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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

ソウルシスターズ(ヒストリック)

岩SHOW

 マジックを始めたばかりのころ、「ライフ、たった20しかないの?」と思わなかっただろうか。

 両手足の指を使えば数えられる値、これだけしかないライフを護ることができるのか? 初心者はどうしても不安になってしまうんじゃないかな。その結果、ライフを回復すると書かれたカードはどれもこれも強そうに見えてしまう。これ、マジックあるある。

 そしてゲームを重ねて気づく。ライフ20、ちゃんとプレイすれば回復せずともなんとか0にならずに済むもんだなぁと。そうなると、ライフ回復というのはあまり強いアクションじゃないのでは、という事実にもたどり着く。そう、ただライフを回復するだけというのは状況を解決してくれるわけではないので、カードを1枚使ってまでするにはちょっと勿体ない。《ハイドロイド混成体》のように他のことも同時に行ってくれれば話は変わるんだけどもね。

 あるいは、一芸に特化すればあまり強くないライフ回復というアクションも武器になったりする。愚直なまでに回復することで利を得る、マジックにはそんなデッキもあるのだ。

 MTGアリーナのフォーマットであるヒストリックでは、通常のセットに収録されているものとは別に、特別な再録カードを使うことが可能だ。それらのカードの中で白にはライフ回復に関するカードが複数枚与えられている。

 これを使ってライフ回復しまくるデッキを作れという直球のメッセージ、応えてやろうじゃないのよ。

Majaja - 「ソウルシスターズ」
ヒストリック (2019年12月1日)[MO] [ARENA]
20 《平地
3 《アーデンベイル城

-土地(23)-

4 《レオニンの先兵
4 《セラの高位僧
4 《魂の管理人
2 《巨人落とし
4 《アジャニの群れ仲間
4 《翼の司教
4 《生命力の天使
4 《輝かしい天使

-クリーチャー(30)-
3 《議事会の裁き
1 《黒き剣のギデオン
2 《暴君への敵対者、アジャニ
1 《群れの力、アジャニ

-呪文(7)-
3 《静寂をもたらすもの
4 《ガラスの棺
3 《不敗の陣形
3 《残骸の漂着
2 《黒き剣のギデオン

-サイドボード(15)-
mtggoldfish より引用)

 

 クリーチャーが戦場に出るたびにライフを1点回復してくれる《魂の管理人》。

 このカードはモダンでも使われた実績ある1枚であり、「ソウルシスターズ」なるデッキを確立した立役者である。彼女の能力でとにかく回復し、《アジャニの群れ仲間》のサイズを大きくして殴る。回復することが打点に換算される、防御は最大の攻撃という思想に基づいたデッキだ。

 「ソウルシスターズ」のエースと言えば《セラの高位僧》。

 たった1マナにして6/6飛行・絆魂という、並みの天使やドラゴンは蹴散らしてしまう超生物に化ける可能性を秘めたこのカードで殴り勝つため、愚直なまでに回復あるのみだ。

 これら2枚がまとめてヒストリックにやってきたので、このフォーマットでも「ソウルシスターズ」は成立したってわけなのだ。

 《魂の管理人》の能力と《セラの高位僧》の回復以外にも、軽くて回復をサポートする能力を持ったクリーチャーを用いてゴリゴリとライフを増やしていくのがデッキの基本的な動き。《レオニンの先兵》だったり、《翼の司教》と天使だったり。

 天使の枠も回復に関する能力を持った《生命力の天使》と《輝かしい天使》という徹底っぷり。

 《生命力の天使》は回復量を増やしてくれて、高位僧のライフ30というゴールを近づけてくれつつ、自身も3マナ4/4飛行となって打点に貢献。1ターンの回復量が5点を上回れば《輝かしい天使》で手も足も付けられない状況に持ち込んでゲームエンドだ。ゲーム終盤のマナの使い道となってくれる点も流石の一言。

 これらのカードを組み合わせれば、何も特別なことをしなくても以下の写真のような盤面になるぞ……。

soul_sisters.jpg

 メインデッキに採用されているプレインズウォーカーはいずれもこのデッキのクリーチャーの長所を伸ばしてくれるもの。

 3種類いずれも戦場に居座れば対戦相手にとって大きなプレッシャーとなることは間違いなく、どれもデッキに入れたいのだが枠が限られているのが悩みどころ。このリストでは盤面をリカバリーし、にらみ合いにも強い《暴君への敵対者、アジャニ》が優先されているが、より回復に特化したいなら《群れの力、アジャニ》を、3マナという軽さと単体で高い打撃力となる点を正義として重んじるのであれば《黒き剣のギデオン》を増やすと良い。ここは好みとその時よく当たるデッキ相手にどれが強いかを天秤にかけて判断するとしよう。

 ライフを回復し、サイズの大きなクリーチャーを用いる。このデッキの特性上、真面目にクリーチャーを展開して殴るタイプのデッキを相手にした時はめっぽう強い。一方で、こちらがライフを回復することが相手にとって大きな意味をなさないコントロールデッキを相手にした時には苦戦を強いられることになるかも。その点はサイドボードで、単体で強いカードや高い除去耐性を持つカードを用意しておくことで補うようにしたい。

 殴り合いを勝つのが難しい、ビートダウン同型が苦手だというのであれば、積極的に回復していくという「ソウルシスターズ」の戦略を選ぶのも大いにアリ。何事も中途半端ではなく思い切りが大事ってことだ。

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