍隊にて仕えた。マーフォークの同胞にとっては頼もしい指導者ではあるミハイル二世は、世界の悪を正したいという願望と、独裁政治にぐらつきかけている国を完全に突き落すのではないかという怖れとの間で板挟みになっている。ファイレクシアの侵略は、いかなる犠牲を払っても支配すべきというミハイルの側近たちの声を大きくするばかりである。
復活したアーテイ
生意気で厚かましい魔術師アーテイは、かつての初代ウェザーライト号の乗組員であったが、数世紀前にファイレクシア化されて殺害された。法務官シェオルドレッドの悪しき技によって再構築され、今やアーテイは新ファイレクシアの軍勢を抱えるだけでなく、かつて友とみなしていた者たちへの復讐を求めている。トレイリアのアカデミーで学んだアーテイの魔法的才能は蘇生によって強化され、彼はその力をさらに自由に行使できるようになっている。
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ケルドの血拳、ガルナ
ガルナは凍りつくケルド西方出身の冷酷な将軍である。彼は大将軍ラーダの国際的視野を持つ統治に不満を抱くケルド人へと別の未来像を与えた――すなわち暴力的で、血に塗れ、立ちはだかるあらゆる者に対して勝利する。ファイレクシアの侵略が始まると、ガルナはラーダとの敵対を脇にやり、共に他次元からの脅威に立ち向かうことに合意した――今のところは。
マローの魔術師、グリーンスリーヴス
ドメインズの高位魔術師として、また大地を癒すために灯を捧げたプレインズウォーカーとして、グリーンスリーヴスは生涯を通してドミナリアに仕えた。この次元最大の敵の帰還を察した今、グリーンスリーヴスは囁きの森のマローの魔術師として、純粋なエレメンタルの力として再誕した。かつての大ドルイドはドミナリアの人々だけではなく、大地そのものをも守ると誓いを立てている。
陽気な呪文盗み、アイヴィー
アイヴィーはとても長い年月に渡って、トレイリアの管理運営における一本の棘であり続けている。悪戯好きな妖精であるアイヴィーが公言するその生涯の目的は、「皆を謙虚にさせておくこと」。自身の呪文が宙で奪い取られ、腹立たしいくすくす笑いだけが残される――多くのうぬぼれた一年生がそれを経験する。
ジャレッド・カルサリオン
カルサリオン家はドミナリアでも最古の家系のひとつである。彼らの起源は伝説の時代にまで遡り、孤児であった祖先はあの黒き剣のダッコンから「獅子のカルス」の名を賜った。ジャレッドはその長い人生を多くの敵との、特に悪しきプレインズウォーカー・ラヴィデルとの戦いに費やした。冒険の終わりに、彼は自らの内に潜んでいたプレインズウォーカーの灯を発見し、以来数世紀に渡って姿を消した。今、ドミナリアの火急の時に彼は新たな連合の工作員として帰還し、古き脅威と新たな脅威の両方から故郷を守ろうとしている。
流浪のドルイド、ジェンソン・カルサリオン
まだ十代のジェンソン・カルサリオンはジャレッド・カルサリオンの子孫であり、最も新しい上座ドルイドでもある。少年の頃、ジェンソンはディハーダの邪悪な軍勢に襲撃された。彼はとあるセラの天使に救われ、以来彼はその感謝の念を伝統的なドルイドの崇拝に取り入れている。ファイレクシア人の帰還によってヤヴィマヤの森は崩壊しつつあり、ジェンソンは全力を尽くしてそれを鎮めようとしている。
老いざる革新者、ジョイラ
かつてジョイラは、ウルザが作り上げた前トレイリアのアカデミーの生徒であった。彼女は後のプレインズウォーカーであるカーンやテフェリーの友となり、事故から不老となり、ウェザーライト号の建造に力を貸した。その飛翔艦を再建した後、ジョイラは艦長の役割をシャナに譲ると自らはマナ・リグの工房へと退いた。ファイレクシアの侵略の知らせが届くと、ジョイラはその恐るべき知識と経験を連合にもたらし、今はその指導者のひとりという役割を担っている。
統べるもの、ジョダー
四千歳を超えるジョダーは、桁外れの才能と永遠の若さに恵まれた大魔道士である。自らの祖先が起こした戦争がテリシアを荒らしていた時代に生まれた彼は、平和を広める決意をして人生を過ごしてきた。生涯の友であるヤヤ・バラードと共に、彼は相争うキィエルドーとバルデュヴィアの勢力を結託させて屍術師リム=ドゥールに対抗し、その結果として新アルガイヴの国家が形成された。ファイレクシアの脅威が帰還すると、ジョダーはドミナリア最高の英雄のひとりという自らの評判を利用し、連合の旗のもとに味方を呼び集めている。
