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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

今週のCool Deck:緑単信心、模倣宇宙からの新戦力(パイオニア)

岩SHOW


 マジックにクールさを追い求め、今日も多元宇宙の旅をする。というわけで今週もCool Deckのお時間がやってきた。カードやデッキで我々のクール欲を満たしてくれるマジックは遂に……その舞台である多元宇宙を飛び越えて、もう一つの多元宇宙へと……模倣宇宙!ジェイス・ベレレンが創造したその世界には、これまで多元宇宙にとっての災害となってきた……ファイレクシア、エルドラージ、そしてニコル・ボーラスが、存在しない。

 そしてこの宇宙はこれまでの多元宇宙を模倣して、ドッペルゲンガー的な存在を生み出し続ける……既存の伝説のクリーチャーやプレインズウォーカーが、その色や能力が全く異なる者として、多元宇宙とは全く別の歴史を紡いでいる。エドガーは吸血鬼ではなく人狼であったり、キオーラはリバイアサンではなくドラゴンの背に乗る……いやぁ、カードを見ているだけでワクワクして面白い。各パックには多元宇宙と模倣宇宙のそれぞれの姿が封入されており、2枚揃って飛び出す光景は本当にクールだ。

 さて、このクールなセットがリリースされて……スタンダードは大盛り上がりだ。またそれから地続きのフォーマットにあたるパイオニアでも、あの模倣宇宙における巨大クリーチャーの姿が……というわけで今回のクールさを感じるリストはこちらだ!

Vivienne Blue - 「緑単信心」
地域チャンピオンシップ予選 トップ4 / パイオニア (2026年10月2日)[MO] [ARENA]
4 《ニクスの祭殿、ニクソス》
2 《沈んだ城塞》
2 《ハイドラの巣》
1 《バーシンセー》
1 《耐え抜くもの、母聖樹》
1 《敵意ある宿屋》
10 《森》
-土地(21)-

4 《ラノワールのエルフ》
4 《エルフの神秘家》
4 《荒野無頼団の先駆者》
2 《老樹林のトロール》
1 《ポルクラノスの再誕》
2 《ヘクスヘイヴンの活性者》
2 《ウルヴェンワルドの奇異》
3 《茨の騎兵》
3 《鮮麗》
-クリーチャー(25)-
4 《収穫祭の襲撃》
4 《ギルドパクトの力線》
4 《ビヒモスを招く者、キオーラ》
2 《呪い破り、ガラク》
-呪文(14)-
1 《毒を選べ》
2 《尾の強打》
1 《除霊用掃除機》
1 《未認可霊柩車》
2 《空殴り》
4 《セテッサの請願者》
2 《屑鉄撃ち》
1 《終わりなき巣網のアラスタ》
1 《約束された終末、エムラクール》
-サイドボード(15)-
(MTGTop8 より引用)

 

 

 この緑単色のリストは「緑単信心」と呼ばれるもの。信心とはパーマネントが持つマナコストの中の色マナ・シンボルの数のことであり、一部これらを参照するカードが存在する。中でも《ニクスの祭殿、ニクソス》は信心の数だけのマナを加えるという格別にクールな土地であり、《ラノワールのエルフ》《エルフの神秘家》とシンボルを持つパーマネントを並べながらマナを増やしていく盤面構築の色、緑との相性は抜群だ。パーマネント展開、信心獲得、ニクソスからの大量マナでビッグアクション!というのがこの「緑単信心」の動きであり、理想的なクールな盤面を築くというわかりやすさから、プレイする人を選ばないとっつきやすいアーキタイプである。

 《茨の騎兵》は緑マナ・シンボルが3つと色濃く、戦場に出ればトップ5枚から土地を戦場に出せる。ニクソスから繰り出して、2枚目のニクソスを見つけて入れ替えて……さらに起動して溢れんばかりのマナを捻出できれば、最高にハイになれる。《収穫祭の襲撃》をフラッシュバック込みで唱えて盤面をガッチガチに固め、《ポルクラノスの再誕》や《ウルヴェンワルドの奇異》を変身させれば自ずとゲームエンドだ。

