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お知らせ

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2025年4月22日 統率者戦禁止制限告知

Gavin Verhey
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2025年4月22日

 

告知日:2025年4月22日

統率者戦

発効日:2025年4月22日

制限カード、禁止カードのフォーマット別一覧はこちら


 やあみんな!「統率者戦フォーマット委員会(CFP)」代表のガヴィン・ヴァーヘイ/Gavin Verheyだ。

 昨年、委員会が発足した時から、このフォーマットの禁止リストの評価を実施すると言っていたね。私たちはこの禁止リストの評価を終えたので、本日、5枚のカードを禁止解除することにした。

みんなのデッキが各ブラケットの規定に従っている場合、禁止解除されたカードはただちにゲームチェンジャー・リストに移動することに注意してほしい。ブラケットの詳しい内容に興味がある人は、本日の更新内容(新たにゲームチェンジャー入りしたカード数枚を含む)を本記事でチェックすることが可能だ。

 私たちが禁止リストの見直しとカードの禁止解除を実施するに際し、禁止解除するカードは以下の一部または全部の基準を満たすべきとの考えに至った。それは……

  1. 何らかの懐かしい思い出が関わっているカード
  2. ポジティブなプレイ・パターン、楽しめるデッキ、派手で楽しい瞬間などをもたらしてくれるカード
  3. 速やかにゲームを終わらせてしまったり、ネガティブなプレイ・パターンを作り出さないカード

 これらはブラケット3以上のパワーレベル、つまりゲームチェンジャーを採用するすべてのレベルにおいて安全だと見なされたカードでもある。とはいえ私たちは同時に、統率者戦ブラケットとゲームチェンジャー・リストという考え方がまだ比較的新しいもので、誰もがこれらのシステムを使っているわけではないことを受け止めているつもりだ。だから禁止解除するカードの選定には慎重でありたい。

 ブラケットの採用によってどのように進展していくか、今回の禁止解除がプレイヤーのみんなの遊び方にどのような影響を及ぼすのかを、今年いっぱいは観察していこうと思う。それは将来、禁止解除を実施する上で、大いに参考になることだろう。

それでは、禁止解除された5枚のカードの説明に移るとしよう。

けちな贈り物
 

 長い間愛用されてきたこのカード。みんなの多くが、あらゆる種類のフォーマットで、楽しみながら唱えてきたことだろう。今回統率者戦に復帰を果たすことになり、私たちも胸が高鳴る思いだ。以前だと、このカードが持つ強力なサーチ能力、唱えるプロセスに費やされる時間の長さ、そしてこのカードによって成立するコンボの数々が懸念されていた。

 このあたりについてはブラケットの枠組みの中で考えるとともに、あくまで対戦前の会話で解決を図るべきだと私たちは考えるに至った。あなたがこのカードを使って無限コンボ狙いのデッキを組んでいるなら、あなたが適格な環境でプレイしているかどうかを判断するために、周りのプレイヤーもサポートすべきだろう。その一方で、バランスの取れた《けちな贈り物》は大いに楽しめる。《嘘か真か》のようにプレイヤー間で相互に作用し、駆け引きを生み出してくれる。

星の揺らぎ
 

 10マナでゲームをリセットする手段で、《世界火》に似たところがある。過去に《世界火》が統率者戦で禁止解除された際はさほど喜ばれたわけでもなければ、プレイされることもほとんどなかった。ただ、この効果の恩恵にあずかるプレイヤーは確かに存在する。影響力の大きいカードではあるものの、強力すぎるというほどでもない。8マナ以上で《星の揺らぎ》よりはるかにインパクトが大きい呪文は他にもいくらでもある。私たちの見立てだと、このカードがプレイの現場で見られるようになるのはごくわずかだろう。ただ、こうしたカードを好むプレイヤーにとっては、新たな選択肢が増えることになる。

陰謀団の先手ブレイズ
 

 愛されキャラクターであり、多くの人にとって懐かしのカード。99枚のカードの中の1枚としてプレイしたり、ゲーム終盤でプレイするのであれば、これはゲームに程よく影響を与える、きわめてまともな効果を持つカードだ。

