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『ストリクスヘイヴン』チャンピオンシップ
『ストリクスヘイヴン』チャンピオンシップ トップ8ラウンド ハイライト
2021年6月7日
(編訳注:埋め込み動画は英語実況のものです。)
参加者250名で始まった「『ストリクスヘイヴン』チャンピオンシップ」は、スタンダードとヒストリックで2日間にわたって行われた予選ラウンド15回戦を経て、勝利を積み重ねた8名が残った。この8名は、ダブルエリミネーション形式のトップ8ラウンドでタイトルを獲得するべく、最後の舞台に上がる。
よく知られた名が散りばめられた今回のトップ8だが、躍進を遂げたチャレンジャーも3名入っている。殿堂顕彰者のラファエル・レヴィ/Raphaël Lévyやセス・マンフィールド/Seth Manfieldからジョン・ジラルド/John Girardotやマティ・クイスマ/Matti Kuisma、デイヴィッド・イングリス/David Inglisといった強力なチャレンジャーまで、トップ8ラウンドの舞台にはこの週末に最高のパフォーマンスを発揮したプレイヤーたちと今大会を席巻した2つのデッキが並ぶことになった。
チャンピオンシップマッチへの道
今大会のトップ8ラウンドで採用されるヒストリックは、『ヒストリック・アンソロジー5』の登場により今月に入っても激変を繰り返していた。だが今週末の戦いを経て、2つの上位デッキの姿が明らかになった――「ジェスカイ・ターン」と「イゼット・フェニックス」の2つだ。これら2つのアーキタイプは、トップ8に進出した8デッキ中実に7つを占めた。唯一、マンフィールドの「ジェスカイ・コントロール」はわずかながら異なる道を進んでおり、《渦まく知識》の採用も3枚に留まったためトップ8での使用枚数は合計31枚という結果になった。
だがこの日は「ジェスカイ・ターン」のものだった。開幕を飾るのは、ともに自身4度目のトップ8入賞を果たしたローガン・ネトルズとサム・パーディーによる、「ジェスカイ・ターン」の同系戦だ。高速で《マグマ・オパス》を唱えたり《ヴェロマカス・ロアホールド》のコンボを決めたりする爆発力のあるデッキ同士のこの対戦。パーディーがあっという間に完勝したのも驚くことではないだろう。
別の準々決勝では、レジェンド・プレイヤーのラファエル・レヴィが初めてのトップ8入賞を果たしたイングリス(とはいえ最高レベルの舞台を知らないわけではない)との戦いに臨んだ。MTGアリーナのスタープレーヤーとして知られるイングリスは「イゼット・フェニックス」を選択したチームの一員であり、「ジェスカイ・ターン」とはこの週末を通して白熱した戦いを繰り広げてきた。
レヴィとイングリスは3ゲームにわたる接戦を見せてくれた。最後は《反逆の先導者、チャンドラ》が、《原初の潮流、ネザール》によってゲームの潮目を変えられる前に勝負を決めたのだった。
マティ・クイスマもまた、今大会における「イゼット・フェニックス」使いの代表者だ。別卓のマット・スパーリング/Matt Sperlingとジョン・ジラルドが「ジェスカイ・ターン」の同系戦で3ゲーム目に入っている中で、クイスマはマンフィールドの「ジェスカイ・コントロール」を相手にストレート勝ちを決めた。こうしてまたもや新顔が勝利を掴み、勝者側ブラケットの準決勝はジラルドとクイスマによる「フェニックス vs ターン」対決になった。
クイスマはフェニックスを駆使して最初のゲームを奪った。だが第2ゲームは「ジェスカイ・ターン」が最大の強みの1つを見せつけた――それは、強力な呪文による柔軟性の高さだ。ジラルドは2ターン目に《マグマ・オパス》で宝物トークンを生成すると、3ターン目に《ミジックスの熟達》を唱えるためのコストをまかなったのだ。
それはクイスマの《スプライトのドラゴン》をたやすく圧倒し、ジラルドは勝負のゆくえを決戦の第3ゲームへ持ち込んだ。勝者側ブラケットの決勝進出を懸けた大一番、クイスマはジラルドのライフを残り3点まで追い詰めたが、とどめの一手を《記憶の欠落》や《一瞬》によってしのがれ、ジラルドが勝利を掴むのを許すことになったのだった。
残るはあと1席。ジラルドと勝者側ブラケット決勝で戦うために、イングリスはもう一度「イゼット・フェニックス」で「ジェスカイ・ターン」を倒さなければならなかった。彼の前に立ちはだかるのは、サム・パーディーだ。しかしこの2度目の挑戦ではフェニックスの炎は燃え上がらず、パーディーが綱渡りのようなゲームで着実に歩みを進め、勝者側ブラケット決勝行きのチケットを握ったのだった。