国王ダリアン四十八世
国王ダリアン四十八世は新アルガイヴの葛藤に満ちた王である。ファイレクシアの潜伏工作員の存在が判明すると、ダリアンは表舞台から退いて侵略が収拾するまで引き籠りたいと願った。忠実な助言者であるベイルドが説得してそれを止め、今や国王はこの脅威に対峙する覚悟を決めている。
憎悪の手、ラゴモス
悪夢の領域の深淵からブレイズを召喚する以前は、すべての星が正しく並び、遂にラゴモスは陰謀団を預かる正当な地位へと昇るように思えた。彼はベルゼンロックの統治を何とか生き延び、あの忌々しいプレインズウォーカーたちが悪魔を殺害した後は、(彼いわく)独力で組織の完全な崩壊を阻止した。現在の彼は錯乱するような純粋な恐怖の概念体から命令を受けているが、これは陰謀団の前指導者よりも厄介である。今はひれ伏し、ひざまずくかもしれないが、あくまで一時的なものだ――ラゴモスの計略が実を結んだなら、陰謀団はようやく彼のものとなるのだから!
古代学者、メリア
メリアはヤヴィマヤのエルフの指導者であり、ドミナリアの歴史の熱心な研究者でもある。ヤヴィマヤのエルフの大多数とは異なり、メリアはスラン帝国が残した古の技術に魅せられ、ヤヴィマヤを守るためにそれらを行使することをためらわない。メリアはエルフの標準から見ても若いながら、その発明の才と創造性、世界に対する好奇心は彼女の民を何度も何度も救ってきた。
アーボーグの憑依者、モイラ
生前のモイラは強大な屍術師であり、アーボーグの沼地にてその技を用い、霊を自らの意志に縛り付けて仕えさせていた。ある時呪文のひとつが逆流し、彼女の定命としての姿を破壊してしまった。モイラは自らの立場が下僕たちと同じであると気づき、そして過ちを自覚した。今のモイラは屍術の力を情け深く用いて、新たな死者たちが死後に適応する手助けをしている。いかなる霊も他者の意志に隷属されるべきではないと彼女は固く信じており、その信念はしばしばリッチのラタドラビックとの対立をもたらしている。
エイヴィーゾアの空士、ナエル
ナエルは常に好奇心旺盛であり、その好奇心はヤヴィマヤの内に収められるものではなかった。成人するとすぐに彼女は世界を見るべく旅に出た。ある時、彼女は奇妙な生物の群れが空を浮遊している様子に気付いた。幾つかの実験の失敗を経て、ナエルは遂に雲の上を舞った――ドミナリアのこれほどの眺めを満喫できる者は滅多にない。
嵐の走者、ナジャル
遥かな昔から、ナジャルは故郷の世界である果てなき広がりのラバイアでも最速のイフリートであると自負してきた。ある時同じ部族のイフリートに勝負を挑まれ、ナジャルは自らの限界に挑戦した。そして不意にとある砂漠の中に立ち往生したのだった。彼女が迷い込んだのはティヴァン砂漠だった。ナジャルはプレインズウォーカーではなく、この離れ業を再現できるかどうかも定かではない。だが一度きりだとしても、次元の境界を越える速さで駆けたというのは、彼女にとっては今のところ十分に自慢に値することだ。
太古の番人、ネマタ
ネマタは高さ三千フィートを越える巨大なマグニゴス・ツリーフォークであり、長きに渡ってドラゴンのリースを見張ってきた。リースの突然の逃走にネマタは怒り狂い、そのドラゴンを再び捕らえるべく仲間のツリーフォークたちを目覚めさせた。
ルアダッハの女王オーリナル
長寿命であるため、多くのエルフが前回のファイレクシアのドミナリア侵略を今も覚えている。ラノワールのエルフェイム、ルアダッハの女王であるハーフエルフのオーリナルもそのひとりだ。数百年前、母が次元外からの侵略者に殺害された時、若き女王オーリナルはいつの日か復讐を遂げると誓った。ファイレクシアが帰還した今、その機会が訪れている。
連合の大将軍、ラーダ
ケルドの総将軍、ハーフエルフのラーダは古くからの遺恨と領土論争を脇にやり、シェオルドレッドのファイレクシア軍に対抗する新たな連合を率いる力となっている。彼女の民にとっての古の敵が帰還した今、ケルドの力はドミナリアの人々から切実なほどに必要とされている。
ウェザーライトの重鎮、ラフ