 《陰謀団の先手ブレイズ》がいるゲームで何よりも苛立たしいのは、ごく初期の段階で場に出されて身動きが取れなくなった時。とはいえ、わずか1枚の除去呪文で、その目論見そのものは簡単に覆すことが可能だ。近年、統率者戦デッキは洗練化が進み、単体除去呪文の枚数も多くなった。さらにプレイヤーも、相手にしたくない統率者の見極めや対戦前の会話術を昔より上手くこなせるようになった。このこともあり、私たちは自信をもって《陰謀団の先手ブレイズ》を復帰させるに至ったのだ。

 《陰謀団の先手ブレイズ》から禁止されたのは2009年。それから多くのことが変わっていった。私たちの多くは信じている。《陰謀団の先手ブレイズ》を統率者に据えることの意味を、プレイヤーが充分に承知していることを。そして、99枚の中の1枚として使われるうちは、きわめてまともな効果を持つカードとして容認できるものであると。

合同勝利
 

 このカードは大いに議論を呼んだ。それらの多くは、絶大なインパクトを持つ即採用級のカード、という評価に集約される。5色持ちの統率者を用いるデッキなら、このカードは「あなたはあなたの統率者をコントロールしていればゲームに勝利する。」と書かれているも同然だ。それはゲームの結末としてあまり気持ちのいいものではない。その上、これは多くのデッキで即採用級のカードになりつつある。そんなカードが本当にあっていいのだろうかという話である?

とはいえ、これは簡単に対処が可能なカードである。5色の統率者に対し、除去呪文が1枚唱えられただけで、あなたは8マナを支払った上に何もできずに終わる。また、統率者をアンタップして8マナを支払う必要もある。5色デッキでは、解決しさえすれば「ゲーム終了」と同等の効果をもたらす高コストの呪文が他にもたくさんある。

 さらに付け加えるなら、統率者戦ブラケットを守って遊ぶ人たちからすると、「I Win」(勝利確定)コンボ完成が期待されるタイミングの範疇に収まっている。

一望の鏡
 

 個人的な話になるが、ダークスティールに初めて収録されて以来、私はずっと《一望の鏡》を愛用している。毎ターン、クールな呪文が約束されているなんて、たまらなく楽しいだろう?そしてその楽しみは今でも変わりない。《一望の鏡》の楽しさはとにかく破格だ。このカードで起こりうる問題は2つ。

 1つ目は、追加ターンを付与する呪文を刻印できてしまうこと。そうなってしまっては、ゲームはそこで詰みだ。2つ目は、全体除去効果のような過度に反復的な効果を刻印してしまうことで、ゲームがそれ以上進まなくなってしまうこと。

 2025年の段階だと、後者についてはあまり心配する必要はない:アーティファクトへの対抗策はデッキの中に多数用意されているため、たとえ戦場がロックされていても打開策はいくらでもある。

 1つ目の問題については、コンボに対する制限や、追加ターン付与効果の量全体の低減などにより、ブラケット制のプレイでは十分に対処されている。またブラケット・システムとは関係なく、無限コンボがゲームに登場してうれしいかどうかや、そういうデッキ構築の仕方をプレイヤーにしてほしいかどうかは、ゲームの卓を囲む大勢の人々がきっとよくわかってることだろう。

 最後に、このカードは丸1ターンかかる上に相当なマナ消費を求められるので、対処する隙がいくらでも生まれる。アンタップする前に破壊することも、能力に対応して破壊することも、能力の解決後に対戦相手がカードを戦場に出したタイミングで破壊するも可能なのだ。


 このようなカードは長い間、統率者戦において禁止されてきた(最初の禁止期間は2005年から2009年にかけて)。その後、マジックと統率者戦の両方で、多くのが変化があった。いつかどこかでカードが再び問題となるタイミングがあれば、これらを再度禁止することに異論はない。しかし、現時点だといずれも想定の範囲内であり、今日のフォーマットにおいて試す価値のあるもの。みんなの多くがこれらのカードを試そうとワクワクしているであろうし、みんながいったいどんなアイデアを思いつくのか、読むのを楽しみにしている。