敗者側ブラケットの枠が埋まっていく中で、パーディーとジラルドは「勝てばチャンピオンシップマッチ、負ければ敗者側ブラケットからもう一度」というあまりに大きなものが懸かった「ジェスカイ・ターン」の同系戦に備え、気持ちを引き締める。
同系戦においてはよくあることだが、強烈な一手や爆発的な一撃がありながらも試合は長引いた。勝敗を分ける鍵となったのはサイドボード・プランだ。両プレイヤーとも、《サメ台風》や《終局の始まり》から生み出されるトークンで盤面上の優位を得ることに時間と労力を費やした。すべてが決する第3ゲームでパーディーを勝利に導いたのもその2枚であり、《時間のねじれ》で追加ターンを得たパーディーはサメ・トークンでジラルドのゾンビ・軍団・トークンを飛び越えて勝負を決したのだった。
敗者側ブラケットからの復活
だがジラルドの戦いはこれで終わりではない。まだ敗者側ブラケットからの復活の目はある。今度こそ負ければ終わりの戦いがすぐに始まり、ネトルズとスパーリングがそれぞれレヴィとマンフィールドを2連勝で下し、先へ進んだ。
マンフィールドの敗退によって、ついにトップ8ラウンドに残るデッキは2種類になった。『ストリクスヘイヴン』チャンピオンシップを制するのは、「ジェスカイ・ターン」のひとたび動けば必然の勝利をもたらす力か、「イゼット・フェニックス」の爆発力か、という展開だ。そして敗者側ブラケットの次のラウンドでは、そのデッキ同士が対決することになった。ネトルズはクイスマと対峙し、スパーリングはイングリスとぶつかり合う。「イゼット・フェニックス」を手に取ったプレイヤーはこの週末のデッキ選択に自信を持っているが、ここに来て最強の「ジェスカイ・ターン」を打ち倒せるのだろうか?
その難題に先に挑戦したのはクイスマだった。《スプライトのドラゴン》や《嵐翼の精体》による航空戦力で制空権を得ようと試みたクイスマだったが、ネトルズの《原初の潮流、ネザール》を遅らせられるほどのプレッシャーは与えられなかった。除去呪文として機能する《マグマ・オパス》の支援を受けた《原初の潮流、ネザール》に対しては回答のしようもなく、4度のトップ8入賞を記録するネトルズがクイスマを敗退させたのだった。
イングリスはさらなる健闘を見せた。スパーリングから第1ゲームをスムーズに奪うと、《反逆の先導者、チャンドラ》でクロックを刻みながら復活のためのロープを全力で登り、ついに残りライフ1点までスパーリングを追い詰めた。しかし、ここでスパーリングが、今大会最高のトップデッキを見せたのだ。
戦場を流し、ネザールを出し、もう一度。こうして、タイトルのゆくえは4人の「ジェスカイ・ターン」使いによって争われることになったのだった。
続く試合もまた、ヘビー級の強烈な展開になった。ネトルズとスパーリング、合計でトップ8入賞8回の優れたプレイヤー同士の一戦だ。これまでの同系戦と同様に、試合を支配したのは1体の恐竜だった――スパーリングは《原初の潮流、ネザール》を着地させると、そのまま後ろを振り返らず走り抜いた。
素早く2連勝を収めたスパーリングは、敗者側ブラケット決勝の舞台に至った。そこで待ち受けるのは、トップ8ラウンドの緒戦で彼を打ち負かしたジラルドとの再戦だった。
チャンピオンシップマッチの舞台では、勝者側ブラケットを勝ち抜いたサム・パーディーが待っている。スパーリングはチャンピオンシップ王者のタイトルを掴むべく、もう一度チャンスを得るための戦いに臨んだ。
しかし開幕の第1ゲームを取ったのはジラルドだった。そして第2ゲームでは、両者ともトークンで盤面を埋めていく。スパーリングはサメ3体で空を支配し、一方のジラルドは《終局の始まり》によって生成されたゾンビ・軍団・トークンでライフ・レースを仕掛けた。十分に時間を稼げれば、スパーリング優位の状況だった。しかしジラルドはここで、《終局の始まり》の「隠しモード」を解き放つ。スパーリングのターン終了時に1枚プレイし、続く攻撃の戦闘中に2枚目をプレイしてトークンを強化し、致命打へつなげたのだ。スパーリングは手札に打ち消し呪文を抱えていたものの、「今日の人」であるジラルドに対しては意味をなさなかった。
こうして、決戦の舞台は整った。ジョン・ジラルドが敗者側ブラケットを勝ち抜き、サム・パーディーとのチャンピオンシップマッチに挑むことになる。
RESULTS 本大会の対戦結果・順位
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