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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
とことん!スタンダー道!一撃必殺放血者コンボ(スタンダード)
一・撃・必・殺
好きな四文字熟語ランキングの上位に食い込んでいるであろう、甘美な響き……マジックでも一撃必殺を求めてプレイしている層が常に一定数いるはず。コンボとしての一撃必殺はレガシーやモダンといったカードプールの広いフォーマットのデッキという印象がある。しかし、スタンダードでもそういったデッキを組むことができるッ!
というわけでスタンダードという道を皆で歩もうという道場的コーナー、「とことん!スタンダー道!」。今週は『ダスクモーン:戦慄の館』参入後のスタンダードにおける一撃必殺コンボデッキをご紹介!それじゃあいくぞ、押忍ッッ。
とことん!一撃ライフ0!
スタンダードにおける一撃必殺を体現するデッキ……それは《アクロゾズの放血者》と《戦慄の奔出》!放血者は対戦相手が失うライフの量を倍増させる。このクリーチャーをコントロールしている状態で、《戦慄の奔出》を唱える。放題の中から選ぶのはもちろん、対戦相手がライフの半分を失うモード。これでたとえばライフが20点であれば半分失うので10点、それが放血者で倍になって……20点!このコンボが決まれば、ライフが何点あろうともその瞬間に0になる。これはロマン溢れる、文字通りの必殺の一撃だ。
この放血者コンボ、『ダスクモーン:戦慄の館』でなんとパーツが追加されることになった。それは《止められぬ斬鬼》と《重傷》!まさか2枚も同時に対戦相手のライフを半減させるカードが登場だ。斬鬼はクリーチャーであり、これの攻撃が通れば対戦相手のライフが半分に。そしてこの斬鬼は死亡しても麻痺カウンターが乗った状態で戻ってくる、不死身ゾンビの殺人鬼だ。《重傷》は相手に貼り付けるタイプのエンチャントで、これをつけられたプレイヤーはダメージを受けるたびにライフが半分に。しかもそのプレイヤーはライフを得られないというオマケもついている。
これらのライフ半分を失わせる能力が、放血者で倍になって解決されればゲームオーバーだ。特に斬鬼は接死持ちで死んでも死なない、邪悪極まる3マナクリーチャーということでカード単体で見ても強力だ。斬鬼→放血者と動けば最速で4ターン目に勝利、なんてことも。この一撃必殺、狙わなくてどうする?
4 《解体爆破場》 2 《ミレックス》 20 《沼》 -土地(26)- 4 《大洞窟のコウモリ》 4 《止められぬ斬鬼》 2 《分派の説教者》 4 《アクロゾズの放血者》 2 《ドロスの魔神》 2 《ベイルマークの大主》 1 《最深の裏切り、アクロゾズ》 -クリーチャー(19)- |
3 《見栄え損ない》 2 《執念の徳目》 3 《喉首狙い》 2 《悪魔的助言》 2 《戦慄の奔出》 4 《ヴェールのリリアナ》 -呪文(16)- |
4 《強迫》 4 《悪意ある覆い隠し》 2 《ファイレクシアの闘技場》 2 《ギックスの命令》 2 《苦難の収穫者》 1 《シェオルドレッド》 -サイドボード(15)- |
斬鬼×放血者をメインに、奔出というサブプランも添えた……スタンダードの黒単色のデッキだ。コンボを備えてはいるが、ただコンボのみでしか勝てないデッキというわけではないところが評価されるべきポイントとなる。
一撃必殺コンボはそれに特化したデッキになりがちで、故にコンボが決まらなければ勝利することが出来ないデッキになりがちだが、この黒単はコンボというプランを備えつつ、一般的な中速デッキとして立ち回れるデッキとして組まれている。《大洞窟のコウモリ》で足止めしつつ豊富なクリーチャー除去と《ヴェールのリリアナ》なで締め上げつつ、《分派の説教者》《ベイルマークの大主》らで殴りながらアドバンテージを獲得する……これぞ中速、ミッドレンジ。王道を征く戦い方を軸に、隙あらばコンボを決めるというスマートなスタイルが理想的なリストに仕上がっている。
コンボパーツは放血者が4枚に対してライフを失わせる斬鬼&奔出が計6枚。しかし放血者も実質6枚採用されている。《悪魔的助言》があるからだ。このソーサリーはデーモンを手札に加えられる。放血者は吸血鬼でありデーモンでもあるので、2マナで手札に加えられる。そしてせっかくデーモンを加えられるならということで、他の選択肢として《ドロスの魔神》も採用。4マナで6/6飛行、堂々たる体躯に加えて相手のクリーチャーが死亡すればライフを失わせられる。単騎での打点の高さはもちろん、放血者と組み合わせても一瞬で相手のライフを溶かしてくれるだろう。場面に合わせてこれらのデーモンをサーチ、あるいは長期戦で墓地に色々なカードが落ちれば昂揚の条件をクリアし……なんでも持ってくることだってできる。奔出を持ってきてコンボ、と決められれば、そのムーブで白飯を食えるぐらいの満足感がある。
とことん!マイデッキ化!
メインの除去やサイドボードのチョイスというものは、その時その時に臨機応変に合わせる必要がある。たとえばこのリストに《見栄え損ない》が多くとられていることの理由をとことん考えてみる、とかね。これは《精鋭射手団の目立ちたがり》などパワーが上昇するクリーチャーやそういった効果をもたらす呪文を多く備えた赤いアグロを意識しての選択だろう。《切り崩し》ではうまく除去しきれないこともあるからね。
そういった赤くて速い、低タフネスが多いデッキと遭遇することが多ければこのリストに倣って、そうでなければ……たとえば僕の場合はエンチャントを用いる相手とやたら多く当たることから《見栄え損ない》の枠を減らして《委縮させる責め苦》をメインに搭載するといった自分と環境に合わせた調整を施してみた。各々自分のプレイ感覚や遊ぶフィールドのデッキ分布に合わせて、こういったパーツの微調整を楽しもう。また墓地を使うデッキも多く見るので《除霊用掃除機》も選択肢に入れたいね。同型の《止められぬ斬鬼》に対するアンサーである点も見逃せない。斬鬼と放血者をまとめてコピーできれば、相手のカードでそのままコンボ成立なんてことも!
良いデッキを見つけたら、それをベースにとことん自分色を追求する。スタンダードのマイデッキ、馴染む一品が見つかることを祈っている!それじゃあまた次回!
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