 以上の変更はテーブルトップではただちに発効し、Magic Onlineでは後日反映される予定だ。

 ブラケットの背景についてより詳しく知りたい人は、今日アップされる他の記事を見てほしい。

波止場の恐喝者》、《宝石の睡蓮》、《魔力の墓所》について

 9月に禁止された波止場の恐喝者》、《宝石の睡蓮》、《魔力の墓所》の禁止解除という、見て見ぬふりのしようがない問題にいまだ無頓着な人がいるとしたら、きっとその人は耳を塞いでいるのに違いない。おそらく多くのプレイヤーがすぐさまこの長文記事を最後までスクロールし、これらのカードの行く末を知ろうとしたはずだ。

 これらのカードについて議論を重ねた結果、今回は禁止解除を見送ることに決めた。

 統率者戦フォーマット委員会では様々な意見が飛び交った。解除しない方が統率者戦を楽しめると思う委員。何かしらの行動に移す前に、統率者ブラケットのシステムがどう受け入れられていくかをもう少し見た上で判断したいとする委員。これらのカードで何かするのはいくらなんでも早すぎると感じている委員。《宝石の睡蓮》については何かしら手を打ってもいいのでは、という立場の人もいたが、多数派の意見ではなかった。委員会の大多数は、その時点でこれらのカードに対して何も手を加えたくなかったのだ。

 私の考えを包み隠さず話すならば、これらの中で将来的に戻ってくる可能性が一番高いのは《宝石の睡蓮》だろう。このカードは効果が使い切りで、象徴としての存在感があり、高マナ総量の統率者をサポートする能力を持つからだ。だからと言って、いつか必ずそうなると言ってるわけではないことははっきり申し上げておく。委員会の中で最も話題になったのがこれだった、というだけだ。

 大勢のプレイヤーのみんなが、これらのカードを愛用していることは承知の上で、これらのカードと対戦しなくて済むことを喜んでいる人もたくさんいることだろう。統率者戦だと、禁止に値するほどのポテンシャルを持った強力なカードには、このような賛否両論がつきものだ。どちら側にも多くの支持者がいるのは理解しているし、これらのカードに対して何が起こったとしても、自分の望んだ結果にならないと感じる方がいるだろう。それでも私たちは、透明性を担保するためにも、これらのカードに関してここに包み隠さず打ち明け、委員会内部で何が話し合われたかを伝えたかったのだ。

 これらのカードについては、来年もきっと議論の俎上に載せられるだろう。だが今年は、この3枚のカードを巡る議論はここまでだ。

今後の禁止評価の方針について

 統率者戦は先の9月からこのかた、色々なことが起こった。代替わりや新たな委員会の発足があり、禁止リストに残るカードについて多くの憶測が飛び交う時期だった。この禁止カードリストの査定と変更の後、私たちは少々時間をとって状況を落ち着かせたいと考えている。この発表を待っていたみんなに一息ついてもらい、統率者戦のニュースが流れる空間を、もう少し和やかな雰囲気にしていきたい。また、統率者戦ブラケットのシステムを改善するために、もう少し時間を取るつもりだ。そうすることで、どれだけのカードを禁止リストからゲームチェンジャー・リストへ移動させるか、移動の頻度はどうするか、カードをどこに位置づけるのかの知見を得る手助けとなる。

 そのため今年はこれを最後に、禁止リストに手を加えないことに決めたのだ。来年からは再び、禁止リストに手を加えることができるようになる。それも、今までほど間隔を空けずに(禁止タイミングが年に一度でなくなる)。だが今年はもう変更を差し控えるつもりだ。

 唯一の例外は、私が「ナドゥ的非常事態」と呼ぶケースになる。これは、新たに登場したカードや禁止解除されたカードが全面的な酷評をうけ、シーンからの迅速な排除を望む声が出始めたところで、決められた禁止タイミングを無視していちはやく対処できるようにするためのものだ。とはいえ、これはよほどのことがない限り必要ないと考えており、そのようにならないことを祈ってる。

