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高橋優太の「このフォーマットを極めろ!」
第3回:多色・金属ピックアップと《アーカム・ダグソン》デッキ/統率者戦
読み物
高橋優太の「このフォーマットを極めろ!」
2011.01.28
第3回:多色・金属ピックアップと《アーカム・ダグソン》デッキ/統率者戦
今回は「その3」として、マルチカラーとアーティファクトのおすすめカード、《アーカム・ダグソン》デッキをご紹介します。
おすすめカード・マルチカラー
前々回でのルールの抜粋にあるとおり、多色のカードは統率者と色が完全に一致か含まれなければ使うことができませんが、強力なものが多いです。
《オーラの破片》
強力なエンチャント・アーティファクトが多い統率者戦。白緑という制限はあるものの、トークンを出すカードとも相性が良く、何度も使える便利カード。
《三角エイの捕食者》
これも《オーラの破片》同様、何度も使えるエンチャント・アーティファクト破壊は強い。統率者戦はやりこむにつれ、カードの選択基準がレガシーに近くなって行きますね。
《バントの魔除け》
統率者クリーチャーが除去されても、{2}マナ追加で再びプレイできるのがこのゲームの特徴。完全に除去したいなら、墓地ではなくデッキの一番下に送るこのカードが最適。
除去として3マナは少し重いですが、それでもアーティファクト破壊・インスタント限定の打ち消しのモードも使えるので、及第点ですね。
《大量破壊》
「アーティファクト1つと、クリーチャー1体と、エンチャント1つと、土地1つを対象とし、それらを破壊する。」
繰り返しになりますが、統率者戦は強力なエンチャント・アーティファクトが多い。それらをまとめて破壊できるのは○。
対象が4つないとプレイできないため構築戦では日の目を浴びることのなかったカードですが、逆に統率者戦では対象が足りなくてプレイできない、なんてことはほぼないです。
おすすめカード・アーティファクト
色を選ばず投入できる無色のアーティファクトは、どんなデッキにも不可欠、重要な存在です。
《稲妻のすね当て》
{0}の装備コストで被覆を与えられるため、統率者を守るのに最適なカード。《結界師ズアー》や《アーカム・ダグソン》など、統率者を中心にしたデッキ構築では速攻付加の能力も重要で、1ターン早く能力を使えるのは大きなメリット。統率者に頼ったデッキなら投入を勧めます。
《頭蓋骨絞め》
旧ミラディン時代のスタンダードをまさしく「壊した」、強力な装備品。タフネス1のクリーチャーはすぐさまアドバンテージに変わり、《苦花》と組み合わせると手札が溢れかえります。レガシーですら禁止される強力なカードが使えるのも、統率者戦の魅力のひとつ。
《梅澤の十手》
パンプアップ・除去(マイナス修整)・ライフゲインとありますが、主に使うのは除去モード。タフネスの低いデッキは相手のこれ1枚で劣勢になることもしばしば。
消耗戦になりやすい統率者戦では「装備品」というシステムが強く、除去が吹き荒れたあとに1/1クリーチャーが《梅澤の十手》《火と氷の剣》で単騎無双することもあります。
前回でも述べましたが、統率者戦のゲームスピードを加速させている2枚。どんなデッキにも入ります。
《師範の占い独楽》
序盤の安定につながり後半の無駄ドローをなくす、デッキを選ばない強さのカード。青いデッキなら《粗石の魔道士》とセットでどうぞ。青には《未来予知》《未来の大魔術師》もあり、《師範の占い独楽》とコンボで1マナ=1ドローに変換できるようになります。
また、青茶系デッキなら、「タップでドロー」能力に続けて《通電式キー》でアンタップすると1枚多く引ける地味コンボも出来ますよ。
おすすめカード・土地
《古えの墳墓》
これも繰り返しになりますが、統率者戦は初期ライフが40なので、ライフが減るデメリットが気にならないです。
《Mana Crypt》 《Sol Ring》に次いで、ゲームを加速させる要因の一つ。
ここまで見てきたように、統率者戦では「ライフが多い」「強力なエンチャント・アーティファクトが多い」「ゲームが長引きやすい」などの特徴があります。
その点を踏まえて、新しいカードを見てみると、デッキを強化する発見があるかもしれませんよ。
前回の《戦争の報い、禍汰奇》でも少し触れましたが、統率者戦をやりこんだときに必ず上位に入ってくる「青+アーティファクト」の「青茶」系デッキ。
今回はその代表格である《アーカム・ダグソン》デッキを紹介します。なお、今回から「ミラディン包囲戦」のカードを取り入れており、カード名の横に(包囲戦)と付記してあります。
アーティファクト・クリーチャーを、クリーチャーでないアーティファクトに変身させる能力を持つ《アーカム・ダグソン》。
マナコストを無視して戦場に出せるので、まずは《ダークスティールの溶鉱炉》で他のアーティファクトを保護→次に《ネビニラルの円盤》をサーチ→最後に《マイコシンスの格子》をサーチすればすべてのカードがアーティファクトになり、相手のパーマネントをすべて破壊しつつ自分の手元は全部残ります。
《アーカム・ダグソン》デッキも《火想者ニヴ・ミゼット》同様、「統率者をを中心にしたデッキ構築」です。
・《稲妻のすね当て》《千年霊薬》《山賊の頭の間》で速攻を付与
・《ブライトハースの指輪》能力をコピー、《迷惑エンジン》でアーティファクトクリーチャーを補充
など、《アーカム・ダグソン》の能力を活かせるように構築しています。
青茶系の定番コンボが《Power Artifact》からの無限マナ。
「エンチャントされているアーティファクトの起動型能力のコストは、それを起動するためのコストが{2}少なくなる。この効果は、能力を起動するためのコストのマナの総量を1マナより少なくすることはない。」
という効果のカードですが、これを《厳かなモノリス》《Basalt Monolith》などの自身をアンタップするアーティファクトにつければ、マナ→アンタップの繰り返しで手軽に無限マナが出ます。
無限マナを出したら、あとは《加工》や《アーカム・ダグソン》の能力で《ゴブリンの大砲》をサーチして無限ダメージ。《交錯の混乱》《求道者テゼレット》など、サーチするカードも多いので揃いやすいです。
ミラディン包囲戦からも収穫は多くあります。
《マイアの種父》
1枚で2回《アーカム・ダグソン》が起動できるお得クリーチャー。
《疫病のマイア》
2マナ以下でマナの出るアーティファクトクリーチャーはすべて入ります。弱かった《歩く大地図》と差し替えのスロット。
《マイアのタービン》
起動にマナがかからないぶん、《迷惑エンジン》よりも使いやすいカード。
このデッキはパーマネント処理能力が低めだったので、サーチ可能な《名誉回復》は便利。
《墨蛾の生息地》
土地でありながら《アーカム・ダグソン》の燃料に。
などなど、デッキに入れたいカードは数多くあります。
先週紹介した《戦争の報い、禍汰奇》にも《刃砦の英雄》は入りますし、《知識槽》《鏡操り》《マイアの溶接工》など、新エキスパンション発売後はデッキ構築意欲が上がります。
週末にはプレリリースが開催されるので、皆さんも新しいカードで統率者戦のデッキを組んでみてください。
では、また来週。
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