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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

ディミーア・フード:真夏、灼熱、地獄の料理!(モダン)

岩SHOW

 突然だが、僕は当コラムなどマジック関係のお仕事もしつつ、飲食店のスタッフとしても働いている。

 マジックを一緒に始めた古い付き合いの友人と小さい店をやっており、同じく古い友人らやマジックを通じて出来た仲間たちの憩いの場になれば良いなぁという思いもあってのことだが、そもそもが単純に料理が好きというのもある。いつも楽しみながら自分で美味いと思えるものを作って、それを食べた誰かが「美味しい」と言ってくれればこれに勝る喜びはない。

 マジックと同じくらい好きなことだから楽しみながら何もかもやっているのだが……この時期は正直、しんどいね!(笑) うちのメインはチャーシュー。しっかりと炭火で長時間焼くことで柔らかく香ばしく肉の臭みもない、自慢の品なのだが……これを調理するには大量の炭を入れた窯で行っている。その中は200℃を超えることもザラ。そんな窯を2つ並べて肉を焼いていると、とてもじゃないが冷房なんてほとんど機能しない。サーキュレーターで冷えた風を送っても、200℃の上を通過してくればたちまち熱風だ。暑い、暑すぎる! まさしく地獄!

 地獄で料理といえば……《地獄料理書》!

 マジック最古のフレイバーテキストに登場した固有名詞のひとつであり、長き時を経て2021年についにカード化。著者の《アスモラノマルディカダイスティナカルダカール》(以下アスモー)とセットでの登場は背景世界マニアを唸らせたものだ。

 《奈落の王》のために料理していた地獄の料理人とその著書だけあって、どちらも食物・トークンに関連する能力を持っている。

 また、手札を捨てたターンにのみ唱えられるアスモーと、手札を捨てて食物を生成する料理書、2枚の能力も噛み合っており、またアスモー自身も料理書をサーチするカードになっている。

 これらを組み合わせて、さらに《楕円競走の無謀者》も加えたセットはモダンにて食物デッキのブームを起こしたのもちょうど1年ほど前の話。

 無謀者を料理書で捨てて食物生成、それによってアスモーが手札に戻り……と毎ターン手札の損失が実質0で食物を量産し続けられたのである。

 アスモーのように食物の生け贄で何かするカードもそうだが、そもそもアーティファクトが戦場に出ることで美味しい思いをできるカードとの相性も抜群のエンジンだ。

 それらを組み合わせたデッキ、その最新型を今日は紹介させてもらうよ! ご賞味あれ。

Nicholas Goad - 「ディミーア・フード」
NRG Series $10,000 Trial - Chicagoland (Modern) 24位 / モダン (2022年7月30日)[MO] [ARENA]
1 《
1 《
4 《湿った墓
1 《神聖なる泉
1 《神無き祭殿
4 《汚染された三角州
1 《溢れかえる岸辺
1 《湿地の干潟
1 《水辺の学舎、水面院
1 《天上都市、大田原
4 《ウルザの物語

-土地(20)-

4 《アスモラノマルディカダイスティナカルダカール
4 《帳簿裂き
4 《アカデミーの整備士
4 《湖に潜む者、エムリー
4 《楕円競走の無謀者

-クリーチャー(20)-
4 《ミシュラのガラクタ
4 《地獄料理書
4 《発掘
1 《上天の呪文爆弾
1 《虚無の呪文爆弾
1 《バネ葉の太鼓
4 《時の篩
1 《影槍

-呪文(20)-
1 《湧き出る源、ジェガンサ

-相棒(1)-

1 《闇滑りの岸
1 《真髄の針
1 《魂標ランタン
3 《思考囲い
2 《骨の破片
4 《虹色の終焉
2 《時を解す者、テフェリー

-サイドボード(14)-
Melee より)

 

 モダン環境における青黒メインの食物デッキ、2022年夏の構成だ。このデッキが狙う必殺パターンは《時の篩》を用いた、終わらない追加ターン。

 アーティファクトを5つ用意し続けることができれば、相手にターンを返さずに永久的に自分のターンを続けることが可能となる。その中で《ウルザの物語》で構築物を生成するなどしてクリーチャーで殴り切って勝つ。

 しかしながら《地獄料理書》や《湖に潜む者、エムリー》がいかに効率よくアーティファクトを供給してくれると言っても、そんな簡単に5つもアーティファクトを用意できるのか?

 ん~できるんだな、これが。《アカデミーの整備士》!

 この組立作業員が戦場にいる時に手掛かり or 食物 or 宝物を生成する場合、代わりにそれら3つをセットにしてプレゼント! 《地獄料理書》からドーンと太っ腹3点盛りを確保。

 これにあと2つアーティファクトを用意すれば良いのだが……ちょっと待ってほしい。そんなけち臭いギリギリの数で運用しようっていうのか? 甘い甘い、ジャンボリーな夏を味わうにはもっともっと!というわけで《アカデミーの整備士》もう1体!

 このダブル整備士な状態で料理書を起動するとどうなるか? 結論、手掛かり3個、食物3個、宝物3個をゲット! もうお祭り状態に! いやぁ、元手ゼロでパーマネントが9個も生えてくるなんて、半端じゃないですね地獄とアカデミーの合作料理は……

 というわけでこのシステムを作り上げたら《時の篩》を毎ターン起動、アスモーで食物を投げまくって相手のクリーチャーを全滅させてクリーチャーで殴って勝ち。凄まじいフルコース、最後まで味わい尽くしてほしいね。

 良い料理には良い材料が必要、そうすると自ずと経費が掛かってしまうが……そんなことは考えずに、帳簿も気にしない。《帳簿裂き》は低コストのカードでまとめられたこのデッキでは簡単に1ターンに2回目の呪文という条件を満たすことが可能だ。

 謀議を行い手札を回転させ、上記のコンボに必要なパーツを揃えていく。それと同時に、コンボがなくてもシンプルに殴り勝てる航空戦力としてどんどん成長する、会計はコイツに任せておけば安心なヤツ。

 また、手札からエムリーや整備士などをあえて捨てることで《発掘》にてリアニメイト。少ないマナであっさりとダブル整備士を揃えて、ササッと大量注文を捌いちゃおう!

 もちろん、謀議で手札を捨ててアスモーを唱えることを許可してくれるという大役も忘れずに!

 初登場から1年以上が経過したアスモーこと《アスモラノマルディカダイスティナカルダカール》。彼女はまだまだ調理の手を緩めるつもりはないようだ。毎ターン運ばれてくるたくさんの食物。とにかく食って、スタミナ付けて、灼熱の夏も跳ね飛ばす元気なマジックプレイヤーになろうぜ!

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