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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

今週のCool Deck:16LandsIzzet(スタンダード)

岩SHOW

 今週のCool Deck! 皆さん、クールしてますか? 最近めっきり、気候の方もクールになってきてね。朝夕は冷えるもんですよ。クールなのは良いけども、コールドまでいくといろいろとまずい。なのでみんなも「気持ちはクールに、身体はウォームに」を心がけて過ごしてほしいところ。

 クールとウォームといえば氷と火、青と赤、すなわちイゼット。冷静な分析と情熱の発想で日夜研究を重ね、科学の発展に寄与してきたクールなギルドだ。

 今日はこのイゼットカラーのクールなデッキを紹介しよう!

danceee - 「16LandsIzzet」
スタンダード (BO1) (2020年10月5日)[MO] [ARENA]
4 《
4 《
4 《河川滑りの小道
4 《寓話の小道

-土地(16)-

4 《マグマの媒介者
4 《スプライトのドラゴン
2 《海門の嵐呼び
4 《嵐翼の精体

-クリーチャー(14)-
4 《選択
4 《厳格な放逐
4 《突破
4 《ショック
4 《棘平原の危険
4 《乱動の噴火
3 《憤激解放
1 《胸躍る可能性
2 《髑髏砕きの一撃

-呪文(30)-
danceee氏のTwitter より引用)

 

このクールなデッキは?

 デッキ制作者が付けたその名は「16LandsIzzet」。土地がたったの16枚! 切り詰めましたねぇ~この思い切りの良さこそクールなデッキの証。

 イゼットカラーのデッキは、この2色の特徴であるインスタントとソーサリーをデッキに数多く採用し、1枚ずつの効果は大きくなくともその手数で勝負する構成にまとめたい。《選択》をはじめとする1マナのカードを引く呪文を複数枚採用することで、デッキ内の少ない土地を手札に加えて序盤の展開を支え、後半は無駄な土地を引かずに済む確率を上げるという手法がよく取られる。

 このデッキもその例に漏れない形であり、さらに土地16枚ではあるが第2面が土地のインスタントおよびソーサリーを用いることで、実質22枚という形にまとめ上げている。

 『ゼンディカーの夜明け』の新カードは、こういうデッキを組む際に本当にクールに働いてくれるものだ。

 デッキ名について説明したところで、クールな要点の解説いってみよう!

どこがどうクールなのか?

クールポイントその1:軽量クリーチャーを手数で育てる

 青と赤が得意とする能力の1つに「果敢」がある。クリーチャーでない呪文を唱えた時、果敢を持つクリーチャーはターン終了時まで+1/+1修整を受けるという能力だ。コストの軽い果敢持ちを展開したら、上述のような軽いドローなどを連打して一気に育てて殴るというデッキはお約束のひとつだ。

 このデッキもスタイルはそれに近い。まずは果敢持ちの《嵐翼の精体》。

 素では5マナだが、インスタント or ソーサリーを唱えた後だとたったの2マナになり、つまりは3ターン目から唱えられる。飛行を持ち、3/3という優れたサイズに果敢も持つので、唱える前にも唱えた後にも軽量呪文を連打して一気に展開していきたい。このようなインスタントやソーサリーでサイズアップする能力を持つクリーチャーを他にも採用し、それらでライフを詰めていくデッキなのである。

 《スプライトのドラゴン》は永続果敢とでも呼びたくなる、+1/+1カウンターを得る能力を持っており、速攻も併せ持つため非常に攻撃的でクールなやつだ。

 スプライトと精体を育てるために呪文を連打したことで、結果的に育つのが新カード《マグマの媒介者》。

 インスタントかソーサリーが合わせて4枚以上墓地にあると4/4になり、2マナとしてはクールすぎる打撃力に。これらのクリーチャーを引き込むためにも、そして育てるためにも《選択》《突破》は大事なカード。心して連打しよう。

 《ショック》《棘平原の危険》《乱動の噴火》も除去として大事に使うことと、相手本体に撃ち込んで一気にダメージを与えてライフを詰めるために大胆に投げつけること、両方の運用が求められるので、プレイング難易度は少々高いかもしれない。

クールポイントその2:倍は倍に

 なんでも倍になるってのはクールなことだ。このデッキには2マナ以下のインスタントかソーサリーしか採用されていないので、あるカードで倍にしてやることが可能……そう、《海門の嵐呼び》だ。

 このクリーチャーが戦場に出た後、次に唱える2マナ以下のインスタントかソーサリーのコピーを生み出す、なかなかにクールな能力の持ち主。2枚ドロー、2倍ダメージといった大げさすぎないお得感がなんとも言えない。

 で、この嵐呼びでコピーすると一番嬉しいカードが……《憤激解放》!

 クリーチャー1体のパワーを倍にするビックリドッキリ系カードで、果敢持ちや成長する類のクリーチャーと相性は抜群。これで育てたクリーチャーのパワーを倍にするだけでも十分なダメージを叩き出せるが、嵐呼びでさらに倍にすることで、それこそ4ターン目に相手のライフを0にするなんてことも可能。

 このクールなコンボをそっと手札に忍ばせて、叩き込む瞬間を待つ。鮮やかに突き刺した時の爽快感は何ものにも勝るクールさであろう。

クールテクニック!

 《マグマの媒介者》の能力は意外なことに相手のターンにも起動できる。ここから《厳格な放逐》のようなカードに繋げると相手の計算を大きく狂わすことが出来るかもしれない。《嵐翼の精体》の占術2で積んでおいて投げつけるという動きはクールすぎてため息が出るという噂も。

さらなるクールのために

 このリストはメインのみなので、サイドボードを用意して2本先取形式でも使えるようにするのがクールデッカーの務めというものだろう。クリーチャーの数が少ないデッキなので、それに対して飛んでくる除去を弾けるカードをしっかりと用意しておきたい。定番の《否認》は当然のこと、《甲羅の盾》なんかもなかなかクールな1枚かもしれない。

 除去の種類によっては1マナで対処できるってのは良いね。

クールなまとめ

 呪文の連打から爆発力を生み出すこのデッキ、使いこなせればあなたもクールなプレイヤーの仲間入りだ。怒涛のラッシュを仕掛けるには、頭はクールでなくてはならない。心頭滅却、計算第一。クールの道も一歩から、ではまた来週!

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