高貴な家に生まれながらも、ラフの心はいつも冒険を願っていた。そして彼はウェザーライト号に魔道士として搭乗することでそれを見出した。シェオルドレッドのドミナリア侵略が広く認識されるようになってからは、ラフは乗組員が貴重な情報と物資をファイレクシアの支配領域全体へと密かに運ぶ手助けをしている。ラフは優れた幻術師であり、以前はトレイリアのアカデミーで学んでいた。乗組員となってから二年が経ち、艦の魔道士として成長した彼にかつてのような自惚れはなく、だがユーモアのセンスは変わらない。
ラフについての読み物はこちら。
アーボーグのラタドラビック
ドラルヌ、ネビニラル、ジョス・ヴェス――どれも強大なリッチ、そしてその全員が死んだ。真に死んだ。偉大なるラタドラビックはその誰よりも長く存在し続けている。アーボーグの沼地に座す壊れかけの居城から、ラタドラビックは幾つもの黙示録が行き来する様を見届けてきた。彼は自称英雄たちから、ファイレクシアの侵略から、時そのものの崩壊からも生き延びた。ドミナリアにおいて、ラタドラビックの手腕を上回る屍術師は残っていない――あの厄介な霊語りのモイラがそうかもしれないが。あの者はアーボーグの多くの幽霊やグールを、正当な主人に仕えさせるのではなく好き勝手に暴れさせようと決意していると思われる。ラタドラビックの思い通りに進むなら、彼こそがアーボーグ最後にして最大の権力者となるだろう。
解放されし太古、リース
パラディア=モルスの娘であるリースは、古龍戦争の少し後にドミナリアを支配した上古族ドラゴンの一体である。彼女と同胞たちは前回のファイレクシアの侵略の際に目覚めたが、デアリガズの死とともに再び封じられた。近年デアリガズは再び蘇り、その精神的繋がりによってリースはまどろみから目覚めた。束縛から逃れ、彼女はただちにシヴの空へ飛び立つとデアリガズに再会した。ドラゴンたちの意図は定かではないが、五体の上古族が全員目覚めたなら、ドミナリアは深刻な問題に直面するかもしれない。
爪のライヴァズ
ライヴァズはジャムーラのドラゴンに混じって暮らす、勇敢で義理深いヴィーアシーノだ。数世紀前、ジィーリィーランというヴィーアシーノがドラゴンたちと契約を交わし、部族間の平和を仲介し、神聖な軍事協定を確立した。ライヴァズは鉤爪の血統を引く者であり、不遜にもドミナリアを脅かそうという者にはドラゴンの軍隊を向ける構えでいる。
シェオルドレッドの心酔者、ローナ
魔道士ローナはトレイリアのアカデミーにて学んでいたが、満足できなかった。禁断の伝承を求めた彼女はやがて古のファイレクシアの悪魔、ギックスを信奉するに至った。ギックスの侍祭として、ローナはコイロスの洞窟の奥深くにて一連の密かな発掘調査を指揮し、埋もれたファイレクシアの技術を探した――そして焼け焦げた、だが生きているファイレクシアの法務官シェオルドレッドの姿を発見した。それから数か月が経過し、ローナはシェオルドレッドのしもべとして休みなく働き、ドミナリアへの新たな侵略の準備を整えている。
ローナについての読み物はこちら。
ロフガフフを継ぐ者、ロズナクフト
ロズナクフトは燃やし、突き刺し、切り裂くことでカー峠の山々に道を切り開くことを熱望する誇り高きコボルドの血統の出身である。実母からカー砦を奪還した後、ロズナクフトは自身の血統のコボルドがかつて誰も(伝説的な祖先、ロフガフフですらも)成し得なかったことをしようとしている――ドラゴンの姿をした偽の神プローシュを殺し、その貪欲な支配から民を解放するのだ。
巣穴の長、ルリク・モンス
パシャリク・モンスの子孫であるルリク・モンスは、シェオルドレッドの侵略以前はドミナリアの偉大な指導者の多くに知られてはいなかった。異なる九つのゴブリンの部族から成る戦団を率いてルリク・モンスがランドヴェルト山脈から現れ、全員が連合の旗へと誓いを立てた時、控え目に言って彼らは驚いた――だが間違いなく感謝した。
潜伏工作員の災い、シャニド
静かな村、平穏な町、人里離れた農園――多くの人々にはそう見えるだろう。だがシャニド、新アルガイヴの騎士にして大使は、それを偽装した脅威としか見ていない。シャニドはバルデュヴィアの草原地帯におけるファイレクシアの潜伏工作員を見つけ出すため、ステンによって送り込まれた。彼はステンよりも偏執的かつ冷酷かもしれない――彼の背後には焼き払われた村々の痕跡が残っている。気まぐれな一言や見当違いの噂により、祖国を守るという名目で共同社会全体が粛清に至っている。草原地帯に出没する本当の怪物とは誰なのか、そう疑問に思う者たちもいる――シェオルドレッドの潜入者なのか、それともシャニドと配下の兵士なのか。
