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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

ヤロクの友は二度発現す(スタンダード)

岩SHOW

 あなたがカードを好きになる理由、何だろう。まあいろいろあると思うし、むしろ特に理由もなく好きってこともあるだろう。

 僕は最近、MTGアリーナでプレイした時に出てくるサウンドやグラフィックの演出がカッコイイものを好きになりがちだ。最近お気に入りの演出はというと、黒緑青のトゲトゲしたやつ。《冒涜されたもの、ヤロク》だ。

 これが戦場に出たら、SFチックな地球外生命体的なクリーチャーがヌッと這い出てきてキシャーッと吠える! う~ん、最高ッッ。

 カラーリングも好みなものだし、能力も珍しくまた楽しいものだ。クリーチャーが戦場に出ることで誘発する能力が倍になる! お得感がスゴイこの伝説のエレメンタル、そのうま味を最大限に引き出す調理法をご紹介しよう!

John Vorderbrueggen - 「スゥルタイ・エレメンタル」
Star City Games Invitational Qualifier Frankenmuth 4位 / スタンダード (2019年7月21日)[MO] [ARENA]
1 《
1 《
1 《
3 《草むした墓
1 《森林の墓地
2 《疾病の神殿
2 《湿った墓
2 《水没した地下墓地
4 《繁殖池
3 《内陸の湾港
2 《神秘の神殿
2 《死者の原野

-土地(24)-

4 《枝葉族のドルイド
4 《楽園のドルイド
4 《雲族の予見者
4 《発現する浅瀬
1 《疫病造り師
1 《人質取り
1 《貪欲なチュパカブラ
1 《灯の分身
4 《冒涜されたもの、ヤロク
2 《茨の騎兵
4 《裏切りの工作員
1 《ハイドロイド混成体

-クリーチャー(31)-
4 《暗殺者の戦利品
1 《不滅の太陽

-呪文(5)-
4 《林間の癒し手
1 《ハイドロイド混成体
3 《強迫
3 《否認
2 《渇望の時
1 《魔術遠眼鏡
1 《煤の儀式

-サイドボード(15)-
Star City Games より引用)

 青と緑が入っていてエレメンタルがキーカードのデッキというのであれば、《発現する浅瀬》を使わない手はない!

 ヤロクが戦場に出ることで浅瀬の能力が誘発、これが倍! そうやって得た手札や土地を用いてさらにエレメンタルを展開、浅瀬が誘発、これも倍! 手札も盤面も尽きない、物量勝負で押し切る中速デッキである。浅瀬からのヤロクというベストムーブを決めるために、伝説であっても4枚採用という思いきりの良さが大変好ましい。

 浅瀬のためにエレメンタルでありながら、ヤロクの能力を活かせるカードということで《雲族の予見者》も積極採用。

 浅瀬を誘発させつつ2枚ドローできればウハウハ、クリーチャーの睨みあいになったらパワー2と言えども飛行を持っているので良い仕事をしてくれるだろう。

 《茨の騎兵》もまたエレメンタルで、かつヤロク浅瀬と並ぶとすごい量の土地をもたらしてくれるが、ただヤロクで2回誘発させるとライブラリーが10枚削れ落ちることになる。

 これらでパカパカとアドバンテージを稼ぐのは最高に気持ちいいが、つい調子に乗ってライブラリー切れによる負け、だけには気を付けて!

 エレメンタルでなくとも、ヤロクと相性が良いので使われているのが《疫病造り師》《貪欲なチュパカブラ》《人質取り》。

 これらで相手のクリーチャーやプレインズウォーカーを捌いていこう。最強の能力持ちは《裏切りの工作員》。これで土地も含むあらゆるパーマネントを奪って対戦相手を苦しめよう。

 これらの便利なクリーチャーを《灯の分身》でコピーして圧倒的な盤面を形成しよう! ヤロクのコピーにするという禁断の手も……?

 このデッキはとにかくヤロクを活かすためにクリーチャーが主体になってはいるが、一応それ以外の呪文も採用されている。アドバンテージ、全体強化、展開力アップを促しつつプレインズウォーカーの能力を封じる《不滅の太陽》はこのデッキに実にマッチした1枚。能力優先のためサイズは一押し足りないという連中らが殴り合いで圧をかけられるようになるのはデカい。

 そして万能除去、《暗殺者の戦利品》だ。

 何でも破壊できる代わりに、対戦相手は基本土地を1枚得るというデザイン、通常のデッキではこのカード1枚分損してしまうという点が気になって、使っても1枚くらい、ということが多いが、このデッキは堂々たる4枚フル装備!

 なぜこんなことができるのかというと、それは浅瀬ヤロクの恩恵によるもの。これらで土地は十分に伸びるので、相手に基本土地1枚をくれてやるぐらい、大した問題でもないってわけだ。それに、最近は基本土地を1~2枚しか採用していないという3色以上のデッキも割と多く、そういった相手にはノーリスクな便利2マナインスタントとして気軽に用いることもできるだろう。構築でカバーすることでカードの良いところだけいただく、これぞデッキを作るという行為の醍醐味だね。

 まあ何はともあれ、まずはMTGアリーナでヤロクを使ってみてよ。そこで演出が気に入ったのであれば、このリストを参考にデッキを組もう。脳内で演出が補完できるようになったらリアルでもデッキ組んでキシャーッと楽しもう。「爆発的アドバンテージ」を座右の銘にするそこのあなた! ヤロクを試さない手はないって!

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