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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

とことん!スタンダー道!クレイジーなジェスカイ、手堅いゴルガリ(スタンダード)

岩SHOW

常滑から帰ってきたきたきたァ!

 いや~プレイヤーズコンベンション、今回もめちゃくちゃ楽しかったって!スタッフとしての疲れももちろんあるのだけども、今回は楽しかった!という余韻が完全に勝っているね。マジックのおかげ、皆のおかげだ!

 というわけでマジックの定番構築フォーマットであるスタンダードをとことん遊びつくすためのデッキ情報を皆に共有する当コーナー「とことん!スタンダー道!」。道場主のようなキャラで毎回やらせてもらっているが、何も厳しくするつもりもハードルを上げるつもりもないぞ。どんな温度感、どんな姿勢でもスタンダードをプレイする人は大歓迎!それがうちの方針だ。まったりやるもよし、気合い入れて上を目指してもよし。各自のテンションでスタンダードを楽しんでくれたら幸いだ。それじゃあ今週も、いくぞ~ッ!ぅ押忍ッ!

とことん!コンボ道!

 11月26日、日曜日。コンベンションの会場ではスタンダードオープンが開催された。この賞金制のトーナメント、イクサランが加わった変化したばかりの環境で何が勝つのか要注目だったが……それ以上に前夜より気になる情報が。公式配信の解説などでお馴染みの松本友樹選手(通称Aさん)が何やらヤバいデッキを組んで持ち込むつもりとのこと。一体どんなデッキなのか気になっていた。スタンダードオープンのフィーチャーマッチのビデオ録画開始となったラウンドで、ちょうどAさんは3勝1敗というスコアだったので、これは是非どんなデッキか見せてもらおう!とフィーチャーに選出させてもらったが……これが大正解!クレイジー極まるコンボデッキが登場し、何が何やらわからないうちに勝利をもぎ取ってしまった。撮れ高、抜群!

松本友樹 - 「ジェスカイ・レジェンズ・コンボ」
プレイヤーズコンベンション愛知 2023 / スタンダードオープン (2023年11月25〜26日)[MO] [ARENA]
1 《皇国の地、永岩城
3 《シヴの浅瀬
4 《英雄の公有地
2 《平地
4 《魂の洞窟
4 《金属海の沿岸
4 《戦場の鍛冶場
3 《アダーカー荒原
1 《天上都市、大田原
-土地(26)-

4 《侵攻の伝令、ローナ
4 《大変成家、アンクタス
2 《勇敢な旅人、ケラン
4 《離反ダニ、スクレルヴ
4 《苛まれし預言者、エルス
4 《復興の領事、ピア・ナラー
4 《太陽の執事長、インティ
2 《敬虔な新米、デニック
-クリーチャー(28)-
2 《カイラの再建
4 《伝説の秘宝
-呪文(6)-
2 《第三の道のロラン
1 《邪悪を打ち砕く
2 《エルズペスの強打
2 《ゴバカーンへの侵攻
3 《失せろ
1 《痛烈な一撃
1 《カイラの再建
2 《否認
1 《デジェルとハゾレト
-サイドボード(15)-

 というわけでAさんの「ジェスカイ・レジェンズ・コンボ」。既に公式カバレージでも取り上げられているのでその全容を把握している方は多くいらっしゃるだろう。デッキについて詳しくはこちらをチェック!マニアは読んでおいて損はないぞ。

 ここからは実際にごく一般的なプレイヤーである筆者岩SHOWが実際にこのデッキをプレイしてみての感想を。正直言って……これ、その道の人にしか回せないデッキだろうと初見では思い込んでいたよ。1マッチ分だけプレイしている動画を見たところで、システムを理解できないだろうと……しかし実際にプレイしてみると、あれ?意外に回る?そう、見た目のハードルの高さに反して、案外素直に機能してくれるデッキなのである。

回転

 デッキの肝は《侵攻の伝令、ローナ》と《伝説の秘宝》のエンジン。伝説の呪文を唱えることでアンタップするローナ。これをタップして《伝説の秘宝》からマナを得て、伝説呪文を唱えてアンタップして……という動きを繰り返すことを狙っている。このエンジンに他のカードをいくつか絡めることで一ループのような状況を作りだすのだが……その必要なカードをローナの能力でライブラリーを掘り進めて集めることができるというのが、プレイしていて意外とパーツが揃うなと思わせる最大の要因であることは間違いない。