浄化の刃、シャナ
シャナはウェザーライト号の艦長シッセイの子孫であり、自らの力で英雄の名を得ている。ジョイラが船を手放すと、シャナは艦長の役割を受け継いだ。以来、彼女は乗組員たちを数えきれないほどの冒険へと連れ出している。彼女とウェザーライト号に搭乗する者たちは今、シェオルドレッドの軍勢が支配する領域に乗り込み、貴重な情報や物資を運んでいる。
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黙示録、シェオルドレッド
新ファイレクシア、ドロス窟を統べる鋼の族長の筆頭として、シェオルドレッドはただひとつの目的をもってドミナリアへと送り込まれた――意のままに、かつありとあらゆる手段を用いてその次元を弱体化させ、新ファイレクシアの支配に対抗するあらゆる脅威を取り除く。既に彼女は工作員たちを次元の全土、影響力を持つ地位へと配置している――そして今、シェオルドレッドは自らの完全な勝利を妨げる可能性のあるものを探している。カーンと彼が所持する酒杯はその最優先事項だ。
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穢れたもの、ソルカナー
ソルカナーはコロンドールの古の悪魔王である。かつては心優しい自然の精霊であった彼は、かの狡猾なプレインズウォーカー、ジアドロン・ディハーダによって堕落させられた。闇の魔術に長年さらされたことで彼は大いに歪み、もはや元の姿を取り戻したいとは願っていない。彼はディハーダと共にカルサリオンの血筋を残らず抹消しようと動きながら、現在はコロンドールの先祖代々の玉座に座している。
ウィンドグレイスの魂
ウィンドグレイス卿は強大なプレインズウォーカーにして、ウルザが召集したナイン・タイタンズの一員であった。幾つかの葛藤を経た後に、ウィンドグレイスは危険な時の裂け目から故郷アーボーグを守るために命を捧げた。消滅するにあたって、彼は故郷をその後もずっと見守るために、自らの魂を大地に吹き込む呪文を唱えた。ファイレクシアの帰還に伴ってウィンドグレイスの魔法は目覚め、今一度アーボーグを守ろうとしている。
怪しげな統治者、スクイー
かつてウェザーライト号の船室係であったスクイーは、悪しき神に関わる災難によって不死を与えられた。剣でも寿命でも、多彩な敵が試したあらゆる手段でも死ぬことはかなわず、スクイーは冒険を十分に堪能した後、オタリアの山岳地帯高くに住まうゴブリン部族の長として「隠居」生活を送っている。近頃、彼は何かがしっくりこないという感覚を振り払えず、何世紀にも渡る知恵をそのしっくりこない何かの正体を理解するために注ぎ込んでいる。
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偏執的な援護者、ステン
アーギヴィーアの長く続く名高い貴族の後継者であるステンは、国王ダリアンその人によってひとつの重大な任務を課せられた――新アルガイヴに入り込んだファイレクシアの工作員を、いかなる手段を用いても根絶する。ステンは無慈悲な能率と絶対的な献身で獲物を追跡し、何にも止められることなく主の命令を遂行する。
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潮に仕えるもの、タトヨヴァ
タトヨヴァは熟達のドルイドであり、ドミナリアの潮流と海岸林の両方に順応している。ヤヴィマヤのエルフとの訓練を終えた後、彼女は故郷である海中帝国ヴォーデイリアへと帰還した。彼女は皇帝ミハイル二世の好戦的な衝動を和らげようと尽力し続け、自然界の守護者という役割を果たすことができるマーフォーク社会の構築に努めている。
流浪の発電機
長きに渡り、ウルザの機械兵は休眠状態となっていた。だがそれらを動かしていたスランの技術は損なわれておらず、時に一匹の山羊が足を踏み外しただけで数千年前の戦争機械が再起動することもある。流浪の発電機が野生生物に向かって「心配イリマセン!」と叫びながら田園を踏み歩く様をジョイラは目撃した。少々の工匠術によって、彼女は一体の新たな逞しい仲間を得た。
