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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

今週のCool Deck:大釜の無限シチューをご賞味あれ(スタンダード)

岩SHOW

 新ファイレクシアによる多次元同時侵攻が勃発。その魔の手はエルドレインにも伸びた。この次元の住人を護るべくハイフェイの筆頭にして最強なるもの、タリオンは眠りの魔法を用いることを思いつく。この魔法の使い手であるエリエットを中心に、ヒルダにアガサの姉妹、さらにタリオン自身も加わることで眠りの呪いが完成。これで新ファイレクシアの軍勢は機能不全に陥り、次元は救われた……のだが、エリエットの策略によりこの呪いはエルドレインの本来の住人らも蝕み、全生命が彼女の支配下となろうとしていた。この呪いを解くためにタリオンが動き出す……というのが『エルドレインの森』の物語の導入だ。

 タリオンは新ファイレクシアを封じるための呪いへの褒美として、3姉妹にそれぞれアーティファクトを与えた。アガサが手に入れたのは大釜だ。この報酬で彼女は何をするのかというと……お料理だ。シチューを作るのである。材料は……人間。アガサは人食いの魔女なのである。というホラーな設定のカード《アガサの魂の大釜》は、同時にクールな1枚でもある。墓地のクリーチャーという素材を煮込んで出汁を取り、そのスープを飲んだものは+1/+1カウンターとその材料となったクリーチャーの能力を得る。このクールすぎるデザイン、多くのプレイヤーが望んでいたものではないだろうか?

 というわけで今週もやってきたぞ、クールなデッキを紹介する金曜日。デッキの強さや実績よりもいかにクールかという点に着目した当コーナー。今週は《アガサの魂の大釜》デッキを紹介しよう。スタンダードに表れたコンボデッキ。それはなんと無限ループを備えている!さあ、コンボのレシピをご覧あれ。

Symphoneers - 「スゥルタイ大釜」
スタンダード (2023年9月13日)[MO] [ARENA]
4 《闇滑りの岸
4 《夢根の滝
2 《死天狗茸の林間地
4 《地底の大河
4 《ヤヴィマヤの沿岸
3 《ラノワールの荒原
1 《
-土地(22)-

4 《惑乱のいかさま師
4 《眠り呪いのフェアリー
4 《這い寄る継ぎ接ぎ
4 《ファラジの考古学者
4 《囁かれる希望の神
3 《戦場の解体屋
2 《死花の祭儀師
2 《深奥の突撃巨像
-クリーチャー(27)-
4 《訓練場
3 《アガサの魂の大釜
4 《歓喜する喧嘩屋、タイヴァー
-呪文(11)-

-サイドボード(0)-
AetherHub より引用)

 

 フェアリーはアンタップできるだけでなく、護法{2}を持っていて除去されにくいのがコンボパーツとしてクールポイントが高い。ちなみにこの無限マナ、運が良ければ3ターン目には決められる。

 《歓喜する喧嘩屋、タイヴァー》の[-2]能力起動でフェアリーと希望の神、コンボパーツ2種ともが墓地に落ちたら希望の神を戦場へ。大釜を起動してフェアリーを追放し、希望の神に+1/+1カウンターを2つ置く。タイヴァーにより召喚酔いに関係なくタップ能力が使えるようになった希望の神からマナを捻りだし……FINISH!先程とはパーツが入れ替わっても成立するというわけだな。

 この無限マナをサポートするためには《訓練場》でのコスト軽減も絡めれば、ほかにも様々なルートが取れるようになる。そんなコンボからの勝ち手段もまた、大釜で墓地のクリーチャーの能力を他のクリーチャーに与えられることと噛み合っている。2つのクールな手段を紹介しよう。

 謀議はライブラリーの枚数分しか起動できないので無限にパワー上昇!とはいかないが、20回も起動すればパワー20は見込める。攻撃→ブロック決定後に無限マナからブロックされていないものを謀議させたり、あるいは後述の別のフィニッシュを引き込むために謀議し続けるという手も。フェアリーの飛行も活きてくるというものだ。

  • 戦場の解体屋》をタップ→アンタップを繰り返してライフを0に

 墓地の枚数に応じて起動コストが軽減される、直接ライフを減らす能力持ち。そもそも無限マナの前にはあまり起動コスト軽減は関係ないが(笑)。10回ほどタップアンタップを繰り返して対戦相手を削り倒そう。アリーナでプレイする際には難解の起動+アンタップが必要か、マナを計算しておいて無駄なくコンボ完遂を目指したい。1ターンの時間制限が切れてしまっては無限マナも何もあったもんじゃないからね。紙のカードで対戦する時もこのマナでX回のタップとY回のアンタップが……とスムーズに説明できればSo cool。

  • コンボパーツの代用品

 クールなコンボというものは、4枚しかデッキに採用出来ないカードに完全依存しないもの。ちょっと精度では劣っても、コンボを成立させる代用パーツを擁しているものだ。《眠り呪いのフェアリー》のアンタップ能力の代用は《深奥の突撃巨像》を。{3}と重いが《訓練場》で軽減してやれば無問題。またマナを複数加える神の能力の代理は《死花の祭儀師》が務められる。墓地のクリーチャーの分だけマナを加える加速っぷりはむしろこちらの方が速いという状況まで生み出すだろう。

 そしてある意味最も肝心なカード、《アガサの魂の大釜》の代わりとなるカードも勿論抑えてある!《這い寄る継ぎ接ぎ》だ。ある意味こちらが真打と言えるかもしれない。墓地を追放してカウンターを得てパワーが上昇、アンタップとマナ加速の能力を持ったクリーチャーをそれぞれ追放して、1人でコンボを成立させる。これには《訓練場》のサポートが不可欠と言えよう。このリストはむしろ継ぎ接ぎ×訓練場コンボに、『エルドレインの森』からクールなコンボパーツが増量したものである……クールコンボマニアの意見はこうかもしれないな。

 素晴らしくクールな《アガサの魂の大釜》。本来持っていない能力をクリーチャーが得ることで実現する夢のコンボ。こんなカードにワクワクするなという方が無理というものだよ。さあ、大釜にクリーチャーを放り込んでぐつぐつ煮るべし。どのようなシチューが完成するかはあなた次第。

 では今週はここまで。Stay cool! Let’s cooking!!

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