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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:ティムール・コロッサス(スタンダード)

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:ティムール・コロッサス(スタンダード)

by 岩SHOW

 「人類最後の望みは、この巨兵」 現行スタンダードに存在する、タコや蜘蛛、エルドラージなどの怪獣たち。これに立ち向かうため、カラデシュのテクノロジーを基に人類が作り上げたデッキがあった。「ティムール・コロッサス」である。ヨーロッパのプレイヤーたちは、怪獣=大型クリーチャーによる暴力には、それを上回る真の暴力で対応すべきだという姿勢でこのデッキを作成した(ということにしておこう)。

 《金属製の巨像》は10/10と、現スタンダードでは最大級のサイズを誇るアーティファクト・クリーチャーだ。普通に唱えると11マナと悠長すぎるヘビーコストだが、クリーチャーでないアーティファクトをコントロールしていればそれのマナ・コスト分だけコストが軽くなる。合計11マナ分存在すれば、巨像のコストは0になる!この能力を駆使して、早いターンに10/10を召喚して圧殺を狙ったデッキを、オリバー・ポラーク=ロットマン/Oliver Polak-Rottmannやマーティン・ミュラー/Martin Mullerといったヨーロッパの強豪たちがプロツアー『カラデシュ』に持ち込み、フィーチャーマッチでも派手なゲームを見せて視聴者を大いに沸かせたものである。

 残念ながらこの日はTOP8にプレイヤーを送り出せなかったが、このデッキのエンターテイメント性の高さは世界中のプレイヤーから評価され、面白いデッキ回したいマンは各々の調整を施して、それぞれの大会に持ち込んでドンパチやっているようである。今日はそんな「ティムール・コロッサス」の最新の姿を見てみよう。

Sh1bby - 「ティムール・コロッサス」
Magic Online Competitive Standard Constructed League 5勝0敗 / スタンダード (2016年10月22日)[MO] [ARENA]
2 《
2 《
4 《植物の聖域
3 《伐採地の滝
4 《霊気拠点
4 《ウギンの聖域
2 《発明博覧会
1 《繁殖苗床
1 《ハンウィアーの要塞

-土地(23)-

4 《光り物集めの鶴
4 《鋳造所の検査官
1 《老いたる深海鬼
4 《金属製の巨像

-クリーチャー(13)-
4 《金属紡績工の組細工
2 《織木師の組細工
4 《予言のプリズム
3 《森の占術
4 《面晶体の記録庫
1 《パンハモニコン
4 《耕作者の荷馬車
2 《領事の旗艦、スカイソブリン

-呪文(24)-
2 《不屈の追跡者
3 《儀礼的拒否
4 《次元の歪曲
2 《否認
1 《織木師の組細工
3 《光輝の炎

-サイドボード(15)-

 デッキの目指すところはとても簡単。アーティファクトを並べていって、巨像を出して殴る。ただそれだけのシンプルな勝ち筋を、いかに早くいかに確実に実行するか。そのためのサポートカードが主体で組まれる、コンボ・ビートデッキである。

 《予言のプリズム》、各種組細工を序盤に設置し、4ターン目には《耕作者の荷馬車》か《面晶体の記録庫》のどちらかを最低でも用意できれば......というところ(もちろん、両方が喜ばしい)。

 これらのアーティファクトはそれぞれマナ・アーティファクトであり、そしてそれ自身のコストもそこそこの重さなので巨像のコストを大幅に下げる役割を持っており、4ターン目に10/10を戦場に降臨させることを可能にしてくれる。

 これらのアーティファクトを探してくれるのが《光り物集めの鶴》。2ターン目にすっと出せる2マナ1/3飛行と、ブロッカーとしてもしっかりと仕事をしてくれるこのクリーチャー、オマケでライブラリーの上から4枚見てアーティファクトを1枚手札に加えるという素晴らしいサーチ能力を持っている。このデッキはアーティファクトが29枚も採用されているため、ほぼ確実にアドバンテージが取れることだろう(まあこの確率でもハズすこともあるけども)。

 同じくサーチカードとして採用されているのは《森の占術》。こちらはアーティファクトではなく土地をサーチする。土地と言っても、マナの安定のためにそれを探すのではない(そもそも色マナを要求するカードが非常に少ない)。持ってくるのはほぼ《ウギンの聖域》だ。この土地は7マナ以上の無色の呪文を唱えると能力が誘発し、生け贄に捧げれば無色のクリーチャーをサーチできる。《金属製の巨像》を0マナで唱えて、これを生け贄に捧げて2号機3号機と続けざまに展開する、というのがこのデッキの目指すところだ。

 あるいは、巨像でなく《老いたる深海鬼》を持ってきて対戦相手の行動を封じてフィニッシュという手も。《ウギンの聖域》は1枚でも多く握っているに越したことは無い。状況によっては《ハンウィアーの要塞》をサーチして速攻巨像パンチをお見舞いしても良いね。

 このデッキはプロツアーのころよりアップデートされたものである。具体的には《鋳造所の検査官》と《パンハモニコン》を採用したところだ。

 《鋳造所の検査官》はクリーチャーでありながら巨像のコスト軽減に協力し、巨像のためのアーティファクト設置も加速させる。機体に乗り込むこともでき、巨像降臨がなくともゲームに勝つ手段が水増しされている。《パンハモニコン》は誘発バイバイン。《予言のプリズム》で2枚ドロー、組細工も2倍ドローや6点回復となんだか凄いことに。鶴は2枚も光り物を集めるし、地味ながら堅実なアドバンテージをもたらしてくれることだろう。

 サイドボードには除去カードを複数と、巨像以外での勝ち手段としての《不屈の追跡者》が採用されている。追跡者が生成する手掛かり・トークンだが、このデッキでは実は利用法があって......これ自体は0マナのアーティファクトなので巨像のコスト軽減には貢献しないのだが、例えば巨像がすでに除去されている状況だったりすると、手掛かりを2つ餌にして墓地の巨像を手札に戻せるのだ。しかも、手掛かりは生け贄に捧げられているので......追跡者の能力もばっちり誘発。サイド後は巨像が破壊されやすくなるのであれば、何度でも叩き付けてやるという鋼の意志!カッコイイ!

「人類よ、立ち上がれ。この巨兵と共に」 壮大なBGMをかけながら使ってみたいデッキだ!

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