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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:アブザン・コントロール(スタンダード)

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:アブザン・コントロール(スタンダード)

by 岩SHOW

 最近マジックのイベントにスタッフとして参加する度に「次はどこどこでイベントやりましょう」みたいな話題になる。プロツアー『カラデシュ』で行ったホノルルは過ごしやすくて最高のロケーションだったが、翌週にBMO Vol.8のために伺った横浜も中華街という食の面では最強だったりして......この2年ほどの間にいろいろと国内外を回ったが、それを経てなお「まだまだいろんな国・場所に行きたい」と思う。マジックという大好きなゲームを追いかけて世界を旅するだなんて、最高じゃないかと。

 冒頭に戻って、どこどこでやりましょうという冗談で頻繁に登場するのが「ドバイ」。「中東の金融センター」と呼ばれるこの都市は、同地域の貿易・商業の最大の中心地である。高層建築物がバンバン建てられ、近未来的メトロポリスと化したドバイ。何もかもが豪華絢爛、一度は遊びに行ってみたい国である。

 もちろん、ドバイでもマジックは遊ばれている。ドバイのフライデー・ナイト・マジックの様子など写真で見たことはあるが......ショップが広くて快適そうで、何とも羨ましい。今日はそんなドバイのプレイヤーが『カラデシュ』ゲームデーで使用したデッキをたまたま見つけたので、紹介したい。

Gab Abarientos - 「アブザン・コントロール」
Hobby Quarters Gameday Pod 2 (Dubai, UAE) 優勝 / スタンダード (2016年10月22日)[MO] [ARENA]
3 《平地
4 《
2 《
1 《秘密の中庭
3 《乱脈な気孔
3 《梢の眺望
1 《花盛りの湿地
3 《風切る泥沼
1 《霊気拠点
1 《荒廃した湿原
3 《進化する未開地

-土地(25)-

3 《森の代言者
2 《無私の霊魂
1 《導路の召使い
2 《不屈の追跡者
2 《ゲトの裏切り者、カリタス
2 《大天使アヴァシン
2 《墓後家蜘蛛、イシュカナ
1 《激変の機械巨人
1 《約束された終末、エムラクール

-クリーチャー(16)-
1 《ウルヴェンワルド横断
1 《発生の器
2 《過去との取り組み
2 《闇の掌握
1 《神聖な協力
1 《集団的蛮行
1 《石の宣告
1 《本質の摘出
1 《ムラーサの胎動
1 《破滅の道
1 《空鯨捕りの一撃
2 《燻蒸
2 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン
1 《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス
1 《死の宿敵、ソリン

-呪文(19)-
1 《害悪の機械巨人
1 《絶え間ない飢餓、ウラモグ
2 《断片化
1 《石の宣告
1 《精神背信
2 《鞭打つ触手
1 《人工物への興味
1 《知恵の拝借
1 《破滅の道
1 《餌食
1 《燻蒸
1 《末永く
1 《領事の旗艦、スカイソブリン

-サイドボード(15)-
mtgtop8.com より引用)

 アブザン(緑白黒)カラーのカードがズラリと並ぶ、なんとも煌びやかなデッキである。意図的な散らし方なのか、あるいは調整も兼ねてさまざまなカードを使用しているのかは定かではないが......このコントロール・デッキを分析することで、この環境でのあるべきアブザンの姿が見えてくるかもしれない。直近のイベントの結果と照らし合わせつつ、順に見ていくとしよう。

 まずはクリーチャーから......「黒緑昂揚」のレギュラー陣に白いクリーチャーをチョイ足ししたという陣容である。プロツアー翌週のイベントはいずれも「白青ミッドレンジ(フラッシュ)」が暴れまわるという結果になっていた。これを相手にした時に《墓後家蜘蛛、イシュカナ》は頼れる壁として、盤面をがっちり固定・切り返しの起点にもなって大活躍。ここに現出・ドレッジ系のデッキに対して効果のある《ゲトの裏切り者、カリタス》、相変わらず単騎でゲームに勝利できる《不屈の追跡者》らが加わる黒緑のクリーチャー陣容は、現スタンダードでの白青以外のもう1つの鉄板選択肢である。これに白青側が用いていくる破壊不能付与クリーチャー《無私の霊魂》《大天使アヴァシン》を併せて、破壊不能コンバット合戦も制そうという贅沢な仕様となっている。

 これらのクリーチャーの中でも存在感を放つのは《激変の機械巨人》だ。盤面にもたらすインパクトはなかなか。《密輸人の回転翼機》に手掛かり・トークン、《停滞の罠》、そしてクリーチャーと同一タイプのパーマネントが戦場に複数並ぶゲーム展開が多い今のスタンダードであれば、きれいさっぱり洗い流してくれそうだ。《停滞の罠》《呪文捕らえ》を対処できれば失ったアドバンテージも盤面に還元されてオイシイね。

 呪文に移って......除去はかなり散らされているが、まずはそれぞれにできることで分類してみよう。

 こうして見ると《闇の掌握》《空鯨捕りの一撃》は対白青において必要不可欠な除去であることがよくわかる。この環境で白青がしばらく王者のデッキとしての地位を保ち続けるのであれば、除去のスタートラインはこれらのカードということになる。まずこれらを優先的に採用し、それから......「赤白トークン」のようなデッキが多いのであれば《石の宣告》、プレインズウォーカー対策も欲しいのであれば《破滅の道》、といった具合に仮想敵に合わせた調整を施したい。このデッキでは欲張りに全部乗せというアプローチをとっているが......このタイミングではそれもアリだが、環境が定まれば明らかな無駄カードも出てくることかと思うので、まんまコピーはオススメしないぞ。

 デッキの元になっているのは「黒緑昂揚」で、《ウルヴェンワルド横断》からの《約束された終末、エムラクール》という必殺技パッケージも残しつつ、白を足したことで《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》という環境最強のプレインズウォーカーも使用することが可能となっている。本当に贅を尽くしたデッキで、よく60枚に収めたなと思うが......完成度という点では、4枚積み多数の綺麗なデッキリストを誇る「白青ミッドレンジ」にはまだまだ及ばない。新しいアブザンの形を、生き残ったアブザン家の一員で模索してやってほしい。「ザ・ロック」なるデッキが好きだった人間としてはね......どんなデッキかって? それは今後のお楽しみやで。

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