 

 そんな「緑単信心」に新たに加わったカードが……《ヘクスヘイヴンの活性者》!これは模倣宇宙における《ファイレクシアの抹消者》のポジションにあたるクリーチャー。本家と同じくマナ・シンボルが4つ並ぶ圧巻のコストの持ち主で、これ1体で信心4はその時点で強い!6/6警戒と戦闘面でも頼りになるが、抹消者と同じくダメージを受けると能力が誘発。その値分の土地を探して戦場に出すという、中々にぶっ飛んだクールすぎる能力……ちょっとしたクリーチャーでブロックしてしのいだり、ダメージ除去で死亡させようとすると、とんでもないことになってしまう。土地のタイプも問わないのでニクソスやら《ハイドラの巣》やら《バーシンセー》やらなんでもアリ。この活性者、その能力を能動的に誘発させられたら……最高だと思わないか?できるとも!

 というわけで、まずは信心デッキにおける定番カード《ギルドパクトの力線》について……これはゲーム開始時に手札にあればそのまま出せて、クリーチャーにすべての色を、土地にすべての基本土地タイプを与える。そして重要なのは、このカードは緑のマナ・シンボルを活性者と同じく4つ持っていること。開始時に信心4以上でスタートする、その意味は大きすぎる。早ければ2ターン目にニクソス起動で5マナとか、それ以上も……。

 そんな力線の、このデッキとしてはサブの恩恵で、緑以外のマナも土地から得られるようになる。そこで《鮮麗》がより強く使えるようになる、と。多くの場合は緑マナ2つを支払った想起コストで唱えて、土地を手札に加える能力で運用する。これを赤マナ2つで唱えた場合、3点ダメージを与える除去として用いることもできる。相手が序盤から攻めてきてピンチの時などは想起で唱えて一安心、なわけだが……このダメージを《ヘクスヘイヴンの活性者》にぶち込めば……ニクソス含む3枚の土地を戦場へ!クールすぎるムーブを演出するこのエレメンタルは、もちろん想起でなく普通に唱えても強いぞ。

 

 この信心デッキには、緑のマナ・シンボル以外にもう1つ重要視されているファクターがある。それは「パワー4以上」。《ビヒモスを招く者、キオーラ》ニクソスのアンタップ役であり、同時にパワー4以上のクリーチャーが戦場に出ることでドローを提供する、マナと手札のダブルエンジンだ。彼女以外に《荒野無頼団の先駆者》も同じ条件でドローをもたらすので、これらが重なると盤面にカードを展開すればするほど、手札の枚数まで増えていく。これらのカードがあるからこそ《老樹林のトロール》や《鮮麗》が重要視されているわけだ。

 そしてこの度、パワー4以上参照枠にも新顔が加わった。《呪い破り、ガラク》!猛ガラクという時点でクール極まりない。多元宇宙のビーストを追い求めるプレインズウォーカーは、キオーラらと同じ条件でこれまた1ドロー!彼自身も4/4トランプルのビーストを繰り出し、[-4]能力は全体強化にトランプル付与でゲームを終わらせるフィニッシャーになれる。そして[+2]は《野生語りのガラク》を思い出す土地2枚のアンタップと、マナ加速までできる!他のデッキにとっては重い5マナというコストも「緑単信心」であれば容易いものだ。《荒野無頼団の先駆者》を計画しておいて、絶好のタイミングでガラクやキオーラを絡めてビッグ&クールムーブ!ゲームの支配者は君だ。

 多元宇宙と模倣宇宙が交錯する『リアリティ・フラクチャー』。デッキ構築がしたくなる、素晴らしくクールなカードが詰まったセットだ。スタンダード、パイオニア、他にももっと……君の手でデッキを作ってみよう。それじゃあ今週はここまで。Stay cool! Show your devotion!!

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