鴉の男
鴉がその到来を告げる謎めいた人物、鴉の男。彼はリリアナ・ヴェスを若い頃から悩ませてきた。多元宇宙のあらゆる次元で彼女の前に現れ、他の者たちには彼に伴う鴉の群れこそ見えるが、肉体を持つ彼の姿を見ることができるのはずっとリリアナだけである。この男が敵か味方かはまだわからないが、リリアナはこの謎めいた人物の背後にある真実、テリシアの遠い過去に生きた強大な屍術師に根ざした真実を見つけ出すつもりでいる。
憤怒の乗り手、アヴナントのトーリ
トーリは変性疾患を持って生まれた。これは稀ではあるがアヴナント家の一員に前例がないわけではなかった。十代の頃には彼女は両脚の機能を完全に失った。これにより騎兵将校としての訓練は多少複雑になったが、彼女は止まりはしなかった。今、特別に訓練された軍馬と特製の鞍を用いて、トーリはアヴナントの憤怒の乗り手の先頭にて戦いへ突入する。彼女は戦いにおける大胆不敵さでよく知られており、敵の槍が並ぶ様にも決してひるむことはない。
空騎士、トゥーラ・ケネルッド
トゥーラ・ケネルッドは長く続くアーギヴィーアの空騎士の血統の末裔である。ドミナリアの氷河時代、キィエルドー王国にまで遡る彼女の家系は当時、温暖な気候でも栄えることができるエイスサーの血統を育てていた。トゥーラは成人すると自らのエイスサーを与えられ、騎乗と訓練を開始した――アーナ・ケネルッドがかつて戦いに赴いた際に騎乗したエイスサーの直系の子孫を。今、彼女たちは極めて危険なパートナー同士となって言葉なしに意思疎通をし、完全に同期して戦うことができる。トゥーラは新たな連合に最初に参加した人物のひとりである。自分は名高い一家の末娘というだけではない、それを何としても証明したいのだ。
トゥーグの落とし子、ウゥーグ
陰謀団の大使であったマーフォークが使役していた巨大カエルのトゥーグは、死の際に卵塊を残していた。陰謀団はこれらを用いて巨体のピット・ファイターを作り出そうとしたが、幼生の一匹が逃走した。今やウゥーグは強大なるトゥーグ自身の姿を示すようにオタリアの大地を自由にさまよい、食べたいと思う者を食べている。
歪んだセンギア、ヴェラック
センギア男爵は長きにわたってドミナリアに足を踏み入れていないが、その悪しき子供たちは残っている。ヴェラックは男爵から多くの世代を経ているため、怪物のように歪んでしまっている。普段は純粋な本能と空腹の存在であるヴェラックだが、時に明晰の発作に見舞われる。その間に自らの行動を償うこともできるが、そうではなく彼はこの正気状態を用いて次の殺害を計画している。
ヴォーデイリアの冒涜者、ヴォハー
ヴォーデイリアの自称簒奪者であるヴォハーは、ミハイル二世から帝国の支配権を奪い、マーフォークたちを地上世界への流血と栄光の戦役に導こうとしていた。その不忠な計画が明るみに出ると、ヴォハーはドミナリアの底知れぬ深海へと追放された。だがそこで彼は、古のファイレクシア人が海底にてシェオルドレッドの到来によって目覚めさせられる様子に遭遇した。完成化されたヴォハーは今もミハイルの死を求めている、新ファイレクシアの栄光のために。
エフラヴァの末裔、ザー・オジャネン
エフラヴァ、かつてジャムーラの砂漠の只中にあった緑豊かなオアシスはもはや存在しない――過去の名も知れぬ厄災によって失われた。だがかつてこの地に生きていたレオニンは滅びてなどいない。ドミナリアの果てへと散り散りになった者たちもいる中、あの恐るべき傭兵ジェディット・オジャネンの子孫であるザー・オジャネンは、エフラヴァの民のキャラバンを率いてジャムーラを巡っている。祖先と同じく有能な戦士であるザーの心はその民を導き守ることに捧げられており、キャラバンに仇なす者は誰であろうとためらわずに刃を交える。
ザー・オジャネンについての読み物はこちら。
黄金の風、ゼリアム
プレインズウォーカー・テフェリーによってザルファーが時の流れからフェイズ・アウトした時、サバンナの空で狩りをしていたグリフィンのほとんども共に去った。伝説のグリフィン、ズーベリーの子孫であるゼリアムは、ドミナリアに残ったこの種の数少ない仲間の一体である。誇り高く傲慢なゼリアムは縄張りを通過する旅人を生かすと知られているが、グリフィンの皮を求める密猟者は速やかな死に直面する。
