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『ストリクスヘイヴン』チャンピオンシップ
『ストリクスヘイヴン』チャンピオンシップ チャンピオンシップマッチ
2021年6月6日
(編訳注:埋め込み動画は英語実況のものです。)
参加者250名で始まった「『ストリクスヘイヴン』チャンピオンシップ」は、スタンダードとヒストリックで行われた予選ラウンド15回戦とその後のトップ8ラウンドを経て、ついに最後の舞台が整った。サム・パーディー/Sam Pardeeとジョン・ジラルド/John Girardoによる決戦のときだ。
大きく変動するヒストリック環境を取り挙げた、歴史的大会の終着点。殿堂顕彰者やプロツアーの常連、そして新顔も見受けられた多彩な8人による戦いの果て。トップ8ラウンドでは、「ジェスカイ・ターン」が追加ターンを得ない3人のプレイヤーをことごとく打ち倒し、今大会における主役の座をあまりに明確に証明した。ゆえに、パーディーとジラルドによるすべてを決する最後の戦いもまた、同系戦で行われることになった。
自身初のトップ8入賞を果たしたジラルドは、驚異的な走りを見せたこの週末を完璧な形で締めくくろうとしている。彼のMTGアリーナでの活躍や、「2019ミシックチャンピオンシップⅦ(MTGアリーナ)」ではトップ8入賞にあと一歩のところまで迫ったことを知る者は、今大会での見事な戦いぶりに驚くことはないだろう。予選ラウンドで一度下したパーディーには勝者側ブラケット決勝で雪辱を果たされ、これでイーブンだ。この戦いに決着をつけるために、敗者側ブラケットから勝ち上がってきた。
パーディーのトップ8入賞はこれで4度目。彼はアメリカで長年にわたり、数々のトーナメントを渡り歩いてきた。友人でありチームメイトであるマット・ナス/Matt Nassやジェイコブ・ウィルソン/Jacob Wilsonとともにグランプリで大きな成功を収め、数年前にはチーム・リミテッドのグランプリで圧倒的な活躍を見せた。トップ8複数回入賞と長年にわたるハイレベルな大会での経験を持つパーディーは、長年の競技マジック・ファンからの評価も高い。
両プレイヤーとも、トップ8ラウンドを通して「ジェスカイ・ターン」による派手なショーを見せてくれた。その花火は、チャンピオンシップマッチでひときわ明るく輝くだろう。
最初の一撃を放ったのは、パーディーだった。第1マッチの第1ゲームでは致死量のダメージを受ける盤面を目の前にしながらも、このマッチアップにおける最重要カード、伝説のドラゴン《ヴェロマカス・ロアホールド》を着地させた。今大会を通して《ミジックスの熟達》とともに爆発的なターンを演出してきたドラゴンが、最高の場面でパーディーのもとに現れたのだ。これで戦況はひっくり返り、開幕の一戦はパーディーのものになった。
だがサイドボード後の第2ゲームはジラルドが取り返し、勝負は振り出しへ。王座へ近づく者を決める戦いは、第3ゲームに突入した。
ゲームを破壊するようなボム・カードや強大な呪文が飛び交うヒストリックの戦いにおいて、この第3ゲームの天秤を動かしたのは思いもよらない動きだった。パーディーは《終局の始まり》で生成した5/5のゾンビ・軍団・トークンで攻撃したが、ジラルドも《終局の始まり》を構えており、ダブルブロックで応じた。
だがジラルドには、1つ見落としていることがあった――戦闘における《巨大化》の存在だ。パーディーは戦闘中にもう1枚《終局の始まり》をプレイし、軍団・トークンを10/10に強化するとジラルドの戦線を崩壊させた。そしてそこから数ターンののちに、第1マッチの勝者となったのだった。
ジラルドはもうすでに、背水の戦いを経験している。勝者側ブラケット決勝でパーディーに敗れ、負ければ終わりの敗者側ブラケットで戦い抜いてきたのだ。今度はパーディーのタイトル獲得を阻むべく、2マッチ連取しなければならない。
パーディーは《サメ台風》と打ち消し呪文中心の手札で第2マッチを始めた。そしてそれは、マリガンで手札を5枚に減じ《ミジックスの熟達》を通そうと試みるジラルドに対して有効だった。切り札を打ち消されたジラルドは防戦を余儀なくされた。パーディーがカードを集めていく中で、除去呪文と《記憶の欠落》2枚を構え続ける。
このマッチアップにおいて打ち消し呪文は多くの脅威への回答となるが、《サメ台風》のサイクリングで生成されるサメ・トークンに対しては無力だ。ゲームの始めから手札差をつけられているジラルドは、サメにやられる前に勝負に出ざるを得なかった。パーディーの潤沢な手札に《不屈の独創力》で正面から立ち向かったジラルドだが、2枚の《プリズマリの命令》の柔軟な対応に阻まれ、ゲームは決着したのだった。
ダウンを喫したジラルドだが、まだ試合は終わっていない。第2ゲームでは良い手札と強力な攻め手を得た彼は積極的に攻勢に出て、《終局の始まり》で巨大なトークンを繰り出すと手札でも盤面でも大きな差をつけた。
窮地に立たされたパーディーは、打ち消し呪文を備えつつ《時間のねじれ》を唱える。これで数ターン稼いだパーディーだったが、盤面の差は縮められなかった。ジラルドの続く手をいくつか防いだものの、4/4のサメと《丸焼き》を前に膝を屈することになった。
依然として優位に立つパーディーだが、勝負を終わらせるにはもう1ゲーム必要だ。第2マッチのゆくえを決する最終ゲームでは、両者は序盤からリソースの交換を行っていった。そして先に《ミジックスの熟達》を通し、《終局の始まり》で手札を補充しつつ盤面に脅威を展開したのは、パーディーの方だった。だがこれにより生まれた隙に、ジラルドも《ミジックスの熟達》を「超過」で唱える。
しかしジラルドの墓地には、《時間のねじれ》がなかった。勝負を決めるチャンスがパーディーのもとにやって来た。
そして彼は、見事にそのチャンスを活かしてみせた。《渦まく知識》から《時間のねじれ》、《ミジックスの熟達》。追加のターンには《ミジックスの熟達》をもう1枚、「超過」で唱えた。積み重なる追加ターン。築き上がる盤面。それは、ジラルドに告げていた――彼のターンはもう来ないことを。
こうして、サム・パーディーがトップ8ラウンドを最後まで走り切り、『ストリクスヘイヴン』チャンピオンシップの栄冠を勝ち取ったのだった。
RESULTS 本大会の対戦結果・順位
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