 たびたび私自身に言い聞かせてきたとおり、統率者戦はゆっくりとした足取りで進んでいく。時間をかけて状況を落ち着かせる分には構わないのだ。統率者戦の哲学の中核にあるもの、それは安定性だ。昨今は、その安定性が思ったとおりに発揮されたとは言い難い状況だった。だからもう一度、安定性に立ち戻ろう。

 禁止リストに掲載されているカードの評価について興味がある人のために、以下に要約を用意した。

 統率者戦フォーマット委員会を代表して――ガヴィン・ヴァーヘイ

Attack on Cardboard
Bandit
Ben Wheeler
Charlotte Sable
DeQuan Watson
Deco
Greg Sablan
Ittetu/いってつ
Josh Lee Kwai
Kristen Gregory
Lua Stardust
Olivia Gobert-Hicks
Rachel Weeks
Rebell Lily
Scott Larabee
Tim Willoughby
Toby Elliott

付録:禁止リストのレビュー

 まずは、元々強さに定評があったり、統率者戦で滅茶苦茶なことをやらかすなどの理由により、追加の説明がさほど必要ないカードのリストから。

 次は、ある程度説明が必要なカードと、制限復帰する可能性がどれくらいかについて。

天秤
 

 このカードはゲームからリソースを大量に排除し、大規模な土地破壊、手札妨害、全体除去を一手にこなす。ただでさえ強いマナ・ロック型のデッキだと、《天秤》は特に凶悪である。復帰する可能性は低いだろう。

生命の律動
 

 このカードは多くの議論を重ねたが、最終的にこれを禁止解除しないことに決めた。緑デッキであればどれでも入り、唱えるためのお膳立てがほとんど要らず、右隣にいるプレイヤーにとって不釣り合いなほど影響が大きい。5色デッキでしか使えない上に、5色分のパーマネントをコントロールするよう求める《合同勝利》と比べても、こちらはやや過剰である。いつか外れる可能性はあるものの、今のところはそのままである。

引き裂かれし永劫、エムラクール
 

 《引き裂かれし永劫、エムラクール》は普通に唱えたとしても、コストを踏み倒して戦場に出したとしても、大変に強力なカードである。どんなデッキでもプレイできる無色のカードであり、使用可能期間には無数のデッキにおいて入っていて当たり前の最優先カードとして君臨し、その楽しさに見合わないほど、プレイを目にする回数が圧倒的に多かった。ブラケット・システムが発展し軌道に乗れば、ブラケット3以上で許容される可能性はあるものの、現時点では禁止リストに残し、その他の変更がどう影響していくか様子を見ることにした。

上位の空民、エラヨウ
 

 このカードに早い段階で反転されるとありえないほど不愉快な思いをする。そして、それを2ターン目、いや、1ターン目から実行できるようにデッキを組むのはかなり容易い。《秘儀の研究室》とのコンボでゲームを終わらせることができるが、それがなくとも耐えがたいほどの力を持っている。愛用されているわけでなければ使われて楽しいものでもなく、どうしても禁止解除したいと思えるほどの何かが今回は見当たらなかった。

Fastbond
 

 わずかなコストで追加の土地を立て続けにプレイできる、極めて強力な手段。そればかりか、《世界のるつぼ》のようなカードを使えば、ありとあらゆるループを操ることができる。

閃光
 

 cEDHでは、多くのゲームが《閃光》や《変幻の大男》による勝利パターンに収束していったため、《閃光》は禁止カード入りした。戦場に出たときに誘発する効果を、《閃光》によりコストを踏み倒して放つ行為は、時代が進むにつれて強力になっていく一方だ。だから禁止のままである。

不屈の巡礼者、ゴロス
 

 《不屈の巡礼者、ゴロス》はきわめて強力な5色のオプションで、どんな土地でも探すことができ——たとえこの統率者が死んでしまっても、次のターンに再び唱えるだけのマナを確保している可能性が高い——また、そのすべてのマナの捌け口として非常に強力なものになりうる起動型能力を有している。紛れもなくゲームを均質化させてしまった張本人で、事実上彼を最良の統率者の選択として扱ったデッキが本当に多かった。上位ブラケットでは許容されうるカードかもしれないが、今日のところはあまり触れたくない。