永遠の策謀家、ズアー
結界師ズアーはやりたいことを何でもやってこの数十世紀を過ごしてきた。俗世の義理から解放された後、この不死の魔術師は目的を求めてドミナリアじゅうを旅した。近頃彼はジョダーの前に現れ、仕事を求めた。トレイリアのアカデミーの教授として、今の彼は「若者の知性を育む」ことだけを求めていると、「間違いなく他には何もない」と断言している。ジョダーはそんな彼から目を離さないようにしている。
プレインズウォーカー
潜伏工作員、アジャニ
レオニンの戦士であるアジャニは弱者を守り、他者を抑圧しようとする者と戦うことを望んでいる。白子であるアジャニは若い頃、その外見によって部族から拒否され差別されていた。兄のジャザルだけが彼を受け入れ、守り、優しさと尊敬をもって接した。ジャザルが殺害されて以来、アジャニは兄を模範として生きようとしている。ジャザルの影響により、アジャニは名高い英雄として、賢明な指導者として、そして情け深い友人として成長した。その癒しと魔法的強化の力によって、彼は求め得る最高の味方のひとりとなっている。
ファイレクシア人となり、アジャニ生来の信念と目標は、新たな主のそれらに合わせてねじ曲げられている。彼らの影響下、アジャニは自身を評価してくれる社会に歓迎され、受け入れられ、再び群れの一員となったように感じている。ファイレクシアは「違い」が引き起こしうる危険へと彼の両目を開かせた。チームワークとは複数の考え方をひとつの視点に揃えることである、彼はそう気づいた。違いを取り除くことで、誰もがファイレクシアというひとつの群れの一部になれるのだ。ファイレクシアにおいては誰もが共にあり、誰もが平等である――事実、彼はファイレクシアの一部となる前は、自身の価値観の多くが彼らのそれと一致していることに気付いていなかった。彼は友の力になりたいと熱望している――仲間に引き入れることで。
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焦熱の交渉人、ヤヤ
ヤヤ・バラードは多元宇宙でも最も長命なプレインズウォーカーのひとりとして数えられる。千五百年以上前にドミナリアで生まれた彼女は、熱狂的で皮肉に満ちた英雄としてこの次元の初期の歴史において重要な役割を果たし、その後数世紀にわたって姿を消した。近年、彼女は駆け出しの紅蓮術師たちの年老いて賢明な師として再び姿を現した。そのもっとも有望な弟子としてチャンドラ・ナラーがいる。
以前ヤヤは密かにリリアナを追ってドミナリアまでやって来て、その居場所までケイヤを案内していた。その後の動向については定かではない。
ヤヤについての読み物はこちら。
生けるレガシー、カーン
カーンは知性を有する銀のゴーレムであり、アーティファクトに関する腕前については完璧と言っていい。彼はわずかに触れただけでほとんどの機械装置を理解し、構成要素や原材料を必要とすることなくアーティファクトや自動人形を作り出すことができる。
ファイレクシア人のドミナリア侵略をカーンは撃退しようとしているが、その奮闘はシェオルドレッドの潜伏工作員からの妨害を受けている。
カーンについての読み物はこちら。
ヴェールのリリアナ
リリアナ・ヴェスは熟達の屍術師として死者を支配し、生者を操っては自らの目的のために利用する。野心的で狡猾、自信に溢れる彼女は忠義を捧げる相手を変えるという危険な遊戯を楽しみ、彼女自身の欲望を満たす最も確実な道を提供する者であれば誰とでも手を組む。
リリアナは鴉の男を追って故郷のドミナリアへと帰還した。過去、屍術の道へと彼女を堕とした謎めいた人物。だが調査によって、この次元におけるファイレクシアの存在が明らかになった。そして彼女は侵略から故郷を守るための戦いに身を投じるか否かを決めねばならない。
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(Tr. Mayuko Wakatsuki / TSV Yohei Mori)
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