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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:UB Landstill(レガシー)
岩SHOWの「デイリー・デッキ」:UB Landstill(レガシー)
by 岩SHOW
「奇跡コントロール」復活の話を先日したところだが、このデッキは復活も何もついこの間まで現役バリバリだったじゃないかと。本当にまったく見なかったデッキが再浮上した時にこそ復活と言ってあげるべきかもしれない。このデッキなんて、復活と祝してあげるべきじゃないだろうか。「Landstill」だ!
3 《島》 1 《沼》 4 《Underground Sea》 4 《汚染された三角州》 4 《溢れかえる岸辺》 1 《忍び寄るタール坑》 4 《ミシュラの工廠》 3 《不毛の大地》 -土地(24)- 4 《瞬唱の魔道士》 -クリーチャー(4)- |
4 《渦まく知識》 4 《致命的な一押し》 3 《呪文貫き》 3 《思考囲い》 1 《無垢の血》 1 《呪文嵌め》 4 《行き詰まり》 2 《対抗呪文》 2 《悪魔の布告》 1 《毒の濁流》 4 《意志の力》 1 《仕組まれた爆薬》 2 《精神を刻む者、ジェイス》 -呪文(32)- |
2 《ヴェンディリオン三人衆》 3 《狼狽の嵐》 2 《侵襲手術》 1 《水流破》 2 《毒の濁流》 1 《世界のるつぼ》 1 《罠の橋》 1 《漂流》 -サイドボード(13)- |
レガシーの黎明期よりあり続けた、古き良きコントロールの典型「Landstill」。《行き詰まり》を貼って、相手が不用意にアクションを取らせない状態にさせてから《ミシュラの工廠》をクリーチャー化させてコツンコツンと殴っていく。いつか必ず、対戦相手は状況を変えようとして動いてくる。それにより《行き詰まり》が割れて3枚ドロー。相手が取ってきたアクションは打ち消すなり除去するなりして捌く。また、《行き詰まり》で蓋をする。土地で殴る......
以上を繰り返すため、土地(Land)と行き詰まり(Standstill)から取って「Landstill」と呼ばれているデッキだ。ヘビーコントロールここに極まれり。格闘技でいうなればグレイシー柔術的な、ねっちりべたべたまとわりついて、振り払おうとアクションすれば相手の思う壺。開幕から蟻地獄に引きずり込む、という意味合いではある意味どんなデッキよりもアグロと捉えることもできる。
このデッキタイプは、レガシー黎明期には青白で組まれ、『新たなるファイレクシア』の頃に青黒緑にカラーチェンジして最盛期を迎える。《精神的つまづき》を獲得し、割と苦手だった1ターン目のアクションにしっかりと対処しながら2ターン目に《行き詰まり》設置が可能に、その上から無理やり横展開してきた相手は《破滅的な行為》で吹き飛ばす、「Deedstill」と呼ばれた型だ。これは無敵デッキの風格があったなぁ。
昔を振り返るのはここらにして......青系のコントロールならば「奇跡コントロール」が最強だったので、「Landstill」はすっかりその姿を見なくなって久しいが、その「奇跡コントロール」が形状を変えざるを得なくなったため、席が空いた状態だ。ここぞとばかりに、「Landstill」が大型トーナメントで上位に食い込んだ。
青の相棒に選ばれた色は黒。《致命的な一押し》があるからだ。これは《精神的つまづき》には遠く及ばないが、1~2ターン目に出てくるのであろう脅威=クリーチャーにあらかた対処可能で、これと《無垢の血》《呪文貫き》《呪文嵌め》《意志の力》などを用いて1ターン目の相手のアクションを弾きつつ、スムーズな2ターン目《行き詰まり》へと繋げる...う~む懐かしい。
青黒を選ぶメリットは《ミシュラの工廠》のようなクリーチャー化する土地(「ミシュラランド」や「マンランド」と呼ばれる)の増量も助ける。《忍び寄るタール坑》だ。
青黒の2色を生み出すマナ基盤の安定にも貢献する土地であり、3/2のブロックされないクロック(ダメージ源)でもある。後半、《行き詰まり》をこじ開けてきた相手に対処しきれなくてクリーチャーが盤面に並んでしまっても、それをすり抜けてダメージレースに持ち込める。コントロールデッキにおいて、相手がリカバリーする前に勝つ手段を持っているというのは大事なことだ。ただこのカード、土地としてはタップインなので、あまり枚数を割けないのはしょうがないね。3枚とか入れると事故の危険性が増すので、大人しくしておくのが吉か。
青と黒のコントロールデッキ定番のカードがズラリと並んでおり、地味ではあるがオールスターデッキとも言える。《行き詰まり》は久しぶりに使ってみると相変わらず強く、しかし強すぎずうまくバランスが取られた1枚だなと感動する。
このデッキを相手にしたら、相手の手札が7枚以上になってターン終了を宣言してきた時に動くとしよう。3枚引かれても、手札が7枚を越えてしまい捨ててくれるかもしれない。ちなみに《行き詰まり》の誘発型能力を《もみ消し》しようとしても無駄だよ! その呪文を唱えたことにより《行き詰まり》が再誘発し、結局3枚引かれてしまう。このカードの能力には、基本的に呪文を唱えるという手段では対処不可能! 今後見ることになるかもしれないデッキなので覚えておこう。
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