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9月マジック・イベント規定リリースノート

Scott Larabee, Toby Elliott
2018_Daily_WOTC_icon_0.jpg

2020年9月28日

 

マジック:ザ・ギャザリングイベント規定更新

 こんにちは! 前回ルール更新をしてから随分と時間が開いてしまいました。新型コロナのせいでずっと忙しく、更新は新セットの発売に伴う維持管理だけです。実際の変更はありません。

 今後は、私とトビー・エリオット/Toby Elliottが四半期ごとにこの記事でマジック・イベント規定、違反処置指針、ルール適用度が一般の場合のジャッジ法の更新を紹介します。私は細かいイベント規定の維持管理を行い、そしてトビーがより深い説明とこれらの変更がどのように違反に影響を及ぼすかについての情報を伝えます。

 この記事はマジック・イベント規定の最新版(こちらでご覧いただけます:英語)の発表に伴う更新の一覧であり、ルールの項番順にリスト化されたものです。詳細を知りたい方は、ルール文書本体の実際の文章を参照してください。

 今回の変更はそんなに多くありません。『ゼンディカーの夜明け』に伴って様々な項目でルールが更新されています。加えて、7月と8月の変更により禁止制限リストがさまざまな構築フォーマットで更新されています。以下は変更の詳細です。

全体

 セット・ブースターの導入によってイベント規定に多くの変更が必要となり、その大部分はブースタードラフトとシールドデッキではドラフト・ブースターを使用することを示している部分についてです。

3.5節および他の項番(チェックリスト・カード)

 『ゼンディカーの夜明け』では両面カードを表すためにチェックリスト・カードに代わって「補助カード」が導入されました。この項番では「補助カード」に改名されました。詳細は以下でトビーが解説します。

6.3節(スタンダード・フォーマット・デッキ構築)

 ローテーション落ちしたセットの削除と『ゼンディカーの夜明け』の追加に加えて、カードのエキスパンション・シンボルに基づいてスタンダードで使用可能かどうかを見ていることを明確にする文章が追加されました。

7.7節(ブースタードラフトの手順)

 『ダブルマスターズ』との違いをカバーするために例外が追加されました。

 これらの変更と『ゼンディカーの夜明け』がイベント規定の施行にどのような影響を与えるかについての解説に関しては、トビーにバトンタッチします。


ほう、広々とした新居だ!

 やあ! 知らない人のために自己紹介をしよう。私はトビー・エリオット、ジャッジでありウィザーズ・オブザ・コーストのトーナメントポリシーの相談役をしている。これまで、私は2つ主要なイベント文書である違反処置指針(IPG)とマジック・イベント規定(MTR)が改正されるごとにポリシーの更新を書いてきた。これらの更新は真面目なものから実に馬鹿げたものまで多岐に渡る。ウィザーズはそれをこの本家サイトで書けないかと聞いてきたので、馬鹿なことも書き続けていいかって聞いたら、それを期待してるって返事が来た。『エルドレインの王権』のときの更新を読ませてこんなのでいいのかって聞いたら、問題ないと返事が来た。正気の沙汰ではない。

 だがまあ、ここでは黙っておくことにしよう。今回の更新では真剣で重要なテーマについて触れる。今後の記事についてはその限りではないが。

「夜明け」

 『ゼンディカーの夜明け』は数多くの新カードとメカニズムをもたらすが、トーナメント理念の観点からすれば複雑すぎると言うほどのものではない。私が見かける最大の問題は、ゲームが終わって土地をデッキに戻した後、モードを持つ両面カードをオモテにするのを忘れて、もう片方の面に何て書いてあるか思い出せないことが判明した人たちだ。トーナメントでジャッジをしているときに、プレイヤーに脇に連れて行かれて「実際に質問はないんですけどー、このカード表に戻すのを相手に見られたくなかったんで」ってジャッジコールが何回かあると思う。紙のプレイに戻ったときにはこれを悪用しないようにしよう。戦場にあるとき以外は第1面が見えている状態が求められるが、何か混乱を引き起こすのでないならばそれができていないからといってペナルティを受けることはない。

 しかしトーナメントの更新はありとあらゆる興味深い事柄によって進められる可能性があり、今回の主要な2つの更新は『ゼンディカーの夜明け』のカードとは無関係なところで展開されている。

 1つ目は補助カードの説明だ。『イニストラード』以降、両面カードを表すためにチェックリスト・カードがあったが、補助カードは新しいものなので今回の更新ではそれらに関するルールができた。いいか、読みやすく書け、混乱を引き起こすな、アドバイスを書くな。チェックリスト・カードはシンプルに補助カードの一種になった。それに加えて、私はみんながこの白紙のキャンバスで何ができるかを見るのを楽しみにしている。