グリセルブランド
 

 一ヶ月の使用可能期間では、《グリセルブランド》のコストを踏み倒して大量のカードを引くことが凄まじく強力なプレイであった——そして、それが迅速な対応に繋がった。場に出されると、プレイヤーはすぐさま28枚か35枚のカードを引くことになり、そのターンでゲームが終了してしまうことも珍しくない。《グリセルブランド》が上位ブラケットのプレイヤー向けに復帰する世界線は想像できるが、私に言わせれば《グリセルブランド》が永久に禁止リストに残る可能性の方が高いと言えるだろう。

船殻破り
 

 統率者戦の人気を集める部分を抑えつけ、ホイーリング効果の人気を急増させ、挙句の果てに途方もない数の宝物・トークンを生成するという、信じられないほど不愉快なカード。理屈上はブラケットの組み換えで許容可能になると言えるのかもしれないが、私はそうは思わない。現在のブラケットの在り方だとなおさらだ。

エメリアの盾、イオナ
 

 《エメリアの盾、イオナ》については頻繁に議論された。ひとつの見方に立てば、これは素晴らしい9マナの天使であり、3色デッキを使うプレイヤーたちが集まるテーブルに対して、かなり興味深い選択を生み出すことができる。もうひとつの見方は、この効果は単色デッキを締め出し、2色デッキの半分を無効化することができてしまう。このカードによるプレイパターンはあまり楽しいものではないため、禁止解除は現時点で保留である。理屈上は将来、統率者に復帰する可能性はありうる。

トレストの使者、レオヴォルド
 

今日のテーマとして、「対戦相手が追加のカードを引くこと」を阻止するのは、統率者戦において非常に強力である。統率者として使用可能で、他のプレイヤーがあなたを標的にしようとしてもなお価値を生み出せるという事実と相まって《トレストの使者、レオヴォルド》が復帰する可能性は低い。

限りある資源
 

 各プレイヤーが永遠に5つの土地に縛られることは制約として非常に厳しいもので、あまり愉快なものではない。それもたった1マナのコストで実行できるのは問題だ。復帰した姿を見られる可能性は低いだろう。

呪文追い、ルーツリー
 

 ルーツリーは可哀そうな子だ。カードの骨格自体は確かに優れており、多くのプレイヤーは『ブルームバロウ』以降の世界でこのカワウソが解禁され、自分のデッキに入ることを夢見ることだろう。だが、相棒の制限は、青と赤の色指標を持つすべてのデッキが、コストなしでコピーを1枚含められてしまうことを意味する。それは適切ではないし、擁護することは難しい。カワウソをデッキに入れられるように「99枚デッキ専用リスト」のようなものが採用される世界があるかもしれない。だが、現時点ではそのような対応はしていないし、将来的にそうなる保証もない。したがって、《呪文追い、ルーツリー》はこのままだ。みんなの意見を是非聞かせてほしい!

有翼の叡智、ナドゥ
 

 飛び抜けた問題児で、統率者戦を含むほとんどのフォーマットで禁止されているカード。非常に長くて不愉快なコンボターンへとつながり、《稲妻のすね当て》のような鍵となるカードによりとてつもなく強力になる。統率領域から再びプレイする際、必要なマナを簡単に返済してくれることも言うまでもない!復帰する可能性は低いだろう。

パラドックス装置
 

 アーティファクト・マナが多用される統率者戦において、コンボとマナをありえないほど手軽に生み出してしまうカード。もしブラケットが積極的かつ広範に採用されるなら、これを将来のゲームチェンジャー候補として議論することもあり得るだろう。だが、そこに至るまでにはまだまだ長い道のりがある。

原始のタイタン
 

 こよなく愛用され、懐かしさを感じさせるカード。このカードのゲームの加速ぶりは凄まじいものがあり、しばしば対戦の主導権を完全に握ってしまう。このカードが使用可能だった時代にプレイしていた人々は、《原始のタイタン》——たとえそれが戦場を離れたとしても、死亡したとしても、コピーされたとしても、あるいはそれ以外の理由でもだ。将来的にゲームチェンジャー・リスト入りするカードの候補であると認めつつも、このカードはゲームバランスを大きく歪める可能性があり、今はその時期ではないと判断する。

