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プロツアー:闇の隆盛・ホノルル
(翻訳記事)Round 11: Andrew Cuneo(アメリカ) vs. Gerard Fabiano(アメリカ)
Bill Stark / Translated by Yusuke Yoshikawa
「おれは世界じゃあ6番目さ...プレインズウォーカー・ポイントで言うならね」
卓越したジョーク使いとして知られるGerard Fabianoは、第11回戦のフィーチャーマッチの席に座るなりそう言った。
「6番目だって? プレインズウォーカー・ポイントじゃなくて別のものなら、私が勝っているんだが」
Andrew Cuneoも、Fabianoのジョークに応じて笑った。
彼らはゲームに向けたシャッフルの間も、生き生きとドラフトについて語り合っていた。と、Fabianoが私に向き直って言う。
「シャウト・アウトしてもいいかな?」
返事をする間もなく、Fabianoは口走っていた。
「やあ、カバレージを読んでくれてるGenn、母さん、妹、Bobby Peacock!」
(訳注:シャウトアウトとは、ヒップホップ音楽において尊敬している人物へ捧げる言葉のこと)
Andrew CuneoとGerard Fabianoは、ゲームの前にジョークでお立ち合い。 |
Game 1
Cuneoは第1ゲームをマリガンして始めることとなったが、2回目の初手を誤って7枚引いてしまったことに気がついた。ジャッジのIngrid Lind-Jahnは、その7枚から2枚ライブラリに戻し、5枚へのマリガンをしたものとみなす、という裁定を告げた。これはベテランマジックプレイヤーにも厳しいものと思われた。
CuneoとFabianoの二人は、プロツアー参戦がもう10年になろうかという、古参の中の古参だ。Fabianoは《深夜の出没》をキャストし、自身のプロプレイヤー・カードを取り出してスピリット・トークンとした。一方のCuneoは《小村の隊長》から入った。
2人の空飛ぶFabiano・トークンがダメージを与える。 |
Cuneoは《蜘蛛の掌握》によって相手の飛行クリーチャーの片方を撃ち落とした。Fabianoの土地は《平地》のみで、明らかに色事故を起こしているようだった。Cuneoは《苛まれし最下層民》は《猛り狂う狼男》へと変身させ、《小村の隊長》とともにFabianoに襲いかかる。
この攻撃がブロックされなかったところで、Cuneoは《茨群れの頭目》を瞬速で追加しパンプアップ、Fabianoのライフは6に落ちる。
Fabianoはしばし計算をし、勝てる望みがないかどうか探したが、どうにも良くない結果が出たようだった。彼は一応、いくつかのクリーチャーが交換になるようにブロックしてみたが、《月霧》がそれすらも許さずFabianoは手勢を失った。ドローの後、彼はサイドボードへと手を伸ばし、結局Cuneoのマリガンでの失敗は大きな痛手にならずに終わった。
Andrew Cuneo 1, Gerard Fabiano 0
「まだニュージャージーに住んでいるのかい?」
Cuneoは次のゲームへのシャッフルをしながら対戦相手に聞いた。
「そうだよ。教師の職に就けたのでね」
Fabianoは答えると、すぐに次のゲームに集中を移した。
Game 2
第1ゲームで現れたのはFabianoのデッキの白い部分だけだったが、今回は青い部分だけをプレイしているようだった。彼は《島》のみの初手から始め、《思考掃き》によって第3ターンの《縫い合わせのドレイク》を実現した。さらに第4ターンにには《ランタンの霊魂》を加えながら、相手の《夜明けのレインジャー》を《静かな旅立ち》で戻す。
Cuneoはこのパワフルな2/2を再キャストし、Fabianoは《幻影の掌握》で二度目のバウンスを行った。
Fabianoの航空戦力の攻撃を受けている状況下のため、Cuneoは3ターン連続となる《夜明けのレインジャー》のキャストをする以外にない。
不運なことに、Fabianoは5枚目の土地を置けず、これを速やかに処理する《静かな旅立ち》をフラッシュバックすることができなかった。それでも攻撃によってCuneoのライフは2に落ち込んだ。《高原の狩りの達人》がで4ライフに戻したとは言え、きわめて危険な状態といえる。
対戦相手が終了ステップにプレイした《深夜の出没》は、Cuneoにとって非常に厳しいものかと思われた。,.
恐ろしい軍勢に直面し、Cuneoと狼男たちは倒れようとしている... |
しかし、彼は終わっていなかった!
Fabianoはとどめの一撃を加えようと攻撃するが、Cuneoは《月霧》を持っていた。《夜明けのレインジャー》の能力と《高原の荒廃者》への変身による誘発を合わせて、《縫い合わせのドレイク》を除去することにも成功した。Fabianoは《精鋭の審問官》と《首無しスカーブ》を追加し、まだ主導権を渡さない。
いや...そうではなかった。Cuneoは《夜鳥の手中》をキャストし、すべてのクリーチャーを攻撃に送った。早いターンに現れていた《常なる狼》が、この攻撃をちょうどライフを削り取るものに引き上げていたのだ。
Fabianoは受けるダメージを数え、また数えなおし、そして落胆して首を振った。
「いいデッキだったと思ったんだけどなあ」
しかしながら、運命を変えることはできなかった。
わずかな沈思黙考の後、彼は笑って手を差し出し、Cuneoのこの後の幸運を願った。
Andrew Cuneo 2, Gerard Fabiano 0
RESULTS 本大会の対戦結果・順位
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