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週刊デッキ構築劇場

第34回:塚本樹詩のデッキ構築劇場・昼と夜の喜劇

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週刊デッキ構築劇場

2011.10.17

第34回:塚本樹詩のデッキ構築劇場・昼と夜の喜劇

演者紹介:塚本 樹詩

 関東の草の根を中心に独創的なデッキ構築で知られるデッキビルダー。2009年のプロツアー・ホノルルにて初のプロツアー出場を果たし、《破門》マスターとして恐れられる。
 プレミアイベントでの大きな戦績は無いが、玉石混淆アイディア先行のデッキを数多く試す事や、多くの人に笑いか失笑を与える語り口から『試行落語(トライ&テーラー)』として、畏怖されている。
 2009年度Player of The Yearの渡辺 雄也は自宅アパートの二軒隣に住んでいる関係から非常に親交が深く、渡辺の三次元の嫁、〈渡辺の信奉者〉と呼ばれることも。
 代表作は、栗原 伸豪が危うくプロツアーで使う所だった《ルーン炎の罠》入り新型ハウリングオウルや、渡辺大絶賛の《山賊の頭の間》バーンなどだが、むしろ今後の代表作に期待したい逸材。



イニストラード

 でんいしききょだいせんしゃあああああああ

 Magic The Gatheringをお楽しみの皆様、ついにイニストラードですよ!
 今回は複雑な固有名詞が多くて叫ぶネタに困らなそうな塚本です。

 ファルケンラスとか、スカースダグとか、モークラットとか、グリセルブランドとか、ホロウヘンジって!

 そんなユニークな世界観を醸し出すイニストラードの世界ですが、なんでも幻の生き物が生息するとの噂を聞きつけたので、
 珍獣ハンター塚本は早速、現地に取材に来ました。

 題して「世界!不思議発展!」

 どうやら「そいつは沼地に住む」と現地の民から情報を得たのですが、出没の時間が朝方らしいので、村の宿に泊めてもらうことになりました。


虚ろな目の村人 虚ろな目の村人「ゆっくりしていってくださいね、美味しそうな旅の方・・・キシシ」

 ズヴィのような口調ですが、大丈夫でしょうか。

虚ろな目の村人 「うちの宿の寝心地は最高で、お客様はみんな起きないね・・・キシシ」

塚本 「それは永眠じゃないよね? 僕なんか食べても美味しくないよ! シミチンの方がハンペンっぽくて美味しいよ! もしくはDHAが豊富そうなKJの方がお勧め!」

虚ろな目の村人 既に+1/+1カウンターが複数個乗ってる、虚ろな目の村人「あなた、珍味っぽいね・・・キシシ」


 今日は眠れないようです。
 食べられる前に宿から沼へ移動することになった珍獣ハンター。

Round 1

 沼、に来ました。
 タップすると黒いマナが出ます。
 儀式をすると3つに増えそうです。
 僕を生け贄にすれば4つに増えそうです。
 こんな邪悪な雰囲気の場所に果たして生物が存在するのでしょうか?


謎の声 「キシャー!!」


 遠くの方から鳴き声が!
 例のアレでしょうか!

フラッシュバックトリップ何とか中のまつがん先生 「キシャー!!」

 まさか、同業者とこんな所で会うとは・・・。

フラッシュバックトリップ何とかが止まらないまつがん先生 「キシャー!!」

 一人回しのしすぎで狂ってしまったのでしょうか! 激しく腕に噛み付いてきました! 痛い!

フラッシュバックトリップというか、何か別のトリップをしているまつがん先生 「キシャー!!」


 先生は沼の奥へと走り去って行きました。
 誰にでも秘密の私生活があるのですね。

 さて、例のアレを求め探検の再開です!
 それにしても、さっきから痛いですね。
 先生に噛まれた所以外にもアキレス腱の部分に痛みが・・・既にワタクシ別のモノにも噛まれていたようです。

/

 つつつつつ、ついに見つけました!
 これが例のアレです!