 ローナのドローを倍速にする《大変成家、アンクタス》。これの能力はローナや他の青のクリーチャーを《伝説の秘宝》によりタップした際にも誘発する。これにさらに《苛まれし預言者、エルス》が絡められると……青いクリーチャーがタップする度にライブラリーの上から2枚が追放され、それを唱えられるようになる。手札が空になっても2枚ずつプレイ可能なカードが増えていくので、これらを秘宝ローナのマナで唱え、アンタップしたローナと戦場に出た伝説のクリーチャーをタップしてマナを得て、アンクタス×エルスで獲得したカードを唱えて……とループを形成。この際に《復興の領事、ピア・ナラー》が出せているとモリモリと飛行機械が生成され、これらはアンクタスで+1/+1修正を受けている。一気に殴ってフィニッシュ!対戦相手はこちらが何をしてくるのかわからないことが多いため、まさかこのターンにゲームが終わるとは思っていないかのように見えた。いわゆる「わからん殺し」。気持ち良いやつだな。

 注意点としては、MTGアリーナでプレイする際には時間が足りないことが多い!ということ。1ターンの制限時間が設けられているアリーナでは、このままいけば飛行機械を10艇以上作れるな……という状況を作れても、そこに至るまでの準備で時間を食ってループが途中で止まることも。こればっかりは慣れで解決していくしかないよな……テーブルトップでも時間はかかるものではあるので、大会に持っていくなら一人回しを十分に積み重ねてキビキビとしたプレイを心がけたいね。

今週のラダーチャレンジ!

 MTGアリーナのランク戦、通称ラダーに筆者岩SHOWが挑んだデッキを紹介するこのコーナー。今週は……

 スタンダードオープンでも大活躍だった《大洞窟のコウモリ》を使いたい欲が高まったのでこれを4枚入れたデッキでGO!

岩SHOW - 「ゴルガリ・ミッドレンジ」
スタンダード (2023年11月30日)[MO] [ARENA]
4 《死天狗茸の林間地
4 《ラノワールの荒原
4 《眠らずの小屋
1 《魂の洞窟
1 《ミシュラの鋳造所
1 《見捨てられたぬかるみ、竹沼
1 《耐え抜くもの、母聖樹
6 《
4 《
-土地(26)-

4 《大洞窟のコウモリ
4 《苔森の戦慄騎士
4 《分派の説教者
2 《グリッサ・サンスレイヤー
2 《名もなき都市の歩哨
3 《黙示録、シェオルドレッド
2 《アクロゾズの放血者
-クリーチャー(21)-
3 《強迫
3 《切り崩し
3 《喉首狙い
1 《羅利骨灰
1 《ギックスの命令
2 《迷いし者の骸
1 《向上した精霊信者、ニッサ
-呪文(14)-
2 《危難の道
1 《苦々しい勝利
1 《ランクルのいたずら
1 《一巻の終わり
1 《羅利骨灰
1 《ギックスの命令
3 《温厚な襞背
3 《ヴェールのリリアナ
1 《最深の裏切り、アクロゾズ
1 《向上した精霊信者、ニッサ
-サイドボード(15)-

 いくつかのリストを見て参考にしたゴルガリ(黒緑)!バランスの良い中速デッキをイメージしてこのような形に。《苔森の戦慄騎士》という鉄板の2ターン目ムーブをコウモリで水増ししようという形だ。コウモリは特に後手の時に強く、先手の相手が《婚礼の発表》などをプレイしてくるプランを崩すのがめちゃくちゃ偉い。先手の時は戦慄騎士で攻める2ターン目が好みなのだが、後手番に選択肢が増えたのは嬉しい限りだ。

 2ターン目がコウモリで強化されたように、3ターン目も分厚いラインナップに。アドバンテージの化身でブロック役としても頼もしい《分派の説教者》。地図を生成してクリーチャーを強化するという選択肢をデッキにもたらした《名もなき都市の歩哨》。土地が手に入ることもマナを食うゴルガリにとってはプラスに働くね。《迷いし者の骸》は趣味の1枚ではあるが(超絶カッコイイ)、速攻というエッセンスが良きアクセントに。プレインズウォーカーを巡る攻防ではこれで不意を突くのが気持ち良い。これらのクリーチャーらの攻撃を除去により通していく。シンプルな中速デッキだが、感触は良好。向こうもクリーチャーを展開するデッキなら良い勝負になったよ。

 オンラインでのリリース、製品販売週末、そして初の大型トーナメント……イクサランによるスタンダード怒涛の変化がもたらされた11月。それを経て、この12月。君はどんなデッキをプレイするのかな?ちょっと良いデッキがみつかったなら……スタンダー道を歩む同士に、ちょいと共有してくれよな!さて、今日も冷えるからあったかいコーヒー淹れたら、たっぷりスタンダードやるぞ!

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