クルフィックスの預言者
 

 《種子生まれの詩神》がゲームチェンジャー・リストに昇格したてで、《クルフィックスの預言者》もそれに続くと思われた。だがあなたは、他のプレイヤーのターン中にも自由に自分の呪文をプレイできる。これは非常に強力なカードで、ゲーム内の時間も独占する。《クルフィックスの預言者》を操るプレイヤーは他のプレイヤー1人につき、クリーチャーをプレイするターンを追加でくりかえし得ることができる。低パワーテーブルでは絶対的な支配力を持ち、高レベルでもかなり強力。禁止リストに永久に固定する必要性は必ずしもないだろうが、今は解除するタイミングではないだろう。

繰り返す悪夢
 

 プレイパターンとして同じクリーチャーを繰り返しループさせること、エンチャントを戻すことがコスト扱いのため対応の機会がないこと、コンボにつながる危険性から、このカードは楽しさよりも実害や不満を生み出す可能性が高い。懐かしさを感じられる点は良いものの、現時点だと動かしづらいカード。

ラノワールの使者ロフェロス
 

 統率領域から供給される《ラノワールの使者ロフェロス》のマナ量は膨大なものになる。おそらくだが、このカードは統率者としてではなく、デッキの一部として入れることしか許されないのではないか。これを中心にデッキが構築されると、はるかに強力になるからだ。しかし、現時点ではこのカードが復帰する可能性は低い。

隔離するタイタン
 

 このカードは低パワーのテーブルでは悲惨だ。相手の土地を大量に破壊し、ブリンクやリアニメイトを仕掛けられやすく、そうでなければ何度も何度も誘発されるからだ。それは体験としてかなり不愉快なものになる。ブラケットの採用が増え続けることで、ゲームチェンジャーとして許容できるものになるかもしれないが、それでも、アップグレードされたデッキだろうと大量の土地破壊を望まない。復帰の可能性はあるものの、険しい道のりだと言えるだろう。

森林の始源体
 

 ブリンクと土地破壊といえば、《森林の始源体》はあなたを有利にしながら他のプレイヤー全員を不利にする効果があり、クローン、ブリンク、フリッカーとして最適な候補だ。特にカジュアルなテーブルでは、あまり楽しいカードとは言えない。ブラケットの採用と進化が続けば将来的に禁止解除される可能性はあるものの、今回は手を付けないことに決めた。

修繕
 

 どんなマナ・アーティファクトからでも、ゲームを終わらせうる大型アーティファクトの脅威へと変えられるのは非常に強力。そのため、これは多くのフォーマットで当然のように禁止されている——そのひとつが統率者戦だ。

トレイリアのアカデミー
 

 統率者戦ではアーティファクトはあらゆる場所に存在している。手掛かり、食物、宝物の各種トークンの急増により、今ではかつてないほど多くなっている。このマナ生成カードは、これまでと同様に、アーティファクトによるランプ戦略で高速マナが横行するだろう。そのため、禁止解除される可能性は低い。

企業秘密
 

 これは珍しいカードだ。これは結託カード、つまり2人のプレイヤーが結託し、各々が大量のカードを引くことができる。これを解決するのも、相手にプレイされるのも決して楽しいものではなく、これがプレイされるゲームは相当くだらないものになる。効果を発動させるには誘いに乗らなければならないという若干の駆け引きがあるものの、概して推奨されるべき類のゲームプレイではない。禁止解除される可能性は低いだろう。

激動
 

この全体除去カードは、たった6マナで完全にゲームをリセットする。これだけでも十分問題だが、…浮いたマナですぐにでもマナ・アーティファクトを再び唱えられるとなると、状況は悪化する一方だ。禁止解除される可能性は低い。

ヨーグモスの取り引き
 

 《ネクロポーテンス》は非常に強力で、現在ゲームチェンジャー入りしている。《ヨーグモスの取り引き》はより高マナだが、複数枚のカードをすぐに引いてコンボを放つことができる。《ネクロポーテンス》と似てないこともないので、ゲームチェンジャーが全くあり得ないというほどではないが、私は復帰を今のところ考えていない。

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