 2つ目の変更は新しいタイプのブースターによって発生した。セット・ブースター、コレクター・ブースター、ドラフト・ブースターだ。トーナメント文書ではほとんどの場合ドラフト・ブースターについて触れている、なぜなら認定リミテッド・イベントで使うからだ。トーナメント文書ではそれらについて明確に言及している(そしてシールドデッキとブースタードラフトの一貫した大文字化に関して不思議な体験をさせられたが、そういうのに興味があるのは私以外にはいない)。だがスタンダードで使用可能なカードを説明している項番はボックス購入特典プロモやらプレインズウォーカー・デッキやらその他諸々によって供給されるカードを説明している間にどんどんゴチャゴチャしてしまった。 スッキリさせるいい方法はないものか?

 あった。この時点で、スタンダードで使用可能なカードは全てスタンダードに含まれるセットのエキスパンション・シンボルを持っていて、それで説明がかなり簡単になった。「ザ・リスト」やボックストッパーなどの製品は異なるエキスパンション・シンボルを持っているのでスタンダードには含まれない。というわけで、スタンダードのカードプールはスタンダードに含まれるセットである『エルドレインの王権』『テーロス還魂記』『イコリア:巨獣の棲処』『基本セット2021』と、「あらゆるものが君を殺そうとする次元のアレ」のエキスパンション・シンボルによって定義される。

クイック・ヒット

 ここの項目は先程の大きな変更に関係ありそうなその他の変更について言う場所なのだが、実は書くことはあまりない。そろそろお気づきだと思うが、私はかなりなんでも話してしまう! なのでこれらは小さなコーナーだが、完全性のために存在する。

  • イベントで失格になった場合、プレインズウォーカー・ポイントやプロ・ポイントが獲得できないことを明記したルールがあった。しかし今はどちらも誰もやっていないので、そのルールを維持する必要もなくなったというわけだ。
  • チーム戦のイベントではタイブレーカーのために個人のマッチの成績を参照することはない。例えばチームが2-0で勝っても2-1で勝っても関係ない。これはずっとその通りだったが、実際に文章化はされていなかった。今は文章化された。
  • 相棒の条件を満たしていない状況を処理するための文章が必要以上にややこしく、誤解を招く可能性があった。この文章がもう少しわかりやすくなるように書き直された。
  • 「デッキの問題」の格上げに関する箇所にデッキの枚数が少なすぎる場合の項目があるが、デッキの枚数が多すぎる場合も処理が同じという状況があり得た。なのでそれを戻すために微調整が行われた。これはあまり起こらないはずだ。

ノルウェー語はノルウェー語、もちろん当たり前

 『カルドハイム』まではこれだけだ! そして私はこの見出しを温存しておくべきだったな。ゴールドだよ、ジェリー! どうか世界が良くなって、カードを投げるためにもう少し生で集まることができますように。それまでは「MTGアリーナ」とウェブカメラで会いましょう! 『ゼンディカーの夜明け』を楽しんでね!


 今回の更新は以上です! マジック・イベント規定に関する疑問がある方は、以下の資料をご覧ください。

マジック・イベント規定
  • 最新の英語版はこちらでご覧いただけます。
  • 日本語版は、作業が完了次第、こちらでご覧いただけます。

 これは競技イベントを統括するための主なルール文書であり、以下のことが含まれています。

  • イベントの基本
  • 参加者の役割と責任
  • イベントの構造
  • イベント規定抵触行為
  • さまざまなイベントのフォーマット
  • 認定規定
違反処置指針
  • 最新の英語版はこちらでご覧いただけます。
  • 日本語版は、作業が完了次第、こちらでご覧いただけます。

 この文書では規定違反に対して推奨される懲罰と処置が定められています。


 私はトーナメント・レベルのマジックに興味のある方にはこれらの文書を読むことを推奨しています。これらはトーナメント進行のためのルールなので、これらに詳しくなることはあなたをより良いプレイヤーにする助けとなります。いくつかの場合、マジック・イベント規定がマジックのゲームのルールより優先されるので、これらのルールを知っていることはそれらの厄介な状況に陥ってしまうことを避ける助けとなります。またウィザーズ・オブ・ザ・コーストのゲーム・サポートにご連絡いただくこともできます。お問い合わせに関する情報はこちらでご覧になれます。

――スコット・ララビー&トビー・エリオット

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