 世界に3種類しかいないと言われている4マナ5/1の黒いアレです!
 《ドロスのクロコダイル》、《骸骨クロコダイル》からのー―
 《腐敗した沼蛇》。
 これで珍獣ハンターとしてまた世間に名を残せそうです。

 さっそく現地の民と料理してみましょう!
 題して「チューボーからですよ!」


塚本 「さて、この《腐敗した沼蛇》ですが、どのように料理して美味しく召し上がりましょう?」

とある料理人 とある料理人「んー?これか?焼いて食べれば美味しいダッペ。」

塚本 「のっけから適当ですね!郷土料理とかそういうの期待していたんですけど。」

とある料理人 「素材が美味しいから、難しくする必要ないダッペ。」

塚本 「身も蓋もないこと言わないでください。」

とある料理人 「料理は愛情ダッペ。」

塚本 「その語尾、何か鼻につきますね。」

とある料理人 「お前さんを料理したくなってきたダッペ。」

塚本 「ごごごごごめんなさい。自分で作りますから!」


 彼に任せたら姿煮とかになりそうなので、自分で料理しましょう。

「あの日見たバニラを僕達はまだスタンダードで使った事がない」[MO] [ARENA]
4 《
4 《
1 《
4 《ケッシグの狼の地
3 《森林の墓地
3 《銅線の地溝
3 《黒割れの崖
2 《竜髑髏の山頂

-土地(24)-

4 《腐敗した沼蛇

-クリーチャー(4)-
1 《グール呼びの詠唱
3 《汚れた一撃
3 《突撃のストロボ
3 《レインジャーの悪知恵
2 《死後の一突き
4 《不屈の自然
3 《電弧の痕跡
3 《破滅の刃
3 《骸骨の渋面
1 《ミミックの大桶
1 《流転の護符
2 《審問官のフレイル
1 《アージェンタムの鎧
2 《原初の狩人、ガラク

-呪文(32)-
3 《裏切り者グリッサ
4 《帝国の玉座
4 《帝国の王笏
4 《帝国の王冠

-サイドボード(15)-


 お・・・お好み焼きみたいな感じになってしまった。

とある料理人 「素晴らしい素材を良くここまで駄目にできるダッペ。感心するダッペ。」

 全然嬉しくない褒められ方です!

とある料理人 「こんなおぞましいレシピの料理、AAさんでも作らないダッペ。」

 けなしてますよね!

とある料理人 「せっかく作ったんだから、食べてみるダッペ。」


 凄く嫌な予感しかしませんが、食べてみましょう。
 もぐもぐ。
 こ・・・この味は、まるで体中のグルメな細胞が喜びをあげ...パタ。


 塚本は目の前が真っ暗になった。


 こ・・・このパターンはリサトグさん!?

リサトグ リサトグ「よくわかったわね。あなたまた気絶したのね。」

塚本 「やっと見た目に慣れてきました。噛まないでください。」

リサトグ 「あなたはイニストラードの生物を食べたせいで、イニストラードの人間になったわ。」

塚本 「現地の民の一員! になった訳ですか?」

リサトグ 「いいえ、事態はもっと深刻よ。可哀相に・・・。」

塚本 「え!え? どうしたのですか? 泣かないでください、不気味です!」

リサトグ アーティファクトにして食べるわよ?」

塚本 「わー! ごめんなさいごめんなさいごめんなさい・・・。」

リサトグ 「満月には気をつけなさい?」

塚本 「え?どういうことですか? 僕、尻尾とかありませんよ?」


 塚本は再び目の前が真っ暗になった。

(リサトグさんの歯茎、紫で気持ち悪さMAXだったなぁ)

 という訳で、今回の旅は困難続きでしたね。
 でも珍獣はゲットできたし、カオスなレシピも残せたので、なんだかんだで充実した旅だったのではないでしょうか?

 気絶している間にイニストラードは夜になったようなので、今回はこの満月とともにお別れとしましょう。
 それでは次回の構築劇場で会いましょう!

/

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